81 / 486
第三章:滅ぼす者と、領域者との出会い
080:お嬢様の初めて
しおりを挟む
「いい出来だろう? この混ざってる部分が特にイイ! メリサにもよく似合いそうだな」
「ひょ、ひょんな事は……」
そんなメリサの言葉は無視して、流はメリサの背後に回ると首にネックレス状のアクセサリーを付けてやる。
「お~やっぱり似合うね、実にいい! ウンウン」
「ああああ、ありがとうございます!!!!」
「お、おう? 何か元気が出たみたいで良かったな。じゃあ俺は行くから、メリサはそのままラーマンへ乗って帰ってくれ。ここからは危険なんでな」
「はい……ナガレ様もどうか……ご無事で……」
「おう、じゃあまたな!」
流は屋敷の中に入って行くと、自動で門が閉じる。
いつまでも流が去って行った屋敷を見つめ、その後ろ姿を見てボーっと立ち尽くす。メリサはしばらく動けないでいた。
「……マ?」
「…………」
メリサを気遣ってか、そのままラーマンは休憩する恰好になり、しばらく優しい時間が過ぎて行ったのだった。
◇◇◇
屋敷に入るとそこは戦場だった。
止め処なく襲ってくるゴーストの群れに、参が使役した従者達が応戦している。
「旦那様がお戻りになられた、執事長に連絡を!」
「おいおい、なんだこれは? 美琴頼む」
流れが美琴を抜刀すると、それだけでゴースト達は恐怖の表情を浮かべ消え失せた。
「大丈夫かお前達? 怪我とかしてないか?」
「はい、お騒がせして申し訳ございません」
「いや気にするな。で、何でこうなった?」
「それが突然現れまして、私共の装備では払う事が出来ずに困っておりました」
「なるほど……これは早急に何とかしないとダメだな。参を異界の間へよこしてくれ」
「承知いたしました」
流れは三階へ上るために、屋敷中央にある円塔へと向かう。
この塔は階段もあるのだが、魔具で動く昇降機も完備されており、とても楽に移動できるスグレモノだった。
「しっかしどこもかしこも幽霊ばっかだな……よっと!」
移動中もゴーストが襲って来るので、斬り割きながら移動する。
部屋に付くと、参が身動き一つせずにゴーストを駆逐しながら、頭を下げ待機していた。
「フム。古廻様おかえりなさいませ」
「参、これは何事だ?」
「私がおりながら申し訳ございません。地下からゴースト共が溢れ出ておりまして、現在対処に苦慮中です」
「やっぱり地下か……情報では地下に居る親玉は精神攻撃をしてくるらしい。そこで一度異怪骨董やさんへと戻り、対策を考えて来るからそれまで耐えてくれ」
「ハッ、至らないばかりに申し訳もなく」
「気にするな。では行ってくる。あ、そうだ。壱が今使い物にならないからそっとしておいてくれ」
そう言うと流はそっと壱をテーブルに置き、異超門を開放して中へと消えていく。
◇◇◇
「と、言う訳なんだよ〆衛門」
「お帰りなさいませ古廻様。えっと……その挨拶は様式美と言うものでしょうか?」
「そう真顔で言われると困るんだが……」
とても冷たい真顔で〆が困惑気味に流に確認してくるので、異世界の状況を説明する流であった。
「なるほど、それはやっかいですね……その場所は門を抜けたすぐ傍なのですよね?」
「そうだ、屋敷の中だからな」
「ならば……おいでなさい、夢見姫」
〆がそう言うと、天上から藍染の豪奢な着物を着た娘のカラクリが降って来る。
「うわ!? 何だこれ?」
「ハジメマシテ、古廻サマ。ワタクシハ夢見姫ト、モウシマス」
「この子は紹介した通り、夢見姫と申します。戦闘力も十分ですが、店の管理者としても十分可能な能力を持っています」
「そうなのか、いきなり天上から降って来るから驚いたぞ……」
よく出来たカラクリだと感心する流だったが、本題はここからだ。
「それでコイツを向こうへと連れて行けと?」
「いえいえ、今回はわたしが向かいましょう、精神攻撃とは少々やっかいなものですからね。この際ですから、その愚か者を使って古廻様の鍛錬に利用したいと思います」
そう〆が言った瞬間、店内の空気が一変する。
『女狐め、自分だけ楽しむとは許せん』
『ずるいずるいずるいずるい、卑怯な女狐め』
『妾も連れて行ってたもれ』
『み、みんなそう言うのは良くないよ』
『ふぉふぉふぉ、我らの管理を怠るとは……後悔するぞ?』
「黙れ俗物共!! 誰に向かって口を開く? 滅せられたい物から前に出よ……」
〆が骨董達に恐ろしい殺気で鎮圧する。
「相変わらずお前の変わりようには驚く、が。流石だと言っておこう」
「恥ずかしい限りです……あの、嫌いにならないでくださいましね?」
「馬鹿だな、そんな訳があるわけないだろう?」
そう言うと〆は嬉しそうな顔で流れに飛びつく。
「ありがとうございます、さあ行きましょう。では夢見姫、後の事は任せます。もし俗物が敵対行動を取ったら、迷わず破壊しなさい。いいですね?」
「ワカリマシタ、行ってラッシャイませ」
「では参りましょう♪」
「随分と楽しそうだな……まあいいか、では開錠!」
とんぼ返りで門を開くと、流れと〆は異界へと消えて行った。
「ひょ、ひょんな事は……」
そんなメリサの言葉は無視して、流はメリサの背後に回ると首にネックレス状のアクセサリーを付けてやる。
「お~やっぱり似合うね、実にいい! ウンウン」
「ああああ、ありがとうございます!!!!」
「お、おう? 何か元気が出たみたいで良かったな。じゃあ俺は行くから、メリサはそのままラーマンへ乗って帰ってくれ。ここからは危険なんでな」
「はい……ナガレ様もどうか……ご無事で……」
「おう、じゃあまたな!」
流は屋敷の中に入って行くと、自動で門が閉じる。
いつまでも流が去って行った屋敷を見つめ、その後ろ姿を見てボーっと立ち尽くす。メリサはしばらく動けないでいた。
「……マ?」
「…………」
メリサを気遣ってか、そのままラーマンは休憩する恰好になり、しばらく優しい時間が過ぎて行ったのだった。
◇◇◇
屋敷に入るとそこは戦場だった。
止め処なく襲ってくるゴーストの群れに、参が使役した従者達が応戦している。
「旦那様がお戻りになられた、執事長に連絡を!」
「おいおい、なんだこれは? 美琴頼む」
流れが美琴を抜刀すると、それだけでゴースト達は恐怖の表情を浮かべ消え失せた。
「大丈夫かお前達? 怪我とかしてないか?」
「はい、お騒がせして申し訳ございません」
「いや気にするな。で、何でこうなった?」
「それが突然現れまして、私共の装備では払う事が出来ずに困っておりました」
「なるほど……これは早急に何とかしないとダメだな。参を異界の間へよこしてくれ」
「承知いたしました」
流れは三階へ上るために、屋敷中央にある円塔へと向かう。
この塔は階段もあるのだが、魔具で動く昇降機も完備されており、とても楽に移動できるスグレモノだった。
「しっかしどこもかしこも幽霊ばっかだな……よっと!」
移動中もゴーストが襲って来るので、斬り割きながら移動する。
部屋に付くと、参が身動き一つせずにゴーストを駆逐しながら、頭を下げ待機していた。
「フム。古廻様おかえりなさいませ」
「参、これは何事だ?」
「私がおりながら申し訳ございません。地下からゴースト共が溢れ出ておりまして、現在対処に苦慮中です」
「やっぱり地下か……情報では地下に居る親玉は精神攻撃をしてくるらしい。そこで一度異怪骨董やさんへと戻り、対策を考えて来るからそれまで耐えてくれ」
「ハッ、至らないばかりに申し訳もなく」
「気にするな。では行ってくる。あ、そうだ。壱が今使い物にならないからそっとしておいてくれ」
そう言うと流はそっと壱をテーブルに置き、異超門を開放して中へと消えていく。
◇◇◇
「と、言う訳なんだよ〆衛門」
「お帰りなさいませ古廻様。えっと……その挨拶は様式美と言うものでしょうか?」
「そう真顔で言われると困るんだが……」
とても冷たい真顔で〆が困惑気味に流に確認してくるので、異世界の状況を説明する流であった。
「なるほど、それはやっかいですね……その場所は門を抜けたすぐ傍なのですよね?」
「そうだ、屋敷の中だからな」
「ならば……おいでなさい、夢見姫」
〆がそう言うと、天上から藍染の豪奢な着物を着た娘のカラクリが降って来る。
「うわ!? 何だこれ?」
「ハジメマシテ、古廻サマ。ワタクシハ夢見姫ト、モウシマス」
「この子は紹介した通り、夢見姫と申します。戦闘力も十分ですが、店の管理者としても十分可能な能力を持っています」
「そうなのか、いきなり天上から降って来るから驚いたぞ……」
よく出来たカラクリだと感心する流だったが、本題はここからだ。
「それでコイツを向こうへと連れて行けと?」
「いえいえ、今回はわたしが向かいましょう、精神攻撃とは少々やっかいなものですからね。この際ですから、その愚か者を使って古廻様の鍛錬に利用したいと思います」
そう〆が言った瞬間、店内の空気が一変する。
『女狐め、自分だけ楽しむとは許せん』
『ずるいずるいずるいずるい、卑怯な女狐め』
『妾も連れて行ってたもれ』
『み、みんなそう言うのは良くないよ』
『ふぉふぉふぉ、我らの管理を怠るとは……後悔するぞ?』
「黙れ俗物共!! 誰に向かって口を開く? 滅せられたい物から前に出よ……」
〆が骨董達に恐ろしい殺気で鎮圧する。
「相変わらずお前の変わりようには驚く、が。流石だと言っておこう」
「恥ずかしい限りです……あの、嫌いにならないでくださいましね?」
「馬鹿だな、そんな訳があるわけないだろう?」
そう言うと〆は嬉しそうな顔で流れに飛びつく。
「ありがとうございます、さあ行きましょう。では夢見姫、後の事は任せます。もし俗物が敵対行動を取ったら、迷わず破壊しなさい。いいですね?」
「ワカリマシタ、行ってラッシャイませ」
「では参りましょう♪」
「随分と楽しそうだな……まあいいか、では開錠!」
とんぼ返りで門を開くと、流れと〆は異界へと消えて行った。
0
あなたにおすすめの小説
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
転生したらただの女の子、かと思ったら最強の魔物使いだったらしいです〜しゃべるうさぎと始める異世界魔物使いファンタジー〜
上村 俊貴
ファンタジー
【あらすじ】
普通に事務職で働いていた成人男性の如月真也(きさらぎしんや)は、ある朝目覚めたら異世界だった上に女になっていた。一緒に牢屋に閉じ込められていた謎のしゃべるうさぎと協力して脱出した真也改めマヤは、冒険者となって異世界を暮らしていくこととなる。帰る方法もわからないし特別帰りたいわけでもないマヤは、しゃべるうさぎ改めマッシュのさらわれた家族を救出すること当面の目標に、冒険を始めるのだった。
(しばらく本人も周りも気が付きませんが、実は最強の魔物使い(本人の戦闘力自体はほぼゼロ)だったことに気がついて、魔物たちと一緒に色々無双していきます)
【キャラクター】
マヤ
・主人公(元は如月真也という名前の男)
・銀髪翠眼の少女
・魔物使い
マッシュ
・しゃべるうさぎ
・もふもふ
・高位の魔物らしい
オリガ
・ダークエルフ
・黒髪金眼で褐色肌
・魔力と魔法がすごい
【作者から】
毎日投稿を目指してがんばります。
わかりやすく面白くを心がけるのでぼーっと読みたい人にはおすすめかも?
それでは気が向いた時にでもお付き合いください〜。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
無能認定され王宮から追放された俺、実は竜の言葉が話せたのでSSS級最凶竜種に懐かれ、気がついたら【竜人王】になってました。
霞杏檎
ファンタジー
田舎の村から上京して王宮兵士となって1年半……
まだまだ新人だったレイクは自身がスキルもろくに発動できない『無能力者』だと周りから虐げられる日々を送っていた。
そんなある日、『スキルが発動しない無能はこの王宮から出て行け』と自身が働いていたイブニクル王国の王宮から解雇・追放されてしまった。
そして挙げ句の果てには、道中の森でゴブリンに襲われる程の不遇様。
だが、レイクの不運はまだ続く……なんと世界を破壊する力を持つ最強の竜種"破滅古竜"と出会ってしまったのである!!
しかし、絶体絶命の状況下で不意に出た言葉がレイクの運命を大きく変えた。
ーーそれは《竜族語》
レイクが竜族語を話せると知った破滅古竜はレイクと友達になりたいと諭され、友達の印としてレイクに自身の持つ魔力とスキルを与える代わりにレイクの心臓を奪ってしまう。
こうしてレイクは"ヴィルヘリア"と名乗り美少女の姿へと変えた破滅古竜の眷属となったが、与えられた膨大なスキルの量に力を使いこなせずにいた。
それを見たヴィルヘリアは格好がつかないと自身が師匠代わりとなり、旅をしながらレイクを鍛え上げること決める。
一方で、破滅古竜の悪知恵に引っかかったイブニクル王国では国存続の危機が迫り始めていた……
これは"無能"と虐げられた主人公レイクと最強竜種ヴィルヘリアの師弟コンビによる竜種を統べ、レイクが『竜人王』になるまでを描いた物語である。
※30話程で完結します。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる