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Δ-ハスラパル戦域編(前編)
175-敗戦の凱旋
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酷い目にあった。
というのが、全体的な感想だ。
300あまりの艦を失ったらしく、残ったのは戦艦ばかり。
決戦に備えて艦隊を温存するという考え方ではあったが、どうも好きになれなかった。
だって、他ならぬ味方に切り捨てられて死んだ兵士の気持ちにもなってみて欲しい。
死人に口無し、とはよく言ったものだ。
あまりにも酷い作戦だったので、やはり王国軍の士気は低い。
「気分悪いよ、やっぱり」
「ですが、あれ以外に数でも力でも劣る帝国軍を突破してゲートを抜ける手段はありませんでした」
「そうだけどさ」
綺麗事で世の中は回らない。
だが、俺は嫌だった。
ただそれだけの話だ。
「なんのお話ー?」
「アルは...いいよ、知らなくていいことだから」
「そう...なんだ?」
今俺たちは何をしているかというと、ペルソナも交えて休憩スペースでエグニカをプレイ中だ。
バックグラウンドでずっと動かしていたらしく、ペルソナは超高速でレベルを上げて追いついてきた。
せっかくなので、二人では厳しいクエストを攻略中だ。
ペルソナは流石に強いな、段取りを決めて戦うから、俺たちが楽しめるように場を作ってくれる。
「あっ、回復お願い」
「はいはーい!」
「アル、それはまだ取っちゃダメ」
「うん、わかってる、あっ、死にそう」
ゲームの中では、死は軽い。
コンティニューを押せばいいだけの話だ。
だが現実は違う。
といっても、これを言うのも実際に死を目にしたことがある人間だけだが。
俺はタップ操作でアルのキャラクターに駆け寄り、範囲回復アイテムで復帰させる。
こういう「回復」アイテムも、架空の中の話だな。
高速で治療する道具は存在しておらず、医療ポッドの高いやつにはナノマシン治療機能があるが、庶民に手に入るはずもない。
死んでいく人を助けられないのは、とても辛いことだ。
俺はそんな目にあったことがないので、簡単に同情できてしまう。
「やったぁ!」
「倒したね、報酬は...やった、レアドロップだよ」
「これで、防具作れるね!」
今倒したボスが落とすレア素材が三個あれば、それなりに強い防具ができる。
俺、ペルソナ、アルの三人で一個ずつ出たので、これなら一個防具が作れる。
ペルソナはそもそも攻撃に当たるようなヘマはしないから、アルのために一個作ろうか。
「...っと! ワープ開けたようです」
「じゃ、ブリッジ上がる?」
「いえ、私だけで処理できますから大丈夫ですよ!」
艦隊は要塞への帰還の途にあった。
襲撃を警戒して通信を封鎖、空白地帯を経由するワープを繰り返している。
既にゲートから敵の大艦隊もこちらへ移動しているからだろうな。
伝令のシャトルは既に出発しているので、情報は本隊に伝わっているそうだ。
「(...イルク)」
通信が制限されているのでわからないが、生き残ってはいそうだ。
彼の乗っている艦は無事だと、ペルソナが光学的に確認している。
私物の酒とは、どんなものなのだろうか。
今からでも楽しみだな。
「ところでペルソナ、この後はどうなるんだろう?」
「もうすぐ救援が来ますから、お役御免じゃないですか?」
「だったらいいな」
次こそバカンスに行きたい。
そうだ、イルクも誘いたいな。
いや、一回は故郷に帰るからだいぶ先になるか。
イルクの故郷をバケーション先にするのもいいかもしれない。
色々と考えを巡らせて、俺はペルソナと話していた。
というのが、全体的な感想だ。
300あまりの艦を失ったらしく、残ったのは戦艦ばかり。
決戦に備えて艦隊を温存するという考え方ではあったが、どうも好きになれなかった。
だって、他ならぬ味方に切り捨てられて死んだ兵士の気持ちにもなってみて欲しい。
死人に口無し、とはよく言ったものだ。
あまりにも酷い作戦だったので、やはり王国軍の士気は低い。
「気分悪いよ、やっぱり」
「ですが、あれ以外に数でも力でも劣る帝国軍を突破してゲートを抜ける手段はありませんでした」
「そうだけどさ」
綺麗事で世の中は回らない。
だが、俺は嫌だった。
ただそれだけの話だ。
「なんのお話ー?」
「アルは...いいよ、知らなくていいことだから」
「そう...なんだ?」
今俺たちは何をしているかというと、ペルソナも交えて休憩スペースでエグニカをプレイ中だ。
バックグラウンドでずっと動かしていたらしく、ペルソナは超高速でレベルを上げて追いついてきた。
せっかくなので、二人では厳しいクエストを攻略中だ。
ペルソナは流石に強いな、段取りを決めて戦うから、俺たちが楽しめるように場を作ってくれる。
「あっ、回復お願い」
「はいはーい!」
「アル、それはまだ取っちゃダメ」
「うん、わかってる、あっ、死にそう」
ゲームの中では、死は軽い。
コンティニューを押せばいいだけの話だ。
だが現実は違う。
といっても、これを言うのも実際に死を目にしたことがある人間だけだが。
俺はタップ操作でアルのキャラクターに駆け寄り、範囲回復アイテムで復帰させる。
こういう「回復」アイテムも、架空の中の話だな。
高速で治療する道具は存在しておらず、医療ポッドの高いやつにはナノマシン治療機能があるが、庶民に手に入るはずもない。
死んでいく人を助けられないのは、とても辛いことだ。
俺はそんな目にあったことがないので、簡単に同情できてしまう。
「やったぁ!」
「倒したね、報酬は...やった、レアドロップだよ」
「これで、防具作れるね!」
今倒したボスが落とすレア素材が三個あれば、それなりに強い防具ができる。
俺、ペルソナ、アルの三人で一個ずつ出たので、これなら一個防具が作れる。
ペルソナはそもそも攻撃に当たるようなヘマはしないから、アルのために一個作ろうか。
「...っと! ワープ開けたようです」
「じゃ、ブリッジ上がる?」
「いえ、私だけで処理できますから大丈夫ですよ!」
艦隊は要塞への帰還の途にあった。
襲撃を警戒して通信を封鎖、空白地帯を経由するワープを繰り返している。
既にゲートから敵の大艦隊もこちらへ移動しているからだろうな。
伝令のシャトルは既に出発しているので、情報は本隊に伝わっているそうだ。
「(...イルク)」
通信が制限されているのでわからないが、生き残ってはいそうだ。
彼の乗っている艦は無事だと、ペルソナが光学的に確認している。
私物の酒とは、どんなものなのだろうか。
今からでも楽しみだな。
「ところでペルソナ、この後はどうなるんだろう?」
「もうすぐ救援が来ますから、お役御免じゃないですか?」
「だったらいいな」
次こそバカンスに行きたい。
そうだ、イルクも誘いたいな。
いや、一回は故郷に帰るからだいぶ先になるか。
イルクの故郷をバケーション先にするのもいいかもしれない。
色々と考えを巡らせて、俺はペルソナと話していた。
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