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シーズン6-ビージアイナ戦線編
157-待ち伏せ
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「やっぱり待ち伏せされてたか!」
ラッカンで一日休憩した私たちは、クロコムゲートを通過した。
しかし。
ゲートの先で、アドアステラのサブワープドライブに異常が起きた。
出力がうまく上げられない状態になっていて、アフターバーナーへの出力が落ちている。
ただ、
「ノルス!」
「大丈夫です、メインのワープドライブへの影響は少ないです! ただし.....ワープも出来ません!」
この影響範囲から離脱している間は、ワープドライブを使えない。
そして、予想通り。
『ワープアウト反応、総数6。大型なし、中型4、小型2』
「アフターバーナー出力190%!」
「了解!」
アドアステラはさらに加速し、影響範囲から離脱する。
「進路入力、このままアッカネンゲートに回頭する!」
『お待ちください、マスター』
「どうした?」
その時、シトリンが発言する。
私がそれに耳を傾けると、シトリンはこちらを向いて言った。
『恐らくですが、敵の妨害はゲート付近にも展開されているはずです』
「それさえ突破すれば構わないと思うが?」
『そうですが....』
「ワープする!」
私はシトリンの懸念を振り切ってワープドライブを起動する。
それがどんな結果を招くかも、知らずに。
『敵からの砲撃を感知、シールド減衰率1%』
「アフターバーナーを切ります!」
「余剰エネルギーがないので、ジャンプドライブからエネルギーを回収します」
「ワープ!」
サブワープドライブ:出力1%以下
ワープドライブ:出力81%
ジャンプドライブ:出力100%
このような状況だったからこそ、私はジャンプドライブからのエネルギー移動を許可した。
でも、それがこの後の状況を悪くした。
ワープ航行中だったアドアステラは、唐突に通常空間へと放り出された。
「ッ、何だ!?」
『強力なインターディクション波を検知、重力センサーに大規模な障害を確認しました』
それはまるで、鳥籠のようであった。
地球儀のような形状の装置が展開した妨害エリアが、アドアステラのワープを封じているのだ。
「離脱!」
「やってますが、出力が....」
緊急ワープの影響で、ワープドライブの出力値が安定しない。
そのせいで、アドアステラは通常航行速度を余儀なくされる。
「ファイス!」
「はっ!」
ファイスによって、推進カーネルが起動し航行速度が上昇する。
『ワープアウト反応を検知、総数15。大型艦3、中型艦10、小型艦2』
「追っ手か......ラビ!」
「分かったよ!」
ラビは頷くと、艦橋を後にする。
同時にカルは、シトリンにも指示する。
「ターゲット開始!」
『ターゲット開始。重力センサーに異常が発生しているため、光学センサーに切り替え』
「ごしゅじんさま、ドローンはどうするの?」
「.......ドローンも出そう、オネイロスを五機放出!」
アドアステラの格納庫から放出された五つの黒い機体は、直後に変形して青いラインが全体に走る。
高性能攻撃型高速ドローンであるオネイロスは、高速で距離を詰め、帝国駆逐艦のシールドを貫通し装甲に損傷を負わせる。
当然、カナードお手製の改造型ドローンである。
『そうそう、あの秘密研究施設から回収したドローン、解析して改造させてもらったよ! 設計図を送っておいたから、気になるなら製造してみると良い。ドローンのOSは汎用のAIを流用できるはず』
というメールが、グラーム星系に居たカルに送られてきたのである。
送信先は不明、逆探知できない複数のサーバー経由で。
オネイロスは、連射速度こそ遅いがその攻撃力も非常に高い。
.....が、それだけではない。
『アポスル、発進。発進直後は危ないから気を付けて』
『うん、分かってる』
アドアステラの下部から、真っ白い機体が躍り出る。
畳まれた翼が開かれ、その白い機体の各所に赤いラインが駆け巡る。
アポスル。
アドアステラに積まれたもう一つの戦闘型の戦闘機である。
『システムが違うけど、大丈夫か?』
『勿論。基礎は同じだから、実戦で慣れるさ!』
赤い軌跡を描きながら、アポスルが敵陣に飛び込む。
それと同時に、アドアステラからの砲撃が帝国艦隊を襲う。
『駆逐艦撃破、巡洋艦に対象切り替え』
秒間二発で放たれる砲撃が、シールドをまるで紙切れのように貫き、装甲の薄い小型艦から仕留めていく。
「っは、このままじゃ獲物がいなくなっちゃうな!」
アポスルは、その機体の下部に大型の機砲を持つ。
ラビが引き金を引いた直後、機砲が重レーザーを放ち、シールドを貫通する。
衝撃で速度を殺し、戦艦の装甲を撃つ。
「撃破!」
直後、アドアステラの砲撃が戦艦に直撃し、シールドを突き破って内部まで貫通、吹き飛ばした。
ラビは即座に切り返し、別の標的に向けて動くのだった。
ラッカンで一日休憩した私たちは、クロコムゲートを通過した。
しかし。
ゲートの先で、アドアステラのサブワープドライブに異常が起きた。
出力がうまく上げられない状態になっていて、アフターバーナーへの出力が落ちている。
ただ、
「ノルス!」
「大丈夫です、メインのワープドライブへの影響は少ないです! ただし.....ワープも出来ません!」
この影響範囲から離脱している間は、ワープドライブを使えない。
そして、予想通り。
『ワープアウト反応、総数6。大型なし、中型4、小型2』
「アフターバーナー出力190%!」
「了解!」
アドアステラはさらに加速し、影響範囲から離脱する。
「進路入力、このままアッカネンゲートに回頭する!」
『お待ちください、マスター』
「どうした?」
その時、シトリンが発言する。
私がそれに耳を傾けると、シトリンはこちらを向いて言った。
『恐らくですが、敵の妨害はゲート付近にも展開されているはずです』
「それさえ突破すれば構わないと思うが?」
『そうですが....』
「ワープする!」
私はシトリンの懸念を振り切ってワープドライブを起動する。
それがどんな結果を招くかも、知らずに。
『敵からの砲撃を感知、シールド減衰率1%』
「アフターバーナーを切ります!」
「余剰エネルギーがないので、ジャンプドライブからエネルギーを回収します」
「ワープ!」
サブワープドライブ:出力1%以下
ワープドライブ:出力81%
ジャンプドライブ:出力100%
このような状況だったからこそ、私はジャンプドライブからのエネルギー移動を許可した。
でも、それがこの後の状況を悪くした。
ワープ航行中だったアドアステラは、唐突に通常空間へと放り出された。
「ッ、何だ!?」
『強力なインターディクション波を検知、重力センサーに大規模な障害を確認しました』
それはまるで、鳥籠のようであった。
地球儀のような形状の装置が展開した妨害エリアが、アドアステラのワープを封じているのだ。
「離脱!」
「やってますが、出力が....」
緊急ワープの影響で、ワープドライブの出力値が安定しない。
そのせいで、アドアステラは通常航行速度を余儀なくされる。
「ファイス!」
「はっ!」
ファイスによって、推進カーネルが起動し航行速度が上昇する。
『ワープアウト反応を検知、総数15。大型艦3、中型艦10、小型艦2』
「追っ手か......ラビ!」
「分かったよ!」
ラビは頷くと、艦橋を後にする。
同時にカルは、シトリンにも指示する。
「ターゲット開始!」
『ターゲット開始。重力センサーに異常が発生しているため、光学センサーに切り替え』
「ごしゅじんさま、ドローンはどうするの?」
「.......ドローンも出そう、オネイロスを五機放出!」
アドアステラの格納庫から放出された五つの黒い機体は、直後に変形して青いラインが全体に走る。
高性能攻撃型高速ドローンであるオネイロスは、高速で距離を詰め、帝国駆逐艦のシールドを貫通し装甲に損傷を負わせる。
当然、カナードお手製の改造型ドローンである。
『そうそう、あの秘密研究施設から回収したドローン、解析して改造させてもらったよ! 設計図を送っておいたから、気になるなら製造してみると良い。ドローンのOSは汎用のAIを流用できるはず』
というメールが、グラーム星系に居たカルに送られてきたのである。
送信先は不明、逆探知できない複数のサーバー経由で。
オネイロスは、連射速度こそ遅いがその攻撃力も非常に高い。
.....が、それだけではない。
『アポスル、発進。発進直後は危ないから気を付けて』
『うん、分かってる』
アドアステラの下部から、真っ白い機体が躍り出る。
畳まれた翼が開かれ、その白い機体の各所に赤いラインが駆け巡る。
アポスル。
アドアステラに積まれたもう一つの戦闘型の戦闘機である。
『システムが違うけど、大丈夫か?』
『勿論。基礎は同じだから、実戦で慣れるさ!』
赤い軌跡を描きながら、アポスルが敵陣に飛び込む。
それと同時に、アドアステラからの砲撃が帝国艦隊を襲う。
『駆逐艦撃破、巡洋艦に対象切り替え』
秒間二発で放たれる砲撃が、シールドをまるで紙切れのように貫き、装甲の薄い小型艦から仕留めていく。
「っは、このままじゃ獲物がいなくなっちゃうな!」
アポスルは、その機体の下部に大型の機砲を持つ。
ラビが引き金を引いた直後、機砲が重レーザーを放ち、シールドを貫通する。
衝撃で速度を殺し、戦艦の装甲を撃つ。
「撃破!」
直後、アドアステラの砲撃が戦艦に直撃し、シールドを突き破って内部まで貫通、吹き飛ばした。
ラビは即座に切り返し、別の標的に向けて動くのだった。
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