悪夢なら覚めれば良いのに

高校二年生の絶望

私は演劇部に所属して、演技の楽しさを見出した反面、危うさを覚えました。

高二の夏、遂にNちゃんが退部を申し出ました。

私も同時期に退部を申し出ました。

しかし元部長であり、私達が一年生の頃の先輩であったOGの先輩が退部を拒否しました。

母校の演劇部は、他校との交流演劇もあり、退部の条件は自校の演目を最後とするというものでした。

私たちが退部を申し出たのは、他校との交流演劇があったあとだった為に、退部拒否をされたのです。

その際に私とNちゃんの心は完全に壊れてしまいました。

Nちゃんと私は夏休み中の練習を免除され、暫く頭を冷やして考えろと言われました。

私はその時初めて自殺を試みました。

苦しいのも嫌だし、痛いのも嫌だったので、市販の睡眠導入剤を大量に飲みました。

ですが、人の体とは丈夫に出来ており、尚且つ市販品という事もあり生き延びてしまいました。

残ったのは吐き気と腹痛と下痢、それから倦怠感だけでした。

そして自暴自棄になった私は、援助交際をし始めました。

幸い性病を移されることはありませんでしたが、余りにも堕落した生活と成り下がっていきました。

実の娘の異変にも気付けない親は、母はダイエットでも始めたのかと聞き、父にはポロッと出た本心に対して「じゃあ死ね」と言い渡されました。

何もしていないのに突然蹴られたかと思えば、八つ当たりと言いながら笑った父の顔を今でも許せません。

前述では書きませんでしたが、小学生の頃に父に1度、中学の頃に兄に1度首を絞められたこともありました。

段々と自分が悪いのではないかと、自分の存在が余りにも不要過ぎると感じていました。

そして夏休みも終わり、新学期が始まりました。