俺の魔力は悠々自適 〜精霊達と気ままな旅路〜

かなちょろ

文字の大きさ
50 / 72

第50話 戦士の休息

しおりを挟む
 ニグレイスを倒した俺達は、今アミルさんの家にいる。
 エルザと融合したお陰で俺の体はボロボロになってしまい、治るまで激痛に耐えながら過ごす事になった。

 あれから俺はベッドから軽く動ける事は出来る様になったが、激痛は未だ抜けない。

「おっはよ~、カケル」
 
 ルマが部屋に入ってくるなり、寝ている俺の上を飛び回り、布団の中に入ってくる。

「ちょっとカケル!」

 布団からモゾモゾと這い出てくると、布団の中を指刺す。

「カケル、貴方、いくら使役者だからって……、せ、精霊様に何を!」
 
 布団の中はいつもの様に皆んなが入り込んでいた。

「いや、これは……、久しぶりに皆んながこうやって寝たいって言うから……」
「カケル今まで精霊様に、こんな……。 あんな事やそんな事……、いや、もしかして……。 もっと凄い事まで……!?」
「何か変な想像してないか?」
 
 こんな体の状態で何が出来ると言うのだ。
 いや、健康なら何かするって訳では無いけどな。

「翔~、あたしは構わないぜ」
「駄目ですよ。 最初はわたくしです」
「何かするなら僕にも~」
「……私は最後でいいです……」

『皆さんばっかりずるいです。 私もたまには外出たいです~』
 皆んなとりあえず落ち着こう。

「そう言えば精霊様達なんで4人も出て来てるんですか?」
「皆んな久しぶりで、外に出たいって言うから……」
 
 魔力の流れは次の日には回復し、皆んなの声を聞く事が出来た。

「そうじゃ無くて、2人が限界じゃなかったの?」

「新しい召喚呪文だと2人が限界だけど、今までの召喚呪文なら全員召喚出来るからな」
「そうなんだ。 でも、そんなに違うものなの?」
 
 ルマの疑問に答えてあげたいが、俺も感覚でしかわからない。

「もちろん違いますわ」
 
 シルクが椅子に座って髪を梳かしながらルマの話しを聞いていたようだ。

「今の翔だとパワーアップしたあたし達は2人が限界だな」
 
 エルザはまだ俺の隣でふわ~っとあくびをしながら伸びをしている。

「でも兄ちゃんの魔力ってまだまだ余ってるよね?」
 
 マリスはルマを頭に乗せて遊んでいる。

「それを言っちゃ駄目ですよ!」
 
 シャルは口元でバッテンを作ってマリスに言っている。

 え? 俺の魔力量ってまだ余ってるの?

「なあ、シルク?」
「さ、皆さん、そろそろアミルさんのお手伝いに参りますわよ」

「あ、お、おい……」
「じゃ、カケル後でね~」
 
 話しの途中で皆んな部屋から出て行ってしまった。
 なあ、ラジュナ……。
『…………』
 ラジュナもダンマリをしてしまっている。


 あれから5日が経ち、俺の質問には毎回はぐらかせられてしまっていた。
 何か言ってはいけない事があるのだろう。
 前にもこう言う事あったし。
 しつこく聞くのも野暮だからな、話せる時が来るまで待っていよう。

 体の痛みもほぼ消えると、俺達は旅立ちの準備を始めた。

「俺達は八首斬影やしゅざんえいを探しに行きますが、アミルさんはどうしますか?」
「私は、ディメールへ向かおうと思います」
「ならディメールまでは一緒に行けそうですね」
「いえ、途中パラキ村に寄ってから行きますので、先に向かって下さい」
「なら俺達もパラキ村まで行きますよ」
 
 実際パラキ村がどうなったか見ておきたいからな。

「本当ですか! なら一緒に行きましょう」

 決まりだな。
 もう少し休んでからアミルさんと一緒に行く計画を立てた。
 俺はまだ回復しきってしないのか、少しボーッとする頭をふるいながら、皆んなと食事を済ませた。
 そして、その夜、俺はエルザ、シルク、マリス、シャルを召喚し、ルマも寝静まった頃、俺は皆んなを置いて、1人、村を後にした……。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

『召喚ニートの異世界草原記』

KAORUwithAI
ファンタジー
ゲーム三昧の毎日を送る元ニート、佐々木二郎。  ある夜、三度目のゲームオーバーで眠りに落ちた彼が目を覚ますと、そこは見たこともない広大な草原だった。  剣と魔法が当たり前に存在する世界。だが二郎には、そのどちらの才能もない。  ――代わりに与えられていたのは、**「自分が見た・聞いた・触れたことのあるものなら“召喚”できる」**という不思議な能力だった。  面倒なことはしたくない、楽をして生きたい。  そんな彼が、偶然出会ったのは――痩せた辺境・アセトン村でひとり生きる少女、レン。  「逃げて!」と叫ぶ彼女を前に、逃げようとした二郎の足は動かなかった。  昔の記憶が疼く。いじめられていたあの日、助けを求める自分を誰も救ってくれなかったあの光景。  ……だから、今度は俺が――。  現代の知恵と召喚の力を武器に、ただの元ニートが異世界を駆け抜ける。  少女との出会いが、二郎を“召喚者”へと変えていく。  引きこもりの俺が、異世界で誰かを救う物語が始まる。 ※こんな物も召喚して欲しいなって 言うのがあればリクエストして下さい。 出せるか分かりませんがやってみます。

Sランクパーティを引退したおっさんは故郷でスローライフがしたい。~王都に残した仲間が事あるごとに呼び出してくる~

味のないお茶
ファンタジー
Sランクパーティのリーダーだったベルフォードは、冒険者歴二十年のベテランだった。 しかし、加齢による衰えを感じていた彼は後人に愛弟子のエリックを指名し一年間見守っていた。 彼のリーダー能力に安心したベルフォードは、冒険者家業の引退を決意する。 故郷に帰ってゆっくりと日々を過しながら、剣術道場を開いて結婚相手を探そう。 そう考えていたベルフォードだったが、周りは彼をほっておいてはくれなかった。 これはスローライフがしたい凄腕のおっさんと、彼を慕う人達が織り成す物語。

ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜

KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞 ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。 諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。 そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。 捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。 腕には、守るべきメイドの少女。 眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。 ―――それは、ただの不運な落下のはずだった。 崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。 その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。 死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。 だが、その力の代償は、あまりにも大きい。 彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”―― つまり平和で自堕落な生活そのものだった。 これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、 守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、 いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。 ―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

異世界へ行って帰って来た

バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。 そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。

幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕だけ別な場所に飛ばされた先は異世界の不思議な無人島だった。

アノマロカリス
ファンタジー
よくある話の異世界召喚… スマホのネット小説や漫画が好きな少年、洲河 愽(すが だん)。 いつもの様に幼馴染達と学校帰りの公園でくっちゃべっていると地面に突然魔法陣が現れて… 気付くと愽は1人だけ見渡す限り草原の中に突っ立っていた。 愽は幼馴染達を探す為に周囲を捜索してみたが、一緒に飛ばされていた筈の幼馴染達は居なかった。 生きていればいつかは幼馴染達とまた会える! 愽は希望を持って、この不思議な無人島でサバイバル生活を始めるのだった。 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つものなのかな?」 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達よりも強いジョブを手に入れて無双する!」 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は魔王から力を授かり人類に対して牙を剥く‼︎」 幼馴染達と一緒に異世界召喚の第四弾。 愽は幼馴染達と離れた場所でサバイバル生活を送るというパラレルストーリー。 はたして愽は、無事に幼馴染達と再会を果たせるのだろうか?

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

処理中です...