無能職の一人旅

白くまきゅん

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プロローグ

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「鈴音(りんと)ー?早く起きなさーい」

そう言われてお母さんに体を揺すられる。

「…んぅ…後少し寝かせてぇ…」

季節は1月、まだ雪が残りとても寒く…
ベットは温い…

「ほら、早くしないと学校に遅刻するわよ?」

「……うん…」

しょうがない、起きますかね

「っ…さ、寒い」

「下はストーブつけてあるから寒いなら支度して直ぐに下に来なさい」

お母さんは部屋を出ていった。

「…うぅ…さむ」

そう言いながらも僕は身支度を済ませた。

「ふぁ…おはよぉー」

「おはよう」

下に降りるとお母さんはキッチンで洗い物をしていた。

「朝ご飯はグラ〇ラで良い?」

「うん、それで良いよ」

僕は出された袋と牛乳を使い美味しい朝ご飯を作った。

いただきます。

パリパリと触感が伝わりそれと同時に甘さが口の中に広がり鼻から向けていく…

「ん…おいひ…」

食べ終わり食器をお母さんに渡した後歯を磨いて靴を履く

「んじゃ、行ってきます。」

リビングからお母さんが「行ってらっしゃーい」っと言ってくるのを聞き僕は学校へ向かった。

━━━学校━━━

「おーおはよう」

「ん?あ、おはよう」

教室に着くと扉の近くにいる友達、市島 智(しじま とも)がいた。

「今日は遅いんだな?寝坊か?」

「それに近いもんだよ、やっぱりまだ寒くってね」

「あーなるほどね。ベットの温さにやられてたと」

「そゆこと…それより智は早いな?」

智はいつも少し遅いのだがこの季節も同じ時間にくる、それが少し疑問に思った。

「ん?俺、前に言わなかったか?」

「多分忘れた。」

ん~…うん、記憶にない。

「そうか…ほら、うちの親うるさいだろ?」

「そうなのか?」

「そうなんだよ…それでしょっちゅう布団剥がされるからそれで仕方なくいつも起きてんのさ」

「あー…お疲れ。」

「ほんとだよ…」

そこで会話は終わった。周りを見るともう皆がいるみたいだった。

「お、そろそろHRが始まるぞ」

「そうだな」

僕は自身の席に荷物を机の横に置き椅子に座る

少しすると、

キーンコーンカーンコーンっと音がした。

………………?

「………?」

チャイムがなった。

その後…静寂につつまれた。

周りを見る

「……は?」

そこにはさっきまで席に座っていた智も…人一人いなかった。

「………っ!?」

そしてまた黒板の方を向くとそこは教室ではなく…

「…どこだ…ここ…」

知らない白い広場?にいた。

「鈴音!!」

「っ!智!?お前どこに!それに」

呼ばれ後ろをむくと智がいた。それに他の人たちも、人の多さ的に多分うちの高校にいる人全員が今ここに居るんじゃないだろうか?

『この場にいる人々よ…私の声に耳を傾けてほしい』

「「っ!?」」

声がした、そこにはひとつの影が人型となり現れた。

「な、なんだあの影…」

「さ、さぁ…?」

僕たちの疑問に答えるようにその影は言った。

『私は神という存在、そしてここに居る人々よ…どうか我が管理している世界を救ってくれっ…!!』
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