27 / 47
気になるあいつ
気になるあいつ。でも嫌い22
しおりを挟む
「ひっ!」
耳元での囁きは危険だ。相手の魅力が増してる気がする。しかもここは人の往来が激しい駅の側。何が拓人の琴線に触れたのだろうか。手を握られ顔を上げられた。あ、キスされる?そう思った時には俺は手で防いでいた。
「そういえばっ!おれ、用事思い出したから!先帰ってて!」
「付き合うよ?」
笑顔で、手を恋人同士の様に握られる。俺は慌てるしか無い。
「いやいやいや!結構時間掛かるから迷惑かけるの気が引けるし!」
「大丈夫だよ。俺、気は長い方だし。何時でも待てるよ。」
顎に手を掛けて、クイッと上向かせられる。今日は一段と攻めてくるな。
「ほんと、勘弁して‥。」
羞恥心が上り過ぎて、震え出す俺に、拓人は俯いた。
「ぷっ。」
肩を震えて笑い出す。
「な、わらうな!」
「ふふっ。ごめん。こんな可愛い反応してくれるから調子に乗っちゃった。」
ぎゅっと抱き締めながら言う台詞では無い。そして、ここは往来、人の通りが激しい所だ。周りの人達の視線が痛い。
「も、離して‥。」
俺は、羞恥に耐えられなくなって、俯きながら訴える。
「‥残念、わかったよ。でも、あおいの事が心配だから着いて行くよ。」
拓人の本当に残念そうな声色に、俺は折れるしか無かった。
「わかった‥。」
特に行きたい所が有る訳では無く、拓人と別れる為に言った言葉が、自身の首を絞める事になるとは、自身に呆れながらも、折角の外出なので、最近気になってた本を買う為に本屋へと向かった。
耳元での囁きは危険だ。相手の魅力が増してる気がする。しかもここは人の往来が激しい駅の側。何が拓人の琴線に触れたのだろうか。手を握られ顔を上げられた。あ、キスされる?そう思った時には俺は手で防いでいた。
「そういえばっ!おれ、用事思い出したから!先帰ってて!」
「付き合うよ?」
笑顔で、手を恋人同士の様に握られる。俺は慌てるしか無い。
「いやいやいや!結構時間掛かるから迷惑かけるの気が引けるし!」
「大丈夫だよ。俺、気は長い方だし。何時でも待てるよ。」
顎に手を掛けて、クイッと上向かせられる。今日は一段と攻めてくるな。
「ほんと、勘弁して‥。」
羞恥心が上り過ぎて、震え出す俺に、拓人は俯いた。
「ぷっ。」
肩を震えて笑い出す。
「な、わらうな!」
「ふふっ。ごめん。こんな可愛い反応してくれるから調子に乗っちゃった。」
ぎゅっと抱き締めながら言う台詞では無い。そして、ここは往来、人の通りが激しい所だ。周りの人達の視線が痛い。
「も、離して‥。」
俺は、羞恥に耐えられなくなって、俯きながら訴える。
「‥残念、わかったよ。でも、あおいの事が心配だから着いて行くよ。」
拓人の本当に残念そうな声色に、俺は折れるしか無かった。
「わかった‥。」
特に行きたい所が有る訳では無く、拓人と別れる為に言った言葉が、自身の首を絞める事になるとは、自身に呆れながらも、折角の外出なので、最近気になってた本を買う為に本屋へと向かった。
0
あなたにおすすめの小説
運命じゃない人
万里
BL
旭は、7年間連れ添った相手から突然別れを告げられる。「運命の番に出会ったんだ」と語る彼の言葉は、旭の心を深く傷つけた。積み重ねた日々も未来の約束も、その一言で崩れ去り、番を解消される。残された部屋には彼の痕跡はなく、孤独と喪失感だけが残った。
理解しようと努めるも、涙は止まらず、食事も眠りもままならない。やがて「番に捨てられたΩは死ぬ」という言葉が頭を支配し、旭は絶望の中で自らの手首を切る。意識が遠のき、次に目覚めたのは病院のベッドの上だった。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
僕の番
結城れい
BL
白石湊(しらいし みなと)は、大学生のΩだ。αの番がいて同棲までしている。最近湊は、番である森颯真(もり そうま)の衣服を集めることがやめられない。気づかれないように少しずつ集めていくが――
※他サイトにも掲載
【完結】幼馴染から離れたい。
June
BL
隣に立つのは運命の番なんだ。
βの谷口優希にはαである幼馴染の伊賀崎朔がいる。だが、ある日の出来事をきっかけに、幼馴染以上に大切な存在だったのだと気づいてしまう。
番外編 伊賀崎朔視点もあります。
(12月:改正版)
8/16番外編出しました!!!!!
読んでくださった読者の皆様、たくさんの❤️ありがとうございます😭
1/27 1000❤️ありがとうございます😭
3/6 2000❤️ありがとうございます😭
4/29 3000❤️ありがとうございます😭
8/13 4000❤️ありがとうございます😭
12/10 5000❤️ありがとうございます😭
わたし5は好きな数字です💕
お気に入り登録が500を超えているだと???!嬉しすぎますありがとうございます😭
僕の幸せは
春夏
BL
【完結しました】
【エールいただきました。ありがとうございます】
【たくさんの“いいね”ありがとうございます】
【たくさんの方々に読んでいただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます!】
恋人に捨てられた悠の心情。
話は別れから始まります。全編が悠の視点です。
【bl】砕かれた誇り
perari
BL
アルファの幼馴染と淫らに絡んだあと、彼は医者を呼んで、私の印を消させた。
「来月結婚するんだ。君に誤解はさせたくない。」
「あいつは嫉妬深い。泣かせるわけにはいかない。」
「君ももう年頃の残り物のオメガだろ? 俺の印をつけたまま、他のアルファとお見合いするなんてありえない。」
彼は冷たく、けれどどこか薄情な笑みを浮かべながら、一枚の小切手を私に投げ渡す。
「長い間、俺に従ってきたんだから、君を傷つけたりはしない。」
「結婚の日には招待状を送る。必ず来て、席につけよ。」
---
いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。
私は現在日本語を勉強しており、この文章はAI作品ではありませんが、
一部に翻訳ソフトを使用しています。
もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、
本当にありがたく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる