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三
側妃は国王に何度も自身の息子を王太子にと願った。
しかし、王太子にどころか、王子とすら呼ばせてもらえなかった。
側妃に愛を囁きながら、側妃の望む事をしない。
それでも国王は、王妃の子ヒューゴを冷遇し、側妃の子を優遇した。
「君の子がこの国で幸せに生きるためには必要なのだ」
ヒューゴを王太子にしたのは息子のためだと、国王は言う。
側妃は全く理解ができなかった。
王妃が亡くなり、王弟は他国へ向かう途中で切り殺された。
あとはヒューゴを散らせば、王になるのは息子だ。
しかし、何度刺客を差し向けてもヒューゴは死ななかった。
国王にそれが知れると、ヒューゴには手を出すなと釘を刺され、もうこの男もいらないと判断した。
国王の食事に薬を混ぜ、倒れた所で一時的な権限を側妃が持った。
すぐ王を殺してしまえば、王太子が即位してしまう。
その前に、ヒューゴを退ける。
殺せないなら、追放すれば良いと思った。
「あれ?国王は全部知ってたの?」
平民に落ちる王太子は、自身の頭上の大鳥に問う。
『上手く隠してたつもりだろうが。国王にも雷鳥が付いている。
自身が種無しで、ヒューゴの父が弟だったことも。
側妃の子が、旅芸人との間にできた子だったことも。
側妃が王妃を屠ろうとしたことも知っていた』
「そんな…」
側妃は知らなかった。
国王にすべて知られている事を、知らなかった。
国王はすべてを知ってなお、側妃を愛していたという。
しかし、王太子にどころか、王子とすら呼ばせてもらえなかった。
側妃に愛を囁きながら、側妃の望む事をしない。
それでも国王は、王妃の子ヒューゴを冷遇し、側妃の子を優遇した。
「君の子がこの国で幸せに生きるためには必要なのだ」
ヒューゴを王太子にしたのは息子のためだと、国王は言う。
側妃は全く理解ができなかった。
王妃が亡くなり、王弟は他国へ向かう途中で切り殺された。
あとはヒューゴを散らせば、王になるのは息子だ。
しかし、何度刺客を差し向けてもヒューゴは死ななかった。
国王にそれが知れると、ヒューゴには手を出すなと釘を刺され、もうこの男もいらないと判断した。
国王の食事に薬を混ぜ、倒れた所で一時的な権限を側妃が持った。
すぐ王を殺してしまえば、王太子が即位してしまう。
その前に、ヒューゴを退ける。
殺せないなら、追放すれば良いと思った。
「あれ?国王は全部知ってたの?」
平民に落ちる王太子は、自身の頭上の大鳥に問う。
『上手く隠してたつもりだろうが。国王にも雷鳥が付いている。
自身が種無しで、ヒューゴの父が弟だったことも。
側妃の子が、旅芸人との間にできた子だったことも。
側妃が王妃を屠ろうとしたことも知っていた』
「そんな…」
側妃は知らなかった。
国王にすべて知られている事を、知らなかった。
国王はすべてを知ってなお、側妃を愛していたという。
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○○○○○○○○○○
誤字脱字ご容赦下さい。もし電波な転生者に貴族の令嬢が絡まれたら。攻略対象と思われてる男性もガッチリ貴族思考だったらと考えて書いてみました。ゆっくりペースになりそうですがよろしければ是非。
閲覧、しおり、お気に入りの登録ありがとうございました(*´ω`*)
何となくねっとりじわじわな感じになっていたらいいのにと思ったのですがどうなんでしょうね?