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Δ-ハスラパル戦域編(後編)
190-私怨の追跡
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こうして、全ての戦闘が恙無く王国の勝利に終わり、帝国軍は退路を完全に封鎖され、四肢となる非主力艦戦力をほぼ喪失した。
帝国軍の要塞をバックに、4隻の主力艦と付随する艦隊が展開し、敵を待ち臨む。
それを眼前に控えるのは、王国軍18000の大戦力であった。
まさに、最終決戦。
『我々が先行する!』
最初に動いたのは、やはりというか駆逐艦艦隊であった。
フリゲート・コルベットを交えた精鋭揃いの艦隊である。
また、ハルタッツェのペソナ撃ちの戦術を使い、敵艦隊を撹乱。
次に突出した長射程の巡洋艦隊の猛攻を支援する。
『敵主力艦の前進を確認...前線が動きます!』
これ以上の損害を出したくない帝国軍は、王国軍内部への吶喊を選んだ。
わざと半包囲状態に追い込まれる形にはなるが、主力艦の能力を十分に活かせる。
また、長射程のタレットは至近目標に対しては有効打を与えられない他、王国艦隊側はフレンドリーファイアを気にして自在に発砲できない。
...はずだった。
だが、王国艦隊側には水雷艦隊が居る。
シーカーミサイルとトルピードで武装した艦隊は、王国艦隊内部に入り込んだ要撃艦を相手取った。
『帝国軍の空母艦隊が戦闘機を発艦させました! 推定数は軽戦闘機800、重爆撃機200!』
そして、空母が艦載機をありったけ吐き出したと同時に、王国艦隊も収容していた戦闘用ドローンを全機発艦させる。
これらの操作は各艦の指揮AIが行うため、実質的に戦闘機と扱いの上では変化がない。
ライトコンバットドローン(軽戦闘用ドローン)が軽戦闘機編隊と衝突し、激しいドッグ・ファイトに突入すると同時に、重戦闘機の編隊を真横から何かが迎撃する。
撃墜された帝国艦のデブリに紛れていた、セントリードローンの群れである。
戦闘機側からは、帝国軍の残骸コードで発信されていたため気付けなかったのだ。
仕方なく、重爆撃機を支援するために軽戦闘機編隊のうちいくつかが分離し、そちらへ向かう。
『今だ、ファイア!』
だが、その中間地点で、弾幕に襲われて全滅する。
それをやったのは、傭兵艦隊であった。
少数でありながら、常に機を見て独断で行動する。
そして成果を出すのが彼らの仕事でもある。
『敵の主力艦、こちらの旗艦にターゲットを変更した模様! シールドミサイル一斉発射!』
『粒子抑制ミサイル一斉射撃!』
そして。
オリオンを含めた直掩のミサイル艦隊が、主力艦から旗艦を守る。
放たれた無数のシールドミサイルが、幾重にも層にもなるシールドを作り出し、粒子抑制フィールドを通ってきた主力艦の砲撃を防ぎ切る。
この状態では射線は通らなくなってしまうが、問題はない。
戦艦艦隊はすでに充分に両翼に広がっており、そちらは問題なく射線が通る。
『プロトライで拾ったこの命...』
『推して参る!』
多くの犠牲を出して守られた戦艦艦隊が、一斉に主力艦のシールドへの攻撃を仕掛ける。
いかに主力艦であっても、300を超える戦艦に一点のみを撃たれれば無事では済まない。
非主力艦の出力のシールドハーモニクスでは、焼け石に水なのだ。
『帝国軍主力艦、一隻シールド消失!』
『水雷艦隊、これより全艦トルピード装填ののち主力艦を無力化する!』
『オリオンから入電、我これより融合弾頭により主力艦の腕を潰す!』
ミサイルが、流星群のように降り注ぐ。
主力艦側からも迎撃用のパルスレーザーが飛びかかり、いくつかのミサイルを撃ち落とし破壊していた。
さながら、交差する流星群。
オリオンの放った融合弾頭は、最初の主力艦のタレットを破壊し、第五波で主力艦は沈んだ。
戦艦はどんどんと対象をシフトし、主力艦は次々とシールドを失っていく。
今や帝国軍はほとんど主力艦のみに注力し、死に物狂いで主力を抑えに掛かっていた。
だが、綿密に練られた高度な柔軟性を持つ戦術が、手負いの獣の猛攻を冷静にいなしていく。
傭兵艦隊とオリオンという多少のイレギュラーながら強い存在を抱えて、王国艦隊は今、最後の主力艦を沈めようとしていた。
『シールドミサイルの効果消失!』
『ベルム様...』
『よい、攻めろ。攻めて攻めて、攻めあぐねるまで攻めよ!』
旗艦を守る盾はなくなった。
だが、今更旗艦を狙ったくらいで王国軍は止まらない。
主力艦を落とせば、組織的に活動しなくても戦いは終わるからだ。
ベルムは攻めろと叫び、そしてそれは真となった。
最後に残った主力艦が、炎上しながら崩壊していく。
誰もが安堵したその時、
『敵主力艦より脱出艇発艦!』
『何!?』
主力艦から高速巡洋艦が飛び出す。
明らかに重役を乗せているものだが、王国軍は指示を出すのが遅れた。
ワープ妨害フィールドの外に逃げられれば終わりだ。
「追って! 追って!!」
だが。
ただ一隻、追える船があった。
『了解。セーフティ全解除、イクシロン・ドライブをオーバーロードします』
飛び出したオリオンは、一気に巡洋艦へと迫るのだった。
帝国軍の要塞をバックに、4隻の主力艦と付随する艦隊が展開し、敵を待ち臨む。
それを眼前に控えるのは、王国軍18000の大戦力であった。
まさに、最終決戦。
『我々が先行する!』
最初に動いたのは、やはりというか駆逐艦艦隊であった。
フリゲート・コルベットを交えた精鋭揃いの艦隊である。
また、ハルタッツェのペソナ撃ちの戦術を使い、敵艦隊を撹乱。
次に突出した長射程の巡洋艦隊の猛攻を支援する。
『敵主力艦の前進を確認...前線が動きます!』
これ以上の損害を出したくない帝国軍は、王国軍内部への吶喊を選んだ。
わざと半包囲状態に追い込まれる形にはなるが、主力艦の能力を十分に活かせる。
また、長射程のタレットは至近目標に対しては有効打を与えられない他、王国艦隊側はフレンドリーファイアを気にして自在に発砲できない。
...はずだった。
だが、王国艦隊側には水雷艦隊が居る。
シーカーミサイルとトルピードで武装した艦隊は、王国艦隊内部に入り込んだ要撃艦を相手取った。
『帝国軍の空母艦隊が戦闘機を発艦させました! 推定数は軽戦闘機800、重爆撃機200!』
そして、空母が艦載機をありったけ吐き出したと同時に、王国艦隊も収容していた戦闘用ドローンを全機発艦させる。
これらの操作は各艦の指揮AIが行うため、実質的に戦闘機と扱いの上では変化がない。
ライトコンバットドローン(軽戦闘用ドローン)が軽戦闘機編隊と衝突し、激しいドッグ・ファイトに突入すると同時に、重戦闘機の編隊を真横から何かが迎撃する。
撃墜された帝国艦のデブリに紛れていた、セントリードローンの群れである。
戦闘機側からは、帝国軍の残骸コードで発信されていたため気付けなかったのだ。
仕方なく、重爆撃機を支援するために軽戦闘機編隊のうちいくつかが分離し、そちらへ向かう。
『今だ、ファイア!』
だが、その中間地点で、弾幕に襲われて全滅する。
それをやったのは、傭兵艦隊であった。
少数でありながら、常に機を見て独断で行動する。
そして成果を出すのが彼らの仕事でもある。
『敵の主力艦、こちらの旗艦にターゲットを変更した模様! シールドミサイル一斉発射!』
『粒子抑制ミサイル一斉射撃!』
そして。
オリオンを含めた直掩のミサイル艦隊が、主力艦から旗艦を守る。
放たれた無数のシールドミサイルが、幾重にも層にもなるシールドを作り出し、粒子抑制フィールドを通ってきた主力艦の砲撃を防ぎ切る。
この状態では射線は通らなくなってしまうが、問題はない。
戦艦艦隊はすでに充分に両翼に広がっており、そちらは問題なく射線が通る。
『プロトライで拾ったこの命...』
『推して参る!』
多くの犠牲を出して守られた戦艦艦隊が、一斉に主力艦のシールドへの攻撃を仕掛ける。
いかに主力艦であっても、300を超える戦艦に一点のみを撃たれれば無事では済まない。
非主力艦の出力のシールドハーモニクスでは、焼け石に水なのだ。
『帝国軍主力艦、一隻シールド消失!』
『水雷艦隊、これより全艦トルピード装填ののち主力艦を無力化する!』
『オリオンから入電、我これより融合弾頭により主力艦の腕を潰す!』
ミサイルが、流星群のように降り注ぐ。
主力艦側からも迎撃用のパルスレーザーが飛びかかり、いくつかのミサイルを撃ち落とし破壊していた。
さながら、交差する流星群。
オリオンの放った融合弾頭は、最初の主力艦のタレットを破壊し、第五波で主力艦は沈んだ。
戦艦はどんどんと対象をシフトし、主力艦は次々とシールドを失っていく。
今や帝国軍はほとんど主力艦のみに注力し、死に物狂いで主力を抑えに掛かっていた。
だが、綿密に練られた高度な柔軟性を持つ戦術が、手負いの獣の猛攻を冷静にいなしていく。
傭兵艦隊とオリオンという多少のイレギュラーながら強い存在を抱えて、王国艦隊は今、最後の主力艦を沈めようとしていた。
『シールドミサイルの効果消失!』
『ベルム様...』
『よい、攻めろ。攻めて攻めて、攻めあぐねるまで攻めよ!』
旗艦を守る盾はなくなった。
だが、今更旗艦を狙ったくらいで王国軍は止まらない。
主力艦を落とせば、組織的に活動しなくても戦いは終わるからだ。
ベルムは攻めろと叫び、そしてそれは真となった。
最後に残った主力艦が、炎上しながら崩壊していく。
誰もが安堵したその時、
『敵主力艦より脱出艇発艦!』
『何!?』
主力艦から高速巡洋艦が飛び出す。
明らかに重役を乗せているものだが、王国軍は指示を出すのが遅れた。
ワープ妨害フィールドの外に逃げられれば終わりだ。
「追って! 追って!!」
だが。
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飛び出したオリオンは、一気に巡洋艦へと迫るのだった。
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