側妃に追放された王太子

基本二度寝

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ヒューゴは頭上を見上げる。

「ライデン…まだ出てこないでよ。ややこしくなるんだから」

急に頭上に現れたヒューゴのは、フンッとそっぽを向く。

周りから悲鳴があがり、次々に貴族たちが床に伏す。


我が国の王家の紋章には鳥の絵が象られている。
黄金色の鳥。

今、目の前にいる雷を纏う金色の大きな鳥と酷似していた。


「は…?、どうして、が、姿を…まさか!私の息子の立太子を祝して!?」

『んなわけあるか』

側妃の言葉を我が国の守護鳥がばっさりと切り捨てる。

『ヒューゴが平民になるのならば、私もそれについて城を出ていく』

「は?」「えっ」

側妃だけではない、周りの貴族も、大臣もみな伏せていた頭を上げた。

「どうして!」
「何故ですか!」
「この城の守護は」

『なんでもなにもないだろう。我が祖先と約束を結んだのは王家の先祖。今この国にその血を引くのはヒューゴしか残らないのだから』

息を呑んだのは、宰相一人。
宰相は知っていたのか。
ヒューゴ自身も、このから聞かされ最近知った。

「どういうこと…」

『どうもこうもない。国王は種無しだ。先代国王はそれを知って、極秘で王妃と王弟に子を作らせた。ヒューゴは王弟の息子で、この国で唯一の王家の血を引くものだ』

「唯一ってライデン。…まだ国王は死んでないよ」

ヒューゴの言葉にライデンは頭を垂れる。

『国王は直に死ぬ。其処の女が薬と称して差し出したものを飲んだ。止めておけと忠告したが…』

「え…」
「なにをっ、私はそんなことっ!」

側妃が慌てて弁解をする。
後ろに隠れている息子は、王の子ではないと知り、青白くなっているだけだ。

『側妃を「愛している」から、飲むのだと』

人は奇怪だ。
ライデンは頭を振って理解できないと呟いた。

当の側妃は、ライデンから伝えられた王の言葉に呆然としていた。

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