番なんて要らない

桜 晴樹

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気になるあいつ

気になるあいつ。でも嫌い9

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朝起きて、同じ部屋に拓人がいる。それは中々に新鮮で恥ずかしくもある。
感覚的に友達に感じるものとは違うんじゃ無いかと葛藤してしまった。

休日は、そんなちょっとだけ、乙女チックな思考にいた俺だった。休み明けは、拓人に試験勉強を1週間みっちり教えてもらった期間だった。きっと、乙女チックなんちゃらのことは、逃避したい心が生んだ幻だったのだ。と、俺は思う事にした。だって学校でも家でも拓人がずっといるんだもの。何かそういう気分にならないとやっていけない。その勉強の成果は、追試を免れかなりいい成績をとりました。

「拓人!追試免れた!ありがとう!」

「おめでとう!」

拓人が祝福してくれた。拓人が教えてくれたからだ。

「お祝いしよー!拓人に俺奢るね!何が良い?」

そんな流れで、拓人と一緒に食事をする事になった。
ミキちゃんも誘った。ミキちゃん誘えば修二さんも着いてくるから、4人で遊べるしね。

「ミキちゃん、今度の土曜日、試験お疲れ様会しよー!」

「ごめんね。その日は修二とデートなんだ。今回の事の埋め合わせなんだけどね!」

今回の試験の前にミキちゃんは、発情期ヒートになった。その間の1週間は休みに入り、その後は猛勉強していた。

「あーヒート?うん、あったねー。でも、修二さんも休んだんでしょ?」

「うん、僕に付き合ってね。それで、僕達試験勉強の為にお互い会わなかったんだ。」

「修二さんに教えて貰えば良かったんじゃない?」

「ええー。だめだよ。好きな人といて、僕が我慢できないもん。」

そういえば、気付くとミキちゃんから修二さんに指を絡めたり、手を握ってたり、休みの日に遊びに行った時には、二人羽織遊び(?)もしてたな‥。時には、修二さんの上着を剥ぎ取って着てる時もあったし、修二さんの色々な物を集めたりもしてるみたいだし‥発情期ヒートになる前からそれは大変な事ですよ。そういえば、少し巣作りに似てるかも‥。
そんな時に、発情期ヒートがあったミキちゃんは、勉強が遅れてみたいで、いつも以上に遊ぶ時間がなく、勉強優先していた。その分、試験が終わったらずっと2人でイチャイチャする為に、頑張ってたんだ。
番って、中には犯るだけのαがいるなか、デートらしい恋人同士をするのは、すごく特別感溢れる。それに、Ωは乙女チックな人達が多いから、とっても愛されていて羨ましく感じる。
うん?羨ましい?少し、ほんの少しだけ、心にチクリと針が刺さった感じがした。
それじゃあ、しょうがないねー。て、言いながら、ミキちゃんと分かれた後も、少しだけ俺の心の中に何か名前のまだ付けられないものが芽生えだした。だけども、俺はそれに見なかった事にして蓋をした。
拓人と2人だけになる事は、少し緊張もするけれど、お疲れ様会という名目の、食事会だけれども俺から誘うんだから美味しい所を探そう。と、俺は先程のモヤモヤを振り切る様に張り切りだした。
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