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12話
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稀斗が祐真に、というよりは人に、とも言えるが初めてキスをされてから割と経つ。男同士だし、そもそもすること自体まずいだろと最初の時に稀斗はかなり抵抗があった。だが押し返そうとした時に見せてきた祐真の悲しそうな表情にどうしても罪悪感を持ってしまい、キスくらいならと許した。
そのせいだろうか。その後も祐真が稀斗の家に遊びに来たりと二人きりでいる時に気づけば何度もキスされている。もちろん稀斗からすることはないが「嫌だったら言って?」と祐真に言われても稀斗には拒否などできるはずもなかった。
「そんな泣きそうな顔されたら嫌なんて言えるか」
そう答えてもどこか切なそうな表情の祐真に、稀斗はぼそりと付け加えた。
「……それに、別に嫌じゃなかった」
自分の顔が少し熱くなったのがわかったので少し顔を背ける。変に期待させるようなことは言いたくないし、したくない。でも実際嫌なものではなかった。男同士でキスなんてと想像すれば気持ち悪いとさえ思いそうなのだが、実際触れてきた唇は自分とは違うものという多少の違和感はあれども、意味のわからない妙な心地よさと変にドキドキとする高揚感をもたらしてきてちっとも嫌ではなかった。
だが断らないと分かると祐真は当然と言えるのかもしれないが全く遠慮をしてこなかった。最初の時は触れたと思ったら離れた唇が、今ではどうしたらいいんだと稀斗が思うくらい合わさってくる。
今もそうだった。稀斗の部屋に遊びに来ていた祐真は持ってきた手作りケーキをニコニコと差し出してくるいつもの可愛らしい祐真だったというのに、食べ終えた後会話が途切れた途端に何とも言えない表情を見せたかと思うと稀斗に近付いてきたのだ。
「……お前、隙あらばかよ」
「だって俺、きぃが好きだから……」
熱のこもったような声で囁くと、祐真は稀斗をベッドの縁に押し付けるようにして覆いかぶさってきた。
最初は初めての時のようにそっと唇に触れてくる。そして何度か軽く触れ合わせてきた後にしっかりと重ねてきた。
キスをしたことがなかった時はどうやって息をしたりするのだろう、唇を合わせた後はただくっつけてるだけなのだろうかと色々疑問だった稀斗だが、実際してみると疑問はどうでもいいことだったとわかった。
いや、どうでもいいというのとは少し違う、か。
そうではなく、正直どうしてるかなんてその時はわからないと言うほうが正しいかもしれない。多分何もわかってないからヘタクソなのだろうが、それほどに稀斗の中では一杯一杯だった。逆に祐真は何となく慣れているように思えて、少しそれが腹立たしい。
しっかりと重ねてきた唇はゆっくりと動く。その度に祐真の唇が稀斗の唇を擦るのだが、それが妙にくすぐったさに似た何かを感じさせてきた。ついもっとそれを感じたくなり、稀斗もおずおずとだが祐真の唇を追うかのように動かす。すると時折その唇が稀斗の唇を挟み、微かに吸うようにしてきたりするとたまに祐真の舌も当たってきてそれがまたなんとも言えない気持ちになる。
追えばいいのか逃げればいいのかもわからなくなってきて、無意識に呼吸していたはずなのに息のつき方もおかしくなってくるのか、時折喉の奥から変な声が漏れたりしてしまう。それがどうしようもなく恥ずかしいし居たたまれないのでやはり逃れようとすると、唇だけ合わせていた祐真が逃がさないとばかりに稀斗の体に腕を回してきてさらにキスを深めてきた。
「……ん、ふ……っ」
そうなるとまた妙な音が自分の鼻や口から洩れ、稀斗は顔も耳も熱くなるのがわかった。
「きぃ、好き、好き……かわいー……」
稀斗は変な音すら調整することがままならないというのに、祐真はどんどん唇で攻めてくる上に息継ぎの合間なのか言葉すら繋いでくる。女に言われるのも大概だが、男にかわいいと言われて喜ぶわけないだろうがと文句を言いたいのだが、稀斗にはそんな余裕すらなかった。
ようやく唇が離れた時は、稀斗はある意味相当消耗していた。自分を消耗させてくる祐真が腹立たしいと思うが、その反面このキスという行為にどうしようもなくのめり込みそうになっている自分の方がもっと腹立たしいと思う。
多分、いや多分でもない。明らかに完全に流されてしまっている自分がいる。
「きぃが好きだよ」
キスした後の祐真はする前よりさらに何とも言えない切なげな顔で稀斗を見てくる。男同士は無理だし答えられないと言っているし実際自分でも思っているが、こんな風に全身で自分を好きだと言い、欲してくる祐真のことは正直嫌ではないのだとふと思った。
だがそんなことを言えば絶対に祐真が調子に乗るのは目に見えている。
「……知ってる」
だからそれは言わないでいようと稀斗は思っていた。
一方祐真は稀斗の事が知りたくて仕方なかった。もちろん幼馴染だから稀斗自身のことならよくわかっている。だが稀斗がどういう人かとかどういうことが好きでどういうことが嫌いなどということはわかっても、自分のことをどう思ってくれているのかがわからない。少なくとも嫌われていないだろうことはわかる。それだけはわかるのだが。
「嫌だったら、言って?」
きっと嫌だと言わないんだろうなとわかっていながらもそんな風に祐真が言うと案の定「泣きそうな顔をされたら言えるか」と返してきた。
きぃは優しい。
だけれどもそう言われるとどこか切ない。そんな気持ちがまた顔に出ていたのだろうか。稀斗が少しだけ赤い顔を背けるようにしてぼそりと「……それに、別に嫌じゃなかった」と呟いてきた。
これって少しは期待していいのだろうかと思ってしまう。
それ以降、祐真は元々あまり持ち合わせていない遠慮を忘れ、機会があれば稀斗にキスした。
自覚して間もない頃は稀斗の顔を見ているだけで満たされていたし、作ったケーキを食べて貰えるだけで幸せだと思っていた。それが触れるような軽いキスをしてしまうと、少しでも稀斗に触れていたいと思うようになった。
祐真は自分がどんどん我が儘になっている気がする。軽いキスですら天にも昇る気持ちになれたのに、そんなキスを重ねるごとに今度はもっと深く唇を合わせたいと思ってしまう。少し長めのキスをするようになると、それも最初の頃は多少抵抗していた稀斗だが今では抵抗らしい抵抗も見せてこない。そうするともっと深く、と思ってしまう。
きぃ、きぃは俺のこと、どう思ってるの? やっぱりただの幼馴染? 幼馴染の男にキスされても平気?
「……きぃが好きだよ」
「……知ってる」
ただ「知ってる」とだけ返ってきて、祐真は切ないままぎゅっと稀斗を抱きしめる。そして一旦離した唇をまた唇で覆った。
知ってる。
そういう答えが返ってくるのはわかっている。だというのに切なくて胸が痛い。この間までは気持ちがばれてしまうと嫌われてしまうのではないかと胸を痛めていただけだったのにと思う。
「きぃ」
そしてどれだけキスをしても、どんどん足りなくなっていく。このまま食べ尽くしてしまいたいと思いそうなほど、自分が稀斗を求めているのがわかる。
いや、多分食べ尽くしてもきっと足りない。キスをしてもしても足りない気がするのは、キスをすればするほどもっともっと稀斗の気持ちが欲しくなるからだ。
だがそこまで望むのは稀斗の重荷になるのもわかっている。わかっているので「欲しい」とは言えない。でも自分の気持ちはこれでもかと押し付ける。
ごめんね、ごめんね、きぃ。
心の中では一生懸命謝るのだが、でも声には出さずただひたすら自分の気持ちを押し付けるかのように沢山キスをした。
これでもまだそこまで深いキスはしていなかった。でも多分もっと味わいたくなる。祐真は稀斗の唇をそっと噛んだ後に思った。
どうしよう。
きっともっとどんどん色々欲しくなる。稀斗の気持ちが知りたいと思い、そして何もかも欲しいと思う。自分が暴走してしまいそうで祐真はそんな自分を抑えられるのかどうか、既に自信が持てそうになかった。
そのせいだろうか。その後も祐真が稀斗の家に遊びに来たりと二人きりでいる時に気づけば何度もキスされている。もちろん稀斗からすることはないが「嫌だったら言って?」と祐真に言われても稀斗には拒否などできるはずもなかった。
「そんな泣きそうな顔されたら嫌なんて言えるか」
そう答えてもどこか切なそうな表情の祐真に、稀斗はぼそりと付け加えた。
「……それに、別に嫌じゃなかった」
自分の顔が少し熱くなったのがわかったので少し顔を背ける。変に期待させるようなことは言いたくないし、したくない。でも実際嫌なものではなかった。男同士でキスなんてと想像すれば気持ち悪いとさえ思いそうなのだが、実際触れてきた唇は自分とは違うものという多少の違和感はあれども、意味のわからない妙な心地よさと変にドキドキとする高揚感をもたらしてきてちっとも嫌ではなかった。
だが断らないと分かると祐真は当然と言えるのかもしれないが全く遠慮をしてこなかった。最初の時は触れたと思ったら離れた唇が、今ではどうしたらいいんだと稀斗が思うくらい合わさってくる。
今もそうだった。稀斗の部屋に遊びに来ていた祐真は持ってきた手作りケーキをニコニコと差し出してくるいつもの可愛らしい祐真だったというのに、食べ終えた後会話が途切れた途端に何とも言えない表情を見せたかと思うと稀斗に近付いてきたのだ。
「……お前、隙あらばかよ」
「だって俺、きぃが好きだから……」
熱のこもったような声で囁くと、祐真は稀斗をベッドの縁に押し付けるようにして覆いかぶさってきた。
最初は初めての時のようにそっと唇に触れてくる。そして何度か軽く触れ合わせてきた後にしっかりと重ねてきた。
キスをしたことがなかった時はどうやって息をしたりするのだろう、唇を合わせた後はただくっつけてるだけなのだろうかと色々疑問だった稀斗だが、実際してみると疑問はどうでもいいことだったとわかった。
いや、どうでもいいというのとは少し違う、か。
そうではなく、正直どうしてるかなんてその時はわからないと言うほうが正しいかもしれない。多分何もわかってないからヘタクソなのだろうが、それほどに稀斗の中では一杯一杯だった。逆に祐真は何となく慣れているように思えて、少しそれが腹立たしい。
しっかりと重ねてきた唇はゆっくりと動く。その度に祐真の唇が稀斗の唇を擦るのだが、それが妙にくすぐったさに似た何かを感じさせてきた。ついもっとそれを感じたくなり、稀斗もおずおずとだが祐真の唇を追うかのように動かす。すると時折その唇が稀斗の唇を挟み、微かに吸うようにしてきたりするとたまに祐真の舌も当たってきてそれがまたなんとも言えない気持ちになる。
追えばいいのか逃げればいいのかもわからなくなってきて、無意識に呼吸していたはずなのに息のつき方もおかしくなってくるのか、時折喉の奥から変な声が漏れたりしてしまう。それがどうしようもなく恥ずかしいし居たたまれないのでやはり逃れようとすると、唇だけ合わせていた祐真が逃がさないとばかりに稀斗の体に腕を回してきてさらにキスを深めてきた。
「……ん、ふ……っ」
そうなるとまた妙な音が自分の鼻や口から洩れ、稀斗は顔も耳も熱くなるのがわかった。
「きぃ、好き、好き……かわいー……」
稀斗は変な音すら調整することがままならないというのに、祐真はどんどん唇で攻めてくる上に息継ぎの合間なのか言葉すら繋いでくる。女に言われるのも大概だが、男にかわいいと言われて喜ぶわけないだろうがと文句を言いたいのだが、稀斗にはそんな余裕すらなかった。
ようやく唇が離れた時は、稀斗はある意味相当消耗していた。自分を消耗させてくる祐真が腹立たしいと思うが、その反面このキスという行為にどうしようもなくのめり込みそうになっている自分の方がもっと腹立たしいと思う。
多分、いや多分でもない。明らかに完全に流されてしまっている自分がいる。
「きぃが好きだよ」
キスした後の祐真はする前よりさらに何とも言えない切なげな顔で稀斗を見てくる。男同士は無理だし答えられないと言っているし実際自分でも思っているが、こんな風に全身で自分を好きだと言い、欲してくる祐真のことは正直嫌ではないのだとふと思った。
だがそんなことを言えば絶対に祐真が調子に乗るのは目に見えている。
「……知ってる」
だからそれは言わないでいようと稀斗は思っていた。
一方祐真は稀斗の事が知りたくて仕方なかった。もちろん幼馴染だから稀斗自身のことならよくわかっている。だが稀斗がどういう人かとかどういうことが好きでどういうことが嫌いなどということはわかっても、自分のことをどう思ってくれているのかがわからない。少なくとも嫌われていないだろうことはわかる。それだけはわかるのだが。
「嫌だったら、言って?」
きっと嫌だと言わないんだろうなとわかっていながらもそんな風に祐真が言うと案の定「泣きそうな顔をされたら言えるか」と返してきた。
きぃは優しい。
だけれどもそう言われるとどこか切ない。そんな気持ちがまた顔に出ていたのだろうか。稀斗が少しだけ赤い顔を背けるようにしてぼそりと「……それに、別に嫌じゃなかった」と呟いてきた。
これって少しは期待していいのだろうかと思ってしまう。
それ以降、祐真は元々あまり持ち合わせていない遠慮を忘れ、機会があれば稀斗にキスした。
自覚して間もない頃は稀斗の顔を見ているだけで満たされていたし、作ったケーキを食べて貰えるだけで幸せだと思っていた。それが触れるような軽いキスをしてしまうと、少しでも稀斗に触れていたいと思うようになった。
祐真は自分がどんどん我が儘になっている気がする。軽いキスですら天にも昇る気持ちになれたのに、そんなキスを重ねるごとに今度はもっと深く唇を合わせたいと思ってしまう。少し長めのキスをするようになると、それも最初の頃は多少抵抗していた稀斗だが今では抵抗らしい抵抗も見せてこない。そうするともっと深く、と思ってしまう。
きぃ、きぃは俺のこと、どう思ってるの? やっぱりただの幼馴染? 幼馴染の男にキスされても平気?
「……きぃが好きだよ」
「……知ってる」
ただ「知ってる」とだけ返ってきて、祐真は切ないままぎゅっと稀斗を抱きしめる。そして一旦離した唇をまた唇で覆った。
知ってる。
そういう答えが返ってくるのはわかっている。だというのに切なくて胸が痛い。この間までは気持ちがばれてしまうと嫌われてしまうのではないかと胸を痛めていただけだったのにと思う。
「きぃ」
そしてどれだけキスをしても、どんどん足りなくなっていく。このまま食べ尽くしてしまいたいと思いそうなほど、自分が稀斗を求めているのがわかる。
いや、多分食べ尽くしてもきっと足りない。キスをしてもしても足りない気がするのは、キスをすればするほどもっともっと稀斗の気持ちが欲しくなるからだ。
だがそこまで望むのは稀斗の重荷になるのもわかっている。わかっているので「欲しい」とは言えない。でも自分の気持ちはこれでもかと押し付ける。
ごめんね、ごめんね、きぃ。
心の中では一生懸命謝るのだが、でも声には出さずただひたすら自分の気持ちを押し付けるかのように沢山キスをした。
これでもまだそこまで深いキスはしていなかった。でも多分もっと味わいたくなる。祐真は稀斗の唇をそっと噛んだ後に思った。
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