第2の人生は若返ってから

マユリ

文字の大きさ
114 / 147
第8章 日常と非日常

第101話 ザイルとアル

しおりを挟む
「………アル…。」

マリが目覚めた後、ジルにお願いして俺達は原因の究明と家の防衛に力を入れる事にしたんだが…。

ハッキリ言おう。アルが俺の手に余る。
マリが心配なのはわかる。俺だって心配しているるし、だからこそ今こうして本に目を通して調べているからな。アルの場合、その方向性が家の防衛に全部向けているのが問題だ。
これって城の防衛より防衛度が高い気がするんたが…。

まず俺がわかるだけでこの家の周りを囲う草木を中心に高精度の人認知型魔法式が展開されている。その上、悪意有る人が近づくと捕縛されるのは当たり前、それが家から見えないようにされている。(これってマリの目に触れないようにだろ…。)

そして後ろを振り向き家をみると俺は無言になる。
……もうどう説明して良いのかわからん。まず家を中心に草木の囲い迄を覆う結界魔法。あの庭のミスリル鉱石のテーブル、マリなら気軽つかないだろうがゴーレムだろ…。それにミニ噴水が出来てるが、そこにアルの契約獣が小さくなって見え隠れしている。(あんな所に水龍がいていいのか?)それに庭の至るところに認識型の捕縛魔法式が展開されているし…。

それでも足りないのか庭を弄ろうとしている……。

「……アル、そろそろ…」

「そうですね。一旦家の中の防衛に入ります。」

そう言ってアルは家の中に入って行った。

「…しくじった。調べものをアルに任せれば良かった……。」

家の中からアルの魔力の流れが微かに感じとれる。いや、今からでも遅くないか…。あの余力を調べものに向かわせよう。

その後、俺はアルを説得して一緒に調べものをする事にした。チラッと家の中を見たが……。いや、おれば何も見ていない。
アルと調べものをしていたしな。

だが、アルは本当に凄いな…。一瞬であんな魔法式を展開するなんて。普段は気が抜けているがな。そう思うと少し笑える。アルもマリも見ていると本当に幼い子供のような事をするから目が離せん。

…似た者同士だな。

そう考えながら俺は本に目を向けていった。



一方のアルのほうは……。


まだまだ足りないですが、確かにマリさんのあの状態を放置出来ません。今回は何事もなかったですが、またあのような事が起きたら私は……。

そう考えた瞬間、自分の魔力が膨れ上がるのを感じ慌てて押さえます。ザイルさんが呆れた顔をしているのがわかッたので、経緯を説明して本に目線を戻します。

調べていても、マリさんと同じような状態の話はなく消え初めると皆消えてしまう事例ばかりです。…何かある筈なんです。
もう、あんな姿は見たくない!

……今まで人の死を幾度となく見てきました。討伐やスタンピート現象等、常に死と隣り合わせで怪我や戦闘で死ぬ人、消えてなくなる人なんて幾度となく沢山見てきた。正直私は死に関して何も感じなかった。

…なのに、…マリさん…。マリさんは駄目だ!マリさんだけは誰にも何者にも傷一つつけさせたくない!

あの消えかけたマリさんを見て、急に世界が暗くなった。マリさんがいない世界……?
…そんなもの…どうでもいい…。そんな事さえ考頭の中が真っ黒に染まってしまっていった。

あの時ザイルさんが止めてくれなかったら、私はどうなっていたんだろう。今こうして、マリさんを助ける事が出来なかったのかも知れない……。
……マリさんを私が助けるために、気をしっかり持たないと!
そう思うと私はまた本に何かしら突破口を見つける為にも目を通していきました。
しおりを挟む
感想 41

あなたにおすすめの小説

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

冤罪で退学になったけど、そっちの方が幸せだった

シリアス
恋愛
冤罪で退学になったけど、そっちの方が幸せだった

夫の妹に財産を勝手に使われているらしいので、第三王子に全財産を寄付してみた

今川幸乃
恋愛
ローザン公爵家の跡継ぎオリバーの元に嫁いだレイラは若くして父が死んだため、実家の財産をすでにある程度相続していた。 レイラとオリバーは穏やかな新婚生活を送っていたが、なぜかオリバーは妹のエミリーが欲しがるものを何でも買ってあげている。 不審に思ったレイラが調べてみると、何とオリバーはレイラの財産を勝手に売り払ってそのお金でエミリーの欲しいものを買っていた。 レイラは実家を継いだ兄に相談し、自分に敵対する者には容赦しない”冷血王子”と恐れられるクルス第三王子に全財産を寄付することにする。 それでもオリバーはレイラの財産でエミリーに物を買い与え続けたが、自分に寄付された財産を勝手に売り払われたクルスは激怒し…… ※短め

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

処理中です...