側妃に追放された王太子

基本二度寝

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「ん、じゃまぁそういうことで」

ヒューゴは、打ちひしがれている側妃に背を向けた。

「殿下っお待ちください」
「待って!ヒューゴ様」

宰相と元婚約者がヒューゴを引き止める。

「貴方が去られては、王家の血が途絶えてしまいます!」
「まぁそれもいいんじゃない?」
「そうなれば、雷鳥の守護がっ!」
「元々いなかったと思えばさして問題はないよ」

雷鳥は基本的には王族以外に姿を見せない。
雷鳥が今まで他国へ牽制していたことも、国王とヒューゴ以外は知らない。

「ヒューゴ様!私を置いて出ていくなど言わないでくださいませ」
「いや、もう婚約破棄されたし平民落ちしたし、俺と君関係ないよね?」

アイラは気持悪い笑顔でヒューゴに寄ってくるが、手を上げて制す。

「そんなつれないことを」
「なら平民になった俺について来る気があるってこと?」
「えっ…?」
「お金もないから、野宿することもあるし、一食二食抜くこともあるだろうけどついてくるの?」
「…ヒューゴ様は王族ですから」
「国王代理の側妃様に身分剥奪されたんでもう平民だけどね」
「それは、側妃様は撤回してくださると」

アイラはちらりと側妃を確認するが、未だショックから立ち直れていないようだった。

「君優秀なくせに馬鹿なのかな?国王代理の言葉は国王の言葉でもある。公の場での発言の撤回は議会に提出し、審議の上で認められる事は知っているでしょ?そんな何年も掛かるのに大人しく待っていると思う?」
「でもヒューゴ様が居なくなってはその守護鳥様が…」

アイラが絡んできたせいで、いつのまにか出口を近衛に囲まれてしまう。

でも、ヒューゴはこの国にも人にも愛想が尽きている。
今まで冷遇しておきながらの手のひら返し。

「ライデン」

金色の大鳥が鋭く鳴き声を上げると、謁見室の天窓を割った。

「ライデン、行こう」

雷鳥の背に乗り、天窓から飛び立った。

「ヒューゴ様!!」

誰かがヒューゴの名を呼ぶが、無視をした。
今まで、どれだけヒューゴが助けを求めても誰も振り返らなかったのだから、本当に都合の良い奴らだ。

このまま国境まで飛び、隣国に向かうもの良いだろう。


他国で暮らすの元へ。

王族の血は絶えてはいない。他国で密かに繋いでいる。
両親の仲は良いらしくヒューゴには年の離れた実弟が出来ている。

命を狙われた両親は人知れず国を出た。
ヒューゴは王太子になっていたため、そう簡単に出ていく事はできなかったが。

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