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王城 〜旅支度〜
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「スコル、そっち行ったぞ!」
「了解っ!追い込むよ。パティ!!」
「はーい。仕留めるね!」
王都から少し離れた森の中でヒューゴがスコルとパティの双子と共に魔獣を追いかけている。
ドーン!!
パティの手によって土煙りを上げて倒れたのは大型のレッドボアだ。
「任務完了っ!」
パティがニッコリとして親指を立てると、ヒューゴとスコルも満足そうに親指を立てた。
「これ、納品義務がるのは皮と牙の部分だよね?」
指差すスコルにヒューゴは頷いた。
「あぁ、そうだな。
でも、大丈夫。
依頼を受ける時、ミラさんに肉はくれって交渉してきた。」
「流石っ!ヒューゴ最高!!」
パティが大喜びでヒューゴに飛び付く。
「イオリがストック料理作るって言ってたからな。
肉なんてのはいくらあっても良いだろう。」
「うん!
こんな立派なレッドボアなら料理のしがいがあるよ。
イオリも喜ぶ。
あとは何が必要かな?」
スコルが辺りを見渡すと、離れた所で別の土煙りが上がった。
「「「あっ。」」」
3人の声が重なる。
「あの人も楽しそうだな。」
「依頼以外の魔獣は狩っちゃ駄目って教えた?」
「無駄じゃない?」
3人が呆れた声を出すのも仕方ない。
彼らの視線の先には、討伐したジェネラルオークを嬉しそうに引きずって来る男・・・ザックス・ヒル将軍が手を振っている。
「何でこんな事に・・・。」
額に手をあてて首を振るヒューゴの背をスコルがポンポンと叩く。
「どこ行くんだ?って聞かれて、旅に必要な材料を得るために魔獣の討伐に行くって、ヒューゴが素直に答えたのが悪い。」
「あぁ・・・。俺って奴はぁぁぁ。」
肩を落とすヒューゴの背に纏わり付いていたパティがケラケラと笑う。
「しょうがないよ。
城を出る時に将軍と鉢合わせるなんて偶然滅多にないよ。
見てよ。将軍の顔。
すっごい嬉しそう。」
図体だけは大きいが、まるで子供の様に嬉しそうな顔で己の手で討伐したジェネラルオークを自慢するジェスチャーをするザックス・ヒル将軍に3人は作った笑顔で手を振る。
「笑え。笑っとけ。
これ以上の面倒はごめんだ。
これ、帰ったら俺達怒られないか?」
「ヒューゴ。諦めようよ。
オレ達はイオリが求める物を持って帰ろう。」
「パティはヒル将軍好きだよ。
ドガーン!って戦い方もかっこいいし。」
最後のパティの感想にはヒューゴとスコルの「「真似するな。」」という忠告が飛んだ。
それでも、冒険者ギルドで受けた依頼の遂行とイオリが求めるハーブや植物の採取をこなす3人だった。
その頃、王城のザックス・ヒル将軍の執務室では副官の叫び声が響いていた。
「あの、クソ親父どこ行ったぁぁぁぁぁ!!」
※※※※※ ※※※※※
書籍化第4巻宜しくお願いします!
コミカライズも第2巻が書籍化されました!是非、ご覧下さい。
「了解っ!追い込むよ。パティ!!」
「はーい。仕留めるね!」
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ドーン!!
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指差すスコルにヒューゴは頷いた。
「あぁ、そうだな。
でも、大丈夫。
依頼を受ける時、ミラさんに肉はくれって交渉してきた。」
「流石っ!ヒューゴ最高!!」
パティが大喜びでヒューゴに飛び付く。
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肉なんてのはいくらあっても良いだろう。」
「うん!
こんな立派なレッドボアなら料理のしがいがあるよ。
イオリも喜ぶ。
あとは何が必要かな?」
スコルが辺りを見渡すと、離れた所で別の土煙りが上がった。
「「「あっ。」」」
3人の声が重なる。
「あの人も楽しそうだな。」
「依頼以外の魔獣は狩っちゃ駄目って教えた?」
「無駄じゃない?」
3人が呆れた声を出すのも仕方ない。
彼らの視線の先には、討伐したジェネラルオークを嬉しそうに引きずって来る男・・・ザックス・ヒル将軍が手を振っている。
「何でこんな事に・・・。」
額に手をあてて首を振るヒューゴの背をスコルがポンポンと叩く。
「どこ行くんだ?って聞かれて、旅に必要な材料を得るために魔獣の討伐に行くって、ヒューゴが素直に答えたのが悪い。」
「あぁ・・・。俺って奴はぁぁぁ。」
肩を落とすヒューゴの背に纏わり付いていたパティがケラケラと笑う。
「しょうがないよ。
城を出る時に将軍と鉢合わせるなんて偶然滅多にないよ。
見てよ。将軍の顔。
すっごい嬉しそう。」
図体だけは大きいが、まるで子供の様に嬉しそうな顔で己の手で討伐したジェネラルオークを自慢するジェスチャーをするザックス・ヒル将軍に3人は作った笑顔で手を振る。
「笑え。笑っとけ。
これ以上の面倒はごめんだ。
これ、帰ったら俺達怒られないか?」
「ヒューゴ。諦めようよ。
オレ達はイオリが求める物を持って帰ろう。」
「パティはヒル将軍好きだよ。
ドガーン!って戦い方もかっこいいし。」
最後のパティの感想にはヒューゴとスコルの「「真似するな。」」という忠告が飛んだ。
それでも、冒険者ギルドで受けた依頼の遂行とイオリが求めるハーブや植物の採取をこなす3人だった。
その頃、王城のザックス・ヒル将軍の執務室では副官の叫び声が響いていた。
「あの、クソ親父どこ行ったぁぁぁぁぁ!!」
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