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第4章 修学旅行編
052 唐突に差し込んだ光
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「うーん……」
どれくらいの時間が経っただろうか。亮平は、ようやく意識を取り戻した。
(んんっ!)
全身には、まだ痛みが残っていた。亮平が意識をなくしたあとも蹴られたり殴られたりしたのだろう、殴られた記憶のない腹や背中までが痛い。動かそうとすると、電流が流れるような痛みが走る。
辺りは、暗すぎて何がどうなっているのかは全く分からない。ただ、横からいびきのような音が聞こえてくる。
(今は、深夜?)
さすが沖縄というべきか、体感では涼しく感じはしないが、それでも日中よりは気温は下がっている気がする。
もし深夜で、男達が全員寝ているのならば、今が逃げ出す絶好のチャンス。すぐに班の全員を静かに起こして、逃走するべきだ。
だが、確証がない。今が夜だということも、男達が寝ているという証拠も無い。
(あれ?)
とにかく自分が今どのような状態になっているのか調べるべく、亮平は痛みをこらえて立ち上がろうとするが、足が動かない。手も動かない。
きつく縛られている感覚がしているので触って確認すると、布のようなもので手首が固定されていた。足首も、同じような状態だろう。
第一、何の拘束もせずに放っておく方がおかしいのだ。縛られていたって、なんの不思議もない。
亮平としては今すぐにでも転がって状況を確認したいのだが、あいにくまだ目が暗さに慣れていない。やみくもに動くと、男達が起きてしまう危険もある。リターンがほとんどないのにリスクを背負いたくはない。
(ここは、辛抱して、暗さに目が慣れるまで待つか)
手首と足首を拘束されているが、動けないわけではない。飛び跳ねれば移動もできるし、転がることもできる。今の最優先事項は、余計なことをせずに目を鳴らすことだ。
目が慣れてくるとようやく、亮平は自分が今置かれている状況が、把握できるようになった。
まず一つ目は、今は深夜で、男達は全員かはどうかは分からないが、かなりの数が寝ている事。逃げるにはもってこいの状況だ。
そして二つ目は、今亮平がいるのは小屋の中で、横岳や未帆らも全員小屋内にいて、寝ている事。これも、逃走に有利な条件だ。
そして、最後。小屋の扉にカギが外側からかかっていないということだ。これが一番大きい。
亮平達にとって都合の良い条件が並び過ぎている気がするのは、気のせいなのだろうか。
(男達は、俺達の内の誰かが起きることを想定してなかったのか?)
まさか、とは思うが今はそんなことはどうでもいい。たとえ罠だろうが、飛び込んでいくしか生き残る道はないのだから。
手首と足首が拘束されていても、立ち上がることは不可能ではない。亮平は、慎重に立ち上がり、空いている床の隙間を縫うようにして、まず一番近かった横岳の元へと向かった。
どれくらいの時間が経っただろうか。亮平は、ようやく意識を取り戻した。
(んんっ!)
全身には、まだ痛みが残っていた。亮平が意識をなくしたあとも蹴られたり殴られたりしたのだろう、殴られた記憶のない腹や背中までが痛い。動かそうとすると、電流が流れるような痛みが走る。
辺りは、暗すぎて何がどうなっているのかは全く分からない。ただ、横からいびきのような音が聞こえてくる。
(今は、深夜?)
さすが沖縄というべきか、体感では涼しく感じはしないが、それでも日中よりは気温は下がっている気がする。
もし深夜で、男達が全員寝ているのならば、今が逃げ出す絶好のチャンス。すぐに班の全員を静かに起こして、逃走するべきだ。
だが、確証がない。今が夜だということも、男達が寝ているという証拠も無い。
(あれ?)
とにかく自分が今どのような状態になっているのか調べるべく、亮平は痛みをこらえて立ち上がろうとするが、足が動かない。手も動かない。
きつく縛られている感覚がしているので触って確認すると、布のようなもので手首が固定されていた。足首も、同じような状態だろう。
第一、何の拘束もせずに放っておく方がおかしいのだ。縛られていたって、なんの不思議もない。
亮平としては今すぐにでも転がって状況を確認したいのだが、あいにくまだ目が暗さに慣れていない。やみくもに動くと、男達が起きてしまう危険もある。リターンがほとんどないのにリスクを背負いたくはない。
(ここは、辛抱して、暗さに目が慣れるまで待つか)
手首と足首を拘束されているが、動けないわけではない。飛び跳ねれば移動もできるし、転がることもできる。今の最優先事項は、余計なことをせずに目を鳴らすことだ。
目が慣れてくるとようやく、亮平は自分が今置かれている状況が、把握できるようになった。
まず一つ目は、今は深夜で、男達は全員かはどうかは分からないが、かなりの数が寝ている事。逃げるにはもってこいの状況だ。
そして二つ目は、今亮平がいるのは小屋の中で、横岳や未帆らも全員小屋内にいて、寝ている事。これも、逃走に有利な条件だ。
そして、最後。小屋の扉にカギが外側からかかっていないということだ。これが一番大きい。
亮平達にとって都合の良い条件が並び過ぎている気がするのは、気のせいなのだろうか。
(男達は、俺達の内の誰かが起きることを想定してなかったのか?)
まさか、とは思うが今はそんなことはどうでもいい。たとえ罠だろうが、飛び込んでいくしか生き残る道はないのだから。
手首と足首が拘束されていても、立ち上がることは不可能ではない。亮平は、慎重に立ち上がり、空いている床の隙間を縫うようにして、まず一番近かった横岳の元へと向かった。
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