Way‐World‐Online〜のんびりするつもりが気づいたら有名人になってた。〜

白くまきゅん

文字の大きさ

大中小

10 / 40

二度目

しおりを挟む

僕はベットに横になり目を閉じる、そしてメニューを開きログアウトを押す。

ブィィィン…

重機音が徐々に止むのを聞きながら僕は体を起こした。

「んぅ…。」

少し伸びをしながらベットから下りる。階段を降りリビングへ、

「あ？なんか時雨小さくねぇか？」

リビングには楓兄がソファーでくつろいでいた。楓兄はこちらに気がつき見てくるとそう言ってきた。

「ん？そうかな、」

「ちょっとこっち来てみろ」

「わかったぁ」

そう言い手招きしてくる楓兄の所へと行くと、

「ん～…。やっぱり縮んでるな…。」

「まじか…。」

楓兄は僕と並び背を比べた。結果は前は楓兄は183cmと一般人より高い身長で僕は170cmと結構差があった。ちなみに晶兄は184cmだった気がする。まぁそれよりも、

「ほんと微妙にだけどな？心当たりはねぇのか？」

「…いやなi…ある。」

心当たりあった…。絶対VRのやつだ、だって向こうの自分、

「VRゲームの自分、前の少女だった時の僕だもん」

「絶対にそれが原因だな」

あ、ちなみにゲーム内の時間と現実の時間では差がありここ現実での1時間はゲーム内では10時間経過している。

「…じゃあ待て？おい時雨、ならあれはオフってるよな？」

「あれ？」

いきなり真剣な表情になる楓兄にびっくりしながらも聞き返す。あれとは…？

「その顔を見るにやってないな…。ほら、男女プレイヤー同士で作る作業の事だ」

「…？あ。や、やってないです。」

それを聞いて僕は思い出す。あのゲームではそういう行為ができるように設定されていたりする。なんでそれをするかは知りたくないけど、それをする事で自分たちだけのキャラクターを生み出すことが出来る（らしい）のだ。もちろんそれにはオンオフができる。そしてもちろん18歳以下は自動的にオフにされる。ただし15歳以上だと自身でオンにすることもできる。そして僕は今年で18なので自分からオフにしないといけないのだ。え？どうやって知ったかって？普通にゲームを始める前にそのゲームのことを軽く調べたからです。( '꒳' )ﾌﾌﾝ

「手遅れになる前にやっとけよ？」

「ら、ラジャ」

楓兄…顔が怖いよ？でも僕を心配してのことなので怖いけど嬉しさがある。

「それよりこんな時間にどうしたんだ？」

時計を見ると今の時間帯は深夜の2時を過ぎたくらいだった。

「さっきゲームから帰ってきて喉乾いたから水を…。」

「なるほどな、明日も休みだからって夜更かしし過ぎんなよ？」

「はーい」

もうひとつあった。学校は今は休みで、なんでかと言うと近くであの事故があったからなんです。まだ学校からは何も連絡が来ていないのであと数日は休めると思う。

「ぷはぁ…。よし、」

「寝るのか？」

「ん～…そうだね、寝ようかな？」

「そうか、おやすみ」

「おやすみなさい」

そうして自室に戻り、ベットにまた横になり今度は現実で寝る。

━━━…

《体を適正化させます。――ロード中…――…完了しました。》

……。

嫌な予感がした。

目を開け、時計を見る

朝の五時を差していた。

「………。」

近くに置いていた手鏡を持ち、意を決して自分を写す。

「…うん。やってくれるね」

声は高く、どこか頭に残るそんな声…。
そこにはいつぞやの少女がいた。

「はぁ…まぁもう二回目だし？慣れたとは言わないけど…」

そう言いながらゴーグル型ゲーム機を取り出し装着する。

「あ、髪が少し…っとこれでよし」

髪が一瞬絡まりそうになったので手で解し、絡まないように気をつけながら着けた。

「リンクオン」

そして僕は…いや私の方が良いのかな？は、ゲーム内に入った。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ちなみに僕が寝たあとのメラはというと、

「やっぱりユナ様は可愛いですね…。」

そう言いながら自身の主であるユナの寝顔を見ながら頭を撫でた。

「さて、」

部屋を出て階段を降りるとそこには椅子に座りながら本を読み何かを飲んでいる人がいた。

「あの子は寝たのかね？」

「はいもうぐっすりと、それと部屋を貸していただいてありがとうございます。」

その人は読んでた本を閉じ、こちらを向いた。

「良いんだよ。あんな可愛い子が酷い目にあうところなんて少なくとも私は見たくないさね」

「それには私も同感です。あ、そういえばまだ名前を言ってませんでしたね」

「そうだったね」

「では私から言わせていただきますね。私はメラと申します。そして私の主様、もう1人がユナ様です。」

「私はカミって言うよ、にしても主かい？そういうとユナの嬢ちゃんは貴族様かいね？」

「いえ、貴族ではなく異界人です。」

そういうとカミさんは目を少し大きくしながらも

「そうだったのかい、にしても」

その後目をどこか優しげな目にし、

「とても可愛らしい子じゃの」

「はい、私の主様は天使ですからね」

それを聞いたカミさんははにかむように笑い「確かにの」っと言う

そのあとはどこが可愛いとかここが可愛いとかをメラが言いそれに対してカミさんが頷き、また今後こういうことをさせてみればもっと可愛く見えるかもなど口論を広げていった。

しおりを挟む