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3章.槍使い
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結局、ラテアはリラを見つける事が出来なかった。仕方なく宿屋に戻ると、すでにリラは帰って来ていた。何か一言、言うべきなのかなと思ったが、何やら嬉しそうなリラの姿を見て、言うのを止めた。とりあえず、行方不明になっていなかったので、良かったと思う事にした。サントは少しは気分が落ち着いたようだ。仕事だと割り切ったというところだろうか。
夕方になりガルトの屋敷に向かった。指定された倉庫に向かい、警備の交代の準備をする。
「どういう状況ですか」
ラテアは交代する警備兵に様子を聞いてみた。
「暇なもんだよ。昼間にわざわざ侵入する奴なんていないよ。それに、狙われるとしたら、本命の方だろうね。こっちにあるのは、どこにでもありそうなものしかないからね」
確かにとラテアは思った。倉庫の中身を確認し、異常が無い事を確認する。
「あれは?」
倉庫の片隅に商品とは思えない古ぼけた武具がいくつか置いてあるのをサントは見つけた。
「ああ、これね。借金の方に取られたものだよ」
何でもガルトは金貸しもやっているようで、借金を返せない者から、武具を回収しているらしい。少し声を潜めて続ける。
「意外とそういうところから掘り出し物があるって話だよ。わざと借金させて、それを回収して売ってるなんて噂もあるけど。ここだけの話、竜の魔槍も、どっかの田舎者が価値も分からず、持っていたのを借金させて取り上げたなんて、噂があるくらいだからな。まあ、あくまで噂だけどな」
どこまでその噂が本当なのかは分からなかったが、全てが嘘ではないんだろうなとサントは思った。ラテアは興味深そうにそこに置かれている武具を眺めていた。剣や槍、盾、鎧などが並んでいた。やはり、付与師なだけに、武具には興味があるのかもしれないとサントは思った。ラテアは手に持って感触を確かめていた。その姿を見て、竜の魔槍にもすぐに気が付いていた事を思い出した。
「ここにあるのは、そういう価値が無いガラクタだよ。見れば分かるだろ、どれも古いし、ボロボロだろ。それでも取り上げるんだから、意地が悪いんだか、何だか…。でも、まあ、仕事だから俺たちは言われた通り守るだけだよ」
ガルトの評価を聞いているような話だった。賛同するのもどうかと思い、サントは苦笑いを浮かべて誤魔化した。ラテアは納得したように、手にしたものを元の位置に戻した。
特別に異常が無い事を確認し、時間となったのでサントたちは警備を交代した。
夕方になりガルトの屋敷に向かった。指定された倉庫に向かい、警備の交代の準備をする。
「どういう状況ですか」
ラテアは交代する警備兵に様子を聞いてみた。
「暇なもんだよ。昼間にわざわざ侵入する奴なんていないよ。それに、狙われるとしたら、本命の方だろうね。こっちにあるのは、どこにでもありそうなものしかないからね」
確かにとラテアは思った。倉庫の中身を確認し、異常が無い事を確認する。
「あれは?」
倉庫の片隅に商品とは思えない古ぼけた武具がいくつか置いてあるのをサントは見つけた。
「ああ、これね。借金の方に取られたものだよ」
何でもガルトは金貸しもやっているようで、借金を返せない者から、武具を回収しているらしい。少し声を潜めて続ける。
「意外とそういうところから掘り出し物があるって話だよ。わざと借金させて、それを回収して売ってるなんて噂もあるけど。ここだけの話、竜の魔槍も、どっかの田舎者が価値も分からず、持っていたのを借金させて取り上げたなんて、噂があるくらいだからな。まあ、あくまで噂だけどな」
どこまでその噂が本当なのかは分からなかったが、全てが嘘ではないんだろうなとサントは思った。ラテアは興味深そうにそこに置かれている武具を眺めていた。剣や槍、盾、鎧などが並んでいた。やはり、付与師なだけに、武具には興味があるのかもしれないとサントは思った。ラテアは手に持って感触を確かめていた。その姿を見て、竜の魔槍にもすぐに気が付いていた事を思い出した。
「ここにあるのは、そういう価値が無いガラクタだよ。見れば分かるだろ、どれも古いし、ボロボロだろ。それでも取り上げるんだから、意地が悪いんだか、何だか…。でも、まあ、仕事だから俺たちは言われた通り守るだけだよ」
ガルトの評価を聞いているような話だった。賛同するのもどうかと思い、サントは苦笑いを浮かべて誤魔化した。ラテアは納得したように、手にしたものを元の位置に戻した。
特別に異常が無い事を確認し、時間となったのでサントたちは警備を交代した。
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