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4Thursday
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もしひたすら見張られる感じだったらどうしようとさえ思っていたが、全くもってそういうことはなかった。永久は相変わらず基本的に三里を無視してくるし、必要最低限なことでしか言葉を交わすこともない。
ホッとしつつも三里の中で何となく残念というか、期待外れな気分がないとも言えなかった。
ホッとしたのはあの永久にひたすら監視でもされるのだろうかと思い、それは間違いなく居たたまれないと思ったからだ。そして別に仲よくなりたいとまでは思わないが、永久が「様子を窺う」と言ってきたことで多少なりとも普通に話したり接したりということになるだろうかとほんの少し思っていたため、多少期待外れの気分になった。
自分の教室でそんなことをぼんやり思いつつまるで永久のように舌打ちしていると、トイレにでも行っていたのか一旦出ていた雫がフラリと戻ってきて自分の席に座るのが見えた。
風紀一般の雫と三里はクラスが同じだ。とはいえほとんど喋ったことない。それでも永久と全然違うのは、恐らくそこに「嫌い」という感情すらないからだろう。
好きであれ嫌いであれ、感情が動くと面倒だよなと三里が思っていると、雫が三里を見てきた。考えながら、どうやら三里はぼんやり雫を見ていたらしい。
「何?」
「いや」
「そ」
短い言葉を交わすと雫はまた視線を戻す、というかそのまま机を抱えるようにして眠りだした。
別に三里は睦たちのように風紀を下に見てはいない。それに役職だろうが一般だろうがどうでもいい。ただ大して社交性がないため、話すことが特にないだけだ。
雫は一人でいることのほうが多い。かといって友人がいないのではなく、親しい友人がいても基本的に一人で気楽に過ごすタイプのようだ。
周りでは滅多に話さない三里と雫のやりとりにほんの少しざわざわしていた。ひそひそと「あの二人が喋った」とどこか嬉しそうに話している言葉も聞こえてくる。改めて自分で言うのもなんだが、雫も自分もモテている、もしくは興味を持たれているのだろうなと三里はしみじみ思った。好かれるという感情は素直に嬉しい。自尊心を擽ってもくれる。
……歓迎はしないけどな。
相変わらず男に全く興味がもてない三里は微妙な気持ちで内心呟いた。
三里はクラスで特に親しい相手はいない。一年の時もそうだった。もう少し遡って中等部でもそうだったかもしれないが、あまり考えると切なくなるので考えないようにしている。だからといって今こうして遠巻きに見られているように、嫌われているとか苛められてはいない。
二年になった時、三里はこれでも内心「がんばろう」と密かに気合いは入れた。いや、入れたつもりだった。だが仲よしな友人を作ろうにも大抵は中等部、下手をすれば初等部からいるような生徒だ。すでに皆親しい相手というのは存在している。とはいえ高等部から入ってくる生徒もいるし、大抵はのほほんとしたお坊ちゃんたちなので、新たに友人になることに抵抗ある生徒は少ない。それでも三里が話しかけようとしても、向こうが妙に緊張してきたり遠慮してきたりで話にならなかった。
それとなくそういうことを良紀に言えば「生徒会メンバーになるくらいですから、何らかのオーラでも出てるんじゃないですか」と自分もその生徒会メンバーのくせにいけしゃあしゃあと答えてきた。
「は? オーラ? ……っすか」
「ええ。風紀ってだけでももちろん凄いことでしょうけどさらに生徒会ですから」
「……。……っつっても一般生徒には生徒会ってのは秘密じゃ……」
良紀の言葉に微妙になりつつ言いかけるとニッコリ笑われ「だからオーラです」と言われた。
「とはいえ睦や青葉はああいう感じですからねー、オーラよりも人懐こさが表に出てるから周りからも慕われているようですが」
人懐こい?
三里は耳を疑う。
あのろくでなしどもが?
ただ、確かに愛想はいい。遠慮なくずけずけとろくでもないことを言ったりしたりするし容赦なく自分が認めていない相手を見下すが、確かに愛想はいいかもしれない。
「瑠生もどちらかというと遠巻きに見られているタイプですよ。俺はどちらかと言えば北條兄弟タイプかもですが」
「……あー」
そう言われ、何となく三里も納得してきた。だがそうなると自分は瑠生と同じなのか? とつい思ってしまい顔がにやけた。
「どうかしました?」
「え? あ、いや」
「永久は両方、ですかね」
「は?」
「基本的に遠巻きに見られてはいますが、あれでも人づき合いは悪くないようですよ」
「……」
この間の一年の言葉を思えばそうなのかもしれないとは思っていたが、やはり想像できないし理解できない。
「永久の愛想がいいとこなんて想像できねぇっすけど」
「まあそうですね。愛想がいいんじゃなくて面倒見がいい、って感じでしょうか」
それだってわからねえよ……!
心の中で即座に突っ込んだが、永久の三里からしたら異常なほどのシスコンぶりを思うと、もしかしたら面倒見もいいのかもしれないとかろうじて思った。
ひたすら微妙な顔していると、良紀にくしゃりと頭を撫でられる。
「三里は友だちが欲しいんですか?」
「っち、ちげぇ、っす。ただ、何だろうなって思っただけだっつーの! ……っす」
あまりにもズバリと言われ焦っているとますますくしゃくしゃされ、一旦焦った顔はまた微妙になる。
「……やめてもらえねえっすか……」
「えー? いやだってかわいいから仕方ないですよね。まあ、三里にはここにちゃんと友だちがいるじゃないですか」
良紀はニッコリ笑うと、最後に三里の頭をぽんと軽くはたいてきた。
三里から見た良紀は正直胡散臭い。いつも穏やかそうに笑っているし実際生徒会だろうが風紀だろうがどこにでも出没して誰とでもにこやかに接しているのだが、どうにも胡散臭く見える。言っていることも本当か嘘かわからないことがある。
それでもこうして言ってくれる言葉は大抵その時無意識だろうが三里が欲しいと思っている言葉だったりするからだろうか、例えそれがもし嘘だったとしても三里はどこか嬉しく思える。兄弟のいない一人っ子である三里にとって、まるで基本面倒で鬱陶しい、だけれどもいざとなると頼れる兄のような存在なのかもしれない。瑠生に対してはやはり兄というよりは好きな憧れの先輩という感じだろうか。
今日も結局特に誰かと親しく話をすることもなく、かといって無視されるのではなく、遠巻きに羨望的な眼差しで見られていた三里は、風紀室の奥にある生徒会室へ向かった。入ると大抵微妙な思いをさせられるというのに、やはりどこか落ち着く。
自分の席に一旦座り、はーっと深呼吸していると、すでに来ていたらしい瑠生が「お疲れ?」とにこやかな笑顔で聞いてきた。
「い、いや、ちげぇ、っす」
「そう? 疲れてるなら寮に帰ってゆっくりしたらいいんだよ?」
瑠生はおだやかな口調で言ってくる。むしろこうして瑠生と接したりするほうが癒されると三里は思いながら「いえ、大丈夫っす」とぶんぶん頭を振った。
「だったらいいけど。じゃあお茶、飲む? ちょうどケーキも上手く焼けてね」
「は、はい!」
こくこく三里が頷くと、瑠生はまた穏やかそうな笑みを浮かべ一旦離れていった。幸せな気持ちに浸っていると、永久が部屋に入ってくるのが見える。それに気づいた瑠生が「お疲れ様。永久くんもお茶とケーキ、いる?」と優しげに聞いている。もちろん瑠生が自分だけに優しいわけでないのはわかっているが、相手が永久だけに微妙な気持ちで見ていると、永久が少しだけ顔を綻ばせ「はい」と答えているのに気づいた。
……今の、誰。
三里は馬鹿みたいに口をポカンと開けていたようだ。席が近いため否応なしに近づいてきた永久にまた虫けらを見るような目でみられながら「口くらい閉じたらどうです」と言われた。いつもなら無視してくるだろうに珍しいと思いつつ、三里はムッとして言い返す。
「るせぇ。てめぇが誰おま、みてぇな顔するからだろ」
「……頭の悪そうなところはせめて顔だけにして、正しい日本語使ってもらえませんか」
「ぁあっ?」
三里は立ち上がり永久を睨むも、すでに本人は関心がないといった様子で自分の仕事を始めていた。三里が座りなおしながらイライラしていると、瑠生が苦笑しながら近づいてくる。
「本当にいつものことだけど、もう少し仲よくしようね」
「だって! ……いや、はい……」
言い返そうとしたところで三里は素直に頷く。永久も淡々と「はい」と答えていた。
本当にこいつだけは好きになれねぇ。
そう思いつつ瑠生が持ってきてくれたお茶もケーキも美味しくて、三里は一気にホワっとした気分になった。その表情を見て瑠生が「どうやら口に合ったようだね」と笑っていた。
ホッとしつつも三里の中で何となく残念というか、期待外れな気分がないとも言えなかった。
ホッとしたのはあの永久にひたすら監視でもされるのだろうかと思い、それは間違いなく居たたまれないと思ったからだ。そして別に仲よくなりたいとまでは思わないが、永久が「様子を窺う」と言ってきたことで多少なりとも普通に話したり接したりということになるだろうかとほんの少し思っていたため、多少期待外れの気分になった。
自分の教室でそんなことをぼんやり思いつつまるで永久のように舌打ちしていると、トイレにでも行っていたのか一旦出ていた雫がフラリと戻ってきて自分の席に座るのが見えた。
風紀一般の雫と三里はクラスが同じだ。とはいえほとんど喋ったことない。それでも永久と全然違うのは、恐らくそこに「嫌い」という感情すらないからだろう。
好きであれ嫌いであれ、感情が動くと面倒だよなと三里が思っていると、雫が三里を見てきた。考えながら、どうやら三里はぼんやり雫を見ていたらしい。
「何?」
「いや」
「そ」
短い言葉を交わすと雫はまた視線を戻す、というかそのまま机を抱えるようにして眠りだした。
別に三里は睦たちのように風紀を下に見てはいない。それに役職だろうが一般だろうがどうでもいい。ただ大して社交性がないため、話すことが特にないだけだ。
雫は一人でいることのほうが多い。かといって友人がいないのではなく、親しい友人がいても基本的に一人で気楽に過ごすタイプのようだ。
周りでは滅多に話さない三里と雫のやりとりにほんの少しざわざわしていた。ひそひそと「あの二人が喋った」とどこか嬉しそうに話している言葉も聞こえてくる。改めて自分で言うのもなんだが、雫も自分もモテている、もしくは興味を持たれているのだろうなと三里はしみじみ思った。好かれるという感情は素直に嬉しい。自尊心を擽ってもくれる。
……歓迎はしないけどな。
相変わらず男に全く興味がもてない三里は微妙な気持ちで内心呟いた。
三里はクラスで特に親しい相手はいない。一年の時もそうだった。もう少し遡って中等部でもそうだったかもしれないが、あまり考えると切なくなるので考えないようにしている。だからといって今こうして遠巻きに見られているように、嫌われているとか苛められてはいない。
二年になった時、三里はこれでも内心「がんばろう」と密かに気合いは入れた。いや、入れたつもりだった。だが仲よしな友人を作ろうにも大抵は中等部、下手をすれば初等部からいるような生徒だ。すでに皆親しい相手というのは存在している。とはいえ高等部から入ってくる生徒もいるし、大抵はのほほんとしたお坊ちゃんたちなので、新たに友人になることに抵抗ある生徒は少ない。それでも三里が話しかけようとしても、向こうが妙に緊張してきたり遠慮してきたりで話にならなかった。
それとなくそういうことを良紀に言えば「生徒会メンバーになるくらいですから、何らかのオーラでも出てるんじゃないですか」と自分もその生徒会メンバーのくせにいけしゃあしゃあと答えてきた。
「は? オーラ? ……っすか」
「ええ。風紀ってだけでももちろん凄いことでしょうけどさらに生徒会ですから」
「……。……っつっても一般生徒には生徒会ってのは秘密じゃ……」
良紀の言葉に微妙になりつつ言いかけるとニッコリ笑われ「だからオーラです」と言われた。
「とはいえ睦や青葉はああいう感じですからねー、オーラよりも人懐こさが表に出てるから周りからも慕われているようですが」
人懐こい?
三里は耳を疑う。
あのろくでなしどもが?
ただ、確かに愛想はいい。遠慮なくずけずけとろくでもないことを言ったりしたりするし容赦なく自分が認めていない相手を見下すが、確かに愛想はいいかもしれない。
「瑠生もどちらかというと遠巻きに見られているタイプですよ。俺はどちらかと言えば北條兄弟タイプかもですが」
「……あー」
そう言われ、何となく三里も納得してきた。だがそうなると自分は瑠生と同じなのか? とつい思ってしまい顔がにやけた。
「どうかしました?」
「え? あ、いや」
「永久は両方、ですかね」
「は?」
「基本的に遠巻きに見られてはいますが、あれでも人づき合いは悪くないようですよ」
「……」
この間の一年の言葉を思えばそうなのかもしれないとは思っていたが、やはり想像できないし理解できない。
「永久の愛想がいいとこなんて想像できねぇっすけど」
「まあそうですね。愛想がいいんじゃなくて面倒見がいい、って感じでしょうか」
それだってわからねえよ……!
心の中で即座に突っ込んだが、永久の三里からしたら異常なほどのシスコンぶりを思うと、もしかしたら面倒見もいいのかもしれないとかろうじて思った。
ひたすら微妙な顔していると、良紀にくしゃりと頭を撫でられる。
「三里は友だちが欲しいんですか?」
「っち、ちげぇ、っす。ただ、何だろうなって思っただけだっつーの! ……っす」
あまりにもズバリと言われ焦っているとますますくしゃくしゃされ、一旦焦った顔はまた微妙になる。
「……やめてもらえねえっすか……」
「えー? いやだってかわいいから仕方ないですよね。まあ、三里にはここにちゃんと友だちがいるじゃないですか」
良紀はニッコリ笑うと、最後に三里の頭をぽんと軽くはたいてきた。
三里から見た良紀は正直胡散臭い。いつも穏やかそうに笑っているし実際生徒会だろうが風紀だろうがどこにでも出没して誰とでもにこやかに接しているのだが、どうにも胡散臭く見える。言っていることも本当か嘘かわからないことがある。
それでもこうして言ってくれる言葉は大抵その時無意識だろうが三里が欲しいと思っている言葉だったりするからだろうか、例えそれがもし嘘だったとしても三里はどこか嬉しく思える。兄弟のいない一人っ子である三里にとって、まるで基本面倒で鬱陶しい、だけれどもいざとなると頼れる兄のような存在なのかもしれない。瑠生に対してはやはり兄というよりは好きな憧れの先輩という感じだろうか。
今日も結局特に誰かと親しく話をすることもなく、かといって無視されるのではなく、遠巻きに羨望的な眼差しで見られていた三里は、風紀室の奥にある生徒会室へ向かった。入ると大抵微妙な思いをさせられるというのに、やはりどこか落ち着く。
自分の席に一旦座り、はーっと深呼吸していると、すでに来ていたらしい瑠生が「お疲れ?」とにこやかな笑顔で聞いてきた。
「い、いや、ちげぇ、っす」
「そう? 疲れてるなら寮に帰ってゆっくりしたらいいんだよ?」
瑠生はおだやかな口調で言ってくる。むしろこうして瑠生と接したりするほうが癒されると三里は思いながら「いえ、大丈夫っす」とぶんぶん頭を振った。
「だったらいいけど。じゃあお茶、飲む? ちょうどケーキも上手く焼けてね」
「は、はい!」
こくこく三里が頷くと、瑠生はまた穏やかそうな笑みを浮かべ一旦離れていった。幸せな気持ちに浸っていると、永久が部屋に入ってくるのが見える。それに気づいた瑠生が「お疲れ様。永久くんもお茶とケーキ、いる?」と優しげに聞いている。もちろん瑠生が自分だけに優しいわけでないのはわかっているが、相手が永久だけに微妙な気持ちで見ていると、永久が少しだけ顔を綻ばせ「はい」と答えているのに気づいた。
……今の、誰。
三里は馬鹿みたいに口をポカンと開けていたようだ。席が近いため否応なしに近づいてきた永久にまた虫けらを見るような目でみられながら「口くらい閉じたらどうです」と言われた。いつもなら無視してくるだろうに珍しいと思いつつ、三里はムッとして言い返す。
「るせぇ。てめぇが誰おま、みてぇな顔するからだろ」
「……頭の悪そうなところはせめて顔だけにして、正しい日本語使ってもらえませんか」
「ぁあっ?」
三里は立ち上がり永久を睨むも、すでに本人は関心がないといった様子で自分の仕事を始めていた。三里が座りなおしながらイライラしていると、瑠生が苦笑しながら近づいてくる。
「本当にいつものことだけど、もう少し仲よくしようね」
「だって! ……いや、はい……」
言い返そうとしたところで三里は素直に頷く。永久も淡々と「はい」と答えていた。
本当にこいつだけは好きになれねぇ。
そう思いつつ瑠生が持ってきてくれたお茶もケーキも美味しくて、三里は一気にホワっとした気分になった。その表情を見て瑠生が「どうやら口に合ったようだね」と笑っていた。
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