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シーズン4-ビージアイナ侵攻編
083-”ツヴァイ”
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一週間で五十か所以上の目標を攻略する。
不可能に思えるこの作戦だが、Noa-Tunなら.....SSCの技術ならできる。
「まず、実験によって明らかになった事実が、この作戦を有利に運ぶ」
俺はデータを表示し、オーロラと相談する。
『スターゲートを超えた時点で、遮蔽装置は解除されない。ですね?』
「そうだ」
遮蔽装置はSSC時代だと遮蔽装置を起動していた船を顕在化させる機能を持っていたが、こちらではその機能はない。
よって、送り込める――――アンドラスを。
『アンドラス級駆逐艦、遮蔽装置に適性があり、ジャンプピンガージェネレーターを搭載可能。こちらを戦地に送り込み、爆撃艦艦隊で現地艦隊のステーションを攻撃。その後にジャンプドライブ搭載艦で強襲をかけ、即座に制圧――――ここまで間違いはありませんか?』
「無いな、外周部と内周部は交互に行え」
『承諾しました』
「それから、アンドラスには乗員を設ける」
『乗員を?』
「入ってこい、ツヴァイ」
俺は戦闘指揮所の入り口を見やる。
すると、そこから一人の女性が入ってきた。
男に見える長身と体格だが、普通に女性だろう。
『この方は?』
「マ....アインスの騎士だそうだ」
なんでも、あの放送の時アインスは密かに手話を紛れ込ませたそうだ。
『この言葉は偽りである、王族の墳墓へ集え』と。
戦争と内政以外は無駄に多芸なんだよな、この皇女。
「お前の教育を受けていないから不安だろうが、教育はアインスが既にやっているので問題ない」
俺もログを見たので、特別な符牒でも示していなければ味方だ。
「捨て駒にはちょうどいい。こいつをアンドラスに搭乗させる」
「イエス、マスター」
ツヴァイはびしりと敬礼する。
この辺はアインス譲りか?
「”生前”の名はカルナ・レティオ。皇室騎士団で上位の立場だったらしい」
『騎士団長ではないのですか?』
「ハッ。騎士団長様は符牒を知らなかったらしく、皇女様の下した天罰により処刑されました」
何でもないことのように、ツヴァイが言葉を発した。
「こいつみたいな奴は、数百人捕らえてある。今はまとめて眠らせてあるが、必要があればいつでも手駒として加工する。オーロラ、教育カリキュラムは最適化しておけ」
『はい、分かりました』
俺はツヴァイに壁に控えるように命じ、アインスとルル、ネムを入室させる。
汚い大人タイムは終わりだ。
「ルル、次の戦いでは前線に出るな。ここで戦闘機隊の指揮を執れ」
「えっ....?」
「勝敗が掴めない、ひとつ読み間違えれば全滅する恐れがあるからな.....最悪主力艦は逃がすが、戦闘機隊やユリシーズの確実な帰還は出来ないかもしれない、いいな?」
「...はい、分かりました....」
俺はルルにくぎを刺す。
戦闘機隊の獣人たちは兵士だが、ルルは名目上俺の嫁だ。
星間常識に当てはめても、嫁が出撃するのはありえないだろう。
「今までは仕方ない部分もあった。だが今回はダメだ、いいな?」
「はいっ!」
スワロー・エッジは現在改修中だから、どっちにしろ出撃は出来ないけどな。
アイビスにネムを乗せて――――なんて目も当てられない。
「それからアインス、今回は作戦の側面上、同時作戦になることもある。その際、お前にオーロラへの指示役を任せる。俺と同じ知識は頭に入れてあるはずだ、うまく使え」
「イエッサー!!」
帝国と国境を挟んでぶつかれば、俺たちに勝ち目はない。
だが。
ジャンプドライブを活用し、帝国を分断し、寸断する。
必要であればゲートを破壊し、封鎖する。
そうすることで、血管の詰まった帝国は血栓を起こして逝去する。
「さあ。始めるぞ――――Noa-Tunの物語を」
すべてはNoa-Tunを誰も近づけない場所へと変えるための一手に過ぎない。
俺の求める『幸福』のために、罪なき人間達には死んでもらう。
悪く思うなよ。
不可能に思えるこの作戦だが、Noa-Tunなら.....SSCの技術ならできる。
「まず、実験によって明らかになった事実が、この作戦を有利に運ぶ」
俺はデータを表示し、オーロラと相談する。
『スターゲートを超えた時点で、遮蔽装置は解除されない。ですね?』
「そうだ」
遮蔽装置はSSC時代だと遮蔽装置を起動していた船を顕在化させる機能を持っていたが、こちらではその機能はない。
よって、送り込める――――アンドラスを。
『アンドラス級駆逐艦、遮蔽装置に適性があり、ジャンプピンガージェネレーターを搭載可能。こちらを戦地に送り込み、爆撃艦艦隊で現地艦隊のステーションを攻撃。その後にジャンプドライブ搭載艦で強襲をかけ、即座に制圧――――ここまで間違いはありませんか?』
「無いな、外周部と内周部は交互に行え」
『承諾しました』
「それから、アンドラスには乗員を設ける」
『乗員を?』
「入ってこい、ツヴァイ」
俺は戦闘指揮所の入り口を見やる。
すると、そこから一人の女性が入ってきた。
男に見える長身と体格だが、普通に女性だろう。
『この方は?』
「マ....アインスの騎士だそうだ」
なんでも、あの放送の時アインスは密かに手話を紛れ込ませたそうだ。
『この言葉は偽りである、王族の墳墓へ集え』と。
戦争と内政以外は無駄に多芸なんだよな、この皇女。
「お前の教育を受けていないから不安だろうが、教育はアインスが既にやっているので問題ない」
俺もログを見たので、特別な符牒でも示していなければ味方だ。
「捨て駒にはちょうどいい。こいつをアンドラスに搭乗させる」
「イエス、マスター」
ツヴァイはびしりと敬礼する。
この辺はアインス譲りか?
「”生前”の名はカルナ・レティオ。皇室騎士団で上位の立場だったらしい」
『騎士団長ではないのですか?』
「ハッ。騎士団長様は符牒を知らなかったらしく、皇女様の下した天罰により処刑されました」
何でもないことのように、ツヴァイが言葉を発した。
「こいつみたいな奴は、数百人捕らえてある。今はまとめて眠らせてあるが、必要があればいつでも手駒として加工する。オーロラ、教育カリキュラムは最適化しておけ」
『はい、分かりました』
俺はツヴァイに壁に控えるように命じ、アインスとルル、ネムを入室させる。
汚い大人タイムは終わりだ。
「ルル、次の戦いでは前線に出るな。ここで戦闘機隊の指揮を執れ」
「えっ....?」
「勝敗が掴めない、ひとつ読み間違えれば全滅する恐れがあるからな.....最悪主力艦は逃がすが、戦闘機隊やユリシーズの確実な帰還は出来ないかもしれない、いいな?」
「...はい、分かりました....」
俺はルルにくぎを刺す。
戦闘機隊の獣人たちは兵士だが、ルルは名目上俺の嫁だ。
星間常識に当てはめても、嫁が出撃するのはありえないだろう。
「今までは仕方ない部分もあった。だが今回はダメだ、いいな?」
「はいっ!」
スワロー・エッジは現在改修中だから、どっちにしろ出撃は出来ないけどな。
アイビスにネムを乗せて――――なんて目も当てられない。
「それからアインス、今回は作戦の側面上、同時作戦になることもある。その際、お前にオーロラへの指示役を任せる。俺と同じ知識は頭に入れてあるはずだ、うまく使え」
「イエッサー!!」
帝国と国境を挟んでぶつかれば、俺たちに勝ち目はない。
だが。
ジャンプドライブを活用し、帝国を分断し、寸断する。
必要であればゲートを破壊し、封鎖する。
そうすることで、血管の詰まった帝国は血栓を起こして逝去する。
「さあ。始めるぞ――――Noa-Tunの物語を」
すべてはNoa-Tunを誰も近づけない場所へと変えるための一手に過ぎない。
俺の求める『幸福』のために、罪なき人間達には死んでもらう。
悪く思うなよ。
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