5 / 5
なんで来たんですかぁ!
しおりを挟む
昼休み僕は職員室に呼ばれていた
「なぁ雛菊今日のメニューは何にすればいい」
「僕に聞かないでください…」
担任にして調理部の顧問である臼井先生に、今日の調理部のメニューが決まらないと、だから一緒に考えろと言う事で呼ばれていたらしい
「別に決めて欲しいとは言っていない、雛菊の意見は?」
「長くお腹に留まってくれるものならなんでも」
「いや、家でも作れよ…」
「一人分だけだと変に食材が余っちゃうので……」
別にそんな事はない。できればキッチンに行きたくないだけなのだ。キッチンからリビングが見える設計になっており、よくリビングにいる妹に迷惑をかけない為に、キッチンには行かないようにしている。それだけだ。でもお弁当を作る時とからのお弁当箱を洗う時はやむを得ずって、感じだ。
「そうかぁ…スイーツでいいか?」
「材料は?」
「この前使って余った小麦粉とか卵とか牛乳はある。牛乳の消費期限が明後日だから使ってしまいたい。ってなるとクッキーか?」
「年で何回クッキー作るんですか……」
今年度になってもう2回も作った。クッキーは先生のメニューの迷った時の逃げ道なのだ。
まぁ簡単だからであるが
「放課後果物など買いに行きませんか?それでパンケーキとかにして盛り付けに時間を割かせて、放置すれば。うちの部活は女の子が殆どですし、盛り付けに夢中になるかと。」
「良いアイデアだが、殆ど女の子と言っても3学年合わせても12人だぞ。そんな纏める程の人数でもない。」
「はは…そうですね…」
「よし!決まった放課後直ぐに買いに行くぞ。それまでは待機させるように桔梗に言っておいてくれ」
「はい」
と言う所で話が一段落し、僕は職員室を出る。
廊下にある時計を見ると後数分で昼休みが終わろうとしていた。急げばご飯は食べる事ができるかもしれない。けど…急いで食べるの苦手なんだよな……
今日の部活がパンケーキと言う事もあり、夜ご飯として家で食べることにして、お昼は何も食べずに放課後までただ待ち続けた
今日の授業の全てが終わり、帰りのホームルームをすると、僕は急いで先生の車の元へと向かう。
既に先生は乗り込んでおり、フロントガラス越しに目のあった僕に顎で助手席に乗れと言ってきたので、支持されたとおりに座る。
「シートベルトしたか?」
「はい」
「じゃ、行くぞ」
そして学校から車で数分の所にある、業務用スーパーに着くと先生に渡されたメモ用紙とお金を持って僕が、急いで買いに行く。
メモ用紙にはマス目を無視した乱雑な字で、『果物、メープルシロップ、生クリーム、デコれそうなもん』と書かれていた。
「最後とか雑すぎるよ…」
こう言うのが結婚できない理由かもしれない。
先生は放任主義と言うか、面倒臭がりだ。料理も裁縫もとってもうまい。けど私生活がかなりあれなんだと思う。
車が助手席しか乗る場所が無いと言えば何となく分かるだろうか。後ろは脱いだジャケットやら何やらが鎮座している
「後で片付けてあげようかな…それより果物」
特に珍しい果物を買うことも無く、りんごやいちごと言う人気のありそうな所を数個持っていき、その他も順調に籠に入れていく、デコレーション出来そうなものはチョコのペンとビーズ状の物を籠に入れ。会計を済ませて車に戻る
ドアを開けて乗ると独特な匂いがした
「う…!先生タバコ!」
「おっとスマン」
なんでそんな匂いの物を加える事ができるんだろう。
体にいい事無いのに…何がいいんだろうか
「じゃあ帰るぞ」
~~~~~
「お前らー今日はパンケーキだ。今材料買ってきた。好きにやれ」
「「はーい」」
調理室に入ると勉強している者もいればおしゃべりしている人も、と言った具合にそれぞれが上手く時間を潰していたらしい。いつも僕が使っている作業台には当たり前のように桔梗さんがいて、疲れているのか寝てしまっている
「お、起きてください…ぶ…部活です」
僕の細い声でなんか耳に届かない。
だからといって体を触るのも……
「こら、桔梗起きろ」
僕がどうしようか悩んであたふたしていると、見兼ねた先生の優しいチョップが脳天に撃たれる。
腕を組んで伏せていた形で寝ていた桔梗さんはゴン!と音を立てその身を震わせた
「うぅ…痛い」
「起きろ、雛菊が困ってる」
「!?何、どこで!」
「ここです…」
二人の会話だったはずなのに、僕の方に標的が変わってしまった…なんだろう…始まっちゃう
「うんうん、ごめんね。起きなくて~。さぁ一緒に作ろうか」
そう言い僕の頭に手を乗せて、小さい子をあやす様に撫でてくる。この人はいつもこうやって僕の事を…
「こ、子供扱いしないでくだはい!」
うぅ…噛んじゃった…
「くだはいになってるよ~」
「つ、作りますよ!」
「あらら~怒っちゃった。ごめんね。」
「謝って…くれるなら…大丈夫です…」
先生はいつの間にかフェードアウトしていき、教職員用の作業台にパソコンを置いて、先生としての仕事をしている
「ちょろ……」
「何か言いましか?」
「ううん。何でもないよ。パンケーキだっけ?」
「はい、じゃあ…」
生地から作っていきましょうと、言おうとしたその時
ガラガラガラ!ピシャッ!
「雛菊いるー!!?」
「おい!迷惑だろ!!」
それは八重森さんと桜庭君だった。
えぇ…なんで来たんですかぁ…
「なぁ雛菊今日のメニューは何にすればいい」
「僕に聞かないでください…」
担任にして調理部の顧問である臼井先生に、今日の調理部のメニューが決まらないと、だから一緒に考えろと言う事で呼ばれていたらしい
「別に決めて欲しいとは言っていない、雛菊の意見は?」
「長くお腹に留まってくれるものならなんでも」
「いや、家でも作れよ…」
「一人分だけだと変に食材が余っちゃうので……」
別にそんな事はない。できればキッチンに行きたくないだけなのだ。キッチンからリビングが見える設計になっており、よくリビングにいる妹に迷惑をかけない為に、キッチンには行かないようにしている。それだけだ。でもお弁当を作る時とからのお弁当箱を洗う時はやむを得ずって、感じだ。
「そうかぁ…スイーツでいいか?」
「材料は?」
「この前使って余った小麦粉とか卵とか牛乳はある。牛乳の消費期限が明後日だから使ってしまいたい。ってなるとクッキーか?」
「年で何回クッキー作るんですか……」
今年度になってもう2回も作った。クッキーは先生のメニューの迷った時の逃げ道なのだ。
まぁ簡単だからであるが
「放課後果物など買いに行きませんか?それでパンケーキとかにして盛り付けに時間を割かせて、放置すれば。うちの部活は女の子が殆どですし、盛り付けに夢中になるかと。」
「良いアイデアだが、殆ど女の子と言っても3学年合わせても12人だぞ。そんな纏める程の人数でもない。」
「はは…そうですね…」
「よし!決まった放課後直ぐに買いに行くぞ。それまでは待機させるように桔梗に言っておいてくれ」
「はい」
と言う所で話が一段落し、僕は職員室を出る。
廊下にある時計を見ると後数分で昼休みが終わろうとしていた。急げばご飯は食べる事ができるかもしれない。けど…急いで食べるの苦手なんだよな……
今日の部活がパンケーキと言う事もあり、夜ご飯として家で食べることにして、お昼は何も食べずに放課後までただ待ち続けた
今日の授業の全てが終わり、帰りのホームルームをすると、僕は急いで先生の車の元へと向かう。
既に先生は乗り込んでおり、フロントガラス越しに目のあった僕に顎で助手席に乗れと言ってきたので、支持されたとおりに座る。
「シートベルトしたか?」
「はい」
「じゃ、行くぞ」
そして学校から車で数分の所にある、業務用スーパーに着くと先生に渡されたメモ用紙とお金を持って僕が、急いで買いに行く。
メモ用紙にはマス目を無視した乱雑な字で、『果物、メープルシロップ、生クリーム、デコれそうなもん』と書かれていた。
「最後とか雑すぎるよ…」
こう言うのが結婚できない理由かもしれない。
先生は放任主義と言うか、面倒臭がりだ。料理も裁縫もとってもうまい。けど私生活がかなりあれなんだと思う。
車が助手席しか乗る場所が無いと言えば何となく分かるだろうか。後ろは脱いだジャケットやら何やらが鎮座している
「後で片付けてあげようかな…それより果物」
特に珍しい果物を買うことも無く、りんごやいちごと言う人気のありそうな所を数個持っていき、その他も順調に籠に入れていく、デコレーション出来そうなものはチョコのペンとビーズ状の物を籠に入れ。会計を済ませて車に戻る
ドアを開けて乗ると独特な匂いがした
「う…!先生タバコ!」
「おっとスマン」
なんでそんな匂いの物を加える事ができるんだろう。
体にいい事無いのに…何がいいんだろうか
「じゃあ帰るぞ」
~~~~~
「お前らー今日はパンケーキだ。今材料買ってきた。好きにやれ」
「「はーい」」
調理室に入ると勉強している者もいればおしゃべりしている人も、と言った具合にそれぞれが上手く時間を潰していたらしい。いつも僕が使っている作業台には当たり前のように桔梗さんがいて、疲れているのか寝てしまっている
「お、起きてください…ぶ…部活です」
僕の細い声でなんか耳に届かない。
だからといって体を触るのも……
「こら、桔梗起きろ」
僕がどうしようか悩んであたふたしていると、見兼ねた先生の優しいチョップが脳天に撃たれる。
腕を組んで伏せていた形で寝ていた桔梗さんはゴン!と音を立てその身を震わせた
「うぅ…痛い」
「起きろ、雛菊が困ってる」
「!?何、どこで!」
「ここです…」
二人の会話だったはずなのに、僕の方に標的が変わってしまった…なんだろう…始まっちゃう
「うんうん、ごめんね。起きなくて~。さぁ一緒に作ろうか」
そう言い僕の頭に手を乗せて、小さい子をあやす様に撫でてくる。この人はいつもこうやって僕の事を…
「こ、子供扱いしないでくだはい!」
うぅ…噛んじゃった…
「くだはいになってるよ~」
「つ、作りますよ!」
「あらら~怒っちゃった。ごめんね。」
「謝って…くれるなら…大丈夫です…」
先生はいつの間にかフェードアウトしていき、教職員用の作業台にパソコンを置いて、先生としての仕事をしている
「ちょろ……」
「何か言いましか?」
「ううん。何でもないよ。パンケーキだっけ?」
「はい、じゃあ…」
生地から作っていきましょうと、言おうとしたその時
ガラガラガラ!ピシャッ!
「雛菊いるー!!?」
「おい!迷惑だろ!!」
それは八重森さんと桜庭君だった。
えぇ…なんで来たんですかぁ…
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話
家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。
高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。
全く勝ち目がないこの恋。
潔く諦めることにした。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる