ゴールデン高校美食倶楽部 新・文化祭カレー!

銀河星二号

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第2章「メニュー」

そして

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「えと、他に意見はあるかな?」
 周りを見渡すと、特に挙手は無い。
「あとは特に思いつかないな……寿司……修行……海鮮……これも無理だし……」
 ゴローは悩んでいる。
「ないねー。で、タコ焼きはどうなの?タッくん」
「うん、それはやっても良いと思うよ。ただ、メインだと弱いのでサイドメニューになるかな」
「あー、まあそれでも良いか」
「今のところ無いです。山野くん」とレーコちゃん。
「先生は、居酒屋がダメなら……あぁ……何でもいいです。あ、ケバブとかは?」
「作り方分からないですね。何か金属の串に肉……知ってるのはそこぐらいまでで」
「先生もそれぐらいしか知らない……知り合いもいないな……」
「さて。えーと、早めにメニューを決める必要があると言ったと思うんだけど」
「言ってたね、タッくん」
「それは、生徒会としては、持ち込みする機材をチェックしたいかららしいんだ。あまり無茶な道具は許可しないと言うことで」
「なるほど。そういうことか」
「まだメニューを考える余地は沢山あるとは思うんだけど、なるべく早く決めたいんだ。で、道具の面から言っても、カレーは良さそうに思えるんだ」
「カレーの道具はシンプルだしねー。タッくん」
「まだ決めない方が良いと言うのなら、とりあえず『煮込み料理』で、使う道具は主に鍋ってことでも良いとは思う」
「カレーで良いと思うよ、タッくん。煮込み料理とか曖昧にしておく必要は無いと思うよ」
「特に異論はないな。カレーで良いよ拓海。やってみたいんだろ?」
「それで良いと思うよ。山野くん」
「先生もカレーで良いと思うよ」
「それじゃ……かなり独断で即断な気もするけれど、メインメニューは『カレー』で良いでしょうか?」
「オッケーだよ!行っちゃえ!決定ー!」
 他の皆も頷き、異論は無かった。

「ありがとう。では、サイドメニューも決めておこうと思う。タコ焼きと……ティーセットで良い?」
「やったー!」
「何か俺だけ、何も採用されてないような……」
「先生もだよ……」
「えーと、ティーセットは、カップを高級そうなものを持ち込むと問題がありそうな気もするのだけれど、その辺は問題ない?」
「どうでしょうね……自信無くなって来ちゃった……」
「タッくん、クッキーだけ焼いてきて、ドリンクと一緒に出すのは出来ると思うよ。高級カップとか勿体ないから、安くてそれなりのカップでやろうよ」
「やっぱそれぐらいが妥当かな。あまり個人の機材に頼るのは良くない気がするんだよね……」
「じゃ、そうしますかね。家でクッキー焼いてきますね!」
「うん、それぐらいかな」
「ですね」
「ではまとめます!メインはカレー。種類は……これから決めるとして。サイドでタコ焼きとティーセット。これで良いでしょうか?」
「意義なーし……あ、俺、缶ジュースぐらいは用意しておこうかな?」
「ああ、それもいいね」
「よし!やること出来た!」
「オッケーだよ、タッくん」
「オーケーです」
「先生も……オーケー……」
「じゃ、決まったので、僕は生徒会へ行ってきます!」
 そして僕は生徒会室へと向かった。

 やはり昴ちゃんが待っていた。
「なるほど、カレーにしたのね、使うのは鍋、包丁、お玉?こんなもん?」
「うん」
「ごはんは?炊飯器いらないの?」
「鍋で出来るし。あ、手間を省く意味で、持ってくるかもしれないけれど」
「そうなんだ。まあ、炊飯器は問題ないよ。煮炊きは調理室でいいのね?」
「うん」
「あとは……サブでタコ焼きと……ティーセット?」
「紅茶とクッキーのセット」
「ティーカップとかは?」
「安めのやつを用意しようかと」
「ふーん。壊れてもこちらとしては保証できないから自己責任でね」
「うん、その辺は考えた」
 昴ちゃんは書類の各項目を隅から隅までチェックした。
「よし、とりあえず問題ないわ。お疲れさま。あとは材料とか当日のスケジュールとか、お店の飾り付けとか。その辺ね」
「あー、まだあるのか」
「あるんだよ山野君。頑張りたまえ」
 昴ちゃんは、僕をからかうかのようにニヤリと笑った。

 とりあえずメニューが決まったので、僕は晴れやかな気持ちで帰路へ着いた。夕闇の空がが赤から青のグラデーションになっている。星も瞬きだした。
 そして電車を待っていると声をかけられた。
「タッくん!おつかれー」
「あ、ヨーコちゃん」
「生徒会には報告した?」
「うん、一応、オーケーは貰った」
「じゃ、ついに文化祭へ向けて始動だね」
「そうなんだよね……」
「何か自信無さそうだね」
「まだ決めることあるみたい。カレーの中身も決まってないし。出店もやったことないし。やったこと無いことだらけだよ。ははは!」
「大丈夫だよ、何とかなるよ。きっと!」
「よし、じゃあ、ちょっと気合い入れるかなー!勉強もしないと」
「がんばれー!あ、電車来た!乗るよー!」
 あと一ヶ月弱。知識も経験も足りていない気がするが、やれることはあるし、やれば何とかなりそうな気がする。計画を立ててじっくり進めよう。船は……いや、電車は既に駅を発車したのだから。
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