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γ-クラリウム星系群編(後編)
151-ジャンプドライブの旅へ/いちばんすきなひと
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こうして、全ての荷物を積み込んだオリオンは出航した。
関係各所には、遠出すると伝えてあるため、その辺のトラブルは回避できたと思いたい。
ワープを開始させ、俺は溜息を吐く。
「ねえ、ハスラパル星系群ってどんなところなの?」
「えっとねえ、確か前線で...」
ワープに入ってからすぐ、俺はアルに話しかけられた。
質問に答えようとして、気付く。
待って、何でここにいるんだ?
「アル!? なんで乗ってるの!?」
「ドッキリ、だいせいこう!」
こっちにもそのネタはあるのか...ではなくてだな。
アルを預かるように軍に言ってあるのに、悪戯で抜け出されちゃ困る。
俺はペルソナにワープを中止するように命じようとして、気付く。
ペルソナが勘付かないはずが無い。
「ペルソナァ~、さてはアルに協力したなあ~?」
「御名答です! さすがはリリー様ですね!」
ペルソナは新調したメイドの格好をして、にっこり笑う。
いくつかるコスチュームで、意図的にこの世界でのメイド服からは外れたデザインになっているのでほぼコスプレ...ではなくてだな。
「アルを乗せたまま戦地に行ったなんてバレたら、どう説明つけるの?」
「バレなければ良いのでは? 私そういうの得意ですし~」
「それって、捏造するってこと?」
「アル様の覚悟を知って、なお蔑ろにするよりマシだと思いませんか?」
「それは...」
アルは俺と一緒に死んでくれると言った。
だから俺も、一緒に死ぬならアルがいい。
ただ、それとこれとは話が違う。
「ワープ終了、ジャンプドライブを起動します」
「おいちょ、待...」
「アルファ座標入力完了、恒星距離測定、ベータ座標入力完了、空間コリドーにワームホール結節点を固定します、イクシロン・ドライブ出力99%まで上げ、ジャンプドライブ起動」
止める暇もなく、オリオンはジャンプに移行する。
ワープとは違う、それに。
理論を説明すると面倒だが、要するに空間と空間を異空間を通って一瞬で移動するというもの。
こんな簡単に試していいものでは...
「ジャンプ開始まで、3、2、1...ジャンプ!」
「きれい...」
アルが呟く。
宇宙に空いた輝く穴、ワームホールへとオリオンが徐々に吸い込まれていく。
そして、それにブリッジが飲み込まれると同時に俺は意識を失った。
「上出来だな」
「ああ、ちょうどいい感じだ」
その頃、プラキオルでは。
工事業者の艦隊が、入り口に当たるゲート周囲に滞在していた。
というのも、マクシミリアン・シップヤードの不祥事で表示していた企業ロゴを取り外すためである。
だが、点けないという選択肢はない。
悩んだ彼らは、あらゆる問題を避けるために手段を講じた。
そして、誰かが言った。
「適当に誰かに頼めば良くないか?」
と。
そして、たまたま軍事ステーションにいた少年が選ばれ、ロゴの代わりに選ばれたのは...
「いちばんすきなひと」と下に書かれた、雑な女性を描いたいたずら書きであった。
「格式ばった企業ロゴより、こっちの方がいいな」
「わかるぜ」
工事業者たちは、投影されたそのホログラムを見て笑う。
これから復興が始まるクラリウム星系群では、その絵は暖かい心を示した。
その後、数十年に渡りクラリウム星系群の入り口は企業ロゴではなくコンテストで選ばれた子供の描いた絵の展示となるのだが...
それはまた、別の話である。
関係各所には、遠出すると伝えてあるため、その辺のトラブルは回避できたと思いたい。
ワープを開始させ、俺は溜息を吐く。
「ねえ、ハスラパル星系群ってどんなところなの?」
「えっとねえ、確か前線で...」
ワープに入ってからすぐ、俺はアルに話しかけられた。
質問に答えようとして、気付く。
待って、何でここにいるんだ?
「アル!? なんで乗ってるの!?」
「ドッキリ、だいせいこう!」
こっちにもそのネタはあるのか...ではなくてだな。
アルを預かるように軍に言ってあるのに、悪戯で抜け出されちゃ困る。
俺はペルソナにワープを中止するように命じようとして、気付く。
ペルソナが勘付かないはずが無い。
「ペルソナァ~、さてはアルに協力したなあ~?」
「御名答です! さすがはリリー様ですね!」
ペルソナは新調したメイドの格好をして、にっこり笑う。
いくつかるコスチュームで、意図的にこの世界でのメイド服からは外れたデザインになっているのでほぼコスプレ...ではなくてだな。
「アルを乗せたまま戦地に行ったなんてバレたら、どう説明つけるの?」
「バレなければ良いのでは? 私そういうの得意ですし~」
「それって、捏造するってこと?」
「アル様の覚悟を知って、なお蔑ろにするよりマシだと思いませんか?」
「それは...」
アルは俺と一緒に死んでくれると言った。
だから俺も、一緒に死ぬならアルがいい。
ただ、それとこれとは話が違う。
「ワープ終了、ジャンプドライブを起動します」
「おいちょ、待...」
「アルファ座標入力完了、恒星距離測定、ベータ座標入力完了、空間コリドーにワームホール結節点を固定します、イクシロン・ドライブ出力99%まで上げ、ジャンプドライブ起動」
止める暇もなく、オリオンはジャンプに移行する。
ワープとは違う、それに。
理論を説明すると面倒だが、要するに空間と空間を異空間を通って一瞬で移動するというもの。
こんな簡単に試していいものでは...
「ジャンプ開始まで、3、2、1...ジャンプ!」
「きれい...」
アルが呟く。
宇宙に空いた輝く穴、ワームホールへとオリオンが徐々に吸い込まれていく。
そして、それにブリッジが飲み込まれると同時に俺は意識を失った。
「上出来だな」
「ああ、ちょうどいい感じだ」
その頃、プラキオルでは。
工事業者の艦隊が、入り口に当たるゲート周囲に滞在していた。
というのも、マクシミリアン・シップヤードの不祥事で表示していた企業ロゴを取り外すためである。
だが、点けないという選択肢はない。
悩んだ彼らは、あらゆる問題を避けるために手段を講じた。
そして、誰かが言った。
「適当に誰かに頼めば良くないか?」
と。
そして、たまたま軍事ステーションにいた少年が選ばれ、ロゴの代わりに選ばれたのは...
「いちばんすきなひと」と下に書かれた、雑な女性を描いたいたずら書きであった。
「格式ばった企業ロゴより、こっちの方がいいな」
「わかるぜ」
工事業者たちは、投影されたそのホログラムを見て笑う。
これから復興が始まるクラリウム星系群では、その絵は暖かい心を示した。
その後、数十年に渡りクラリウム星系群の入り口は企業ロゴではなくコンテストで選ばれた子供の描いた絵の展示となるのだが...
それはまた、別の話である。
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