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シーズン9-オストプライム編(後編)
260-襲撃計画
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「これが、今回私たちが襲撃する場所ね」
かなり久しぶりに利用する作戦司令室に、私は全員を集めて説明する。
表示されているのは、オルトス第八番惑星の軌道上に係留されている大規模なステーションの外観だ。
「このステーションはかなりの重武装で、正面からの突破は困難らしいんだ」
「それに、お金持ち専用だよね、ここ」
「そう。表向きは上流階級向けのリゾートステーション。でも、実際はマフィアの拠点と化してて、監査を掻い潜ってる」
流石にラビは良く調べてるね。
私はフィルターをオンにして、ステーション周辺のレーダーとセントリーガンの配置を表示する。
「こりゃ酷い.....」
「どうやって攻略するのですか、主人?」
ファイスが質問してくる。
そこに、第三次改修の成果がある。
「この船は今、クローキング・デバイスを搭載しているから接近は容易なんだ」
「クローキング・デバイス....?」
所謂遮蔽装置。
光学・熱的に全ての感知網から抜けることのできる、究極のステルス兵装。
今までなかったのは、単純に......
「これが、カナードからの試供品。使い終わったらレビューでボコボコに貶めないと、海賊の標準装備になるよ」
「おっと.....」
ラビが肩を竦める。
「とにかく、このクローキング・デバイスを搭載しているこの艦は、サーマルステルスを航行しながら利用できるような状態で、艦載機を発艦するくらいなら敵に悟られずにできる」
スキャン波は、捉えた対象の解像度を上げるために収束放射するシステムが多い。
だから、遮蔽しているアドアステラを一度のスキャンだけで捉えることはできない。
「ここで、オクティアンを射出する」
「ここからは、私が説明します」
ホログラムが切り替わり、完成したオクティアンが表示される。
パラライシスリンクといくつかの兵器を搭載したオクティアンは、強化外骨格としての役割を十全に果たせるようになっていた。
「これを突入させても、重部隊の包囲には耐えられないよね?」
「こいつの真価は攪乱にあるんだ」
Ve’zのハッキングに利用していたパラライシスリンクを、私とファイスのVe’z技術理解によって通常機器のハッキングに特化させた。
頭脳戦に強いノルスなら、これを100%活かせる。
「事前計算では、これを使えばステーションのシステムを2分15秒で乗っ取れる」
「....えぇー?」
「その後はシトリンにステーションの管理権限を全て移行、私たちはオクティアンと共に白兵戦に挑む」
「いいね! 面白そう!」
「あ、ラビは今回はお留守番ね」
「えぇー?」
ラビは一人で何でもできるので、シトリンの代わりにアドアステラで戦ってもらう。
「私とファイスと、ノルス、ケインだけでステーションを制圧する」
「無理じゃない?」
「システムをシトリンが掌握すれば、銃器使用妨害システムと自動制圧ボットを自由に動かせるから楽勝だよ」
割とちゃんとしたセキュリティを一瞬で制圧できるオクティアンの性能は、この間TRINITY.のデータバンクで試したときに分かっている。
機密情報が出るわ出るわ。
技術関連だけカナードにメールで送って、後は全部処分したけど。
「艦隊戦も大丈夫、ロードメイカーを改良したクリムゾンウェイを搭載してるから」
「あれまだ強くなるの!?」
カナードがくれたオマケのおかげでね。
マフィアに渡ったはいいけど、あれの本来の性能を活かしきれていない。
真の意味でそれを活かせるのは、アドアステラの機関エネルギーと直結しているクリムゾンウェイだけだ。
『重心バランス的にかなりの無理をさせています、アドアステラの運動性能が低下していますが、概算で1対1000までの戦闘に耐えることができる筈です』
今回かなりトサカに来ているので、アドアステラもかなり攻撃に寄せている。
事が終わったらステーションごとふっ飛ばしてもいいくらい。
「さぁ、やるぞ!」
「「「「応!!!」」」」
私は拳を突き上げる。
舐めた真似してくれたやつらを、まとめてぶっ飛ばすとき。
ついでにお兄ちゃんにこの武勇伝を語って、私をよりアピールするんだ!
かなり久しぶりに利用する作戦司令室に、私は全員を集めて説明する。
表示されているのは、オルトス第八番惑星の軌道上に係留されている大規模なステーションの外観だ。
「このステーションはかなりの重武装で、正面からの突破は困難らしいんだ」
「それに、お金持ち専用だよね、ここ」
「そう。表向きは上流階級向けのリゾートステーション。でも、実際はマフィアの拠点と化してて、監査を掻い潜ってる」
流石にラビは良く調べてるね。
私はフィルターをオンにして、ステーション周辺のレーダーとセントリーガンの配置を表示する。
「こりゃ酷い.....」
「どうやって攻略するのですか、主人?」
ファイスが質問してくる。
そこに、第三次改修の成果がある。
「この船は今、クローキング・デバイスを搭載しているから接近は容易なんだ」
「クローキング・デバイス....?」
所謂遮蔽装置。
光学・熱的に全ての感知網から抜けることのできる、究極のステルス兵装。
今までなかったのは、単純に......
「これが、カナードからの試供品。使い終わったらレビューでボコボコに貶めないと、海賊の標準装備になるよ」
「おっと.....」
ラビが肩を竦める。
「とにかく、このクローキング・デバイスを搭載しているこの艦は、サーマルステルスを航行しながら利用できるような状態で、艦載機を発艦するくらいなら敵に悟られずにできる」
スキャン波は、捉えた対象の解像度を上げるために収束放射するシステムが多い。
だから、遮蔽しているアドアステラを一度のスキャンだけで捉えることはできない。
「ここで、オクティアンを射出する」
「ここからは、私が説明します」
ホログラムが切り替わり、完成したオクティアンが表示される。
パラライシスリンクといくつかの兵器を搭載したオクティアンは、強化外骨格としての役割を十全に果たせるようになっていた。
「これを突入させても、重部隊の包囲には耐えられないよね?」
「こいつの真価は攪乱にあるんだ」
Ve’zのハッキングに利用していたパラライシスリンクを、私とファイスのVe’z技術理解によって通常機器のハッキングに特化させた。
頭脳戦に強いノルスなら、これを100%活かせる。
「事前計算では、これを使えばステーションのシステムを2分15秒で乗っ取れる」
「....えぇー?」
「その後はシトリンにステーションの管理権限を全て移行、私たちはオクティアンと共に白兵戦に挑む」
「いいね! 面白そう!」
「あ、ラビは今回はお留守番ね」
「えぇー?」
ラビは一人で何でもできるので、シトリンの代わりにアドアステラで戦ってもらう。
「私とファイスと、ノルス、ケインだけでステーションを制圧する」
「無理じゃない?」
「システムをシトリンが掌握すれば、銃器使用妨害システムと自動制圧ボットを自由に動かせるから楽勝だよ」
割とちゃんとしたセキュリティを一瞬で制圧できるオクティアンの性能は、この間TRINITY.のデータバンクで試したときに分かっている。
機密情報が出るわ出るわ。
技術関連だけカナードにメールで送って、後は全部処分したけど。
「艦隊戦も大丈夫、ロードメイカーを改良したクリムゾンウェイを搭載してるから」
「あれまだ強くなるの!?」
カナードがくれたオマケのおかげでね。
マフィアに渡ったはいいけど、あれの本来の性能を活かしきれていない。
真の意味でそれを活かせるのは、アドアステラの機関エネルギーと直結しているクリムゾンウェイだけだ。
『重心バランス的にかなりの無理をさせています、アドアステラの運動性能が低下していますが、概算で1対1000までの戦闘に耐えることができる筈です』
今回かなりトサカに来ているので、アドアステラもかなり攻撃に寄せている。
事が終わったらステーションごとふっ飛ばしてもいいくらい。
「さぁ、やるぞ!」
「「「「応!!!」」」」
私は拳を突き上げる。
舐めた真似してくれたやつらを、まとめてぶっ飛ばすとき。
ついでにお兄ちゃんにこの武勇伝を語って、私をよりアピールするんだ!
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