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13話
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翌日も休みで良かったと周はしみじみ思っていた。ホテルでされた散々な事のせいで足腰が立たず、結局あのまま泊まる羽目になったからだ。
泊まる事に関してはもう周はマヒしているのか焦る事もなかった。どうせ帰っても瑞希は周の家に泊まるのだろうし、位にしか思わない。ただ自分の家じゃないので落ち着かない。ましてやとんでもないものばかりある場所で本当に落ち着かない。あと外泊準備などしていないので翌日が学校なら面倒だったかもしれない。
とりあえずあちこちが痛む上に立つことすらままならない。基本的に男の体は硬い。なので周が若かろうが何だろうが体勢的にも無理がある。おまけにあんなにされれば誰だってガタガタになるだろうと周はそっと思った。学校があれば休まざるを得なかったかもしれない。でも一人で今暮らしているからこそ、周は学校には真面目に出たかった。なので休みでよかったと密かにため息をつく。
瑞希は周が名前で呼んだのに気をよくしたのか、あの後はまたとても優しかった。動けない周をとても大事そうに抱きかかえお風呂に入れ、丁寧に洗ってくれた。そして性的な事はもう何もせずにただ周を抱きしめながら、観ているのかどうかも定かではないがテレビをつけて何やら映画を流しつつ、時折囁くように何かを言ってくる。
ぼんやりしながらそれを観て、周がウトウトしている間に瑞希は何やら食べ物のオーダーをしていたらしく、美味しそうな匂いで目が覚めた。
実際のところこういったホテルの、パスタもサラダのドレッシングも瑞希の料理に慣れている周にとってはあまり美味しくはなかったけれども、食後に頼んでくれていたキャラメル・ラテは割と美味しかった。
「お腹、膨れた?」
「は、い……」
「そう。よかった」
よかった、とニッコリと微笑んでくる瑞希はやはり綺麗で、周はぼんやりしながらも見つめてしまう。
「何?」
「……っあ、い、いえ。……ラテ、その、俺別にキャラメルじゃないとダメって訳じゃ、ないです」
「そうなの?」
「はい。あ、でもカフェ・ラテも凄く甘くしないとその、辛いから……。キャラメル・ラテだと絶対甘い、し……」
「ああ、なるほどね。だったらフレーバーコーヒーにたっぷりのミルクとシロップを入れても良さそうだねえ」
「ふれーばー……?」
場所が場所だが、周はこういうひとときは嫌いではなかった。普段はとても当たりの柔らかい瑞希と、食べ物や飲み物などの話をのんびりとする、ひとときだ。
そしてその後も性的な事は何もされないまま瑞希に抱きしめられ、静かに何やらの映画が流れるにまかせて周は眠りに陥った。
翌日もまだ体はあちこち悲鳴を上げてはいたが、歩ける程度には回復していた。瑞希には「おぶってあげようか?」などと言われたが当然必死になって拒否をした。普通なら冗談だろうと思うが、瑞希に関してはどこまでが冗談でどこまでが本気かが読めない。
何とか家に帰った時はでもやはり周はホッとした。ホテルもホテルでの経験もかなり刺激が強すぎたんだろうなとそっと思う。
「じゃあ、またね、周」
休日でもカフェのアルバイトが入っているらしい瑞希は周と一旦寛いだ後にそう言って出て行った。
「はい……、瑞希」
名前で呼ぶと、いつも浮かべる笑顔がもっと嬉しそうに見えて周はドキリとした。優しく額にキスを落とし、瑞希が出て行った後も暫く額にそっと手をそえて周はぼんやりとしていた。
「……。あ、そう言えばスマホ、充電しなきゃ……」
ようやくハッとなり、周は鞄から携帯電話を取り出した。存在すら気にもしていなくて、というか瑞希の前で見るという行為自体が怖くて全然見ていないため、多分充電はさほど減ってないだろうと思いつつ画面を見ると、着信とライン通知が来ているのに気付いた。基本そんなに人とやりとりはしないので、思いつくのは親友の朔だ。クラスメイトには色々変わった人もいて面白いなとは思うが、周は当たり障りのない付き合い方をしている。
とりあえず充電器にセットしてから着信履歴を見て、周は怪訝な表情を浮かべた。
予想通り朔からだったが、あまりに何度も電話がかかってきていた。何か用事があったんだろうかと今度はラインを見る。するとそこでも着信通知以外に何度か「聞きたい事あるんだけど」「電話出ろー」などと来ていた後に「大丈夫なのか? 無事なのか?」とまで来ていてさらに周は首を傾げる。休日にまで絶えず連絡を取り合うような頻繁なやりとりは朔ともそんなにしていない。だから電話に出ないとかラインが既読にならなくても今までだったら心配された事などなかった。
「どうした? 大丈夫だけど。何かあったの?」
とりあえずそう入れてから携帯電話を置こうとしたらすぐに電話がかかってきてびっくりする。
「……え、と、もしもし、朔? ほんとどうし……」
『お前、ほんとに大丈夫なのか? 無事なのか?』
電話先の朔の声は本当に心配しているようで、ますます周は怪訝な表情を浮かべた。週末、学校でも普通に過ごしていたし朔とも特に何か約束していた訳ではない。
「おかしな朔。どうしたんだよ。俺別になんもないけ……」
笑いながら言いかけると遮るように言ってきた朔の言葉に周は固まった。
『お前、昨日男と一緒だったろ? あいつ、何? ていうか、その、ホテル……あれ、一体……』
見られていた。
どこで? いつ? なんで?
周は携帯電話を落としていた事にも気づかず体を硬直させた。
一番見られたくなかった相手に、見られていた。
なんで? あそこは家から離れているしそんな繁華街でもないじゃないか。なんで居たの……! なんで……。
固まっていた体が次には小さく震えだした。そして携帯電話を落としていた事にふと気づく。そのまま見なかった事に、無かった事にして部屋に、そしてベッドの中に籠りたいと周は思った。だが震える手で拾い上げ、耳にあてる。
『——だろ? ……おい? おいっ? 大丈夫なのか? 聞いて……』
「……ごめん、ちょっと手を滑らせてスマホ落とした……。それと……何でもないから。……放っておいて……」
『何でもない訳ないだろ? あんな場所なんだぞ! 凄く心配したのにお前全然出ないし。気になるだろ……! ……あれだ、あれだよな? きっと何らかの事情が……』
「朔! ほんと何でもないって言ってるだろ……! 俺も大丈夫だから!」
周はそう言うと通話を切り、そして電源も落とした。
見られたくなかった。朔には知られたくなかった。だから問い詰められて思わず突き放すような言い方をしてしまった。朔は心配をしてくれていたというのに、と周は込み上げてくる気持ちに鼻の奥が痛くなった。そしてポトリと涙を落とす。
最近、涙もろくなったのだろうか。情けなさに拍車がかかったような気がする。
……朔……ごめん。
あんなに電話をくれていた。ずっと心配してくれていたのだろう。ずっと気にかけてくれていたのだろう。いつだって周を気にかけてくれている、まるで本当の兄のような同い年の親友に、自分はなんてことを言い、そしてしちゃったんだろうとさらに泣けてきた。
だが知られたらどう思われるだろうか。自分が思いつめて犯罪めいた事をして、そしてそんなにしてまで好きだと思っていた相手が男で。男相手に自分は何をしたんだろうと失恋を味わっていたら、その相手にストーカーのような行為をされた挙句犯された。しかも自分は男相手に、抗うどころか慣らされ、朔どころか誰にも言えないような事をされているというのにそれに溺れているようなものだ。
知られたら、だって知られたら朔は……俺をどういう風に見る?
軽蔑されるかもしれない。気持ち悪いと思われるかもしれない。ずっと本当の兄のように慕い、大切な親友そして幼馴染としてそこにいてくれた相手を失うかもしれない。
だから知られたくなかった。言えなかった。
周はボトボトと落ちる涙を拭う事もせずに携帯電話をジッと見た。
だが朔は本当に心配してくれていた。そんな相手にあんな態度をとっていい筈なんてなかった。周は唇を噛みしめた。そしてようやく涙を拭う。
……今電話では、無理だけど……それに朔の家には行けない。だから……明日、ちゃんと謝ろう。
……そして……本当の事を……言おう。
泊まる事に関してはもう周はマヒしているのか焦る事もなかった。どうせ帰っても瑞希は周の家に泊まるのだろうし、位にしか思わない。ただ自分の家じゃないので落ち着かない。ましてやとんでもないものばかりある場所で本当に落ち着かない。あと外泊準備などしていないので翌日が学校なら面倒だったかもしれない。
とりあえずあちこちが痛む上に立つことすらままならない。基本的に男の体は硬い。なので周が若かろうが何だろうが体勢的にも無理がある。おまけにあんなにされれば誰だってガタガタになるだろうと周はそっと思った。学校があれば休まざるを得なかったかもしれない。でも一人で今暮らしているからこそ、周は学校には真面目に出たかった。なので休みでよかったと密かにため息をつく。
瑞希は周が名前で呼んだのに気をよくしたのか、あの後はまたとても優しかった。動けない周をとても大事そうに抱きかかえお風呂に入れ、丁寧に洗ってくれた。そして性的な事はもう何もせずにただ周を抱きしめながら、観ているのかどうかも定かではないがテレビをつけて何やら映画を流しつつ、時折囁くように何かを言ってくる。
ぼんやりしながらそれを観て、周がウトウトしている間に瑞希は何やら食べ物のオーダーをしていたらしく、美味しそうな匂いで目が覚めた。
実際のところこういったホテルの、パスタもサラダのドレッシングも瑞希の料理に慣れている周にとってはあまり美味しくはなかったけれども、食後に頼んでくれていたキャラメル・ラテは割と美味しかった。
「お腹、膨れた?」
「は、い……」
「そう。よかった」
よかった、とニッコリと微笑んでくる瑞希はやはり綺麗で、周はぼんやりしながらも見つめてしまう。
「何?」
「……っあ、い、いえ。……ラテ、その、俺別にキャラメルじゃないとダメって訳じゃ、ないです」
「そうなの?」
「はい。あ、でもカフェ・ラテも凄く甘くしないとその、辛いから……。キャラメル・ラテだと絶対甘い、し……」
「ああ、なるほどね。だったらフレーバーコーヒーにたっぷりのミルクとシロップを入れても良さそうだねえ」
「ふれーばー……?」
場所が場所だが、周はこういうひとときは嫌いではなかった。普段はとても当たりの柔らかい瑞希と、食べ物や飲み物などの話をのんびりとする、ひとときだ。
そしてその後も性的な事は何もされないまま瑞希に抱きしめられ、静かに何やらの映画が流れるにまかせて周は眠りに陥った。
翌日もまだ体はあちこち悲鳴を上げてはいたが、歩ける程度には回復していた。瑞希には「おぶってあげようか?」などと言われたが当然必死になって拒否をした。普通なら冗談だろうと思うが、瑞希に関してはどこまでが冗談でどこまでが本気かが読めない。
何とか家に帰った時はでもやはり周はホッとした。ホテルもホテルでの経験もかなり刺激が強すぎたんだろうなとそっと思う。
「じゃあ、またね、周」
休日でもカフェのアルバイトが入っているらしい瑞希は周と一旦寛いだ後にそう言って出て行った。
「はい……、瑞希」
名前で呼ぶと、いつも浮かべる笑顔がもっと嬉しそうに見えて周はドキリとした。優しく額にキスを落とし、瑞希が出て行った後も暫く額にそっと手をそえて周はぼんやりとしていた。
「……。あ、そう言えばスマホ、充電しなきゃ……」
ようやくハッとなり、周は鞄から携帯電話を取り出した。存在すら気にもしていなくて、というか瑞希の前で見るという行為自体が怖くて全然見ていないため、多分充電はさほど減ってないだろうと思いつつ画面を見ると、着信とライン通知が来ているのに気付いた。基本そんなに人とやりとりはしないので、思いつくのは親友の朔だ。クラスメイトには色々変わった人もいて面白いなとは思うが、周は当たり障りのない付き合い方をしている。
とりあえず充電器にセットしてから着信履歴を見て、周は怪訝な表情を浮かべた。
予想通り朔からだったが、あまりに何度も電話がかかってきていた。何か用事があったんだろうかと今度はラインを見る。するとそこでも着信通知以外に何度か「聞きたい事あるんだけど」「電話出ろー」などと来ていた後に「大丈夫なのか? 無事なのか?」とまで来ていてさらに周は首を傾げる。休日にまで絶えず連絡を取り合うような頻繁なやりとりは朔ともそんなにしていない。だから電話に出ないとかラインが既読にならなくても今までだったら心配された事などなかった。
「どうした? 大丈夫だけど。何かあったの?」
とりあえずそう入れてから携帯電話を置こうとしたらすぐに電話がかかってきてびっくりする。
「……え、と、もしもし、朔? ほんとどうし……」
『お前、ほんとに大丈夫なのか? 無事なのか?』
電話先の朔の声は本当に心配しているようで、ますます周は怪訝な表情を浮かべた。週末、学校でも普通に過ごしていたし朔とも特に何か約束していた訳ではない。
「おかしな朔。どうしたんだよ。俺別になんもないけ……」
笑いながら言いかけると遮るように言ってきた朔の言葉に周は固まった。
『お前、昨日男と一緒だったろ? あいつ、何? ていうか、その、ホテル……あれ、一体……』
見られていた。
どこで? いつ? なんで?
周は携帯電話を落としていた事にも気づかず体を硬直させた。
一番見られたくなかった相手に、見られていた。
なんで? あそこは家から離れているしそんな繁華街でもないじゃないか。なんで居たの……! なんで……。
固まっていた体が次には小さく震えだした。そして携帯電話を落としていた事にふと気づく。そのまま見なかった事に、無かった事にして部屋に、そしてベッドの中に籠りたいと周は思った。だが震える手で拾い上げ、耳にあてる。
『——だろ? ……おい? おいっ? 大丈夫なのか? 聞いて……』
「……ごめん、ちょっと手を滑らせてスマホ落とした……。それと……何でもないから。……放っておいて……」
『何でもない訳ないだろ? あんな場所なんだぞ! 凄く心配したのにお前全然出ないし。気になるだろ……! ……あれだ、あれだよな? きっと何らかの事情が……』
「朔! ほんと何でもないって言ってるだろ……! 俺も大丈夫だから!」
周はそう言うと通話を切り、そして電源も落とした。
見られたくなかった。朔には知られたくなかった。だから問い詰められて思わず突き放すような言い方をしてしまった。朔は心配をしてくれていたというのに、と周は込み上げてくる気持ちに鼻の奥が痛くなった。そしてポトリと涙を落とす。
最近、涙もろくなったのだろうか。情けなさに拍車がかかったような気がする。
……朔……ごめん。
あんなに電話をくれていた。ずっと心配してくれていたのだろう。ずっと気にかけてくれていたのだろう。いつだって周を気にかけてくれている、まるで本当の兄のような同い年の親友に、自分はなんてことを言い、そしてしちゃったんだろうとさらに泣けてきた。
だが知られたらどう思われるだろうか。自分が思いつめて犯罪めいた事をして、そしてそんなにしてまで好きだと思っていた相手が男で。男相手に自分は何をしたんだろうと失恋を味わっていたら、その相手にストーカーのような行為をされた挙句犯された。しかも自分は男相手に、抗うどころか慣らされ、朔どころか誰にも言えないような事をされているというのにそれに溺れているようなものだ。
知られたら、だって知られたら朔は……俺をどういう風に見る?
軽蔑されるかもしれない。気持ち悪いと思われるかもしれない。ずっと本当の兄のように慕い、大切な親友そして幼馴染としてそこにいてくれた相手を失うかもしれない。
だから知られたくなかった。言えなかった。
周はボトボトと落ちる涙を拭う事もせずに携帯電話をジッと見た。
だが朔は本当に心配してくれていた。そんな相手にあんな態度をとっていい筈なんてなかった。周は唇を噛みしめた。そしてようやく涙を拭う。
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