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正しくはなかったとしても
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王都ミラージュが解放され、オーロール王国はフォルトゥナ帝国の支配を脱した。
駐屯していた帝国兵のうち、本国に残した家族が心配など何らかの事情があり撤退する者以外は、ステラ姫を支持するとして残留という形になった。
もちろん、それで終わりという訳はなく、オーロール王国の王太子として帰還したフィリップこと「エティエンヌ王子」は、連日忙しく立ち働いている。
国内の状況を把握し、存命だった元官僚たちを呼び戻して国政に関する業務を割り振りし、他国の王族たちと連合解放軍の今後について話し合ったり――弟シャルルや側近たちの助けがあるとはいえ、ロデリックの目から見ても、フィリップが過重労働というのは明らかだった。
この日も、王城の使用可能な一室で連合解放軍の幹部である王族たちは会議をしていた。
ロデリックも、アンネリーゼの側近として円卓に着いている。
「ええと、ラウハ、ルーエ、ヴァッレそれぞれの陣営からも母国に人を送って様子を探っているところだけど……やはり、オーロール解放の余波は広がっているようだね。帝国からの駐屯部隊が次々に『ステラ派』を名乗って、本国の言うことを聞かなくなっているらしいよ」
ラウハの王子イーヴァリが報告を終えると、傍らにいる側近は、「よくできました」と言わんばかりに頷いている。
「コティから持ってきた、ステラ姫の存在を知らせる引き札も効果があったようですね」
ヴァッレの女王ソフィアが微笑んだ。
「また、帝国内でも、正当な皇位継承者である『ステラ姫』が生存していたなら、彼女に統治権を返すべきという声が強くなっている。ただ、それに対する現皇帝オディウムの弾圧もひどくなっているという話だ。彼は、これまでも政敵を数多く葬ってきたと言われているからな」
ルーエの王子ホルストが、そう言って肩を竦めた。
「ところで、オーロールは実質的に帝国の手を離れた訳だし、以後エティエンヌ王子は、自国の立て直しに入る為、ここに留まることになるだろう? だとすれば、解放軍の指揮系統など見直しも必要かと」
ホルストの質問に、フィリップは首を振った。
「いえ、全ての国が解放され、ステラ姫が帝国の皇帝として即位するまで、私も引き続き解放軍に同行します。オーロールの政治は、私の側近、またダヴィド殿などステラ姫に従う意思を持つ方々に、しばらく委任するつもりです」
「へぇ、意外だな」
「ステラ姫を担ぎ上げたのは私ですから、最後まで見届ける責任があります」
イーヴァリの若干茶化すような調子の言葉に、フィリップが微笑みながら答えた。
――なるほど、フィリップも責任を感じてはいるのか。
そう思いながら会議を眺めていたロデリックの前で、突然フィリップが円卓に突っ伏して動かなくなった。
「兄上?!」
隣に座っていたシャルルに軽く肩を叩かれると、フィリップは小さく呻いて身を起こそうとした。
「す、すまない……少し眩暈がしただけだから。もう大丈夫だ」
そう言ったフィリップの顔は蒼白で、誰が見ても「大丈夫」とは言い難いものだ。
「まぁ、エティエンヌ様、お加減が良くないようですね。少し、お休みになられたほうが」
フィリップの顔を覗き込み、ソフィアが心配そうに言った。
「フィリ……エティエンヌ様は、ずっと動いてらしたし、とても、お疲れだと思います。私も、ソフィア様に賛成です」
アンネリーゼは言って、ロデリックの顔を見た。
「では、エティエンヌ殿下を寝台のある部屋に運びましょう」
ロデリックは、力なく円卓に寄りかかっているフィリップの身体を、軽々と横抱きにした。
「ま、待ってくれロデリック殿……まだ議題が残って……」
フィリップは精一杯抵抗しているつもりなのだろうが、ロデリックにとっては押さえつける必要もないほどに、その動きは弱々しいものだった。
「具合の悪い時に考えても、良い案は浮かばないものだ。ソフィア殿やステラ殿の言うとおりにしたほうがいい。会議は、一旦休憩にしよう。ロデリック殿、頼みます」
ホルストに言われたロデリックは、フィリップを休める寝台のある部屋へ運ぶべく、会議室から出た。
アンネリーゼとシャルル、フィリップの側近であるベルトランも、それに続く。
部屋に着き、ロデリックが寝台に寝かせてやると、フィリップは間もなく寝息を立て始めた。
「やはり、お疲れだったのですね」
ベルトランが、哀しげな目をして言った。普段は、あまり表情を変えるところを見せない彼にしては珍しいことだ。
「エティエンヌ様は、立場上、常に堂々と振舞っておられますが、根は繊細なお方ゆえ、負担も大きいのだと思います」
「僕も……気づけば兄上に頼っていることが多いし、もっと、しっかりしないといけないな」
ベルトランの言葉を聞いて、シャルルは歯を食いしばった。
「私も、フィリップ様に頼り切りだったものね。もっと勉強しなくちゃ」
アンネリーゼは、そう言ってシャルルと顔を見合わせた。
呼ばれた医師の診察によれば、フィリップは寝不足と疲労で弱っているだけということで、とりあえずは休養を取るのが最善かつ唯一の回復方法という話だった。
看病はベルトランや他のオーロール出身者に任せ、ロデリックとアンネリーゼ、そしてシャルルは部屋を出た。
フィリップの病室の前には、イーヴァリが一人で佇んでいた。
「やぁ、エティエンヌ殿の具合は?」
「疲れが溜まっているから休養が必要だと、医師が言っていました。イーヴァリ殿も、兄を心配してくださっているのですね」
イーヴァリの問いかけに、シャルルが答えた。
「そりゃ、『じいや』たちがいないと何もできない僕なんかと違って、彼は解放軍の要だし。……でも、少し安心した部分もあるんだ」
言って、イーヴァリは自嘲するような笑みを浮かべた。
「安心?」
アンネリーゼが、首を傾げた。
「エティエンヌ殿も、同じ人間だったということさ。彼は僕と一つしか歳が変わらないというのに、政治面も戦略も自分で考えて指示を出せるし、いつも隙を見せないし、僕とは違う存在と思っていたよ」
「それは、僕も同じです。兄も疲れるということすら、僕は忘れていました」
イーヴァリの言葉を受けて、シャルルは俯いた。
「僕には、歳の離れた兄が三人いてね。でも、帝国が攻めてきた時に、両親と共に亡くなってしまった……生きていたのが兄たちのほうだったなら、良かったと思うよ」
「そんなこと……」
アンネリーゼは何か言おうとしたものの、言葉が続かない様子だった。
「兄たちは、僕を逃がす為、犠牲になってしまったんだ。いつも末っ子の僕を可愛がってくれていたけど、最後まで……」
言って、イーヴァリは小さく息をついた。普段の彼が見せる、どこか軽薄そうな素振りが鳴りを潜めているように、ロデリックには感じられた。
「兄上たちの行動が正しかったのかどうか、俺には分かりませんが、自分が死ねば良かったという考えは、いただけないと思います」
ロデリックの言葉を聞いたイーヴァリが、驚いたように顔を上げた。
「仮に、俺と娘の命を天秤にかけなければならない時が来たなら、俺は迷わず自分の命を捨てるでしょう。そうすれば娘が悲しむのは分かっています。それでも、俺は娘にだけは生きていてほしい……大切な相手が無事であってほしいと思うのは、兄上たちも同じだったのではないかと」
「……僕が生き残ったことを後悔するのは、兄上たちの思いを否定することになる、そう言いたいの?」
「そう、俺が言いたかったのは、まさに、それです。さすが、イーヴァリ殿は頭の回転が速いですね」
イーヴァリは、ロデリックの言葉に少し顔を赤らめた。
「……なんか、愚痴を言ってしまったようで、ごめん。『じいや』たちの前では、こういうこと、言えないから」
「誰でも辛い時はあります。これからも、何かあれば一緒にお話ししましょう、イーヴァリ様」
「そうです、僕だって、話を聞くくらいならできます」
アンネリーゼとシャルルが言うと、イーヴァリの表情が柔らかくなった。ロデリックにも、彼らの距離が、少し縮まったように思えた。
駐屯していた帝国兵のうち、本国に残した家族が心配など何らかの事情があり撤退する者以外は、ステラ姫を支持するとして残留という形になった。
もちろん、それで終わりという訳はなく、オーロール王国の王太子として帰還したフィリップこと「エティエンヌ王子」は、連日忙しく立ち働いている。
国内の状況を把握し、存命だった元官僚たちを呼び戻して国政に関する業務を割り振りし、他国の王族たちと連合解放軍の今後について話し合ったり――弟シャルルや側近たちの助けがあるとはいえ、ロデリックの目から見ても、フィリップが過重労働というのは明らかだった。
この日も、王城の使用可能な一室で連合解放軍の幹部である王族たちは会議をしていた。
ロデリックも、アンネリーゼの側近として円卓に着いている。
「ええと、ラウハ、ルーエ、ヴァッレそれぞれの陣営からも母国に人を送って様子を探っているところだけど……やはり、オーロール解放の余波は広がっているようだね。帝国からの駐屯部隊が次々に『ステラ派』を名乗って、本国の言うことを聞かなくなっているらしいよ」
ラウハの王子イーヴァリが報告を終えると、傍らにいる側近は、「よくできました」と言わんばかりに頷いている。
「コティから持ってきた、ステラ姫の存在を知らせる引き札も効果があったようですね」
ヴァッレの女王ソフィアが微笑んだ。
「また、帝国内でも、正当な皇位継承者である『ステラ姫』が生存していたなら、彼女に統治権を返すべきという声が強くなっている。ただ、それに対する現皇帝オディウムの弾圧もひどくなっているという話だ。彼は、これまでも政敵を数多く葬ってきたと言われているからな」
ルーエの王子ホルストが、そう言って肩を竦めた。
「ところで、オーロールは実質的に帝国の手を離れた訳だし、以後エティエンヌ王子は、自国の立て直しに入る為、ここに留まることになるだろう? だとすれば、解放軍の指揮系統など見直しも必要かと」
ホルストの質問に、フィリップは首を振った。
「いえ、全ての国が解放され、ステラ姫が帝国の皇帝として即位するまで、私も引き続き解放軍に同行します。オーロールの政治は、私の側近、またダヴィド殿などステラ姫に従う意思を持つ方々に、しばらく委任するつもりです」
「へぇ、意外だな」
「ステラ姫を担ぎ上げたのは私ですから、最後まで見届ける責任があります」
イーヴァリの若干茶化すような調子の言葉に、フィリップが微笑みながら答えた。
――なるほど、フィリップも責任を感じてはいるのか。
そう思いながら会議を眺めていたロデリックの前で、突然フィリップが円卓に突っ伏して動かなくなった。
「兄上?!」
隣に座っていたシャルルに軽く肩を叩かれると、フィリップは小さく呻いて身を起こそうとした。
「す、すまない……少し眩暈がしただけだから。もう大丈夫だ」
そう言ったフィリップの顔は蒼白で、誰が見ても「大丈夫」とは言い難いものだ。
「まぁ、エティエンヌ様、お加減が良くないようですね。少し、お休みになられたほうが」
フィリップの顔を覗き込み、ソフィアが心配そうに言った。
「フィリ……エティエンヌ様は、ずっと動いてらしたし、とても、お疲れだと思います。私も、ソフィア様に賛成です」
アンネリーゼは言って、ロデリックの顔を見た。
「では、エティエンヌ殿下を寝台のある部屋に運びましょう」
ロデリックは、力なく円卓に寄りかかっているフィリップの身体を、軽々と横抱きにした。
「ま、待ってくれロデリック殿……まだ議題が残って……」
フィリップは精一杯抵抗しているつもりなのだろうが、ロデリックにとっては押さえつける必要もないほどに、その動きは弱々しいものだった。
「具合の悪い時に考えても、良い案は浮かばないものだ。ソフィア殿やステラ殿の言うとおりにしたほうがいい。会議は、一旦休憩にしよう。ロデリック殿、頼みます」
ホルストに言われたロデリックは、フィリップを休める寝台のある部屋へ運ぶべく、会議室から出た。
アンネリーゼとシャルル、フィリップの側近であるベルトランも、それに続く。
部屋に着き、ロデリックが寝台に寝かせてやると、フィリップは間もなく寝息を立て始めた。
「やはり、お疲れだったのですね」
ベルトランが、哀しげな目をして言った。普段は、あまり表情を変えるところを見せない彼にしては珍しいことだ。
「エティエンヌ様は、立場上、常に堂々と振舞っておられますが、根は繊細なお方ゆえ、負担も大きいのだと思います」
「僕も……気づけば兄上に頼っていることが多いし、もっと、しっかりしないといけないな」
ベルトランの言葉を聞いて、シャルルは歯を食いしばった。
「私も、フィリップ様に頼り切りだったものね。もっと勉強しなくちゃ」
アンネリーゼは、そう言ってシャルルと顔を見合わせた。
呼ばれた医師の診察によれば、フィリップは寝不足と疲労で弱っているだけということで、とりあえずは休養を取るのが最善かつ唯一の回復方法という話だった。
看病はベルトランや他のオーロール出身者に任せ、ロデリックとアンネリーゼ、そしてシャルルは部屋を出た。
フィリップの病室の前には、イーヴァリが一人で佇んでいた。
「やぁ、エティエンヌ殿の具合は?」
「疲れが溜まっているから休養が必要だと、医師が言っていました。イーヴァリ殿も、兄を心配してくださっているのですね」
イーヴァリの問いかけに、シャルルが答えた。
「そりゃ、『じいや』たちがいないと何もできない僕なんかと違って、彼は解放軍の要だし。……でも、少し安心した部分もあるんだ」
言って、イーヴァリは自嘲するような笑みを浮かべた。
「安心?」
アンネリーゼが、首を傾げた。
「エティエンヌ殿も、同じ人間だったということさ。彼は僕と一つしか歳が変わらないというのに、政治面も戦略も自分で考えて指示を出せるし、いつも隙を見せないし、僕とは違う存在と思っていたよ」
「それは、僕も同じです。兄も疲れるということすら、僕は忘れていました」
イーヴァリの言葉を受けて、シャルルは俯いた。
「僕には、歳の離れた兄が三人いてね。でも、帝国が攻めてきた時に、両親と共に亡くなってしまった……生きていたのが兄たちのほうだったなら、良かったと思うよ」
「そんなこと……」
アンネリーゼは何か言おうとしたものの、言葉が続かない様子だった。
「兄たちは、僕を逃がす為、犠牲になってしまったんだ。いつも末っ子の僕を可愛がってくれていたけど、最後まで……」
言って、イーヴァリは小さく息をついた。普段の彼が見せる、どこか軽薄そうな素振りが鳴りを潜めているように、ロデリックには感じられた。
「兄上たちの行動が正しかったのかどうか、俺には分かりませんが、自分が死ねば良かったという考えは、いただけないと思います」
ロデリックの言葉を聞いたイーヴァリが、驚いたように顔を上げた。
「仮に、俺と娘の命を天秤にかけなければならない時が来たなら、俺は迷わず自分の命を捨てるでしょう。そうすれば娘が悲しむのは分かっています。それでも、俺は娘にだけは生きていてほしい……大切な相手が無事であってほしいと思うのは、兄上たちも同じだったのではないかと」
「……僕が生き残ったことを後悔するのは、兄上たちの思いを否定することになる、そう言いたいの?」
「そう、俺が言いたかったのは、まさに、それです。さすが、イーヴァリ殿は頭の回転が速いですね」
イーヴァリは、ロデリックの言葉に少し顔を赤らめた。
「……なんか、愚痴を言ってしまったようで、ごめん。『じいや』たちの前では、こういうこと、言えないから」
「誰でも辛い時はあります。これからも、何かあれば一緒にお話ししましょう、イーヴァリ様」
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