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ε-エストジール帝国編(前編)
233-出発
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翌日。
荷物をまとめて宿を出た俺たちは、オリオンへ戻って来ていた。
二週間ぶりのオリオンは、全く変化なくそこにあった。
タラップを昇る際、中からスコーピオンが二機現れて護衛に出てくれた。
中へ入ると、照明の消えた廊下が目に入った。
すぐに照明が点灯し、低い唸り声のような音が遠くから聞こえる。
「今の音は?」
「イクシロン・ドライブの発動音です。流石に長期間アイドリング状態にしておくわけにはいかなかったので、止めてました」
なるほど、どこかで聴いたことがある音だと思った。
この世界に転移して、船を最初に動かした時にも聴いた音だ。
イクシロン・ハイブリッド・ドライブは待機状態にも出来るから、機関を停止することは滅多にない。
俺はナスカに通常船室を与える事にした。
今までは共有スペースで寝泊まりしていたから。
「使っていいのか?」
「うん、どうせ帝都まではすぐだし、残り少ない自由な時間を楽しんでね」
「自由か...そうだな」
ナスカは何か納得したような顔をして頷いた。
次に、俺は食糧庫へ向かう。
行く前に地元のスーパーで購入したものを入れるためだ。
既にペルソナが冷凍ボックスを運び込んでいるので、冷凍室に入って肉や野菜を並べる。
魚も安く買えた、ヒラメみたいな魚が大量に売れ残っていて、購入したら感謝された。
味についてはホテルで食べたので、信用はできる。
「確か、内臓はよけて3枚におろして、よく焼くと美味いんだったかな」
内臓が熱に弱くて、弾けると苦くなって食えたもんじゃない...と魚コーナーの人は言っていた。
調理が多少面倒だが、どうにかなるだろう。
「リリー様、出発の準備が整いました。出航できます」
「了解」
俺は出航指示を出す。
オリオンが揚力もなしに反重力で浮き上がり、張られていたワイヤーを引きちぎって空へと上がる。
アルが窓際に寄って、離れていく大地を見ていた。
「恋しくなった?」
「ううん、ちょっと寂しいだけ」
「そう」
俺は青空が黒く染まっていくのを、黙って見ていた。
生命に溢れる惑星を離れて、オリオンは生命の存在を否定する真空の宇宙へと飛び出して行く。
「重力干渉域を離脱、ジャンプフィールド形成準備...」
「待った! 帝国内でジャンプは使わないって!」
「あっ、すいません!」
中々ワープしないなと思ったら、ジャンプするつもりだったらしい。
俺たちの動きは捕捉されているんだから、ジャンプなんて使ったら警戒される。
「ワープに入ります、失礼しました、リリー様」
「いや、構わないけど。いつもの通りにやりそうだったから注意しただけ」
「はい!」
ペルソナでもミスをすることはあるんだな、と俺は思った。
アルが席に戻ったのを確認すると同時に、オリオンはワープへと移行する。
今後も考えないとな、そんなに長く滞在するつもりもない。
とりあえず戻ったら商会を設立して、本格的に商売を始めるか。
輸送艦を持っているのに、輸送依頼ばかりを受けているのも何だしな。
荷物をまとめて宿を出た俺たちは、オリオンへ戻って来ていた。
二週間ぶりのオリオンは、全く変化なくそこにあった。
タラップを昇る際、中からスコーピオンが二機現れて護衛に出てくれた。
中へ入ると、照明の消えた廊下が目に入った。
すぐに照明が点灯し、低い唸り声のような音が遠くから聞こえる。
「今の音は?」
「イクシロン・ドライブの発動音です。流石に長期間アイドリング状態にしておくわけにはいかなかったので、止めてました」
なるほど、どこかで聴いたことがある音だと思った。
この世界に転移して、船を最初に動かした時にも聴いた音だ。
イクシロン・ハイブリッド・ドライブは待機状態にも出来るから、機関を停止することは滅多にない。
俺はナスカに通常船室を与える事にした。
今までは共有スペースで寝泊まりしていたから。
「使っていいのか?」
「うん、どうせ帝都まではすぐだし、残り少ない自由な時間を楽しんでね」
「自由か...そうだな」
ナスカは何か納得したような顔をして頷いた。
次に、俺は食糧庫へ向かう。
行く前に地元のスーパーで購入したものを入れるためだ。
既にペルソナが冷凍ボックスを運び込んでいるので、冷凍室に入って肉や野菜を並べる。
魚も安く買えた、ヒラメみたいな魚が大量に売れ残っていて、購入したら感謝された。
味についてはホテルで食べたので、信用はできる。
「確か、内臓はよけて3枚におろして、よく焼くと美味いんだったかな」
内臓が熱に弱くて、弾けると苦くなって食えたもんじゃない...と魚コーナーの人は言っていた。
調理が多少面倒だが、どうにかなるだろう。
「リリー様、出発の準備が整いました。出航できます」
「了解」
俺は出航指示を出す。
オリオンが揚力もなしに反重力で浮き上がり、張られていたワイヤーを引きちぎって空へと上がる。
アルが窓際に寄って、離れていく大地を見ていた。
「恋しくなった?」
「ううん、ちょっと寂しいだけ」
「そう」
俺は青空が黒く染まっていくのを、黙って見ていた。
生命に溢れる惑星を離れて、オリオンは生命の存在を否定する真空の宇宙へと飛び出して行く。
「重力干渉域を離脱、ジャンプフィールド形成準備...」
「待った! 帝国内でジャンプは使わないって!」
「あっ、すいません!」
中々ワープしないなと思ったら、ジャンプするつもりだったらしい。
俺たちの動きは捕捉されているんだから、ジャンプなんて使ったら警戒される。
「ワープに入ります、失礼しました、リリー様」
「いや、構わないけど。いつもの通りにやりそうだったから注意しただけ」
「はい!」
ペルソナでもミスをすることはあるんだな、と俺は思った。
アルが席に戻ったのを確認すると同時に、オリオンはワープへと移行する。
今後も考えないとな、そんなに長く滞在するつもりもない。
とりあえず戻ったら商会を設立して、本格的に商売を始めるか。
輸送艦を持っているのに、輸送依頼ばかりを受けているのも何だしな。
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