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第4章 イトルア村
第55話 蠢く謎
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マリ達がイトルア村を出て少し時間がたった頃、その近くの森の中を二人の人が馬を走らせイトルア村に向かっていた。マントを深めに被っているため顔は見えない。
「確か、この先のイトルア村にいるんだよね。」
「………。」
「はぁ~、少しぐらい会話をしたらどうよ?」
「………必要ない。」
その言葉を最後にお互いに無言になる。この声からして二人が男の人だと言う事だけはわかった。互いに無言のまま馬を走らせ暫くするとイトルア村につき、男達は馬から降りて門番に近づいていく。
「イトルア村にようこそ。」
「すみません。私達は人を探していまして、黒髪で黒い瞳の女の人を見ませんでしたか?」
マントを深く被っている姿に警戒をしていた門番だったが、どこか優しげなその声にまさか魔力がのっているなんて夢にも思う訳もなく警戒が薄れてしまう。
「…女の人?女の子なら知っているけどなぁ。」
「…女の子ですか?では、その方は今どちらにいますか。」
「マリちゃんかい。マリちゃんなら、少し前に連れと村を出たよ。」
「…連れですか?」
「ああ。連れと一緒にだよ。」
そう言うと、門番の男は聞かれるがままに話だした。全てを聞き終わると、マントを被った男二人のうちの一人無口な方が門番の男に近付くと目を合わせた。
「……お前はこの事を全て忘れる。いいな。」
「……はい。」
門番の男が門の入り口に戻っていくのを確認すると馬の側に男は戻った。
「……行くぞ。」
「はいはい。言われなくても着いて行きますよ。」
男二人は馬に乗り村から離れ、元きた道を戻っていく。
「誰にも行き先は告げてないみたいだけど、何処に行ったのかね?」
「……。」
「やっぱり、エルセバードかな?まっ、とりあえず戻って報告だね。」
「………。」
「もう、嫌だ。こんな無口な奴とはもう組みたくない!」
「………。」
「うぅ~!」
その後男達は互いに喋る事は一切なく無言で馬を走らせ続け、ある程度進んだ所で馬から降りると喋る方の男が懐から一つの魔石を取り出した。それを足元に投げ何か唱え足元が光りだしたと思った瞬間、男二人はその場から消えた。
「確か、この先のイトルア村にいるんだよね。」
「………。」
「はぁ~、少しぐらい会話をしたらどうよ?」
「………必要ない。」
その言葉を最後にお互いに無言になる。この声からして二人が男の人だと言う事だけはわかった。互いに無言のまま馬を走らせ暫くするとイトルア村につき、男達は馬から降りて門番に近づいていく。
「イトルア村にようこそ。」
「すみません。私達は人を探していまして、黒髪で黒い瞳の女の人を見ませんでしたか?」
マントを深く被っている姿に警戒をしていた門番だったが、どこか優しげなその声にまさか魔力がのっているなんて夢にも思う訳もなく警戒が薄れてしまう。
「…女の人?女の子なら知っているけどなぁ。」
「…女の子ですか?では、その方は今どちらにいますか。」
「マリちゃんかい。マリちゃんなら、少し前に連れと村を出たよ。」
「…連れですか?」
「ああ。連れと一緒にだよ。」
そう言うと、門番の男は聞かれるがままに話だした。全てを聞き終わると、マントを被った男二人のうちの一人無口な方が門番の男に近付くと目を合わせた。
「……お前はこの事を全て忘れる。いいな。」
「……はい。」
門番の男が門の入り口に戻っていくのを確認すると馬の側に男は戻った。
「……行くぞ。」
「はいはい。言われなくても着いて行きますよ。」
男二人は馬に乗り村から離れ、元きた道を戻っていく。
「誰にも行き先は告げてないみたいだけど、何処に行ったのかね?」
「……。」
「やっぱり、エルセバードかな?まっ、とりあえず戻って報告だね。」
「………。」
「もう、嫌だ。こんな無口な奴とはもう組みたくない!」
「………。」
「うぅ~!」
その後男達は互いに喋る事は一切なく無言で馬を走らせ続け、ある程度進んだ所で馬から降りると喋る方の男が懐から一つの魔石を取り出した。それを足元に投げ何か唱え足元が光りだしたと思った瞬間、男二人はその場から消えた。
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