87 / 486
第四章:凶賊と、人類最高の【ざまぁ】はこちらです
086:【新しい依頼を受けよう! その名はリットンハイム】
しおりを挟む
冒険者ギルドは一階と二階が事務所兼酒場となっており、三階は完全なオフィス空間である。
因みに四階と五階はギルマスの部屋になっているらしいが、今は王都へと急用が出来て行っているために不在らしい。
そんなギルド三階にある通りに面した、日当たりの良いサブマスターの部屋へ流達は来ていた。
「……よく来たナガレ。私はお前と違って大変忙しいのは分かるな? まったく、私が一介の冒険者の対応とは……手短にさっさと要件をすませよう」
そう言うと、サブマスは机の引き出しから一枚の用紙を取り出す。
「これは商業ギルドからナガレ、お前に指名依頼だ」
「また指名依頼か? 今日来たのは幽霊屋敷の指名依頼を完了したからなんだが?」
「何? まさかお屋敷街の例のやつか?」
サブマスターのリットンハイムはエルシアを一瞥し、それにエルシアが答える。
「はい、間違いなく完了をしたと、商業ギルドよりの使者である『この人』が持って来ました」
「ええ『この人』の言う通り間違いありません。商業ギルドとしても保証します。それとこちらもギルドマスターのバーツより預かっております」
リットンハイムはメリサからの書状を受け取ると、中身を確認する。
少し眉をひそめながら手紙を読むと、流へと向き直り内容を話す。
「……さらに細かく追加か、ふむ。それでだ、ナガレに改めて指名依頼だが受けるか?」
「突然言われても困るんだが……内容によるな」
「当然だな、クエストの内容は『殺盗団の討伐』だ」
殺盗団――以前、流がトエトリーに来る間に襲われたケモケモしい鎧を着たボーナスキャラ達である。
「殺盗団ってあれか、俺が追い払った連中の事だろ? 何でまた」
「そうだな……奴らの悪行は聞いているな? 最近は街道だけじゃなく、このトエトリー内でも活動を活発化している。衛兵や憲兵は無論対応しているが、言いたくは無いが内通者が居る。そして冒険者の中にもな……」
「内通者? そんなに居るのか?」
その問いにリットンハイムは忸怩たる思いに近い感情となるが、話を続ける。
「例えばだ、衛兵や冒険者に武力を背景に脅しは効きにくい。だが殺盗団は狡猾でな。暴力は無論使うが、奴らの最大の脅威は諜報力と実行力だ」
「暴力以外にも何かするってのか?」
「その通りだ。まず奴らは金で篭絡し、次に女だ。特に女の問題は上部の人間ほど、社会的、政治的にも脅しの道具に使われやすい。そして金や女で弱みを握られたヤツが上役へ出世したら、その下の部署も丸ごと篭絡される事もあった。そしてその諜報力を駆使し、人間関係を利用したトラップ等、やってる事は他国からの諜報戦並みに酷い。いや、むしろ何でもありだからこっちの方が深刻だな」
「盗賊のくせにやる事が大胆だな……」
「ああそうだ。しかも連中は大物から小物まで内通者を集め、組織化している。その組織の人間はお互いが監視し合いながら活動しているので、裏切る事は困難な状況ってわけだ」
地球でも似たような話があると思いながら黙って聞いていると、リットンハイムは驚く内容をさらに続ける。
「例えば身近なので言えば、ナガレが解決した屋敷の元の持ち主だが、こいつが内通者の一人だったので処刑された訳だ。地下倉庫があっただろう? そこに禁忌製の呪具や、さらった娘たち、更には亜人の奴隷や人間の奴隷もいたとの報告もある……無論こんなのは氷山の一角だ」
そう疲れたように話すリットンハイムだったが、冒険者ギルドとして見過ごせないのはここからだった。
「そして冒険者の内通者は、初心者を始めとした力が弱い者達を主に狙って、クエストの最中に襲い掛かって来ると言う。更に酷いのは金品は奪う事は無論、男は皆殺し。女は犯された後に殺されると言う報告がある……この情報はたまたま助かった女の冒険者からの貴重な証言だったが、それで奴らの行動も分かったのだよ」
大体は知っている内容とは言え、改めて聞くと吐き気がする所業だった。
だがやられてばかりでも無いとリットンハイムは言う、その一つとして内通者がこちらにも居て、ある程度の情報が集まって来るが、中枢までは潜り込めないそうだ。
そして――。
「そんな奴らが最近話題の金持ちに目を付けたらしい。その金持ちは『冒険者登録初日に』富と名声を手に入れ、私の財布を空にした悪党だと言う」
「チョットマテ、それは俺の事か!? まぁ++の称号まで貰ったから文句は無いが、アンタ、俺が負けると思ってたんだろ?」
リットンハイムは遠い目になる。
流、メリサ、エルシアはジト目になる。
「人は……失敗してこそ成長するものだ。時間が惜しい、話を戻そう。そのこちらの内通者からの情報では、ナガレが宿泊している場所を特定したらしく、そこへお前が戻るのを待って襲う計画らしいが……その様子ではまだのようだな?」
昨夜は異怪骨董やさんに宿泊したから、戻らなかった事が幸いしたようだと流は胸をなでおろす。
もし自分のせいで、あの仕事熱心な宿屋の娘(守銭奴)が襲われたらと思うとゾっとした。
「……なるほど、話は分かった。俺で良ければ受けよう」
「報酬は聞かないのか? 割に合わないかもだぞ?」
一瞬考えるようなそぶりを見せる流だったが、商業ギルドの依頼だと思うと信頼がおける事を思い出す。
因みに四階と五階はギルマスの部屋になっているらしいが、今は王都へと急用が出来て行っているために不在らしい。
そんなギルド三階にある通りに面した、日当たりの良いサブマスターの部屋へ流達は来ていた。
「……よく来たナガレ。私はお前と違って大変忙しいのは分かるな? まったく、私が一介の冒険者の対応とは……手短にさっさと要件をすませよう」
そう言うと、サブマスは机の引き出しから一枚の用紙を取り出す。
「これは商業ギルドからナガレ、お前に指名依頼だ」
「また指名依頼か? 今日来たのは幽霊屋敷の指名依頼を完了したからなんだが?」
「何? まさかお屋敷街の例のやつか?」
サブマスターのリットンハイムはエルシアを一瞥し、それにエルシアが答える。
「はい、間違いなく完了をしたと、商業ギルドよりの使者である『この人』が持って来ました」
「ええ『この人』の言う通り間違いありません。商業ギルドとしても保証します。それとこちらもギルドマスターのバーツより預かっております」
リットンハイムはメリサからの書状を受け取ると、中身を確認する。
少し眉をひそめながら手紙を読むと、流へと向き直り内容を話す。
「……さらに細かく追加か、ふむ。それでだ、ナガレに改めて指名依頼だが受けるか?」
「突然言われても困るんだが……内容によるな」
「当然だな、クエストの内容は『殺盗団の討伐』だ」
殺盗団――以前、流がトエトリーに来る間に襲われたケモケモしい鎧を着たボーナスキャラ達である。
「殺盗団ってあれか、俺が追い払った連中の事だろ? 何でまた」
「そうだな……奴らの悪行は聞いているな? 最近は街道だけじゃなく、このトエトリー内でも活動を活発化している。衛兵や憲兵は無論対応しているが、言いたくは無いが内通者が居る。そして冒険者の中にもな……」
「内通者? そんなに居るのか?」
その問いにリットンハイムは忸怩たる思いに近い感情となるが、話を続ける。
「例えばだ、衛兵や冒険者に武力を背景に脅しは効きにくい。だが殺盗団は狡猾でな。暴力は無論使うが、奴らの最大の脅威は諜報力と実行力だ」
「暴力以外にも何かするってのか?」
「その通りだ。まず奴らは金で篭絡し、次に女だ。特に女の問題は上部の人間ほど、社会的、政治的にも脅しの道具に使われやすい。そして金や女で弱みを握られたヤツが上役へ出世したら、その下の部署も丸ごと篭絡される事もあった。そしてその諜報力を駆使し、人間関係を利用したトラップ等、やってる事は他国からの諜報戦並みに酷い。いや、むしろ何でもありだからこっちの方が深刻だな」
「盗賊のくせにやる事が大胆だな……」
「ああそうだ。しかも連中は大物から小物まで内通者を集め、組織化している。その組織の人間はお互いが監視し合いながら活動しているので、裏切る事は困難な状況ってわけだ」
地球でも似たような話があると思いながら黙って聞いていると、リットンハイムは驚く内容をさらに続ける。
「例えば身近なので言えば、ナガレが解決した屋敷の元の持ち主だが、こいつが内通者の一人だったので処刑された訳だ。地下倉庫があっただろう? そこに禁忌製の呪具や、さらった娘たち、更には亜人の奴隷や人間の奴隷もいたとの報告もある……無論こんなのは氷山の一角だ」
そう疲れたように話すリットンハイムだったが、冒険者ギルドとして見過ごせないのはここからだった。
「そして冒険者の内通者は、初心者を始めとした力が弱い者達を主に狙って、クエストの最中に襲い掛かって来ると言う。更に酷いのは金品は奪う事は無論、男は皆殺し。女は犯された後に殺されると言う報告がある……この情報はたまたま助かった女の冒険者からの貴重な証言だったが、それで奴らの行動も分かったのだよ」
大体は知っている内容とは言え、改めて聞くと吐き気がする所業だった。
だがやられてばかりでも無いとリットンハイムは言う、その一つとして内通者がこちらにも居て、ある程度の情報が集まって来るが、中枢までは潜り込めないそうだ。
そして――。
「そんな奴らが最近話題の金持ちに目を付けたらしい。その金持ちは『冒険者登録初日に』富と名声を手に入れ、私の財布を空にした悪党だと言う」
「チョットマテ、それは俺の事か!? まぁ++の称号まで貰ったから文句は無いが、アンタ、俺が負けると思ってたんだろ?」
リットンハイムは遠い目になる。
流、メリサ、エルシアはジト目になる。
「人は……失敗してこそ成長するものだ。時間が惜しい、話を戻そう。そのこちらの内通者からの情報では、ナガレが宿泊している場所を特定したらしく、そこへお前が戻るのを待って襲う計画らしいが……その様子ではまだのようだな?」
昨夜は異怪骨董やさんに宿泊したから、戻らなかった事が幸いしたようだと流は胸をなでおろす。
もし自分のせいで、あの仕事熱心な宿屋の娘(守銭奴)が襲われたらと思うとゾっとした。
「……なるほど、話は分かった。俺で良ければ受けよう」
「報酬は聞かないのか? 割に合わないかもだぞ?」
一瞬考えるようなそぶりを見せる流だったが、商業ギルドの依頼だと思うと信頼がおける事を思い出す。
0
あなたにおすすめの小説
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
無能認定され王宮から追放された俺、実は竜の言葉が話せたのでSSS級最凶竜種に懐かれ、気がついたら【竜人王】になってました。
霞杏檎
ファンタジー
田舎の村から上京して王宮兵士となって1年半……
まだまだ新人だったレイクは自身がスキルもろくに発動できない『無能力者』だと周りから虐げられる日々を送っていた。
そんなある日、『スキルが発動しない無能はこの王宮から出て行け』と自身が働いていたイブニクル王国の王宮から解雇・追放されてしまった。
そして挙げ句の果てには、道中の森でゴブリンに襲われる程の不遇様。
だが、レイクの不運はまだ続く……なんと世界を破壊する力を持つ最強の竜種"破滅古竜"と出会ってしまったのである!!
しかし、絶体絶命の状況下で不意に出た言葉がレイクの運命を大きく変えた。
ーーそれは《竜族語》
レイクが竜族語を話せると知った破滅古竜はレイクと友達になりたいと諭され、友達の印としてレイクに自身の持つ魔力とスキルを与える代わりにレイクの心臓を奪ってしまう。
こうしてレイクは"ヴィルヘリア"と名乗り美少女の姿へと変えた破滅古竜の眷属となったが、与えられた膨大なスキルの量に力を使いこなせずにいた。
それを見たヴィルヘリアは格好がつかないと自身が師匠代わりとなり、旅をしながらレイクを鍛え上げること決める。
一方で、破滅古竜の悪知恵に引っかかったイブニクル王国では国存続の危機が迫り始めていた……
これは"無能"と虐げられた主人公レイクと最強竜種ヴィルヘリアの師弟コンビによる竜種を統べ、レイクが『竜人王』になるまでを描いた物語である。
※30話程で完結します。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる