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混沌なる後宮
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自然豊かな場所を好む精霊達。
そんな彼らにとっても龍気が満ちるリリィの離宮は過ごしやすい場所だった。
ディミトリオ・ハクヤが声を掛けると、ポンっと音を立てて2人の男の子が飛び出してきた。
『トト様!』
水精霊ジョーディが嬉しそうに勢いよくディミトリオ・ハクヤに抱きついた。
その後をトテトテと、もう1人の水妖精フロウが手を伸ばしながら続く。
「2人とも外に出してやれなくて悪かったな。」
抱きしめ返すディミトリオ・ハクヤに2人の妖精は満足そうに微笑んでいた。
『大丈夫!
ずっとフロウとお話してたもん。
楽しかったよね~。』
ご機嫌なジョーディにフロウが恥ずかしそうに頷き返すのをディミトリオ・ハクヤは愛おしそうに見つめた。
一足先に契約したジョーディは能力が高く話す事が出来るが、次に契約したフロウはジョーディに比べると体が小さく話す事が出来なかった。
それでも当初に比べれば表情豊かになり、今では・・・
『・・トト様。』
これだけは言えるようになった。
それだけだとしてもディミトリオ・ハクヤにとっては歓喜の成長であり、フロウを抱きしめる腕に力が入る。
そこに白い美しい蝶がヒラヒラと舞いディミトリオ・ハクヤの肩にとまった。
「レア。君も来たのかい?」
ディミトリオ・ハクヤは自分の妖精が勢揃いした光景に心を温かくしていた。
それはディミトリオ・ハクヤだけではない。
従者のクレイも火妖精の梟であるスパーク。
影妖精の猫・ノワールを嬉しそうに撫でまわし、護衛のセキエイは犬の姿をした盾妖精のゴウと武妖精のリキと戯れつき楽しそうであった。
「あれはあれで特殊よね。」
リリィの呆れたような視線の先には睦まじく会話をするスサと風妖精のミスリルの姿があった。
「やはりか・・・。」
ディミトリオ・ハクヤにとってジョーディもフロウも我が子の様に可愛い存在だ。
それでいてスサとミスリルは、まるで恋人同士のようなのだ。
今も、ミスリルはスサの首に腕を回し身を委ねている。
「まぁ、良いんじゃない?
ミスリルがスサを傷つける事は絶対にないもの。」
リリィの言葉にミスリルは『その通り!』と言っている様にスサを強く抱きしめた。
「大丈夫だよ。愛しい人。
俺の命ある限り、君と共にいるから。」
ミスリルがミスリルならスサもスサと言ったところだろう。
周囲がなんとも言えない顔をしているのもお構いなしにスサがリリィに声をかける。
「俺達の事より、リリィ様。
彼らは・・・。」
そう。
確かに妖精は珍しい。
ロンサンティエの人間など知りもしない神秘な存在だ。
しかし、妖精に慣れたディミトリオ・ハクヤ達にとっても未だに慣れない偉大な存在がいる。
スサが指差すそこにはダイニングをプカプカと浮かぶ6匹の小さな龍の姿があった。
そんな彼らにとっても龍気が満ちるリリィの離宮は過ごしやすい場所だった。
ディミトリオ・ハクヤが声を掛けると、ポンっと音を立てて2人の男の子が飛び出してきた。
『トト様!』
水精霊ジョーディが嬉しそうに勢いよくディミトリオ・ハクヤに抱きついた。
その後をトテトテと、もう1人の水妖精フロウが手を伸ばしながら続く。
「2人とも外に出してやれなくて悪かったな。」
抱きしめ返すディミトリオ・ハクヤに2人の妖精は満足そうに微笑んでいた。
『大丈夫!
ずっとフロウとお話してたもん。
楽しかったよね~。』
ご機嫌なジョーディにフロウが恥ずかしそうに頷き返すのをディミトリオ・ハクヤは愛おしそうに見つめた。
一足先に契約したジョーディは能力が高く話す事が出来るが、次に契約したフロウはジョーディに比べると体が小さく話す事が出来なかった。
それでも当初に比べれば表情豊かになり、今では・・・
『・・トト様。』
これだけは言えるようになった。
それだけだとしてもディミトリオ・ハクヤにとっては歓喜の成長であり、フロウを抱きしめる腕に力が入る。
そこに白い美しい蝶がヒラヒラと舞いディミトリオ・ハクヤの肩にとまった。
「レア。君も来たのかい?」
ディミトリオ・ハクヤは自分の妖精が勢揃いした光景に心を温かくしていた。
それはディミトリオ・ハクヤだけではない。
従者のクレイも火妖精の梟であるスパーク。
影妖精の猫・ノワールを嬉しそうに撫でまわし、護衛のセキエイは犬の姿をした盾妖精のゴウと武妖精のリキと戯れつき楽しそうであった。
「あれはあれで特殊よね。」
リリィの呆れたような視線の先には睦まじく会話をするスサと風妖精のミスリルの姿があった。
「やはりか・・・。」
ディミトリオ・ハクヤにとってジョーディもフロウも我が子の様に可愛い存在だ。
それでいてスサとミスリルは、まるで恋人同士のようなのだ。
今も、ミスリルはスサの首に腕を回し身を委ねている。
「まぁ、良いんじゃない?
ミスリルがスサを傷つける事は絶対にないもの。」
リリィの言葉にミスリルは『その通り!』と言っている様にスサを強く抱きしめた。
「大丈夫だよ。愛しい人。
俺の命ある限り、君と共にいるから。」
ミスリルがミスリルならスサもスサと言ったところだろう。
周囲がなんとも言えない顔をしているのもお構いなしにスサがリリィに声をかける。
「俺達の事より、リリィ様。
彼らは・・・。」
そう。
確かに妖精は珍しい。
ロンサンティエの人間など知りもしない神秘な存在だ。
しかし、妖精に慣れたディミトリオ・ハクヤ達にとっても未だに慣れない偉大な存在がいる。
スサが指差すそこにはダイニングをプカプカと浮かぶ6匹の小さな龍の姿があった。
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