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第30話 精霊命珠《エレメンタルメージュ》
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精霊命珠を探してフラウド山の奥までやってきた。
それらしい物は溶岩の真ん中。
ルマに飛んで取りに行ってもらった時、溶岩の中から魔物が現れた。
「ルマ!」
「きゃあ!」
溶岩から現れた魔物は溶岩を体に纏い、両手の鎌を振り上げた。
ルマは自分のサイズとスピードで鎌を躱すが、溶岩が飛び散る。 なんとか光る物の所まで辿り着くが、そこから離れられそうも無い。
「こっちだ!」
俺はその辺に落ちている石を魔物に投げつけると、魔物はルマを諦めこちらに来る。
魔物が地面に上がるとその風態はバカでかいカマキリのようだ。
魔物が鎌を振り下ろすたびに体の溶岩が飛び散る。
鎌だけじゃ無く、溶岩にも注意しながら躱さないと!
「これじゃ近づけないな」
ラジュナ! 頼む!
ラジュナの力を借り、剣に電撃を纏わせる。
振り下ろされる鎌と飛び散る溶岩を避け、すれ違いざまに一撃入れるが、魔物の体は固く、弾かれてしまう。 電撃も殆ど効いていないようだ。
防戦一方、しかもこの暑さ。 頭がくらくらしてくる。
これはまずい……ぞ……。
『翔さん! しっかりして下さい!』
ラジュナが何か言っている。
頭がもう回らない……。
フラフラとその場に倒れてしまった。
そこを魔物の鎌が襲う!
「カケル!」
『翔さん!』
ゴッ! ジュウ~!
「ギュー!」
魔物の叫び声が聞こえると同時に地面が冷たくなってくる。
「な……んた?」
俺はなんとか体を起こし魔物を見ると魔物の鎌が凍りついていた。
「やっぱり貴方実力不足ね」
声のする方を見ると黒いローブを見に纏ったG級冒険者、【ジュリム】さんだ。
「危ないから下がっていなさい」
まだ頭が朦朧としているため、剣を杖代わりに立ち上がり剣をかまえる。
「アイツには剣じゃ不利よ。 他のG級なら別でしょうけど」
ジュリムさんはそう言いながら俺に魔法をかける。
「暑さが無くなった……」
「これも飲んでおきなさい」
小さい青い小瓶を投げ渡され、それを飲むと体が軽くなってきた。 意識もはっきりしてくる。
魔物は凍った鎌と体を溶かすために一度溶岩に潜り、溶岩地帯から上がってくる事が無くなり口から溶岩の球を飛ばしてくる。
ジュリムさんは杖を構え魔法陣が出現し、障壁で溶岩球を全て防ぐ。
そして氷の槍【アイススピア】を魔物に放つ。
魔物に命中するも、硬い外皮にあまりダメージにはなっていない様子。
凍った場所も直ぐに溶岩に潜り、溶かしてしまう。
「面倒くさいわね……。 貴方、しばらく自分の身は自分で守りなさい!」
俺の前にあった障壁が消え、ジュリムさんが詠唱を始めた。
溶岩の中にいられては攻撃の使用が無く、俺は飛んでくる溶岩球を躱しているだけだ。
ジュリムさんの魔法陣が輝くと、巨大で長い氷の槍が出現した。
「アイスランス!」
ジュリムさんの放った魔法が魔物に直撃すると氷の槍は硬い魔物の体を貫いた。
魔物は断末魔を上げる暇も無く、体ごと周りの溶岩も凍りつき魔物は氷のカケラとなりながら崩れていった……。
これがG級の魔法使いの実力……。
水の精霊シルクの実力も超えているかも知れない……。
「ジュリムさん、助かりました。 でもなぜここに?」
「この場所に強い魔物がいるって聞いたから来てみれば……、貴方よっぽど死にたいらしいわね」
「探している物があると聞いて来てみたらあんな魔物がいるとは……、本当に助かりました」
「貴方こんな事していたらいつか命を落とすわよ、そうなる前にやめた方が身のためだわ」
「俺は仲間の為ならなんだってしてやりますよ」
「そう……、なら強くなりなさい」
それだけ言って倒した魔物の方に歩いて行ってしまった。
そうだ! ルマは!?
「カケル~!」
「ルマ無事だったか?」
「私は平気。 はいこれ」
ルマが赤く光る宝石の様な珠を持ってきてくれた。
「これの近くにいたら全然暑く無かったの。 不思議よね?」
手渡された珠は確かに何か不思議な力を感じる。
『翔さん。 この珠は間違いなく精霊命珠です』
本当か!
『はい! これで一つ目ですね』
よっしゃー!!
ガッツポーズをしていると、崩れた魔物を自分の魔法陣に仕舞い込んだジュリムさんが戻ってくる。
「へー、それが精霊命珠ってやつ?」
ジュリムさんが珠に触れた瞬間、バチっと弾かれた。
「いた! ビリっとした~」
珠を触った手に息を吹きかけている。
「あ……、ま、まぁいいわ。 ここもハズレだったし、じゃね」
俺に一枚の紙を渡すと魔法陣を出し、ジュリムさんは消えてしまった。
ジュリムさんがいなくなり魔法の効果が薄れ始めると暑さが戻ってくる。
「俺達も早く戻ろう」
俺は崖を一生懸命登り洞窟を後にした。
フラウドの町へ向かいながらラジュナに聞いてみる。
なんでさっきジュリムさんが精霊命珠に触れた時、弾かれたんだ?
『おそらくですが、私達精霊と妖精にしか触れられないのかも知れません』
俺は大丈夫だけど?
『私達精霊と繋がりがあるからだと思いますよ』
なるほどな。 精霊や妖精しか触れられないんじゃ誰も取りには来ないってわけだ。 あんな魔物もいるしな。
フラウドの町に着くとルマにアイスクリームをねだられ、バケツ一杯に買う事になった。
宿に戻ると汗だくの体をどうにかしたく、風呂を注文。
用意されたのは大きな樽に焼けた石を入れて水を温める物だった。 ぬるくなって来たら石を交換する。
バケツ一杯のアイスクリームとルマを部屋に置き、俺は1人風呂に浸かる。
「やっぱり日本人は風呂だよな~」
久しぶりの風呂は快適だ。 空には満点の星、優しく吹く風は冷たく心地よい。
「ずっと風呂に浸かっていたい……」
俺が風呂を楽しんでいると、裸のルマがフラフラと飛んで来る。
「カケル~、寒い……ベトベトする~」
「お、おい、裸……」
ジャポン。
ルマは風呂に飛び込み顔を出す。
「ふぅ~、生き返るわ」
俺はルマから顔をそらす。 いくらルマが小さくて妖精でも女の子だからな。
「こう言うお風呂って初めて入ったけど結構気持ち良いものね」
「まったく、なんでそんなベトベトなんだよ」
「だつてバケツ一杯のアイスクリーム堪能したいじゃ無い。 私寒さには強いし。 せっかくだから裸でアイスクリームに飛び込んで、食べてたんだけど、流石に寒くなって来たからカケルのお風呂に行こうとしたんだけど、羽がベトベトして上手く飛べないし……」
……何やっているんだ……。
「アイスクリームに裸で入ってたのか?」
「大丈夫よ、入る前にちゃんと水で体流して入ったから」
「大丈夫って……」
俺も風呂から上がったら食べようと思ったのに!
「それでカケル、明日はどうするの?」
「明日はずっと北にある町、【マナシュラ】に行こうと思う」
「マナシュラ?」
ジュリムさんにもらった一枚の紙。
そこにはその【マナシュラ】に精霊命珠があるかも知れないと書かれていた。
「ああ、なんでも見晴らしの良い町らしいよ」
「ふふ、……楽しみね」
プクプク……。
「そうだな。 新しい町に着いたらまた何か食べような」
満点の星空を見ながら湯を堪能する。
ん? ルマが静かだな………………。
「ルマ?」
返事が無いので、そっと振り向くと……ルマが浮かんでいた。
「あ~……、生き返る……」
初めての風呂でのぼせてしまったルマを抱え、急いで部屋に戻り、溶けかけのアイスクリームの中に入れた。
しばらくして復活したルマはベトベトになった体を水で洗い流し、残ったアイスを食べている。
「ほら、カケルも食べ
「い、いや俺はいいよ」
「あ、もしかして汚いとか思ってるんでしょ! 私達妖精は人間よりも綺麗なんだから! 魔法で体に汚れは殆ど付かないし、汗だって人間程かかないわよ!」
「そう言う訳じゃ……」
「じゃ、どう言う訳よ!?」
説明しづらい……! 仕方ない……。
「じ、じゃあ一口だけ……」
スプーンで端っこの方のアイスクリームをすくって食べる。
やっぱり美味いな。
ルマが「どう? どう? 美味しい?」と顔の周りをうろちょろしながら聞いてくる。
「あ、ああ、美味しいよ」
「でしょ? 私のおかげよ」
「ルマのおかげ?」
「そう、私達妖精は感情が体から出るの。 つまり、美味しいと感じた時に出たらその物の美味しさがアップするのよ」
「へ~、面白いな」
「そうよ、でもそのせいもあって遥か昔は人間に捕まえられてたって聞いたわ。 だから妖精の迷い森を作って外に出なくなったらしいわね。 精霊の森を守る事も出来て丁度良かったみたいだけど、私はつまらなかったわ」
「そんな過去が……、それでルマは外に出たくて俺と契約したと?」
「そうよ。 カケルが良い人でよかったわ。 私の裸見ないようにしてたし、ね」
「う……」
気づいてたか……。
ん? 待てよ……。
「やっぱルマの何かが入ってるじゃねーか!!」
「あ、しまった」
俺はルマを捕まえようとするが、ルマはキャーキャー言いながら部屋を飛び回る。
そんな事をしていると夜がふける。
「ふ~、そろそろ寝るか?」
「そうね、今日はカケルの隣りで寝ても良い?」
「潰されても知らねーぞ」
「カケルは寝相いいでしょ? だから大丈夫よ」
「……まぁ良いか」
そして俺の腕を枕がわりにしてルマは俺の隣りで眠りについた。
高い金を出して買ったアイスクリームはなんだかんだルマと分け合って完食した。
それらしい物は溶岩の真ん中。
ルマに飛んで取りに行ってもらった時、溶岩の中から魔物が現れた。
「ルマ!」
「きゃあ!」
溶岩から現れた魔物は溶岩を体に纏い、両手の鎌を振り上げた。
ルマは自分のサイズとスピードで鎌を躱すが、溶岩が飛び散る。 なんとか光る物の所まで辿り着くが、そこから離れられそうも無い。
「こっちだ!」
俺はその辺に落ちている石を魔物に投げつけると、魔物はルマを諦めこちらに来る。
魔物が地面に上がるとその風態はバカでかいカマキリのようだ。
魔物が鎌を振り下ろすたびに体の溶岩が飛び散る。
鎌だけじゃ無く、溶岩にも注意しながら躱さないと!
「これじゃ近づけないな」
ラジュナ! 頼む!
ラジュナの力を借り、剣に電撃を纏わせる。
振り下ろされる鎌と飛び散る溶岩を避け、すれ違いざまに一撃入れるが、魔物の体は固く、弾かれてしまう。 電撃も殆ど効いていないようだ。
防戦一方、しかもこの暑さ。 頭がくらくらしてくる。
これはまずい……ぞ……。
『翔さん! しっかりして下さい!』
ラジュナが何か言っている。
頭がもう回らない……。
フラフラとその場に倒れてしまった。
そこを魔物の鎌が襲う!
「カケル!」
『翔さん!』
ゴッ! ジュウ~!
「ギュー!」
魔物の叫び声が聞こえると同時に地面が冷たくなってくる。
「な……んた?」
俺はなんとか体を起こし魔物を見ると魔物の鎌が凍りついていた。
「やっぱり貴方実力不足ね」
声のする方を見ると黒いローブを見に纏ったG級冒険者、【ジュリム】さんだ。
「危ないから下がっていなさい」
まだ頭が朦朧としているため、剣を杖代わりに立ち上がり剣をかまえる。
「アイツには剣じゃ不利よ。 他のG級なら別でしょうけど」
ジュリムさんはそう言いながら俺に魔法をかける。
「暑さが無くなった……」
「これも飲んでおきなさい」
小さい青い小瓶を投げ渡され、それを飲むと体が軽くなってきた。 意識もはっきりしてくる。
魔物は凍った鎌と体を溶かすために一度溶岩に潜り、溶岩地帯から上がってくる事が無くなり口から溶岩の球を飛ばしてくる。
ジュリムさんは杖を構え魔法陣が出現し、障壁で溶岩球を全て防ぐ。
そして氷の槍【アイススピア】を魔物に放つ。
魔物に命中するも、硬い外皮にあまりダメージにはなっていない様子。
凍った場所も直ぐに溶岩に潜り、溶かしてしまう。
「面倒くさいわね……。 貴方、しばらく自分の身は自分で守りなさい!」
俺の前にあった障壁が消え、ジュリムさんが詠唱を始めた。
溶岩の中にいられては攻撃の使用が無く、俺は飛んでくる溶岩球を躱しているだけだ。
ジュリムさんの魔法陣が輝くと、巨大で長い氷の槍が出現した。
「アイスランス!」
ジュリムさんの放った魔法が魔物に直撃すると氷の槍は硬い魔物の体を貫いた。
魔物は断末魔を上げる暇も無く、体ごと周りの溶岩も凍りつき魔物は氷のカケラとなりながら崩れていった……。
これがG級の魔法使いの実力……。
水の精霊シルクの実力も超えているかも知れない……。
「ジュリムさん、助かりました。 でもなぜここに?」
「この場所に強い魔物がいるって聞いたから来てみれば……、貴方よっぽど死にたいらしいわね」
「探している物があると聞いて来てみたらあんな魔物がいるとは……、本当に助かりました」
「貴方こんな事していたらいつか命を落とすわよ、そうなる前にやめた方が身のためだわ」
「俺は仲間の為ならなんだってしてやりますよ」
「そう……、なら強くなりなさい」
それだけ言って倒した魔物の方に歩いて行ってしまった。
そうだ! ルマは!?
「カケル~!」
「ルマ無事だったか?」
「私は平気。 はいこれ」
ルマが赤く光る宝石の様な珠を持ってきてくれた。
「これの近くにいたら全然暑く無かったの。 不思議よね?」
手渡された珠は確かに何か不思議な力を感じる。
『翔さん。 この珠は間違いなく精霊命珠です』
本当か!
『はい! これで一つ目ですね』
よっしゃー!!
ガッツポーズをしていると、崩れた魔物を自分の魔法陣に仕舞い込んだジュリムさんが戻ってくる。
「へー、それが精霊命珠ってやつ?」
ジュリムさんが珠に触れた瞬間、バチっと弾かれた。
「いた! ビリっとした~」
珠を触った手に息を吹きかけている。
「あ……、ま、まぁいいわ。 ここもハズレだったし、じゃね」
俺に一枚の紙を渡すと魔法陣を出し、ジュリムさんは消えてしまった。
ジュリムさんがいなくなり魔法の効果が薄れ始めると暑さが戻ってくる。
「俺達も早く戻ろう」
俺は崖を一生懸命登り洞窟を後にした。
フラウドの町へ向かいながらラジュナに聞いてみる。
なんでさっきジュリムさんが精霊命珠に触れた時、弾かれたんだ?
『おそらくですが、私達精霊と妖精にしか触れられないのかも知れません』
俺は大丈夫だけど?
『私達精霊と繋がりがあるからだと思いますよ』
なるほどな。 精霊や妖精しか触れられないんじゃ誰も取りには来ないってわけだ。 あんな魔物もいるしな。
フラウドの町に着くとルマにアイスクリームをねだられ、バケツ一杯に買う事になった。
宿に戻ると汗だくの体をどうにかしたく、風呂を注文。
用意されたのは大きな樽に焼けた石を入れて水を温める物だった。 ぬるくなって来たら石を交換する。
バケツ一杯のアイスクリームとルマを部屋に置き、俺は1人風呂に浸かる。
「やっぱり日本人は風呂だよな~」
久しぶりの風呂は快適だ。 空には満点の星、優しく吹く風は冷たく心地よい。
「ずっと風呂に浸かっていたい……」
俺が風呂を楽しんでいると、裸のルマがフラフラと飛んで来る。
「カケル~、寒い……ベトベトする~」
「お、おい、裸……」
ジャポン。
ルマは風呂に飛び込み顔を出す。
「ふぅ~、生き返るわ」
俺はルマから顔をそらす。 いくらルマが小さくて妖精でも女の子だからな。
「こう言うお風呂って初めて入ったけど結構気持ち良いものね」
「まったく、なんでそんなベトベトなんだよ」
「だつてバケツ一杯のアイスクリーム堪能したいじゃ無い。 私寒さには強いし。 せっかくだから裸でアイスクリームに飛び込んで、食べてたんだけど、流石に寒くなって来たからカケルのお風呂に行こうとしたんだけど、羽がベトベトして上手く飛べないし……」
……何やっているんだ……。
「アイスクリームに裸で入ってたのか?」
「大丈夫よ、入る前にちゃんと水で体流して入ったから」
「大丈夫って……」
俺も風呂から上がったら食べようと思ったのに!
「それでカケル、明日はどうするの?」
「明日はずっと北にある町、【マナシュラ】に行こうと思う」
「マナシュラ?」
ジュリムさんにもらった一枚の紙。
そこにはその【マナシュラ】に精霊命珠があるかも知れないと書かれていた。
「ああ、なんでも見晴らしの良い町らしいよ」
「ふふ、……楽しみね」
プクプク……。
「そうだな。 新しい町に着いたらまた何か食べような」
満点の星空を見ながら湯を堪能する。
ん? ルマが静かだな………………。
「ルマ?」
返事が無いので、そっと振り向くと……ルマが浮かんでいた。
「あ~……、生き返る……」
初めての風呂でのぼせてしまったルマを抱え、急いで部屋に戻り、溶けかけのアイスクリームの中に入れた。
しばらくして復活したルマはベトベトになった体を水で洗い流し、残ったアイスを食べている。
「ほら、カケルも食べ
「い、いや俺はいいよ」
「あ、もしかして汚いとか思ってるんでしょ! 私達妖精は人間よりも綺麗なんだから! 魔法で体に汚れは殆ど付かないし、汗だって人間程かかないわよ!」
「そう言う訳じゃ……」
「じゃ、どう言う訳よ!?」
説明しづらい……! 仕方ない……。
「じ、じゃあ一口だけ……」
スプーンで端っこの方のアイスクリームをすくって食べる。
やっぱり美味いな。
ルマが「どう? どう? 美味しい?」と顔の周りをうろちょろしながら聞いてくる。
「あ、ああ、美味しいよ」
「でしょ? 私のおかげよ」
「ルマのおかげ?」
「そう、私達妖精は感情が体から出るの。 つまり、美味しいと感じた時に出たらその物の美味しさがアップするのよ」
「へ~、面白いな」
「そうよ、でもそのせいもあって遥か昔は人間に捕まえられてたって聞いたわ。 だから妖精の迷い森を作って外に出なくなったらしいわね。 精霊の森を守る事も出来て丁度良かったみたいだけど、私はつまらなかったわ」
「そんな過去が……、それでルマは外に出たくて俺と契約したと?」
「そうよ。 カケルが良い人でよかったわ。 私の裸見ないようにしてたし、ね」
「う……」
気づいてたか……。
ん? 待てよ……。
「やっぱルマの何かが入ってるじゃねーか!!」
「あ、しまった」
俺はルマを捕まえようとするが、ルマはキャーキャー言いながら部屋を飛び回る。
そんな事をしていると夜がふける。
「ふ~、そろそろ寝るか?」
「そうね、今日はカケルの隣りで寝ても良い?」
「潰されても知らねーぞ」
「カケルは寝相いいでしょ? だから大丈夫よ」
「……まぁ良いか」
そして俺の腕を枕がわりにしてルマは俺の隣りで眠りについた。
高い金を出して買ったアイスクリームはなんだかんだルマと分け合って完食した。
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