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これが僕の日常です
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「やっほー、おっはよー」
教室に誰かが入ってくる。長い髪をポニーテールで纏めたその女の人は挨拶を返しているクラスの男の人達とハイタッチ等をしている。
「騒々しいな…」
僕は雛菊悠はあの空気が嫌いだ。
理由は簡単で、いかにも子供っぽいことなのだ。ただ単純に羨ましいのだ。隣の芝生は青いとはこの事だのだろう。教室と言う同じ空間にいるのに僕が感じでいる空気とあちらの空気は違う。僕もその空気を肌で感じてみたい。
とは思うがあそこにいるのは何か自分に誇れる物がある人達だけなのだ。何も無い僕にはあの空気を味わう権利すら無い。
「あ?どした?何見てたん?」
ただその皆でワイワイしている、景色を1番後ろの席から眺めていたら騒いでるグループの1人の凄い怖い男の人が、気づいてしまいあ?何みてんだよ?と言ってきた。
僕はおどおどして、何もできずにいるとその人は近寄って来てしまう。
「なんかあったの?」
「あ…い…や…そのごめんなさい!」
「お、おい…」
やばい!100%殺られる!
そう思った僕はそそくさとその場から去っていった。
行き先は保険室。ここの先生は具合悪いと言えば取り敢えず寝させてくれるのでとても重宝している。
もともと体も弱く、運動で体に熱が籠もるとすぐ具合が悪くなるので、何とも使い勝手の悪い体である。
「うん…1限が終わるまで寝てようかな…」
絡まれた事でその…心臓が思い切り跳ねてしまい。ちょっと気分が悪いのだ
そう思いベッドに体を収めて、目を瞑り意識を手放そうとしていると。
ガラガラ
「悠いる?」
この声は…
「い、いるよ…」
ベッドから起きカーテンから顔を出すとそこには、関わったのは中学だが、小学校から同じの落葉松皐月さんがいた
「教室出ていったから。見に来た」
「うぅ…ごめんなさい…」
「あとこれ」
差し出されたのは学校指定のベストだ。適当畳まれた服の上にボタンがポツンと置いてある。
そう言う事だと思う
「縫えばいい?」
「うん、ありがとう」
「うん…いいよ。1限終わるまではここにいるから、教室に帰ったとき渡すね…」
「分かった、体大事にね」
そう言い残すと皐月さんは出ていってしまった。
僕は取り敢えず頼まれたベストのボタンを付ける作業に入るため、保健室の先生の私物こ裁縫道具を借りボタンをつけていく。
念の為他の取れそうな所も一度解いてからつけ直しておく。
だいたい5分でその仕事を終えると、もう一度ベッドに入り目を瞑る。すると裁縫のお陰で気持ちが落ち着いたのか直ぐに寝ることができた
「鐘なったわよ」
「ん…」
僕はその声で起きる。声の主は保健室の先生だ。
僕はすぐさま起きて皐月さんのベストを持つと教室に戻った
授業が終わりどこも騒がしい…僕もいつかはあんなに気安く騒げる仲間と………いや…そんな夢とうの前に捨てたのに…何言ってんだろ…
僕は足早に教室に向かった
ガラガラ…
「おぉ!帰ってきた!」
さっきの怖い男の人が僕に気づきこちらに走ってくる
「なんか朝ごめんな?」
「あ…あ…うん。大丈夫…元から具合悪かったから…」
「そうか、んじゃ気をつけろよ?」
よかった…どの面下げてきとんじゃボケェとか言われてたら、何もできなかった…
「あんな女子いたっけか?」
「いや、男だぞあれ。男子の制服着てんだろw」
「いやー羨ましいわ!ウチより顔整ってんじゃん!」
「お前は頭どころじゃなく顔全部石だからな。ゴツゴツしてんもんなww」
「んだとー!ゴラァ!」
「「ぎゃははは!」」
もう僕の事など忘れてしまったように、取っ組み合ってじゃれ合ってる。さっきの怖い人とポニーテールの女の子。
男勝りだと思うが…僕はそれも凄く羨ましいのだ。
さっき間違えられた通り、顔は整っていても男の子としての凹凸は少なくよく女の子と間違えられる。
入学した時の制服販売では係員が最初にスカートを持ってきて、驚いた記憶がある。
「そ…そうだ」
僕は思い出した様に皐月さんのところに向かう
「皐月さん…縫えたよ」
「ありがとう。本当に助かるよ」
「うん…これくらいしかできないから」
僕の両親は小さい頃から常に働いていて、夜遅く帰ってきて、朝早くにはもう家にはいなかった。だから自分の事は自分でやらなくてはいけなかった。
1人いる妹も僕の事を「可愛いお兄ちゃんは嫌だ」と一度言われた時から僕の方から距離を取るようにしている。
今では家で挨拶すらしない関係だ
その後は何も無く放課後
僕は所属している部活の料理部に行き、黒板のメニューに目を通すと野菜を切り、火にかけたりする。
「ごめん!日直で遅れた!」
この人は僕といつもペアを組んでくれる桔梗梓さんだ。
「大丈夫だよ、今日は簡単だから…」
「え、えっと…後は…」
とメニューと今手元にある状況を確認し始める桔梗さん。
「じゃあメニューの備え付け作るね」
「お願いします」
~~~
「じゃあね!おつかれー」
「お疲れ様でした」
メニューを作り終え片付けもして帰る事にする。
これで僕の夜ご飯は終わりだ。
料理部は良い、人数が少ないから部品だけで食料を整えられるし、料理も勉強できる。最高だ
家帰りお風呂の前に簡単に掃除をして、お風呂に入りその後はベッドの上で本を読んだり、暇つぶしに作っている洋服の手直しとかをして1日が終わる。
妹は1歳下で他の高校に通っていて、僕と同じように料理部でご飯を済ましている。ので中学までは作ってあげると言う時間があったのだが…妹の成長とは寂しいと思う所もある。でも嫌われてるのだからしょうがない…
これが日常。学校では変に勘違いして具合が悪くなって、保健室に行き、部活でご飯を済ませ、家で趣味に没頭して、寝る
こんな平坦な人生……無理だと分かっていても憧れる。
「僕もあんな風に騒げる友達がいたらな…」
「どうせ無理か…」
僕は部屋の電気を消し、寝るのであった
教室に誰かが入ってくる。長い髪をポニーテールで纏めたその女の人は挨拶を返しているクラスの男の人達とハイタッチ等をしている。
「騒々しいな…」
僕は雛菊悠はあの空気が嫌いだ。
理由は簡単で、いかにも子供っぽいことなのだ。ただ単純に羨ましいのだ。隣の芝生は青いとはこの事だのだろう。教室と言う同じ空間にいるのに僕が感じでいる空気とあちらの空気は違う。僕もその空気を肌で感じてみたい。
とは思うがあそこにいるのは何か自分に誇れる物がある人達だけなのだ。何も無い僕にはあの空気を味わう権利すら無い。
「あ?どした?何見てたん?」
ただその皆でワイワイしている、景色を1番後ろの席から眺めていたら騒いでるグループの1人の凄い怖い男の人が、気づいてしまいあ?何みてんだよ?と言ってきた。
僕はおどおどして、何もできずにいるとその人は近寄って来てしまう。
「なんかあったの?」
「あ…い…や…そのごめんなさい!」
「お、おい…」
やばい!100%殺られる!
そう思った僕はそそくさとその場から去っていった。
行き先は保険室。ここの先生は具合悪いと言えば取り敢えず寝させてくれるのでとても重宝している。
もともと体も弱く、運動で体に熱が籠もるとすぐ具合が悪くなるので、何とも使い勝手の悪い体である。
「うん…1限が終わるまで寝てようかな…」
絡まれた事でその…心臓が思い切り跳ねてしまい。ちょっと気分が悪いのだ
そう思いベッドに体を収めて、目を瞑り意識を手放そうとしていると。
ガラガラ
「悠いる?」
この声は…
「い、いるよ…」
ベッドから起きカーテンから顔を出すとそこには、関わったのは中学だが、小学校から同じの落葉松皐月さんがいた
「教室出ていったから。見に来た」
「うぅ…ごめんなさい…」
「あとこれ」
差し出されたのは学校指定のベストだ。適当畳まれた服の上にボタンがポツンと置いてある。
そう言う事だと思う
「縫えばいい?」
「うん、ありがとう」
「うん…いいよ。1限終わるまではここにいるから、教室に帰ったとき渡すね…」
「分かった、体大事にね」
そう言い残すと皐月さんは出ていってしまった。
僕は取り敢えず頼まれたベストのボタンを付ける作業に入るため、保健室の先生の私物こ裁縫道具を借りボタンをつけていく。
念の為他の取れそうな所も一度解いてからつけ直しておく。
だいたい5分でその仕事を終えると、もう一度ベッドに入り目を瞑る。すると裁縫のお陰で気持ちが落ち着いたのか直ぐに寝ることができた
「鐘なったわよ」
「ん…」
僕はその声で起きる。声の主は保健室の先生だ。
僕はすぐさま起きて皐月さんのベストを持つと教室に戻った
授業が終わりどこも騒がしい…僕もいつかはあんなに気安く騒げる仲間と………いや…そんな夢とうの前に捨てたのに…何言ってんだろ…
僕は足早に教室に向かった
ガラガラ…
「おぉ!帰ってきた!」
さっきの怖い男の人が僕に気づきこちらに走ってくる
「なんか朝ごめんな?」
「あ…あ…うん。大丈夫…元から具合悪かったから…」
「そうか、んじゃ気をつけろよ?」
よかった…どの面下げてきとんじゃボケェとか言われてたら、何もできなかった…
「あんな女子いたっけか?」
「いや、男だぞあれ。男子の制服着てんだろw」
「いやー羨ましいわ!ウチより顔整ってんじゃん!」
「お前は頭どころじゃなく顔全部石だからな。ゴツゴツしてんもんなww」
「んだとー!ゴラァ!」
「「ぎゃははは!」」
もう僕の事など忘れてしまったように、取っ組み合ってじゃれ合ってる。さっきの怖い人とポニーテールの女の子。
男勝りだと思うが…僕はそれも凄く羨ましいのだ。
さっき間違えられた通り、顔は整っていても男の子としての凹凸は少なくよく女の子と間違えられる。
入学した時の制服販売では係員が最初にスカートを持ってきて、驚いた記憶がある。
「そ…そうだ」
僕は思い出した様に皐月さんのところに向かう
「皐月さん…縫えたよ」
「ありがとう。本当に助かるよ」
「うん…これくらいしかできないから」
僕の両親は小さい頃から常に働いていて、夜遅く帰ってきて、朝早くにはもう家にはいなかった。だから自分の事は自分でやらなくてはいけなかった。
1人いる妹も僕の事を「可愛いお兄ちゃんは嫌だ」と一度言われた時から僕の方から距離を取るようにしている。
今では家で挨拶すらしない関係だ
その後は何も無く放課後
僕は所属している部活の料理部に行き、黒板のメニューに目を通すと野菜を切り、火にかけたりする。
「ごめん!日直で遅れた!」
この人は僕といつもペアを組んでくれる桔梗梓さんだ。
「大丈夫だよ、今日は簡単だから…」
「え、えっと…後は…」
とメニューと今手元にある状況を確認し始める桔梗さん。
「じゃあメニューの備え付け作るね」
「お願いします」
~~~
「じゃあね!おつかれー」
「お疲れ様でした」
メニューを作り終え片付けもして帰る事にする。
これで僕の夜ご飯は終わりだ。
料理部は良い、人数が少ないから部品だけで食料を整えられるし、料理も勉強できる。最高だ
家帰りお風呂の前に簡単に掃除をして、お風呂に入りその後はベッドの上で本を読んだり、暇つぶしに作っている洋服の手直しとかをして1日が終わる。
妹は1歳下で他の高校に通っていて、僕と同じように料理部でご飯を済ましている。ので中学までは作ってあげると言う時間があったのだが…妹の成長とは寂しいと思う所もある。でも嫌われてるのだからしょうがない…
これが日常。学校では変に勘違いして具合が悪くなって、保健室に行き、部活でご飯を済ませ、家で趣味に没頭して、寝る
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