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第43話 復活の精霊達
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コンデルミからアイゼスト王国まで船旅でやっと到着。
途中、幽霊船に襲われると言うハプニングもあったけど、到着だ。
本来なら師匠や王様へ挨拶をしないといけないのだが、俺は一刻も早く皆んなに会いたくて、妖精の森を目指した。
「ついに皆んなを復活させられそうだ。 ルマ、ありがとうな」
「別に良いわよ……。 それより、約束忘れてないでしょうね?」
皆んなを復活させた後も一緒に旅をする約束だ。
「もちろん忘れるわけ無いよ」
「ならさっさと行きましょ」
ルマとはこの旅での思い出を話しながら妖精の迷い森へ向かう。
「着いたな……」
長かった旅だけど、短くも感じた。
森の中へ入ると、長老さんが顔を出す。
「おお……、無事に戻ったようじゃな」
「はい。 それで皆んなの様子はどうですか?」
「フォッフォッ、元気にしとるようじゃて、ピピとンパが毎日大変そうにしとるからの」
「それなら安心です」
「さ、向かいなさい。 ルマ、案内を」
「はい」
ルマに連れられ、結界の前までやってくると、結界は勝手に開かれ、中へ入れるようになっている。
大樹の前に立つと、「入りなさい」 と大精霊様の声が聞こえる。
そして入口が開かれ、中へ入る。
部屋の扉が開かれると、大精霊様の前に立つ。
「翔さん、ご苦労様でした。 無事に精霊命珠を全て集めましたね」
「はい」
「ではこちらに。 ルマはここでお待ちなさい」
「え~! そんな~!」
「ルマ、ちゃんと皆んなを元に戻して戻って来るよ」
「……、わかった。 待ってる」
大精霊様に案内され、更に上の階へ。
また広い部屋に通されると、床に書いてある円の真ん中へ立つように促された。
「精霊命珠を」
大精霊様に4つの精霊命珠を渡す。
大精霊様が指をパチンと鳴らすと、俺の前に4人が現れた。
突然目の前に現れた小さな4人はキョロキョロと辺りを見回している。
「では、復活の儀式を始めます。 4人共、小さい円の中に入りなさい」
大精霊様に言われると、4人は素直に俺が立っている円の外側にある、4つの小さな円の中へそれぞれが立つ。
大精霊様が何か呪文を唱えると、精霊命珠はそれぞれの円の上に浮かぶ。
そして俺の足元の円が輝き、魔法陣が浮かぶと、4人の立っている円にも魔法陣が現れ、それぞれの色に輝く。
精霊命珠から光が4人に降り注ぎ、そのまま体の中へ吸い込まれるように入って行く。 体が輝くと、皆んなの体が大きくなり、俺の知っている皆んなに戻って行く。
精霊命珠が消え、皆んなの体に全て入ると、魔法陣も消えた。
そして、皆んなの目がゆっくりと開く。
皆んなが真ん中にいる俺を見る。
俺は皆んなを見つめ、目線を合わすが、皆んなは動かない。
やはり忘れてしまっているのか……?
せめて俺から一声かけようと口を開いた瞬間。
「翔!」
「翔様!」
「兄ちゃん!」
「翔さん!」
皆んなが俺の名を呼び、飛びついてきた。
「会いたかったぜ!」
「お会いしたかったですわ!」
「に゛い゛ぢゃん゛~~!!」
「お身体は無事でしたか?」
俺は皆んなにもみくちゃにされながら、皆んなの復活に涙し、皆んなも泣いて喜んでくれた。
「無事に復活したようですね」
大精霊様の一声で皆んなも静かになり、俺の横に並ぶ。
「ラジュナも出て来なさい」
『はい」
ラジュナも魔法陣から現れ、横に並ぶ。
そして指をパチンと鳴らすと、ルマが現れた。
「あれ? あ、カケル! それに精霊様達も! じゃあ、上手くいったのね!?」
「ああ、お陰様でな」
「良かったじゃない」
そしてルマは俺の肩に座る。
「無事に皆も復活しました。 約束通り翔さんには全て話しましょう」
「全てですか?」
「そうです。 何故貴方がこの世界へやってきたのか。 何故精霊達を召喚出来るのか。 もちろん、ラジュナの事もお話ししましょう」
「……お願いします」
大精霊様はゆっく。と話し始めた。
「翔さんはこの世界の歴史をご存知ですか?」
「少しなら」
前に師匠に聞いた事がある。
「これから話す歴史には翔さんにも関係があります」
「俺に?」
大精霊様は頷き話し始めた。
「邪竜が現れ、女神様と精霊で封印した話しは知っていますね?」
「はい。 8つの魂を封印しないと倒せなかったと」
「そうです。 女神様は8つの魂をそれぞれバラバラに封印しました。 その中の1つ、それが翔さんです」
「俺が!?」
「万が一、全ての封印が解け、邪竜が復活した時、力を発揮出来ないように一つだけ異世界に邪竜の魂を転移させました。 その魂がまだ生まれる前の翔さんと結び付いたのです」
「もしかして、ラジュナがいなくなると胸が苦しくなるのもそのせいか?」
「そうです。 各、魂の封印は精霊がおこなっておりますが、異世界に転移させた魂には5人の精霊をつけました」
「それがみんなの事ですか?」
「異世界で翔さんの中にある邪竜の魂が復活した時のために、エルザ、シルク、マリス、シャルが戦い封印するために、ラジュナは邪竜の魂を封印し続ける為に一緒に転移した精霊です」
「ならなんで俺はこっちの世界に転移したんだ?」
確かトラックに轢かれて死んだと思ったけど……。
「邪竜の魂と魂を繋ぐ力が強かったと言う事でしょう。 邪竜の魂は一斉に蘇った時、翔さんもこちらに引き寄せられたようです。 そして翔さん以外の他の魂は各々の魂の形をとっているようですね」
「それってもしかして【八首斬影】の事ですか?」
「そうです。 その魂一つの力でも人の力を超えます」
そんなに強かったのか……。 俺達が束になっても敵うはずは無かったって事か……。
「しかし、人の王と協力し、3人は倒しました」
「もしかして、エクリスさんやジュリムさんが?」
「そうですね。 でもG級冒険者2人の犠牲で3人の八首斬影を倒すのが精一杯でした」
「倒す事は出来たんですね!?」
「八首斬影1人に対して5人で挑んでとなりますが……」
あのG級5人で1人を倒すのが精一杯なのか……。
「残りの八首斬影は?」
「翔さんもお会いした事がある、ヴァテイント、ルーギィ、ニグレイス、スビルトと名乗っているようです」
ニグレイスはコンデルミであった奴か。 スビルトは……、天の雫でエクリスさん達が戦った奴か。
「倒された3人と翔さん、残った4人の魂が融合した時、邪竜【アルヴァニスオロチ】の復活となるでしょう」
「アルヴァニスオロチ……」
「女神様無き今、絶対に復活を阻止しなくてはなりません」
「でも、3人倒したんですよね?」
「1つでも魂が残っていたら、またいつ復活するかも知れません。 だからこそ全ての魂を消滅させなければならないのです」
「と言う事は、俺も……?」
1つでも魂が残っていたら復活してしまうのなら、俺も消滅しなければいけないと言う事になる。
「「「「「それは駄目(です)(ですわ)」」」」」
皆んなが一斉に答える。
「翔はあたし達が守る」
「そうですわ」
「兄ちゃん消えちゃやだよ」
「私も守ります」
「そうだニャ」
皆んな……。
「翔さんの事はこれからなんとか考えます。 せっかく皆さんが懐いているのですからね」
「でも、G級でも1人倒すのに苦労するなら、皆んなが束でかかっても……」
前のようになるのはごめんだ。
心配している俺を大精霊様は「大丈夫です」と微笑むと、話の続きを始めた。
「精霊命珠は邪竜に対抗するために女神様が最後に残してくれた物です。 女神様の力そのものと言って良いでしょう。 その精霊命珠を取り込んだ貴方達ならなんとかなるかも知れません」
精霊命珠を手に入れたのは4つ。 ラジュナの分は手に入れていない。
「大精霊様、ラジュナの精霊命珠は何処にあるんでしょうか? 手に入れてきます」
「翔さん……」
ラジュナが首元に抱きついてきた。
「あ、こら! は~な~れ~ろ~」
エルザはラジュナを引き剥がそうとする。
「ちゃんと並びなさい。 まったく……、好かれ過ぎも問題ですね、翔さん」
「そうですね」
そう言っても、なんだかこのやりとりも懐かしい。
「話しの続きを致しますよ。 まず、ラジュナの精霊命珠はここにあります」
「え!?」
「4つの精霊命珠が集まったら渡す予定でした。 もう一度円の中へ」
皆んなも小さい円の中へ入る。
俺の前にラジュナ、左右にエルザ、シルク、後ろ側にマリス、シャルが立つ。
大精霊様がまた呪文を唱えると、さっきとは違う、俺を中心とした星形の魔法陣が浮かぶ。
皆んなからラジュナの上に光が集まると、黄色い精霊命珠が現れ、ラジュナの中へ吸い込まれて行く。
「これで皆、精霊命珠の力を手に入れる事が出来ました。 それでも人の使うランクで言えばS級位でしょう」
S級より上のG級5人で1人を倒すのが精一杯なのに大丈夫なのか?
「あとは翔さん次第ですよ」
俺次第……、強くなれって事か。
「大丈夫ですよ。 わたくし達がいれば」
「八首斬影にだって負けません!」
「僕も頑張るよ!」
「絶対倒すニャ」
「次は負けねぇ」
「私だって手伝うわよ。 カケルを消させやしないんだから」
「俺も負けない!」
大精霊様に復活のお礼を言い、皆んなは俺の元へ戻る。
「ルマ、こちらへ」
大精霊様はルマに大事な話しがあると言うので、俺達は先に精霊の結界まで戻る。
ルマも大精霊様との話しが終わったのか、追いついてきた。
「何を大精霊様と話してたんだ?」
「ん~とね、カケルとまた旅しても良いですよって話し」
「良かったじゃ無いか!」
これでルマとも旅が出来そうだ。
「「ルマ!」」
結界の出口で待っていたのは、ンパとピピ。
「ピピ! ンパ!」
「ルマ、無事だったか」
「心配したよ~」
「2人共元気そうで良かったわ」
「元気そう? これ見てくれよ……」
ンパは自分の目の下のクマを指差した。
「大変だったんだぜ」
「ンパ結構人気だったものね。 でもこれでやっと解放されるね」
「お、お疲れ様」
ルマはンパの疲れ顔を見ると、旅に出て良かったと内心思った。
「旅の話しはまた今度してあげるから、ゆっくり休みなさい」
「そうする」
「ルマ、頑張ってね」
「ピピ、ありがとう」
妖精達の方も話しはすんだようだ。
「よし、行こう!」
皆んなの思いを胸に、俺達はアイゼススタッドへ戻り、八首斬影の手がかりを集める事にした。
途中、幽霊船に襲われると言うハプニングもあったけど、到着だ。
本来なら師匠や王様へ挨拶をしないといけないのだが、俺は一刻も早く皆んなに会いたくて、妖精の森を目指した。
「ついに皆んなを復活させられそうだ。 ルマ、ありがとうな」
「別に良いわよ……。 それより、約束忘れてないでしょうね?」
皆んなを復活させた後も一緒に旅をする約束だ。
「もちろん忘れるわけ無いよ」
「ならさっさと行きましょ」
ルマとはこの旅での思い出を話しながら妖精の迷い森へ向かう。
「着いたな……」
長かった旅だけど、短くも感じた。
森の中へ入ると、長老さんが顔を出す。
「おお……、無事に戻ったようじゃな」
「はい。 それで皆んなの様子はどうですか?」
「フォッフォッ、元気にしとるようじゃて、ピピとンパが毎日大変そうにしとるからの」
「それなら安心です」
「さ、向かいなさい。 ルマ、案内を」
「はい」
ルマに連れられ、結界の前までやってくると、結界は勝手に開かれ、中へ入れるようになっている。
大樹の前に立つと、「入りなさい」 と大精霊様の声が聞こえる。
そして入口が開かれ、中へ入る。
部屋の扉が開かれると、大精霊様の前に立つ。
「翔さん、ご苦労様でした。 無事に精霊命珠を全て集めましたね」
「はい」
「ではこちらに。 ルマはここでお待ちなさい」
「え~! そんな~!」
「ルマ、ちゃんと皆んなを元に戻して戻って来るよ」
「……、わかった。 待ってる」
大精霊様に案内され、更に上の階へ。
また広い部屋に通されると、床に書いてある円の真ん中へ立つように促された。
「精霊命珠を」
大精霊様に4つの精霊命珠を渡す。
大精霊様が指をパチンと鳴らすと、俺の前に4人が現れた。
突然目の前に現れた小さな4人はキョロキョロと辺りを見回している。
「では、復活の儀式を始めます。 4人共、小さい円の中に入りなさい」
大精霊様に言われると、4人は素直に俺が立っている円の外側にある、4つの小さな円の中へそれぞれが立つ。
大精霊様が何か呪文を唱えると、精霊命珠はそれぞれの円の上に浮かぶ。
そして俺の足元の円が輝き、魔法陣が浮かぶと、4人の立っている円にも魔法陣が現れ、それぞれの色に輝く。
精霊命珠から光が4人に降り注ぎ、そのまま体の中へ吸い込まれるように入って行く。 体が輝くと、皆んなの体が大きくなり、俺の知っている皆んなに戻って行く。
精霊命珠が消え、皆んなの体に全て入ると、魔法陣も消えた。
そして、皆んなの目がゆっくりと開く。
皆んなが真ん中にいる俺を見る。
俺は皆んなを見つめ、目線を合わすが、皆んなは動かない。
やはり忘れてしまっているのか……?
せめて俺から一声かけようと口を開いた瞬間。
「翔!」
「翔様!」
「兄ちゃん!」
「翔さん!」
皆んなが俺の名を呼び、飛びついてきた。
「会いたかったぜ!」
「お会いしたかったですわ!」
「に゛い゛ぢゃん゛~~!!」
「お身体は無事でしたか?」
俺は皆んなにもみくちゃにされながら、皆んなの復活に涙し、皆んなも泣いて喜んでくれた。
「無事に復活したようですね」
大精霊様の一声で皆んなも静かになり、俺の横に並ぶ。
「ラジュナも出て来なさい」
『はい」
ラジュナも魔法陣から現れ、横に並ぶ。
そして指をパチンと鳴らすと、ルマが現れた。
「あれ? あ、カケル! それに精霊様達も! じゃあ、上手くいったのね!?」
「ああ、お陰様でな」
「良かったじゃない」
そしてルマは俺の肩に座る。
「無事に皆も復活しました。 約束通り翔さんには全て話しましょう」
「全てですか?」
「そうです。 何故貴方がこの世界へやってきたのか。 何故精霊達を召喚出来るのか。 もちろん、ラジュナの事もお話ししましょう」
「……お願いします」
大精霊様はゆっく。と話し始めた。
「翔さんはこの世界の歴史をご存知ですか?」
「少しなら」
前に師匠に聞いた事がある。
「これから話す歴史には翔さんにも関係があります」
「俺に?」
大精霊様は頷き話し始めた。
「邪竜が現れ、女神様と精霊で封印した話しは知っていますね?」
「はい。 8つの魂を封印しないと倒せなかったと」
「そうです。 女神様は8つの魂をそれぞれバラバラに封印しました。 その中の1つ、それが翔さんです」
「俺が!?」
「万が一、全ての封印が解け、邪竜が復活した時、力を発揮出来ないように一つだけ異世界に邪竜の魂を転移させました。 その魂がまだ生まれる前の翔さんと結び付いたのです」
「もしかして、ラジュナがいなくなると胸が苦しくなるのもそのせいか?」
「そうです。 各、魂の封印は精霊がおこなっておりますが、異世界に転移させた魂には5人の精霊をつけました」
「それがみんなの事ですか?」
「異世界で翔さんの中にある邪竜の魂が復活した時のために、エルザ、シルク、マリス、シャルが戦い封印するために、ラジュナは邪竜の魂を封印し続ける為に一緒に転移した精霊です」
「ならなんで俺はこっちの世界に転移したんだ?」
確かトラックに轢かれて死んだと思ったけど……。
「邪竜の魂と魂を繋ぐ力が強かったと言う事でしょう。 邪竜の魂は一斉に蘇った時、翔さんもこちらに引き寄せられたようです。 そして翔さん以外の他の魂は各々の魂の形をとっているようですね」
「それってもしかして【八首斬影】の事ですか?」
「そうです。 その魂一つの力でも人の力を超えます」
そんなに強かったのか……。 俺達が束になっても敵うはずは無かったって事か……。
「しかし、人の王と協力し、3人は倒しました」
「もしかして、エクリスさんやジュリムさんが?」
「そうですね。 でもG級冒険者2人の犠牲で3人の八首斬影を倒すのが精一杯でした」
「倒す事は出来たんですね!?」
「八首斬影1人に対して5人で挑んでとなりますが……」
あのG級5人で1人を倒すのが精一杯なのか……。
「残りの八首斬影は?」
「翔さんもお会いした事がある、ヴァテイント、ルーギィ、ニグレイス、スビルトと名乗っているようです」
ニグレイスはコンデルミであった奴か。 スビルトは……、天の雫でエクリスさん達が戦った奴か。
「倒された3人と翔さん、残った4人の魂が融合した時、邪竜【アルヴァニスオロチ】の復活となるでしょう」
「アルヴァニスオロチ……」
「女神様無き今、絶対に復活を阻止しなくてはなりません」
「でも、3人倒したんですよね?」
「1つでも魂が残っていたら、またいつ復活するかも知れません。 だからこそ全ての魂を消滅させなければならないのです」
「と言う事は、俺も……?」
1つでも魂が残っていたら復活してしまうのなら、俺も消滅しなければいけないと言う事になる。
「「「「「それは駄目(です)(ですわ)」」」」」
皆んなが一斉に答える。
「翔はあたし達が守る」
「そうですわ」
「兄ちゃん消えちゃやだよ」
「私も守ります」
「そうだニャ」
皆んな……。
「翔さんの事はこれからなんとか考えます。 せっかく皆さんが懐いているのですからね」
「でも、G級でも1人倒すのに苦労するなら、皆んなが束でかかっても……」
前のようになるのはごめんだ。
心配している俺を大精霊様は「大丈夫です」と微笑むと、話の続きを始めた。
「精霊命珠は邪竜に対抗するために女神様が最後に残してくれた物です。 女神様の力そのものと言って良いでしょう。 その精霊命珠を取り込んだ貴方達ならなんとかなるかも知れません」
精霊命珠を手に入れたのは4つ。 ラジュナの分は手に入れていない。
「大精霊様、ラジュナの精霊命珠は何処にあるんでしょうか? 手に入れてきます」
「翔さん……」
ラジュナが首元に抱きついてきた。
「あ、こら! は~な~れ~ろ~」
エルザはラジュナを引き剥がそうとする。
「ちゃんと並びなさい。 まったく……、好かれ過ぎも問題ですね、翔さん」
「そうですね」
そう言っても、なんだかこのやりとりも懐かしい。
「話しの続きを致しますよ。 まず、ラジュナの精霊命珠はここにあります」
「え!?」
「4つの精霊命珠が集まったら渡す予定でした。 もう一度円の中へ」
皆んなも小さい円の中へ入る。
俺の前にラジュナ、左右にエルザ、シルク、後ろ側にマリス、シャルが立つ。
大精霊様がまた呪文を唱えると、さっきとは違う、俺を中心とした星形の魔法陣が浮かぶ。
皆んなからラジュナの上に光が集まると、黄色い精霊命珠が現れ、ラジュナの中へ吸い込まれて行く。
「これで皆、精霊命珠の力を手に入れる事が出来ました。 それでも人の使うランクで言えばS級位でしょう」
S級より上のG級5人で1人を倒すのが精一杯なのに大丈夫なのか?
「あとは翔さん次第ですよ」
俺次第……、強くなれって事か。
「大丈夫ですよ。 わたくし達がいれば」
「八首斬影にだって負けません!」
「僕も頑張るよ!」
「絶対倒すニャ」
「次は負けねぇ」
「私だって手伝うわよ。 カケルを消させやしないんだから」
「俺も負けない!」
大精霊様に復活のお礼を言い、皆んなは俺の元へ戻る。
「ルマ、こちらへ」
大精霊様はルマに大事な話しがあると言うので、俺達は先に精霊の結界まで戻る。
ルマも大精霊様との話しが終わったのか、追いついてきた。
「何を大精霊様と話してたんだ?」
「ん~とね、カケルとまた旅しても良いですよって話し」
「良かったじゃ無いか!」
これでルマとも旅が出来そうだ。
「「ルマ!」」
結界の出口で待っていたのは、ンパとピピ。
「ピピ! ンパ!」
「ルマ、無事だったか」
「心配したよ~」
「2人共元気そうで良かったわ」
「元気そう? これ見てくれよ……」
ンパは自分の目の下のクマを指差した。
「大変だったんだぜ」
「ンパ結構人気だったものね。 でもこれでやっと解放されるね」
「お、お疲れ様」
ルマはンパの疲れ顔を見ると、旅に出て良かったと内心思った。
「旅の話しはまた今度してあげるから、ゆっくり休みなさい」
「そうする」
「ルマ、頑張ってね」
「ピピ、ありがとう」
妖精達の方も話しはすんだようだ。
「よし、行こう!」
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