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幼少期

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私は今、黒いワンピースに黒のベールがついた帽子を被って母の死体が埋まっていくのを静かに眺めていた。


私の左側には父親である真顔のホリキス・ウェンディーそしてその奥には、嘘泣きをかましている正妻であるルナ・ウェンディーとつまらなそうな顔をしている正妻の娘ルミナ・ウェンディーがいる。


正妻のルナは死んでくれた喜びとわたしが死ななかった悔し
さで気持ちがいっぱいなのだろう…
生かしてやっているというのに…やはり、左手の一本くらいは取っとくべきだったな。


遡ること8年前死んだはずの私は公爵令嬢として生まれ変わった。
やっと終わったと思ったのにまたこんなクソみたいな世界を生きないといけないなんてふざけてると初めて神という物を信じて恨んだ。


そして、生まれ変わって5年が経った頃、この家の状況を理解した。

まずこの家の当主はこの家の人間に関心がない。
そして正妻は今の地位と金にとてつもなく執着しているようだった。
おまけで言うと半年違いの次女の正妻の娘は目潰しをしてやりたくなるほど正妻にそっくりな性格と容姿だ。

前に私を殺そうとした暗殺者に問いただしたところ、あの正妻は現国王の妹らしい。
公爵は私の母と結婚予定だったが国王の命令で無理矢理正妻となったらしい。
まぁ、どっちにしろ私の母親の第二夫人とも政略結婚だったようだからどっちにしろ変わらないんだろう。

まぁ、この数人の人間に関わっているだけでこの国の人間が糞なのが良くわかる。

このウェンディー公爵家は主に外国との貿易で財を成している。
王族はそこを狙った。
5歳の私でも簡単にわかることだ、つまり…金が欲しかった
この一言に尽きるだろう。
まぁ、数年後にはうちの国の王子と正妻の娘が婚姻を結んでうちの家の金を搾り取る計画なのだろう。

そして、もしこの考えが本当なら一番邪魔なのは、私だろう

もし、私がこの家の後継ぎになってしまったらうちの金を搾り取ることなんて出来ないからな。

そして、今回の暗殺計画は確実に私がターゲットだったのだろう。

そのおかげで、さっきから私の左側からいるババアがちょくちょく私の方を見ては睨んでくる。
第二夫人の暗殺はまぁ、おまけなのだろう…。
…まぁ関係ないけど。

母親と言ってもほぼ他人だしな…前の人生でも母親なんていなかったし…いてもいなくても変わらない。

しかし、これ以上アイツらにちょっかいをかけられたら首を落としてしまいそうだ。

たまには息抜きする為にやり返しをしないといけないな

…さて、今夜は何人来るんだろうか?…












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