22 / 44
第22話:新しい同居人
しおりを挟む
オレは自由を手にして、北の名門キタエル剣士学園に入学。
お姫様マリエルと同居を開始。魔の森に実戦式の特訓にきた。
猫獣人の少女ミーケを助け、マリエルと三人でパーティーを組むになった。
◇
魔の森での実戦稽古も終わり。
オレたち三人は、キタエルの街まで戻ってきた。
そのまま真っ直ぐ、マリエルの屋敷に向かう。
「マリエルお嬢様、お帰りなさいませ!」
「ハリト殿、お帰りです。ん? それは猫……ですか?」
屋敷の門番の剣士が見てきたのは、オレの胸に抱いている茶色の猫。
「そ、そうなんですよ。捨てられていたのを、マリエルが見つけて」
「そうですか。さすがはマリエルお嬢様。ご慈悲深いですな!」
「イザベーラ様も、稀代の猫好きなんの、きっと喜びますぞ!」
そんな感じで、門を無事に通過。
オレたちは屋敷の中に入る。
「あら、二人とも、鍛錬から帰宅したのですね?」
ちょうど玄関で、屋敷の主イザベーラさんに遭遇。
オレとマリエルの剣士修行に関して、彼女も後押してくれていた。
「あら? その猫ちゃんは、どうしたの?」
「叔母さま、実は街で……」
「あら、それは可哀想ね。この屋敷で飼っても構わないわ」
「ありがとうございます、叔母さま!」
こんな感じで、館の主の許可も得た。
オレたちはマリエルの寝室に向かう。
侍女たちに着替えをしてもらって、オレたち室内着になる。
マリエルは侍女たちと、先にお風呂に行った。
部屋に残ったオレは、茶色の猫と寝室で二人きりになる。
「えーと、ミーケ。聞こえているかな? 戻っても大丈夫だよ?」
そして連れてきた茶色の猫……猫獣人のミーケに合図をおくる。
『わかったニャン……『猫獣人……秘技……【変化】』ニャン!』
ボワン!
直後、凄いことが起こる。
小さな茶色の猫が、猫耳の少女に変身したのだ。
「す、すごい……本当に、また人型に戻れるんだね、ミーケは……」
魔法のような光景に、オレはミーケのことを凝視してしまう。
それにしても本当に凄い。
さっきまで本物の猫だったのに、今は人型。
ちょっと褐色の肌で、綺麗な手足。
腰や胸も、本当の女の子に……
「えっ⁉」
その時だった。
オレは気が付く。
人型に戻ったミーケが、全裸だったことに。
思わず手で、自分の目を覆い隠す。
「ん? どうしたニャン? ハリトたん? 顔が真っ赤ニャン?」
「い、いや、それは、ミーケが裸だから……胸とか下が……」
ミーケは凄い格好だった。
何故なら彼女は獣人の中でも、人に近い種族。
猫要素があるのは猫目、頭の猫耳、あとツルツルのお尻から伸びた尻尾だけ。
人族の女の子と同じで、全身には体毛は生えていない。
つまり無防備でやや褐色な裸の女の子が、オレの目の前に立っているのだ。
しかも仁王立ちで。
「裸? ミーは猫獣人だから、室内では基本は、この格好ニャン。それがどうしたニャン?」
「えっ……室内では……裸なの?」
「だって、猫が室内で、下着と服を着ていたら、変だと思わないニャンか?」
ミーケは自分の胸を、自信満々に叩く。
けっこう大きめな胸が、ぷるるん♪と揺れる。
「い、いや、猫はそうだけど、今のミーケは人型な訳で……というか。森では服を着ていたよね⁉ というか、あの剣と服は、どこに消えたの?」
「猫獣人は戦闘の時は、防御用に服を着るニャン。服と剣は、この【猫穴】収納しているニャン!」
ミーケは自分の身体に、下っ腹に手を突っ込む。
身体の表面に、異空間の穴が開く。
これは猫獣人の固有の能力なのだろうか。
異空間の小さな【猫穴】から、ミーケの服と剣を取り出す。
「す、すごい……そんな凄い能力があるんだね。猫獣人は……」
「これが使えるのは一族の中でも、ミーたち……王族だけニャン。あと、収納できるのも、ちょっとだけで、大きいのは無理ニャン。それに他人は、この【猫穴】に手を入れられないニャン。試してみて、ハリトにゃん?」
「あっ……本当だ……手どころか、指も入らないね。なるほど、こういう弱点もあるのか……って、ミーケって、王族……王女様だったの⁉」
「そうニャン。って言っても、今は滅んじゃってけどニャー。だから、気にしないでニャー」
「そ、そうか。まぁ、でも何となく。分かった」
色んなことがあり過ぎて、頭が混乱してきた。
ミーケの能力のことや、生い立ちについては、あとでマリエルにも話しておこう。
ガチャリ。
そんな時、寝室の扉が開く。
「ハリト様、お次は、お風呂をどうぞです……って⁉」
マリエルの動きが止まる。
そして、急に室内に一人で入り、すぐに鍵をかける。
「ハリト様……それにミーケさん。ここで何をしていたのですか?」
ゆっくりと振り向いてきたマリエル。
丁寧な口調だが、顔がちょっと怖い。
「あっ! そうだった……」
オレは我にかえる。
【猫穴】とミーケの王女の話で混乱して、すっかり忘れていた。
今のミーケは全裸、ここは寝室。
しかも、つい先ほどまでオレ二人きり。
マリエルが誤解するもの無理はない。
「えーと、マリエル……実は、これには深い訳があって、ミーケたち猫獣人は、その習慣があって、あと【猫穴】っていうので……」
「猫……穴ですか?」
「そうニャン! さっきハリトたんに、ミーの下半身の穴に、触ってもらったニャン! でも無理だっていったのに、ハリトニャンは強引に手を入れようとしてきたニャン!」
「えっ……ミーケさんの下半身の穴に……ハリト様が……強引に手を……?」
マリエルは完全に誤解している。
彼女の全身から剣気が……闘気は放たれていた。
顔もかなり怖い。
「えーと、マリエル……だから、それは誤解で、理由が……」
こうしてオレは正座。
マリエルに必死に弁明。
なんとかミーケの協力もあって、誤解を解くことが出来た。
「……なるほど、そうだったのですね。先ほどは、大変失礼いたしました。ハリト様!」
「いや、大丈夫だから。顔を上げてちょうだい、マリエル」
ふう……よかった。
なんとかマリエルの誤解を解くことに成功。
三人で寝室で、一息つく。
「でも、ミーケさんは、室内では裸の方が、良いのですよね? 今後はどうしましょう……」
「その辺は心配ないニャン、マリエルたん。ミーは里以外では、さっきの猫状態の方が、基本形態ニャン。だから戦闘以外では、ずっと猫の格好しているニャン!」
なるほど、そういうことだったのか。
猫獣人の戦闘能力は、人族よりも基本値が高い。
その分だけ消費する魔力が高いという。
だから戦闘以外では、常に猫状態で魔力を補充しているのだ。
「だから、この屋敷内では、ずっと猫の格好でいくニャン」
これで色んな問題が一気に解決した。
ミーケと一緒に暮らしても、屋敷の人にも気がつかれない。
食事やお風呂も、猫だから問題ない。
オレとマリエルがペットを飼っている感じだ。
「ふう……これでひと安心か……」
問題が解決したので、オレはお風呂にいく。
その後はマリエルと夕食。
猫に戻ったミーケは、テーブルの下で一緒に食べる。
あとは寝室に戻って就寝するだけ。
『ミーは、このベッドの端が、すきニャン。ここで寝るニャン』
ミーケはオレとマリエルの足元。
ベッドの足の方で寝ることになった。
シングルベッドだけど、猫型のミーケは小さい。
場所的は問題なかった。
魔道具の電気を消して、三人で練ることにした。
オレはいつものように、マリエルのすぐ隣に。
ネグリジェで肌の露出が多いマリエル。
肌同士があんまり付かないように、気を付けてベッドに入る。
あとは心を落ち着かせ、目をつぶって寝るだけだ。
『あっ、そういえば、ハリトにゃん。ミーの身体のことで、言い忘れていたことが、一つあったニャン』
「えっ、身体のことで?」
『そうニャン。戦闘以外にも、もう一個だけ、人型に戻る必要がある時ニャン!』
「人型に戻る必要な時? いつなの?」
『それは“交尾”の時ニャン! 猫獣人は交尾をする時は、どうしても人型に戻る必要があるニャン!』
えっ、交尾って……つまり人型だと……。
『あとハリトたんたち人族とも交尾は出来るニャン! 子供も産めるニャン!』
『そういえばマリエルたんとハリトたんは、これから交尾をするニャン?』
『猫獣人は、そういうのは気にしないから、子孫繁栄のために頑張ってニャン! じゃあ、おやすみニャン!』
――――なんか色々とすごい。
「…………」
「…………」
オレはマリエルと顔が真っ赤になってしまう。
そして、その夜は二人ともドキドキして、なかなか寝付けなかった。
一歩で猫型のミーケは、瞬時に爆睡していた。
『ミャー……ミャー……もう、食べられないニャー……ムニャ、ムニャ……』
こうして色々と危険な意味で危険なミーケと、オレたちの同居は始まるのであった。
お姫様マリエルと同居を開始。魔の森に実戦式の特訓にきた。
猫獣人の少女ミーケを助け、マリエルと三人でパーティーを組むになった。
◇
魔の森での実戦稽古も終わり。
オレたち三人は、キタエルの街まで戻ってきた。
そのまま真っ直ぐ、マリエルの屋敷に向かう。
「マリエルお嬢様、お帰りなさいませ!」
「ハリト殿、お帰りです。ん? それは猫……ですか?」
屋敷の門番の剣士が見てきたのは、オレの胸に抱いている茶色の猫。
「そ、そうなんですよ。捨てられていたのを、マリエルが見つけて」
「そうですか。さすがはマリエルお嬢様。ご慈悲深いですな!」
「イザベーラ様も、稀代の猫好きなんの、きっと喜びますぞ!」
そんな感じで、門を無事に通過。
オレたちは屋敷の中に入る。
「あら、二人とも、鍛錬から帰宅したのですね?」
ちょうど玄関で、屋敷の主イザベーラさんに遭遇。
オレとマリエルの剣士修行に関して、彼女も後押してくれていた。
「あら? その猫ちゃんは、どうしたの?」
「叔母さま、実は街で……」
「あら、それは可哀想ね。この屋敷で飼っても構わないわ」
「ありがとうございます、叔母さま!」
こんな感じで、館の主の許可も得た。
オレたちはマリエルの寝室に向かう。
侍女たちに着替えをしてもらって、オレたち室内着になる。
マリエルは侍女たちと、先にお風呂に行った。
部屋に残ったオレは、茶色の猫と寝室で二人きりになる。
「えーと、ミーケ。聞こえているかな? 戻っても大丈夫だよ?」
そして連れてきた茶色の猫……猫獣人のミーケに合図をおくる。
『わかったニャン……『猫獣人……秘技……【変化】』ニャン!』
ボワン!
直後、凄いことが起こる。
小さな茶色の猫が、猫耳の少女に変身したのだ。
「す、すごい……本当に、また人型に戻れるんだね、ミーケは……」
魔法のような光景に、オレはミーケのことを凝視してしまう。
それにしても本当に凄い。
さっきまで本物の猫だったのに、今は人型。
ちょっと褐色の肌で、綺麗な手足。
腰や胸も、本当の女の子に……
「えっ⁉」
その時だった。
オレは気が付く。
人型に戻ったミーケが、全裸だったことに。
思わず手で、自分の目を覆い隠す。
「ん? どうしたニャン? ハリトたん? 顔が真っ赤ニャン?」
「い、いや、それは、ミーケが裸だから……胸とか下が……」
ミーケは凄い格好だった。
何故なら彼女は獣人の中でも、人に近い種族。
猫要素があるのは猫目、頭の猫耳、あとツルツルのお尻から伸びた尻尾だけ。
人族の女の子と同じで、全身には体毛は生えていない。
つまり無防備でやや褐色な裸の女の子が、オレの目の前に立っているのだ。
しかも仁王立ちで。
「裸? ミーは猫獣人だから、室内では基本は、この格好ニャン。それがどうしたニャン?」
「えっ……室内では……裸なの?」
「だって、猫が室内で、下着と服を着ていたら、変だと思わないニャンか?」
ミーケは自分の胸を、自信満々に叩く。
けっこう大きめな胸が、ぷるるん♪と揺れる。
「い、いや、猫はそうだけど、今のミーケは人型な訳で……というか。森では服を着ていたよね⁉ というか、あの剣と服は、どこに消えたの?」
「猫獣人は戦闘の時は、防御用に服を着るニャン。服と剣は、この【猫穴】収納しているニャン!」
ミーケは自分の身体に、下っ腹に手を突っ込む。
身体の表面に、異空間の穴が開く。
これは猫獣人の固有の能力なのだろうか。
異空間の小さな【猫穴】から、ミーケの服と剣を取り出す。
「す、すごい……そんな凄い能力があるんだね。猫獣人は……」
「これが使えるのは一族の中でも、ミーたち……王族だけニャン。あと、収納できるのも、ちょっとだけで、大きいのは無理ニャン。それに他人は、この【猫穴】に手を入れられないニャン。試してみて、ハリトにゃん?」
「あっ……本当だ……手どころか、指も入らないね。なるほど、こういう弱点もあるのか……って、ミーケって、王族……王女様だったの⁉」
「そうニャン。って言っても、今は滅んじゃってけどニャー。だから、気にしないでニャー」
「そ、そうか。まぁ、でも何となく。分かった」
色んなことがあり過ぎて、頭が混乱してきた。
ミーケの能力のことや、生い立ちについては、あとでマリエルにも話しておこう。
ガチャリ。
そんな時、寝室の扉が開く。
「ハリト様、お次は、お風呂をどうぞです……って⁉」
マリエルの動きが止まる。
そして、急に室内に一人で入り、すぐに鍵をかける。
「ハリト様……それにミーケさん。ここで何をしていたのですか?」
ゆっくりと振り向いてきたマリエル。
丁寧な口調だが、顔がちょっと怖い。
「あっ! そうだった……」
オレは我にかえる。
【猫穴】とミーケの王女の話で混乱して、すっかり忘れていた。
今のミーケは全裸、ここは寝室。
しかも、つい先ほどまでオレ二人きり。
マリエルが誤解するもの無理はない。
「えーと、マリエル……実は、これには深い訳があって、ミーケたち猫獣人は、その習慣があって、あと【猫穴】っていうので……」
「猫……穴ですか?」
「そうニャン! さっきハリトたんに、ミーの下半身の穴に、触ってもらったニャン! でも無理だっていったのに、ハリトニャンは強引に手を入れようとしてきたニャン!」
「えっ……ミーケさんの下半身の穴に……ハリト様が……強引に手を……?」
マリエルは完全に誤解している。
彼女の全身から剣気が……闘気は放たれていた。
顔もかなり怖い。
「えーと、マリエル……だから、それは誤解で、理由が……」
こうしてオレは正座。
マリエルに必死に弁明。
なんとかミーケの協力もあって、誤解を解くことが出来た。
「……なるほど、そうだったのですね。先ほどは、大変失礼いたしました。ハリト様!」
「いや、大丈夫だから。顔を上げてちょうだい、マリエル」
ふう……よかった。
なんとかマリエルの誤解を解くことに成功。
三人で寝室で、一息つく。
「でも、ミーケさんは、室内では裸の方が、良いのですよね? 今後はどうしましょう……」
「その辺は心配ないニャン、マリエルたん。ミーは里以外では、さっきの猫状態の方が、基本形態ニャン。だから戦闘以外では、ずっと猫の格好しているニャン!」
なるほど、そういうことだったのか。
猫獣人の戦闘能力は、人族よりも基本値が高い。
その分だけ消費する魔力が高いという。
だから戦闘以外では、常に猫状態で魔力を補充しているのだ。
「だから、この屋敷内では、ずっと猫の格好でいくニャン」
これで色んな問題が一気に解決した。
ミーケと一緒に暮らしても、屋敷の人にも気がつかれない。
食事やお風呂も、猫だから問題ない。
オレとマリエルがペットを飼っている感じだ。
「ふう……これでひと安心か……」
問題が解決したので、オレはお風呂にいく。
その後はマリエルと夕食。
猫に戻ったミーケは、テーブルの下で一緒に食べる。
あとは寝室に戻って就寝するだけ。
『ミーは、このベッドの端が、すきニャン。ここで寝るニャン』
ミーケはオレとマリエルの足元。
ベッドの足の方で寝ることになった。
シングルベッドだけど、猫型のミーケは小さい。
場所的は問題なかった。
魔道具の電気を消して、三人で練ることにした。
オレはいつものように、マリエルのすぐ隣に。
ネグリジェで肌の露出が多いマリエル。
肌同士があんまり付かないように、気を付けてベッドに入る。
あとは心を落ち着かせ、目をつぶって寝るだけだ。
『あっ、そういえば、ハリトにゃん。ミーの身体のことで、言い忘れていたことが、一つあったニャン』
「えっ、身体のことで?」
『そうニャン。戦闘以外にも、もう一個だけ、人型に戻る必要がある時ニャン!』
「人型に戻る必要な時? いつなの?」
『それは“交尾”の時ニャン! 猫獣人は交尾をする時は、どうしても人型に戻る必要があるニャン!』
えっ、交尾って……つまり人型だと……。
『あとハリトたんたち人族とも交尾は出来るニャン! 子供も産めるニャン!』
『そういえばマリエルたんとハリトたんは、これから交尾をするニャン?』
『猫獣人は、そういうのは気にしないから、子孫繁栄のために頑張ってニャン! じゃあ、おやすみニャン!』
――――なんか色々とすごい。
「…………」
「…………」
オレはマリエルと顔が真っ赤になってしまう。
そして、その夜は二人ともドキドキして、なかなか寝付けなかった。
一歩で猫型のミーケは、瞬時に爆睡していた。
『ミャー……ミャー……もう、食べられないニャー……ムニャ、ムニャ……』
こうして色々と危険な意味で危険なミーケと、オレたちの同居は始まるのであった。
1
あなたにおすすめの小説
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑 ネトロア
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
- - - - - - - - - - - - -
ただいま後日談の加筆を計画中です。
2025/06/22
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる