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裏バレンタインデー
013 原材料から作るんじゃない
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学生にとって束の間の天国である、土休日。運動部は大会やら練習やらに駆り出されて体が休まらない人もいるだろう。
健介含む帰宅部組は、一日がそっくりそのまま自由の身になる。高校の人権が厳しく抑えつけられた授業で疲れ切った身体をほぐす、絶好の機会なのだ。
昨日が金曜日だったこともあり、若干の疲労が肩にくぐもっている。教科書の置き勉禁止を、学校側に改めてほしいものだ。
……こんな日に、お使いなんか押し付けてくるんだから……。
芝生の上で意識を飛ばす日和の今日だが、健介が腕に下げているのはエコバッグ。暇なことを見抜かれ、食料の買い出しを強制されたのだ。
シャッターが下りた個人商店が立ち並ぶ向こう側に、我を通せを主張する複合型ショッピングモール。出店してものの数年で、大半のシェアを吸い取ってしまったらしい。
安い、早い、美味いと三拍子そろっている店と、昔ながらの伝統を重んじる専門店。これでも目一杯印象を上げようとした結果で、実際の商店街は人づきあいが悪く、とても客が新規参入できる土壌が整っていない。
健介が商店街を通過しただけでも、その様子が垣間見える。謎の価格設定に、お客様がカモネギとしか映っていない高圧な態度。漫画の悪役の方が、まだ実態が追いついていてかっこいい。
……こうやって一人でいられるだけでも、五日間死ぬ気で登校した甲斐があるよな……。
一年次でも乗り気がしなかった高校が、進級して更に凶悪化してしまった。悪名が校外にまで轟き渡っている教師が教科担当に付いたり、生徒のレベルを無視して授業する輩がいたりと、難易度がハードしか選べなくなったのが大きい。
人間関係も、決して安泰とは言えなくなった。トップの席に鎮座する麻里に立ち向かう新興勢力が誕生したからだ。
その異端児の名は、悠奈。日本生まれの学生にしては珍しく、常套手段の同調圧力が効かない。プレッシャーを感じたことが無さそうな振る舞いしかせず、日々独裁体制を脅かす存在だ。
昨日は、抗争が初めて激化した。悠奈の空気をも切り裂く一撃が急所に当たり、マリがその場から立ち上がれなくなってしまったのだ。
正義に反する敵を成敗したまでは良かったのだが、まさか路上に行動不能の女子を置いていく訳にもいかない。
結局、悠奈と二人で家まで送り届けることになったのだ。麻里の親が不在だったのは幸いだった。
ショッピングモールの自動扉が開くと、聞き覚えのあるBGMが流れ込む。フリー音源の曲なのだが、いつ聴いても心が自然と弾む良曲である。
バレンタインデーはとっくの昔に過ぎ去った。それなのにもかかわらず、真っ先に目へ飛び込んでくるのはチョコレートの陳列棚だった。一般庶民向けの板チョコがほとんどで、マリのような上級国民のお口には合わないかもしれない。
……あれ……?
総菜売り場へと足を運ぼうとして、チョコに目が釘付けになっている女の子へ注意が向いた。
やや長髪の彼女は、髪の根元にピンクのヘアピンを付けている。本来の用途から外れて装飾品となっているようだ。
背丈は、健介を一回り削ったほど。全体的に丸く、躓いた後にどこまでも転がっていく気がする。
……この私服は見たこと無いから、断定までは出来ないな……。
健介が持っている情報と、悠奈の特徴が合致し過ぎている。もちろんただのチョコレート好き女子の可能性も十分残るが、背面から伝わってくるしっかりとしたオーラまで同じことがあるだろうか。
「……今日がバレンタインデーみたいじゃないかよ、これ……。これじゃあ、手作りと偽られても、分からないよな……」
心の声が漏れた風に、店内の雑音の負けず例のあの子へ届けた。
ピンクヘアピンの長髪女子の耳が、ピクっと震えた。そして、遊園地のコーヒーカップを回さなかった時のスピードで、ゆっくりと上半身を振り向かせた。
目と目が、同一ライン上にぴったり重なる。疑念を持たない清澄な瞳は、穢れて人生を棒に振ろうとする人も浄化してしまいそうだ。
「……健介!? ……べ、別に市販のチョコレートで済まそうとしたんじゃないよ?」
「ただ話しかけただけなんだけどな……。その弁明をされると、余計に疑っちゃうぞ……?」
成分表を調べて活かそうとする勤勉な少女かと思いきや、手間を極限まで省く節約家だったとは。生身の板チョコをそのまま提示されたら、前髪を三ミリ切ったことに気付かない健介でも何かを悟ってしまう。
……いや、チョコレートを作るんだから、元の材料もいるのか……?
チョコレートはカカオから作られると基礎知識は蓄えているが、バレンタインの手作りチョコを最初から製造していては日が暮れる。
「……ごめん、何か勘違いしてた。最終的に出来上がるチョコレートは手作りでも、材料は市販のチョコなんだよな……?」
「……そ、そうだね……。スーパーって、カカオを直接売ってないの……?」
大型冷房で店舗内全体が冷やされているのに、悠奈の額からは汗が染み出ている。いくらスポーツ少女でも、部活終了から着替えずに街中へは繰り出さない。
チョコのレシピなど、インターネットで検索すれば山のように見つかる。ミスリードを誘うネタ記事を避けて、無難なものを選べばいい。
独学で突き進むのは個人の勝手だ。独創的なヒラメキから新発見が生まれることもあるので、むしろ必要な要素だ。
しかしながら、何年もかけて二次方程式の解を導出するのは非効率である。既に結論が決定しているものを掘り返したところで、出てくるお宝の中身は変わらない。
「……とりあえず、チョコは必要なんだね……」
健介の根拠が無い意見に揺られて、悠奈はおぼつかない手取りで買い物かごに板チョコを入れた。正義を踏みにじる麻里と対立した凛々しいヒーローのイメージとのギャップが大きい。
健介は、悠奈のお手伝いをしにスーパーまでやって来たのではない。昼までに帰宅しなければ、昼飯を抜かれる恐れがある。
長考の海に溺れている彼女をよそに、当初の任務を完遂しようとして。
「……ここで会ったのも何かの縁だよ、健介! 折角だから、材料探しを手伝ってくれないかな?」
「判定員に手伝ってもらうのは、昨日の麻里みたいな賄賂に入らないのか?」
「……健介は、野菜と肉がごちゃ混ぜになったチョコレートが食べたいの? トイレの個室に籠りたくなかったら、手伝って欲しいなぁー……」
悠奈の皮を着た麻里かと勘違いしてしまった。健介が勝手に悠奈を美化していたのであり、性格の根っこは二人とも変わらないことがすっぽ抜けていただけなのだが。
買収されようとされまいと、実食するのは健介である。どうせ食すのなら、美味しいチョコを食べたい。
……俺の心理を読むのが上手いな……。
悠奈といい麻里といい、人の心を想像して希望する行動を引き出すことに長けている。その能力を使って、もっと気遣いの出来る女子になってほしいものだ。
白旗を揚げて大正義軍の船団に追従するのか、果敢に砲台をぶっ放して我が道を征くのか。少年漫画の主人公で売れるのは、間違いなく校舎である。
何度目かは分からないが、健介は表舞台で輝くつもりが無い。舞台を見て騒ぎ立てる観客なのだ。
「……手伝えばいいんだろ?」
「そうこなくっちゃ! ……もしかして、私を好きになる準備が出来たのかな?」
「夢を見過ぎだぞ」
悠奈の妄想をたしなめようとして伸ばした手を、寸でのところで止めた。
……俺、今何を……?
理性が働いていなければ、彼女の頭を軽く払っていた。
悠奈に未来予知の能力は持っていなかったらしく、目をまん丸にしてとろけさせていた。
ストップウォッチのボタンが押されることはしばらく無かった。
「……健介も、そんなところがあるんだー……」
「ゴミが付いてただけ」
何事にも動じなかった健介の心臓が、心拍の波を乱れさせた瞬間だった。
健介含む帰宅部組は、一日がそっくりそのまま自由の身になる。高校の人権が厳しく抑えつけられた授業で疲れ切った身体をほぐす、絶好の機会なのだ。
昨日が金曜日だったこともあり、若干の疲労が肩にくぐもっている。教科書の置き勉禁止を、学校側に改めてほしいものだ。
……こんな日に、お使いなんか押し付けてくるんだから……。
芝生の上で意識を飛ばす日和の今日だが、健介が腕に下げているのはエコバッグ。暇なことを見抜かれ、食料の買い出しを強制されたのだ。
シャッターが下りた個人商店が立ち並ぶ向こう側に、我を通せを主張する複合型ショッピングモール。出店してものの数年で、大半のシェアを吸い取ってしまったらしい。
安い、早い、美味いと三拍子そろっている店と、昔ながらの伝統を重んじる専門店。これでも目一杯印象を上げようとした結果で、実際の商店街は人づきあいが悪く、とても客が新規参入できる土壌が整っていない。
健介が商店街を通過しただけでも、その様子が垣間見える。謎の価格設定に、お客様がカモネギとしか映っていない高圧な態度。漫画の悪役の方が、まだ実態が追いついていてかっこいい。
……こうやって一人でいられるだけでも、五日間死ぬ気で登校した甲斐があるよな……。
一年次でも乗り気がしなかった高校が、進級して更に凶悪化してしまった。悪名が校外にまで轟き渡っている教師が教科担当に付いたり、生徒のレベルを無視して授業する輩がいたりと、難易度がハードしか選べなくなったのが大きい。
人間関係も、決して安泰とは言えなくなった。トップの席に鎮座する麻里に立ち向かう新興勢力が誕生したからだ。
その異端児の名は、悠奈。日本生まれの学生にしては珍しく、常套手段の同調圧力が効かない。プレッシャーを感じたことが無さそうな振る舞いしかせず、日々独裁体制を脅かす存在だ。
昨日は、抗争が初めて激化した。悠奈の空気をも切り裂く一撃が急所に当たり、マリがその場から立ち上がれなくなってしまったのだ。
正義に反する敵を成敗したまでは良かったのだが、まさか路上に行動不能の女子を置いていく訳にもいかない。
結局、悠奈と二人で家まで送り届けることになったのだ。麻里の親が不在だったのは幸いだった。
ショッピングモールの自動扉が開くと、聞き覚えのあるBGMが流れ込む。フリー音源の曲なのだが、いつ聴いても心が自然と弾む良曲である。
バレンタインデーはとっくの昔に過ぎ去った。それなのにもかかわらず、真っ先に目へ飛び込んでくるのはチョコレートの陳列棚だった。一般庶民向けの板チョコがほとんどで、マリのような上級国民のお口には合わないかもしれない。
……あれ……?
総菜売り場へと足を運ぼうとして、チョコに目が釘付けになっている女の子へ注意が向いた。
やや長髪の彼女は、髪の根元にピンクのヘアピンを付けている。本来の用途から外れて装飾品となっているようだ。
背丈は、健介を一回り削ったほど。全体的に丸く、躓いた後にどこまでも転がっていく気がする。
……この私服は見たこと無いから、断定までは出来ないな……。
健介が持っている情報と、悠奈の特徴が合致し過ぎている。もちろんただのチョコレート好き女子の可能性も十分残るが、背面から伝わってくるしっかりとしたオーラまで同じことがあるだろうか。
「……今日がバレンタインデーみたいじゃないかよ、これ……。これじゃあ、手作りと偽られても、分からないよな……」
心の声が漏れた風に、店内の雑音の負けず例のあの子へ届けた。
ピンクヘアピンの長髪女子の耳が、ピクっと震えた。そして、遊園地のコーヒーカップを回さなかった時のスピードで、ゆっくりと上半身を振り向かせた。
目と目が、同一ライン上にぴったり重なる。疑念を持たない清澄な瞳は、穢れて人生を棒に振ろうとする人も浄化してしまいそうだ。
「……健介!? ……べ、別に市販のチョコレートで済まそうとしたんじゃないよ?」
「ただ話しかけただけなんだけどな……。その弁明をされると、余計に疑っちゃうぞ……?」
成分表を調べて活かそうとする勤勉な少女かと思いきや、手間を極限まで省く節約家だったとは。生身の板チョコをそのまま提示されたら、前髪を三ミリ切ったことに気付かない健介でも何かを悟ってしまう。
……いや、チョコレートを作るんだから、元の材料もいるのか……?
チョコレートはカカオから作られると基礎知識は蓄えているが、バレンタインの手作りチョコを最初から製造していては日が暮れる。
「……ごめん、何か勘違いしてた。最終的に出来上がるチョコレートは手作りでも、材料は市販のチョコなんだよな……?」
「……そ、そうだね……。スーパーって、カカオを直接売ってないの……?」
大型冷房で店舗内全体が冷やされているのに、悠奈の額からは汗が染み出ている。いくらスポーツ少女でも、部活終了から着替えずに街中へは繰り出さない。
チョコのレシピなど、インターネットで検索すれば山のように見つかる。ミスリードを誘うネタ記事を避けて、無難なものを選べばいい。
独学で突き進むのは個人の勝手だ。独創的なヒラメキから新発見が生まれることもあるので、むしろ必要な要素だ。
しかしながら、何年もかけて二次方程式の解を導出するのは非効率である。既に結論が決定しているものを掘り返したところで、出てくるお宝の中身は変わらない。
「……とりあえず、チョコは必要なんだね……」
健介の根拠が無い意見に揺られて、悠奈はおぼつかない手取りで買い物かごに板チョコを入れた。正義を踏みにじる麻里と対立した凛々しいヒーローのイメージとのギャップが大きい。
健介は、悠奈のお手伝いをしにスーパーまでやって来たのではない。昼までに帰宅しなければ、昼飯を抜かれる恐れがある。
長考の海に溺れている彼女をよそに、当初の任務を完遂しようとして。
「……ここで会ったのも何かの縁だよ、健介! 折角だから、材料探しを手伝ってくれないかな?」
「判定員に手伝ってもらうのは、昨日の麻里みたいな賄賂に入らないのか?」
「……健介は、野菜と肉がごちゃ混ぜになったチョコレートが食べたいの? トイレの個室に籠りたくなかったら、手伝って欲しいなぁー……」
悠奈の皮を着た麻里かと勘違いしてしまった。健介が勝手に悠奈を美化していたのであり、性格の根っこは二人とも変わらないことがすっぽ抜けていただけなのだが。
買収されようとされまいと、実食するのは健介である。どうせ食すのなら、美味しいチョコを食べたい。
……俺の心理を読むのが上手いな……。
悠奈といい麻里といい、人の心を想像して希望する行動を引き出すことに長けている。その能力を使って、もっと気遣いの出来る女子になってほしいものだ。
白旗を揚げて大正義軍の船団に追従するのか、果敢に砲台をぶっ放して我が道を征くのか。少年漫画の主人公で売れるのは、間違いなく校舎である。
何度目かは分からないが、健介は表舞台で輝くつもりが無い。舞台を見て騒ぎ立てる観客なのだ。
「……手伝えばいいんだろ?」
「そうこなくっちゃ! ……もしかして、私を好きになる準備が出来たのかな?」
「夢を見過ぎだぞ」
悠奈の妄想をたしなめようとして伸ばした手を、寸でのところで止めた。
……俺、今何を……?
理性が働いていなければ、彼女の頭を軽く払っていた。
悠奈に未来予知の能力は持っていなかったらしく、目をまん丸にしてとろけさせていた。
ストップウォッチのボタンが押されることはしばらく無かった。
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