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王都 〜王子達の婚礼〜
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「何でお前がこっちにいる!?」
国中から集まった民達に手を振り、ご機嫌で教会に入ってきた国王アルフレッドは、ザックス・ヒル将軍の存在に驚いていた。
「この阿呆はオーブリーの婚姻の儀式に立ち合うと、慣例を無視しているのだ。」
ポーレット公爵テオルドの報告に国王だけじゃなく王妃シシリアも驚きを隠せない。
「軍のトップとして、未来の国王夫婦の行く末を見届ける責任がある。」
俄然として譲る気がないザックス・ヒルは最もらしい事を言い、周囲を呆れさせていた。
「凄い事になってるな。」
イオリ達の前の席に座っていたヴァルトが振り返って笑っている。
「それで言えば、俺達も出席する資格なんて無い人間なんで、ここは巻き込まれない様に黙っています。」
イオリとヒューゴが苦笑していると、ヴァルトの隣に座っていたニコライまでもが振り返った。
「いや、違うんだ。
ほら、ヒル将軍ってオーブリーのエスコートをやる気満々だっただろう?
晩餐会では新婚のパートナー同士で入場するんだ。
だから、あの時騒いでいたエスコートって、この婚姻の儀式の事なんだよ。
それを、口にしたヒル将軍に父親であるポートマン公爵が激怒して軍に猛抗議しに来たらしい。
当たり前だよな?
で、うちの父上や周囲から宥められて将軍はオーブリーのエスコートを諦めた訳だ。
過去の婚姻の儀式にも親族以外が出席した記録はないそうだから、今回もヒル将軍が呼ばれなかったのは変じゃないんだ。
でも、まさか自分が他の貴族と同じ扱いにされると思わなかったんだろう。
納得できないんじゃないか?」
ニコライが苦笑すると、ヴァルトは溜息を吐き、イオリとヒューゴは頷くに留めた。
大人達がギャーギャーと喚いているところにディマルコ枢機卿をはじめとした5人の枢機卿が集まった。
「そろそろお時間です。
おや?ヒル将軍もいらしたんですか?」
穏やかなディマルコ枢機卿にザックス・ヒル将軍は毅然とした顔で頷いた。
「うむ。いらした。」
それに、国王アルフレッドが額に手を当てて天井を仰いだ。
「うむ。じゃないだろう。」
その様子に枢機卿達は瞬時に悟った。
「無理を押して来たのですね?」
困った様にミゲル枢機卿が言えば、ジョヴァンニ枢機卿とコッソ枢機卿は楽しそうに「くくくっ」と笑っている。
「もう、時間だ。
止める事も出来ないのだから、このまま出席されるしかあるまい。」
カルド枢機卿が目を細めてザックス・ヒルを睨みつける。
それを受けてディマルコ枢機卿が頷いた。
「そうですね。
しかし、静かにしていて下さいね。
騒げば、絶対神のお力を借りてでも叩き出しますよ。」
「分かった。」
聖職者の威嚇に、流石のザックス・ヒルも素直に頷く。
「迷惑をかける。」
国王アルフレッドが頭を下げると、ディマルコ枢機卿はニッコリとした。
「いいえ。
今日は目出度い日なのです。
喜びは皆で分け合いましょう。」
神妙な真面目な顔で席につく国王アルフレッドの背を見ていた皆は忘れていない。
ザックス・ヒルと同じく国王までもがオーブリーのエスコートをやると宣言した日の事を・・・。
※※※※※ ※※※※※
いつも『続々・拾ったものは大切にしましょう~子狼に気に入られた男の転移物語~』をご覧頂きまして有難うございます。
『拾ったものは大切にしましょう~子狼に気に入られた男の転移物語~』の書籍化第4弾が各書店に発送されております。
ただし書店や地域によって数日後ろに倒れる事があります。
それに伴いましてアルファポリス様に投稿している『拾ったものは大切にしましょう~子狼に気に入られた男の転移物語~』の[228話]までを引き下げ、レンタル版との差し替えをさせて頂きます。ご了承下さい。
引き続き『拾ったものは大切にしましょう~子狼に気に入られた男の転移物語~』、その続編とお楽しみ下さい。
そちらの方でショートストーリーも投稿しています。是非、ご覧ください。
宜しくお願い致します。
ぽん
国中から集まった民達に手を振り、ご機嫌で教会に入ってきた国王アルフレッドは、ザックス・ヒル将軍の存在に驚いていた。
「この阿呆はオーブリーの婚姻の儀式に立ち合うと、慣例を無視しているのだ。」
ポーレット公爵テオルドの報告に国王だけじゃなく王妃シシリアも驚きを隠せない。
「軍のトップとして、未来の国王夫婦の行く末を見届ける責任がある。」
俄然として譲る気がないザックス・ヒルは最もらしい事を言い、周囲を呆れさせていた。
「凄い事になってるな。」
イオリ達の前の席に座っていたヴァルトが振り返って笑っている。
「それで言えば、俺達も出席する資格なんて無い人間なんで、ここは巻き込まれない様に黙っています。」
イオリとヒューゴが苦笑していると、ヴァルトの隣に座っていたニコライまでもが振り返った。
「いや、違うんだ。
ほら、ヒル将軍ってオーブリーのエスコートをやる気満々だっただろう?
晩餐会では新婚のパートナー同士で入場するんだ。
だから、あの時騒いでいたエスコートって、この婚姻の儀式の事なんだよ。
それを、口にしたヒル将軍に父親であるポートマン公爵が激怒して軍に猛抗議しに来たらしい。
当たり前だよな?
で、うちの父上や周囲から宥められて将軍はオーブリーのエスコートを諦めた訳だ。
過去の婚姻の儀式にも親族以外が出席した記録はないそうだから、今回もヒル将軍が呼ばれなかったのは変じゃないんだ。
でも、まさか自分が他の貴族と同じ扱いにされると思わなかったんだろう。
納得できないんじゃないか?」
ニコライが苦笑すると、ヴァルトは溜息を吐き、イオリとヒューゴは頷くに留めた。
大人達がギャーギャーと喚いているところにディマルコ枢機卿をはじめとした5人の枢機卿が集まった。
「そろそろお時間です。
おや?ヒル将軍もいらしたんですか?」
穏やかなディマルコ枢機卿にザックス・ヒル将軍は毅然とした顔で頷いた。
「うむ。いらした。」
それに、国王アルフレッドが額に手を当てて天井を仰いだ。
「うむ。じゃないだろう。」
その様子に枢機卿達は瞬時に悟った。
「無理を押して来たのですね?」
困った様にミゲル枢機卿が言えば、ジョヴァンニ枢機卿とコッソ枢機卿は楽しそうに「くくくっ」と笑っている。
「もう、時間だ。
止める事も出来ないのだから、このまま出席されるしかあるまい。」
カルド枢機卿が目を細めてザックス・ヒルを睨みつける。
それを受けてディマルコ枢機卿が頷いた。
「そうですね。
しかし、静かにしていて下さいね。
騒げば、絶対神のお力を借りてでも叩き出しますよ。」
「分かった。」
聖職者の威嚇に、流石のザックス・ヒルも素直に頷く。
「迷惑をかける。」
国王アルフレッドが頭を下げると、ディマルコ枢機卿はニッコリとした。
「いいえ。
今日は目出度い日なのです。
喜びは皆で分け合いましょう。」
神妙な真面目な顔で席につく国王アルフレッドの背を見ていた皆は忘れていない。
ザックス・ヒルと同じく国王までもがオーブリーのエスコートをやると宣言した日の事を・・・。
※※※※※ ※※※※※
いつも『続々・拾ったものは大切にしましょう~子狼に気に入られた男の転移物語~』をご覧頂きまして有難うございます。
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ただし書店や地域によって数日後ろに倒れる事があります。
それに伴いましてアルファポリス様に投稿している『拾ったものは大切にしましょう~子狼に気に入られた男の転移物語~』の[228話]までを引き下げ、レンタル版との差し替えをさせて頂きます。ご了承下さい。
引き続き『拾ったものは大切にしましょう~子狼に気に入られた男の転移物語~』、その続編とお楽しみ下さい。
そちらの方でショートストーリーも投稿しています。是非、ご覧ください。
宜しくお願い致します。
ぽん
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