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ε-エストジール帝国編(後編)
239-帝都サルバン
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三日後。
俺たちは、サルバンプライムへと降下して居た。
オリオンは指示があったため軌道上に置いてきた。
現在はペルソナが船を預かっていて、シャトルは俺が操縦している。
降下するシャトルは、六隻のコルベット艦に護衛されている。
「綺麗だね」
「うん!」
ナスカはもう居ない。
だからシャトルの中には俺とアルだけだ。
寂しくもあるし、嬉しくもある。
肩の荷が一つ降りたようだ。
青鈍色の空が、異星であると物語る中、シャトルは雲間の中へと入っていく。
「これは...!」
「わぁああ...!」
雲の下には、都市が広がっている。
だが、よく知るコンクリートジャングルではない。
うねる川に沿い、色とりどりの屋根が並んでいる。
勿論、ビルがないわけではない。
ただ、大都市とは思えないほどに綺麗な上空だった。
『観覧中のところ申し訳ありませんが、皇室より連絡です。シャトルは案内に従い、帝国第一ホテルの発着場へと降下して欲しいとのことです』
「了解」
流石に帝国の首都だけあって、俺たちの降下に合わせて空中艇や航空機が現れて、周囲を旋回し始める。
その全てが軍属らしい。
恐らくは、不届き者の接近を阻むためだろう。
「ねえ、見て、あれ!」
「なになに...あっ!」
都市の一角から、大量の風船が飛んで行く。
歓迎の印なのだろうか?
様々な色の風船は、シャトルからだいぶ離れた場所を横切って空へと流れていく。
そして、上空の風に飛ばされて散っていった。
それに合わせるように、都市中から風船が飛ぶ。
これは恐らく、事前に決められたものだな。
飛行経路に風船が重ならないようなポイントを狙って、そこから飛ばしているんだろう。
「明日はもっとすごいことになりそうだね」
「うん、楽しみっ!」
祝典は三日後だ。
この歓迎ムードに答えられるかはわからないが、せいぜい英雄の道化を演じてみるほかない。
シャトルは都市の中にある、意味深な場所へと降りて行った。
「帝国第一ホテルへ、ようこそ」
「ええ、歓迎ありがとうございます」
三十分後。
俺とアルは、帝国第一ホテルへとやって来ていた。
皇室指定のこのホテルは、大正ロマンを感じるデザインの落ち着いたもので、話に聞けば帝国の歴史あるホテルなのだそうだ。
「古めかしいエレベーターですね」
「ご存知でしたか、はい、その通りです」
日本の昔のエレベーターにそっくりな、シャフトがむき出しになった古びたエレベーター。
どうやら帝国でも、エレベーターは正統な進化を遂げて来たらしい。
「ねえ、エレベーターって昔はこうだったの?」
「そうらしいよ」
アルはこういう古いものは見慣れないだろうな。
そう感じつつ、俺は右へと動き続ける階数表示の針を見ていた。
「こちらがお部屋になります」
「ありがとう」
「お食事や館内設備については、中にある端末でお調べください」
「ええ」
部屋は今まで泊まった中でもトップクラスに広かった。
二人でどう使えとという大きさの部屋で、リビング・ダイニング・ベッドルーム・バスルームというものだった。
冗談にも思えるが、ベッドは天蓋付きだ。
居た堪れない思いだったが、享受する事にした。
夕飯は部屋へと持って来てもらうタイプだったため、二人で帝国産肉のステーキを頼んで食べた。
夕方から昼にかけて、街はお祭り騒ぎらしく、ずっと花火の音がしていた。
帝国は全力で歓迎してくれている。
それを無邪気に楽しめるほど、俺も楽観的ではいられないのだが。
俺たちは、サルバンプライムへと降下して居た。
オリオンは指示があったため軌道上に置いてきた。
現在はペルソナが船を預かっていて、シャトルは俺が操縦している。
降下するシャトルは、六隻のコルベット艦に護衛されている。
「綺麗だね」
「うん!」
ナスカはもう居ない。
だからシャトルの中には俺とアルだけだ。
寂しくもあるし、嬉しくもある。
肩の荷が一つ降りたようだ。
青鈍色の空が、異星であると物語る中、シャトルは雲間の中へと入っていく。
「これは...!」
「わぁああ...!」
雲の下には、都市が広がっている。
だが、よく知るコンクリートジャングルではない。
うねる川に沿い、色とりどりの屋根が並んでいる。
勿論、ビルがないわけではない。
ただ、大都市とは思えないほどに綺麗な上空だった。
『観覧中のところ申し訳ありませんが、皇室より連絡です。シャトルは案内に従い、帝国第一ホテルの発着場へと降下して欲しいとのことです』
「了解」
流石に帝国の首都だけあって、俺たちの降下に合わせて空中艇や航空機が現れて、周囲を旋回し始める。
その全てが軍属らしい。
恐らくは、不届き者の接近を阻むためだろう。
「ねえ、見て、あれ!」
「なになに...あっ!」
都市の一角から、大量の風船が飛んで行く。
歓迎の印なのだろうか?
様々な色の風船は、シャトルからだいぶ離れた場所を横切って空へと流れていく。
そして、上空の風に飛ばされて散っていった。
それに合わせるように、都市中から風船が飛ぶ。
これは恐らく、事前に決められたものだな。
飛行経路に風船が重ならないようなポイントを狙って、そこから飛ばしているんだろう。
「明日はもっとすごいことになりそうだね」
「うん、楽しみっ!」
祝典は三日後だ。
この歓迎ムードに答えられるかはわからないが、せいぜい英雄の道化を演じてみるほかない。
シャトルは都市の中にある、意味深な場所へと降りて行った。
「帝国第一ホテルへ、ようこそ」
「ええ、歓迎ありがとうございます」
三十分後。
俺とアルは、帝国第一ホテルへとやって来ていた。
皇室指定のこのホテルは、大正ロマンを感じるデザインの落ち着いたもので、話に聞けば帝国の歴史あるホテルなのだそうだ。
「古めかしいエレベーターですね」
「ご存知でしたか、はい、その通りです」
日本の昔のエレベーターにそっくりな、シャフトがむき出しになった古びたエレベーター。
どうやら帝国でも、エレベーターは正統な進化を遂げて来たらしい。
「ねえ、エレベーターって昔はこうだったの?」
「そうらしいよ」
アルはこういう古いものは見慣れないだろうな。
そう感じつつ、俺は右へと動き続ける階数表示の針を見ていた。
「こちらがお部屋になります」
「ありがとう」
「お食事や館内設備については、中にある端末でお調べください」
「ええ」
部屋は今まで泊まった中でもトップクラスに広かった。
二人でどう使えとという大きさの部屋で、リビング・ダイニング・ベッドルーム・バスルームというものだった。
冗談にも思えるが、ベッドは天蓋付きだ。
居た堪れない思いだったが、享受する事にした。
夕飯は部屋へと持って来てもらうタイプだったため、二人で帝国産肉のステーキを頼んで食べた。
夕方から昼にかけて、街はお祭り騒ぎらしく、ずっと花火の音がしていた。
帝国は全力で歓迎してくれている。
それを無邪気に楽しめるほど、俺も楽観的ではいられないのだが。
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