第2の人生は若返ってから

マユリ

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第3章 キシルの森

第43話 影と実物と

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アルさんと二人での実戦練習ですが、意外と時間が経つうちに何とか形になっていきました。……なんでしょうか?無意識に身体が攻撃から避けるように動くのです。みたら私のスキルに「危機回避」がついてます。……前はなかったはずですよ。
それに今は、動きに集中さえすれば相手を避けながら攻撃できるようになっています。普通こんなに上手くいくものなんでしょうか?アルさんに少しづつ速度も早くしてもらっています。

……絶対におかしいですよね?
私は昼御飯を食べながら、ジゥエルにもご飯をあげるのを忘れません。
魔物なのに野菜……、角さえなければ本当にウサギですね。最初は肉をあげようとしたら嫌がられました。サイズは相変わらず手のひらサイズです。そんな事をしていると

「マリさん、命を奪うことに抵抗があると言われたので影でやってみましたがどうですか?」

アルさんに言われて思いかえすのですが、リアルな影で実戦経験したのですが、あまり抵抗感がなかった気がします。もしかして何処かでゲーム感覚が抜けていないのでしょうか?ならば気をつけないといつか大変な事になりそうですね。気を引き締めないと!

「マリさん?」

「あ、すみません。少し考え事をしていました。魔物についてですが大丈夫そうです。実物もいけそうなんですけど、こればかりは実際にやってみないとわかりません。」

「そうですね。みたところ大丈夫そうでしたし、一回経験して考えても良いのかもしれませんね。」

午後からは外での実戦が決まりました。その前にアルさんにブレスレットが壊れないように強化の魔法をかけてくれるそうで一時的に預ける事になりました。確かに安全を祈るものが壊れたら縁起が悪いですしね。
……私がプレゼントしたブレスレットには、強化の魔法をかけてないですけど大丈夫ですかね?え、貰ったときに壊れないように強化したんですか?お手数をお掛けしてすみません。

昼御飯を食べ終わり岩山から出て少し行った所にスライムがいました。アルさんは後ろで見守ってくれています。実際に目の前にして多少の怖さがありますが、それよりも魔物を殺す事にあまり抵抗感が無い事の方が怖いです。感情と言うか考えとでも言うのでしょうか?そこでは命を奪う事に拒否感はあるのですが、魔物なら、と言う感情があるのです。言葉にしにくいですねこの感情は、2つの感情が入り交じっている感じで気持ちが悪いです。
スライムでの実戦は早く終わりました。アルさんに言われた通り攻撃を避けながらの攻撃で、一撃でした。…まっ、明らかにこの武器が凄い事はわかるのですが。普通なら私の力では一撃は無理だと思いますからね。

それよりも、やはり先程魔物の命を奪ったと言うのにあまりショックが無い事にショックです。私は何処かおかしくなったのでしょうか?呆然とした私にアルさんが声をかけます。

「マリさん大丈夫ですか?やはり命を奪う行為はまだ早かったようですね。」

「大丈夫です。ただ、初めてだったので少し驚いただけですから。」

「…そうですか。でも今日はこれまでにして帰りましょう。後から気持ちに出るかもしれませんからね。」

手を繋がれアルさんと何気ない話をしながら小屋に戻りますが、未だに気持ちが荒立つような様子は無いです。小屋に着きましたがザイルさん達はまだ帰ってきた様子がないので、私は先にお風呂に入ってくることにしました。風呂から出てソファーに座ると今日の事を考えます。魔物に対して抵抗がなく攻撃が出来たのは良い事ですが、私の倫理観が壊れてしまっていないのか不安なのです。そう考えていると、朝からずっと身体を動かしていたので気がつけば眠気が凄いことになっています。

……アルさん達は疲れないのかしら?そう思いながら夢の中にと誘われていきました。
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