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γ-クラリウム星系群編(後編)
141-輸送艦VS主力艦艦隊
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『戦艦が轟沈、艦隊を集合させて密集陣形で守ります』
「了解」
10分後、依然として俺たちは戦っていた。
相手も本隊と合流したらしい、67隻にまで増えていて、小手先ではダミー艦を守り切れない。
オリオンへギリギリまで近づけて、最小のシールドとフィールドで守り切る。
さて、もう少しで俺たちも演技に加わらないといけないんだよな。
『もうよい、余興は終わりとしよう。高圧荷電粒子砲、発射用意!』
「何と!? 撃つというのか、あれを!」
『敵旗艦、熱量が急速に増大! 推定熱量から計算すると、シールドでは防げません!!』
「全艦散開!!」
なるべく必死な風に振舞う。
そうすれば、相手は油断するからだ。
この映像は向こうにも届いているのだから。
『ダメです、間に合いません!』
「ダメじゃない、やるんだ!!」
『発射ァ!! 死ね、私に逆らう、愚か者が!』
そして、あれが放たれた。
本当なら恐怖しなければいけない場面だ。
でも俺の心は、意外と落ち着いていた。
オリオンにはシールドがある。
そのシールドは、太陽の放射熱に巻き込まれようと消えない。
つまりこの程度の熱量では、オリオンには何のダメージも無いわけだ。
『敵砲撃、来ます!』
「ハゾーダ、貴様――――」
直後、ブリッジが真っ白に染まる。
砲撃がシールドをぶち抜いて、周囲にいた艦艇を粉々に消し飛ばしたのだ。
その証拠に、周囲の艦船とのリンクは途切れて、コンソールが点滅している。
だが、オリオンには何の影響もない。
「――――こんなにも思慮の浅い男だったとは、フフフフフ、ハハハハハハハ!!!!」
『何ィ!? バカな! ウエジ!』
『確かに命中しました、しかし....!』
向こうの狼狽えようが筒抜けだ。
だがその時、レーダーに小さな影が映る。
「なんだろう?」
『戦闘機です! オブリビオンから発艦した模様!』
「敵も馬鹿じゃないって事か」
出撃タイミングからして、多分発射前に展開させている。
仮に耐えたとして、追撃で確実に仕留めるために。
『スキャン完了、アンノウン。恐らくはB-02シバックとF-GR55ラスターの改良型であると思われます!』
綺麗な動きだ。
ミサイルを投下したらしく、シールドに衝突して爆発する。
『迎撃します、高速ミサイルに換装! 1番から6番まで発射! 続けて7番から13番まで発射します!』
「撃墜を確認、第二波が来るよ」
『近接信管に換装します、14番から20番まで発射!』
ミサイルの面目躍如だ。
オリオンの主砲は大型なので、旋回速度で戦闘機への攻撃には向かない。
「第三波は?」
『もう来ません、おそらく中断したものと思われます』
「そう」
眼前では、ノリノリでアルデランが敵を煽っていた。
「主砲は通じず、私の発明は効かず、カトンボを飛ばしても撃ち落とされ.....君の脳みそが本当に頭についているのか疑問だな、フフ、気にせんでくれよ、耄碌した老人の妄言だからね」
後半は意趣返しっぽいな。
『力を得た途端に粋がりおって、腰ぎんちゃくめが!』
「力を得た途端に粋がっているのはそちらじゃないのかな? それとも私の判断ミスかな? どちらにせよ君は滑稽だよ」
『貴様!』
『ハゾーダ様、主砲の過熱が追いつきません!』
『黙れ! 貴様らは撃っていればよいのだ!!』
敵がアホで助かった。
もし賢ければ、こんな小手調べでは通用しなかっただろう。
『Lily:あとどれくらい耐えればいい?』
『Persona:敵の過熱レベルが想定をはるかに上回っています、おそらく砲身の冷却を考慮しない射撃で、かなりの負荷がかかっているかと。恐らく、あと六分です』
拾われないように、俺はペルソナに直接連絡を取る。
その結果、意外に短くなっていることが判明した。
これなら、シールドが消える前に相手がもたなくなる。
俺は座して、それを待った。
「了解」
10分後、依然として俺たちは戦っていた。
相手も本隊と合流したらしい、67隻にまで増えていて、小手先ではダミー艦を守り切れない。
オリオンへギリギリまで近づけて、最小のシールドとフィールドで守り切る。
さて、もう少しで俺たちも演技に加わらないといけないんだよな。
『もうよい、余興は終わりとしよう。高圧荷電粒子砲、発射用意!』
「何と!? 撃つというのか、あれを!」
『敵旗艦、熱量が急速に増大! 推定熱量から計算すると、シールドでは防げません!!』
「全艦散開!!」
なるべく必死な風に振舞う。
そうすれば、相手は油断するからだ。
この映像は向こうにも届いているのだから。
『ダメです、間に合いません!』
「ダメじゃない、やるんだ!!」
『発射ァ!! 死ね、私に逆らう、愚か者が!』
そして、あれが放たれた。
本当なら恐怖しなければいけない場面だ。
でも俺の心は、意外と落ち着いていた。
オリオンにはシールドがある。
そのシールドは、太陽の放射熱に巻き込まれようと消えない。
つまりこの程度の熱量では、オリオンには何のダメージも無いわけだ。
『敵砲撃、来ます!』
「ハゾーダ、貴様――――」
直後、ブリッジが真っ白に染まる。
砲撃がシールドをぶち抜いて、周囲にいた艦艇を粉々に消し飛ばしたのだ。
その証拠に、周囲の艦船とのリンクは途切れて、コンソールが点滅している。
だが、オリオンには何の影響もない。
「――――こんなにも思慮の浅い男だったとは、フフフフフ、ハハハハハハハ!!!!」
『何ィ!? バカな! ウエジ!』
『確かに命中しました、しかし....!』
向こうの狼狽えようが筒抜けだ。
だがその時、レーダーに小さな影が映る。
「なんだろう?」
『戦闘機です! オブリビオンから発艦した模様!』
「敵も馬鹿じゃないって事か」
出撃タイミングからして、多分発射前に展開させている。
仮に耐えたとして、追撃で確実に仕留めるために。
『スキャン完了、アンノウン。恐らくはB-02シバックとF-GR55ラスターの改良型であると思われます!』
綺麗な動きだ。
ミサイルを投下したらしく、シールドに衝突して爆発する。
『迎撃します、高速ミサイルに換装! 1番から6番まで発射! 続けて7番から13番まで発射します!』
「撃墜を確認、第二波が来るよ」
『近接信管に換装します、14番から20番まで発射!』
ミサイルの面目躍如だ。
オリオンの主砲は大型なので、旋回速度で戦闘機への攻撃には向かない。
「第三波は?」
『もう来ません、おそらく中断したものと思われます』
「そう」
眼前では、ノリノリでアルデランが敵を煽っていた。
「主砲は通じず、私の発明は効かず、カトンボを飛ばしても撃ち落とされ.....君の脳みそが本当に頭についているのか疑問だな、フフ、気にせんでくれよ、耄碌した老人の妄言だからね」
後半は意趣返しっぽいな。
『力を得た途端に粋がりおって、腰ぎんちゃくめが!』
「力を得た途端に粋がっているのはそちらじゃないのかな? それとも私の判断ミスかな? どちらにせよ君は滑稽だよ」
『貴様!』
『ハゾーダ様、主砲の過熱が追いつきません!』
『黙れ! 貴様らは撃っていればよいのだ!!』
敵がアホで助かった。
もし賢ければ、こんな小手調べでは通用しなかっただろう。
『Lily:あとどれくらい耐えればいい?』
『Persona:敵の過熱レベルが想定をはるかに上回っています、おそらく砲身の冷却を考慮しない射撃で、かなりの負荷がかかっているかと。恐らく、あと六分です』
拾われないように、俺はペルソナに直接連絡を取る。
その結果、意外に短くなっていることが判明した。
これなら、シールドが消える前に相手がもたなくなる。
俺は座して、それを待った。
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