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プロローグ
#000 ブラックリストより
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ブラックリストより一部抜粋。
~東条夏樹~
校則など何処吹く風の明るい頭髪に、身だしなみという言葉を知らないかのような派手なピアス。俺には分からんが、その端正な顔立ちはどうやら世間的にはかっこいいものらしく、風に聞いた噂によると普段は読者モデルをやっているらしい。
要するにチャラい。俺の務めているここの学校のレベルからすれば、いわゆる「不良」だ。
もう二年生にもなるが学校にいる時は基本的に寝ているため、教師の注意は「聞かない」というよりは「聞こえていない」。
なので、東条に注意する時にはまず叩き起す必要がある。であれば東条は教卓の目の前の席に座らせる方が効率的なのだが、平等を期して席替えの時にクジを引かせるとどういう訳か東条は毎回窓際後方の席を引き当てる性質がある。神様とやらはよっぽど俺の事が嫌いらしい。
と、ここまでがブラックリストに簡単に記載されているのだが、ここで一つ、このブラックリストの間違いを訂正しておこうと思うーーー。
「ーーー起きろ東条ッ」
俺は静かに東条の席に忍び寄ると、奴の偏差値の低そうな髪色をしている後頭部に指示棒を振り下ろした。
「...ふぁ~あ。なーにスんですかいきなり~」
「キサマ、本当はやはり...起きてただろ」
だが、いつもの如く机の中から取りだした分厚い数学の教科書で防ぐのだ。
そう、こいつは実際普段から寝ているわけではない。こうして起こしに来る教師をからかうために授業中には寝たフリをするのだ。
東条夏樹はいわゆるーーー退屈なのである。というか、今は数学の時間なんだから教科書を持ってきているのなら机の上に出しとけよ...。
「もー、甘ちゃん先生は乱暴なんだから~」
「俺のことはちゃんと甘野先生と呼べ」
あと、授業中にチュッパチャプスを舐めるな。学校に香水付けてくる必要ないだろ。ボタンは上までしめろ。というかネクタイはどうした。お前に対する注意をあげるだけで授業が終わってしまうんじゃなかろうか。
「甘ちゃん先生...。そんなに注意ばっかして、大丈夫?疲れない?」
「...お前のせいだよありがとなぁッ!」
こうして授業を中断させてはこいつは無邪気にケラケラと笑うのである。
...いーや、よく分かった。こいつにはいくら言葉で言っても意味が無い。
「東条、どうやらお前に必要なのは言葉による教育ではなく徹底的な『調教』のようだな」
「甘ちゃん先生に出来るのかね~、授業の時間も忘れて生徒とおしゃべりするようなおっちょこちょい教師に」
「はっ、しまった...っ!」
宿題の答え合わせすらせず、そこで奇しくも授業終了のチャイムが鳴った。
目の前には東条のいつものしたり顔。クッソ...、いつか絶対、真面目に俺の授業を受けさせてやるからな...。
~東条夏樹~
校則など何処吹く風の明るい頭髪に、身だしなみという言葉を知らないかのような派手なピアス。俺には分からんが、その端正な顔立ちはどうやら世間的にはかっこいいものらしく、風に聞いた噂によると普段は読者モデルをやっているらしい。
要するにチャラい。俺の務めているここの学校のレベルからすれば、いわゆる「不良」だ。
もう二年生にもなるが学校にいる時は基本的に寝ているため、教師の注意は「聞かない」というよりは「聞こえていない」。
なので、東条に注意する時にはまず叩き起す必要がある。であれば東条は教卓の目の前の席に座らせる方が効率的なのだが、平等を期して席替えの時にクジを引かせるとどういう訳か東条は毎回窓際後方の席を引き当てる性質がある。神様とやらはよっぽど俺の事が嫌いらしい。
と、ここまでがブラックリストに簡単に記載されているのだが、ここで一つ、このブラックリストの間違いを訂正しておこうと思うーーー。
「ーーー起きろ東条ッ」
俺は静かに東条の席に忍び寄ると、奴の偏差値の低そうな髪色をしている後頭部に指示棒を振り下ろした。
「...ふぁ~あ。なーにスんですかいきなり~」
「キサマ、本当はやはり...起きてただろ」
だが、いつもの如く机の中から取りだした分厚い数学の教科書で防ぐのだ。
そう、こいつは実際普段から寝ているわけではない。こうして起こしに来る教師をからかうために授業中には寝たフリをするのだ。
東条夏樹はいわゆるーーー退屈なのである。というか、今は数学の時間なんだから教科書を持ってきているのなら机の上に出しとけよ...。
「もー、甘ちゃん先生は乱暴なんだから~」
「俺のことはちゃんと甘野先生と呼べ」
あと、授業中にチュッパチャプスを舐めるな。学校に香水付けてくる必要ないだろ。ボタンは上までしめろ。というかネクタイはどうした。お前に対する注意をあげるだけで授業が終わってしまうんじゃなかろうか。
「甘ちゃん先生...。そんなに注意ばっかして、大丈夫?疲れない?」
「...お前のせいだよありがとなぁッ!」
こうして授業を中断させてはこいつは無邪気にケラケラと笑うのである。
...いーや、よく分かった。こいつにはいくら言葉で言っても意味が無い。
「東条、どうやらお前に必要なのは言葉による教育ではなく徹底的な『調教』のようだな」
「甘ちゃん先生に出来るのかね~、授業の時間も忘れて生徒とおしゃべりするようなおっちょこちょい教師に」
「はっ、しまった...っ!」
宿題の答え合わせすらせず、そこで奇しくも授業終了のチャイムが鳴った。
目の前には東条のいつものしたり顔。クッソ...、いつか絶対、真面目に俺の授業を受けさせてやるからな...。
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