【完結】SFゲームの世界に転移したけど物資も燃料もありません!艦隊司令の異世界宇宙開拓紀

黴男

文字の大きさ
197 / 247
シーズン8-オルトス王国侵攻編

191-ブラスティオート補給分断戦(前編)

しおりを挟む
さて、色々あったわけだが…
まだまだ休んではいられない。
現在、王国軍は早期にジャンプドライブによって隣接星系にジャンプ・アウト、ビルジースプライムに隣接するクレートレーク星系に布陣している。
ゲートはぶっ壊してあるが、頑張れば辿り着けない距離ではないのが問題である。
そこで、

「王国の補給線を分断する」

という案が出た。
提案したのは当然、アインスだ。
その辺は流石皇女様というわけだ。
同じく元皇女のディーヴァも乗っかって、ブラスティオート星系を攻撃することで的確に補給を断つことが出来ると提案してきた。
王国軍の補給ルートは複数あるのだが、ブラスティオート星系には商業ハブがあり、そこさえ攻撃してしまえば、あとはあまり安全でないルートを通らざるを得ないようだ。
王国の内情に詳しいフィーアに聞いてみたところ、「カルメナス」なる海賊団の首都星系に接続される違法ゲートが隠されている星系群に隣接しているらしく、王国軍であっても襲撃に遭う可能性は十分にあるそうだ。
カルメナスと交渉してもいいが、相手の求めるメリットがよくわからないので辞めておく。
というか、王国からの情報では少し前に大きな戦いがあり、カルメナスは何らかの勢力下にあるようだ。
簡単に協力はしないだろう。

『では、これより作戦行動を開始します』

今回の指揮官はドライで、ゼクスが追随している。
フュンフとゼクスは新規雇用の指揮官で、元々はハンナとゼシカと言う名前である。…もっと言えば、『悠久の双子』とも言う。
信仰とはまた違った側面で俺を神聖視する癖があるものの、再教育の必要がないほど忠誠心が高い。

『帝王様』
「司令官でいい」
『…司令官、ぼくは今回、何をすればいいのですか?』
「指揮はドライが行う。誇り高き(笑)竜人の戦士だぞ、敬意を払え」
『はい』

ドライは艦隊を分散させ、ゲートに置いた遮蔽監視船の情報をもとに待ち伏せを行う。
今回は王国軍の輸送艦隊のみだが、王国内での輸送艦隊襲撃ならビッグネームとの遭遇も視野に入れた方がいいかもな。

『c-31ポイントで会敵しました、ワープ妨害フィールドを展開して襲撃します』
「索敵警戒、ホドは作戦宙域で待機せよ」
『…はい』

輸送船団とは言っても、しっかり武装している。
だが、そんなものはボムとECMジャミングの前には無駄である。
しかし、伏兵がいる危険性を考慮し、索敵は十分に行う必要があるのだ。

「敵の新型レーダーは、こちらの非遮蔽特化艦の遮蔽フィールドの歪みを看破できるらしい、爆撃艦はともかく、ワープ妨害艦はスキャン内に敵が映った瞬間に退避させろ」
『把握しています!』

うん、ドライは真面目でいいな。
ゼクスの方は亜空間で待機だ。

『ローカル通信を傍受! 救難信号が到達した模様』
『離脱! スキャン範囲外へと一旦ワープ妨害艦を逃がします!』

悪くない判断速度だ。
王国艦船は一点火力より機動性に特化しているのだ。
ワープ妨害装備は持っていないようだが(ワープドライブとの相性が悪いようだ)、ワープ妨害艦は元々耐久力に欠ける側面がある。
早期に逃がすのは悪い判断ではない。

『全艦隊、ポイントS-21に集合!』
『現界』

ホドが亜空間から飛び出し、そのままワープする。
思えば、指揮官用機体の中では珍しくワープ機能持ちだな、ホド...
ケテルはワープ機能を持たないし、マルクトは指揮艦サンダルフォンと合体しているのでワープ機能がある。
ただし、遮蔽能力はないので、あくまで亜空間潜伏がメインだが。

『偵察艦から報告。敵は一度、ポイントD-22に集合する模様』
『ワープ中の輸送艦隊の集合地点の概算を特定』

ドライの指示はほぼ問題がない。
コバルトのサポートもあり、敵の動きに合わせて常に動き続けられている。
止まる事は艦隊戦においては最大の愚行だからな、悪い判断ではない。
実際、俺も指揮する数が大きくなると、艦隊を止める愚行をよく犯す。
意図的にそこに配置する以外では、余計な襲撃のリスクを生む行為である。

『ワープの軸線を特定、ポイントD-41にスクアッドを急行させます』
「誘いの可能性もあるぞ」
『はい! スクアッドを二つ付随させます』

ドライは引き続き指示を出し続ける。
指揮官クラスは、インプラントを自在に使えるからな....実質俺より処理能力の面では上を行っている。
俺は引き続き、戦況を見守るのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

クラス全員が転生して俺と彼女だけが残された件

兵藤晴佳
ファンタジー
 冬休みを目前にした田舎の高校に転校してきた美少女・綾見(あやみ)沙羅(さら)は、実は異世界から転生したお姫様だった!  異世界転生アプリでクラス全員をスマホの向こうに送り込もうとするが、ただひとり、抵抗した者がいた。  平凡に、平穏に暮らしたいだけの優等生、八十島(やそしま)栄(さかえ)。  そんな栄に惚れ込んだ沙羅は、クラス全員の魂を賭けた勝負を挑んでくる。  モブを操って転生メンバーを帰還に向けて誘導してみせろというのだ。  失敗すれば、品行方正な魂の抜け殻だけが現実世界に残される。  勝負を受ける栄だったが、沙羅は他クラスの男子の注目と、女子の嫉妬の的になる。    気になる沙羅を男子の誘惑と女子の攻撃から守り抜き、クラスの仲間を連れ戻せるか、栄!

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

封印されていたおじさん、500年後の世界で無双する

鶴井こう
ファンタジー
「魔王を押さえつけている今のうちに、俺ごとやれ!」と自ら犠牲になり、自分ごと魔王を封印した英雄ゼノン・ウェンライト。 突然目が覚めたと思ったら五百年後の世界だった。 しかもそこには弱体化して少女になっていた魔王もいた。 魔王を監視しつつ、とりあえず生活の金を稼ごうと、冒険者協会の門を叩くゼノン。 英雄ゼノンこと冒険者トントンは、おじさんだと馬鹿にされても気にせず、時代が変わってもその強さで無双し伝説を次々と作っていく。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?

サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。 *この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。 **週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**

処理中です...