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第8章 日常と非日常
第96話 非日常の始まり
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私が風の心地よさに目を閉じていると、マリちゃんも目を閉じている。この時期はまだまだ春ですもの、マリちゃんの好きな花の香りもするし良い天気だしね。この香り何の花だったかしら?マリちゃんに教えたかったけど私は知らないわ……。後で母さんに聞いておこうかしら?マリちゃんなら喜んでくれそうだものね。でもまだ少しこちらエルセバードに比べると少しだけ肌寒い感じがするわね。私はボックスから薄めの毛布を取り出すとマリちゃんの膝に掛けようとすると、ふと目にした光景に驚愕する。
「ザイル!アル!急いできて!!」
「なんだ?どうかしたのか?」
「ジルさんどうかしたのですか?」
私は、取り敢えずザイル達を呼ぶ。そしてどうして良いのかわからず、不安でマリちゃんを見つめるしか出来ない自分が嫌になる。その私の視線の先は微かに両手の指先が消えかかって透けているマリちゃんの手……。
指先がある筈の場所に指先の向こう側にあり見えない筈のマリちゃんの服が微かに見えている。
「二人とも急いできて!早く!!」
マリちゃんの顔を見るといつもと変わらないマリちゃんの顔がある。
私の二回目の呼び掛けに流石に異変を感じたのか、二人は急いで私の元にくる。こんなときよく普段二人をこんな風に呼んでいたのが裏目に出てしまうなんて…。
「ジル、何かあったのか?」
「ザイル、アル。…マリちゃんの手を…。指先を見て…。」
私はそう言ってザイル達の目線をマリちゃんの指先に促す。そこは未だに消えかかって透けている。
「なんだ……。…おい、なんなんだよ…これ…。」
「……マ…、…マリさん…。」
冒険者をしている人ならこの状態を見たことがある人が多少はいる筈だ。人は死ぬ時大間かに二通りある。自然に死ぬ時(老衰や病気や事故等)これだと身体は死んだ時、そのままの状態である。大半がこの場合だろう。
…そして、普通に生活をしていたら見掛ける事は少ないだろう魔物との戦闘での死だ…。未だに解明はされていないが、魔物による怪我等での死亡だと人の身体は消えて無くなる。
…そう本当に消えて無くなるの。今のマリちゃんの指先の状態のように…。
その場にはその人が存在した証明なのか服や装備品だけが残る。消えかたは部分的であったり、全体的にであったりと、バラバラだが最終的に消える事には変わりがない。
この状態になったら消えて無くなるだけ…。人の死を意味する。
「どうなっているんだ!魔物の気配なんてなかったぞ!」
「そんなの私だってわかってるわよ。マリちゃんに魔物なんて近づけさせるわけ無いじゃないの!」
「だが、どうみてもこの常態は…、あ、アル!」
ザイルの声と共に一瞬にして感じ取った膨大な魔力の集まりに息が詰まるのを感じた。
……大変!アル、マリちゃんのこの状態を見て動転してる。このままじゃ、この辺り、…いいえ町全体が危険だわ。でも、私ではアルを止める事が出来ない!
そう思った時アルが崩れ落ちると共に魔力の集まりが消えた。
「………もしかして、ザイル?」
「……ある意味、アルの奴が動転していて助かった。じゃなきゃ、俺では止められなかった。」
そう言っているザイルの顔色は悪くかなり無理したのが伺える。
「……ごめんなさい。最初にザイル。貴方から呼べばこんな事には…。」
「これを見たら、俺だってそんな気が回ること出来る自信がないぞ。でも、アルのお陰で少しだけ冷静になれたわ。」
そう言うと、ザイルは座り込み私を見た。
「このままじゃ埒が明かない。一旦家に入るぞ。」
そう言ってザイルは立ち上がると、マリちゃんとアルに浮遊魔法を掛ける。だがその瞬間ザイルの膝が崩れ落ち私は慌てて支える。
「…すまんな。とりあえず家の中に二人を入れてやろう。」
「…そうね。」
私はザイルを支えなから家へと入って行った。
「ザイル!アル!急いできて!!」
「なんだ?どうかしたのか?」
「ジルさんどうかしたのですか?」
私は、取り敢えずザイル達を呼ぶ。そしてどうして良いのかわからず、不安でマリちゃんを見つめるしか出来ない自分が嫌になる。その私の視線の先は微かに両手の指先が消えかかって透けているマリちゃんの手……。
指先がある筈の場所に指先の向こう側にあり見えない筈のマリちゃんの服が微かに見えている。
「二人とも急いできて!早く!!」
マリちゃんの顔を見るといつもと変わらないマリちゃんの顔がある。
私の二回目の呼び掛けに流石に異変を感じたのか、二人は急いで私の元にくる。こんなときよく普段二人をこんな風に呼んでいたのが裏目に出てしまうなんて…。
「ジル、何かあったのか?」
「ザイル、アル。…マリちゃんの手を…。指先を見て…。」
私はそう言ってザイル達の目線をマリちゃんの指先に促す。そこは未だに消えかかって透けている。
「なんだ……。…おい、なんなんだよ…これ…。」
「……マ…、…マリさん…。」
冒険者をしている人ならこの状態を見たことがある人が多少はいる筈だ。人は死ぬ時大間かに二通りある。自然に死ぬ時(老衰や病気や事故等)これだと身体は死んだ時、そのままの状態である。大半がこの場合だろう。
…そして、普通に生活をしていたら見掛ける事は少ないだろう魔物との戦闘での死だ…。未だに解明はされていないが、魔物による怪我等での死亡だと人の身体は消えて無くなる。
…そう本当に消えて無くなるの。今のマリちゃんの指先の状態のように…。
その場にはその人が存在した証明なのか服や装備品だけが残る。消えかたは部分的であったり、全体的にであったりと、バラバラだが最終的に消える事には変わりがない。
この状態になったら消えて無くなるだけ…。人の死を意味する。
「どうなっているんだ!魔物の気配なんてなかったぞ!」
「そんなの私だってわかってるわよ。マリちゃんに魔物なんて近づけさせるわけ無いじゃないの!」
「だが、どうみてもこの常態は…、あ、アル!」
ザイルの声と共に一瞬にして感じ取った膨大な魔力の集まりに息が詰まるのを感じた。
……大変!アル、マリちゃんのこの状態を見て動転してる。このままじゃ、この辺り、…いいえ町全体が危険だわ。でも、私ではアルを止める事が出来ない!
そう思った時アルが崩れ落ちると共に魔力の集まりが消えた。
「………もしかして、ザイル?」
「……ある意味、アルの奴が動転していて助かった。じゃなきゃ、俺では止められなかった。」
そう言っているザイルの顔色は悪くかなり無理したのが伺える。
「……ごめんなさい。最初にザイル。貴方から呼べばこんな事には…。」
「これを見たら、俺だってそんな気が回ること出来る自信がないぞ。でも、アルのお陰で少しだけ冷静になれたわ。」
そう言うと、ザイルは座り込み私を見た。
「このままじゃ埒が明かない。一旦家に入るぞ。」
そう言ってザイルは立ち上がると、マリちゃんとアルに浮遊魔法を掛ける。だがその瞬間ザイルの膝が崩れ落ち私は慌てて支える。
「…すまんな。とりあえず家の中に二人を入れてやろう。」
「…そうね。」
私はザイルを支えなから家へと入って行った。
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