7 / 46
第38話:戦いの後に
しおりを挟む
暗黒古代竜バルドス討伐戦は、無事に完了した。
「えっ……終わり? ボク一人、倒しちゃったの?」
まさかのことに、自分の目を疑う。
でもバルドスが死んだのは、間違いない。粒子となり、完全に消滅したのだ。
跡に残ったのは巨大な魔石と、大量の竜の素材。
爪や牙、骨と竜の鱗など山盛りだ。
「ん? あれは何かな?」
素材の中に、金属製の物があった。
確認してみると無数の剣や槍、金属鎧や盾などの武具だった。
かなり昔のデザインの武具だ。
「こは……あっ、もしかして過去に、バルドスに敗れた人たちの装備品かな?」
邪悪な巨竜に挑んでいった冒険者は、過去に無数にいたのだろう
この武具の数々は、過去の名も無き冒険者の激闘の証なのであろう。
「冒険たちの遺品か……あっ、そうだ」
ボクは収納から“鎮魂の鈴”を取り出す。鉱山時代に地鎮式に使っていたものだ。
「成仏してください。冒険者の先輩の皆さん……」
鎮魂の鈴を鳴らしながら、祈りを捧げる。
偉大な先輩たちへの、敬意の祈りだ。
シャーーン
「ん?」
その時、遺品の武具から“白いモヤ”が出現。天に昇っていく。
「えっ……もしかして、成仏を?」
バルドスを討伐したことによって、英霊たちの魂も解放されたのだろうか?
神聖魔法に詳しくないけど、なんとなくそんな気がした。ボクも穏やかな気持ちになる。
「あっ、あっちにもあるぞ。よし、全部、鎮魂していこう」
素材の下に、他の遺留品もあった。
手作業で探して、一個ずつ鎮魂の祈りを捧げていく。
かなり大変な作業だが、苦にはならない。
何故なら彼らは邪悪な古代竜に挑んでいった、先達の冒険者たち。
ボクは心より敬意を払っていたのだ。
鎮魂しながら遺留品と、竜の素材を一つにまとめていく。
なんとか作業も、ひと段落する。
「ふう……終わった、さて、あとは、どうしよう?」
目の前の膨大な素材と、武具の山々。
どう対応すればいいのだろうか? 見当がつかない。
――――そんな困っていた時だった。
「ハルク君――――! ハル君――――!」
街の方から、誰からがやって来る。
虹色の荷馬車だ。
「あっ、サラ? ドルトンさん? ボクはここです!」
やって来たのは《ハルク式荷馬車《改》》。サラとドルトンさんだ。
荷馬車が到着して、二人は駆け下りてくる。サラはかなり心配している様子だ。
「ハルク君、大丈夫ですか⁉」
「うん、なんとか」
「無事で良かったです、ハルク君……」
サラは半分涙目になっていた。
よほどボクのことを心配してくれていたのだろう。ありがたい心遣いだ。
「そういえばサラたちも、こっちに来たの?」
「はい。バルドスが地面に落ちたのを見て、居ても立っても居られなくて」
「そうだったのか。でも助かったよ、来てくれて」
正直なところ一人で、事後処理に困っていたところ。二人に来てくれて、気が楽になった。
「おい、ハルク。これは、まさかバルドスの素材か?」
膨大な量の素材を前に、ドルトンさんは目を丸くしていた。
小さな丘ほどの素材があるから、その反応も仕方がない。
「はい、そうです。何かよく分からないですが、ボクが《ハンマー剣》で“力いっぱい”叩いたら、黄金色の光が発生して、その後に凄い衝撃波が発生して、気がついたらバルドスは消滅しちゃいました。不思議ですよね?」
「ふう……そういうことか。まぁ、オヌシが無事で良かったわい!」
何やらドルトンさんは、全てを理解していた感じだった。
でも深く答えずに、ボクの頭をグリグリ撫でてくる。
かなり痛いけど、なんか嬉しい感じだ。
「心配してくれて、ありがとうございます。ところでドルトンさん、この大量の品は、どうしましょう?」
挨拶が終わったところで、本題を入る。
バルドスの素材と武具の遺品を、どうすればいいのか相談する。
「状況的に間違いなく、バルドスはお前が倒したんじゃろう。だから全てお前が貰う権利があるぞ」
「えっ、ボクがですか? 嬉しいですが、こんなに沢山はいらないです」
「なんじゃと⁉ これだけ品があれば、国の一つも買える価値があるんだぞ⁉ 本気か、オヌシ⁉」
「あっ、はい、本気です。自分で倒した実感がないので、今回は遠慮しておきます。貰えるのなら鍛冶用の素材に、少しだけあれば嬉しいで。残りは全部、ハメルーンの街の復興に使ってもらえたら、ボクも嬉しいです」
これは正直な本心。
格上ランクDのバルドスを倒せたのは、運が良かっただけなのだろう。
だから戦利品を全て貰う気にはならないのだ。
それにハメルーンの街は今回の事件で、けっこうダメージを受けている。
復興のために有意義に使って欲しいのだ。
「ふう……全て寄付する、か。まったく謙虚で物欲が無さすぎて、呆れてしまうな、オヌシは」
「でも、ハルク君らしいですね、そういうの」
「あっはっはっは……なんか面目ないです」
褒められているのか、呆れられているのか分からないから、とりあえず笑っておく。
「だが、ハルク。その魔石だけは、オヌシが保管しておけ。邪竜の魔石だから、普通の者には渡すのはマズイ」
「バルドスの魔石を……了解です!」
ドルトンさんの指示に従って、巨大な魔石を【収納】しておく。
あと竜の爪と牙、背骨など、鍛冶の材料になる物も、使う分だけ頂戴しておく。
「あっ、そうだ」
名が彫られている遺品の武具も、収納しておくことにした。
もしかして遺族の人が、遺品を探しているかもしれない。
ハメルーンやミカエル王国で遺族を見つけたら、遺品として渡したいのだ。
「ん? ハメルーンから?」
街の方角から何かの集団が近づいてきた。遠目に見た感じだと、あれはハメルーン軍だ。
おそらくバルドスの落ちたのを見て、彼らも確認に来たのだろう。
「ふむ。それならワシも退散するぞ。見つかったら色々と面倒になるからな」
「そうですね。それならボクは一人で、ミスリル武具の回収をしてから、工房に戻ります」
「ハルク君、気をつけて」
「うん、また後でね。サラ」
ハメルーン軍が来る前に、三人で退散することにした。
ドルトンさんたちは《ハルク式荷馬車《改》》で、工房にコッソリと帰還。
“光学迷彩”があるから、街の人に見つかる心配もない。
あとボクは徒歩で、ミカエル軍の装備品の回収に向かう。それから工房に帰還することにした。
ドルトンさんたちを見送ってから、バルドスの素材の上の、ボクは置き手紙を書いておく。
内容は『この素材と武具の売上は、ハメルーンの街の復興のために使ってください。倒した者より』だ。
これで到着したハメルーン軍も、有意義に素材を使ってくれるだろう。
「さて、ボクも行くか。ん……この感じは? あっ、あの子は⁉」
そんな時だった。物凄く高速で、こちらに駆けてくる少女がいた。
赤髪の女剣士……“一角ウサギもどき”の死骸の側にいた、あの面倒くさそうな子だ。
「嫌な予感がするから……今回も見つからないようにしよう」
ボクの直感が告げていた。
……『あの女剣士と関わったら、ボクの平穏な人生が、大きく変わってしまう』と。
だから影を薄くして、ボクはこの場から立ち去ることにした。
◇
その後、赤髪の少女が、現場に到着。
バルドスの素材を見て、赤髪の少女が『暗黒古代竜バルドスはどこに消えたの⁉ えっ、この素材は、もしかして、バルドスの⁉ いったい誰が、あの危険な暗黒古代竜を倒したの⁉』と叫んでいるような気がした。
でも離れていったボクには、聞こえていない。
その直後にハメルーン軍が到着して『もしやバルドスを倒したのは貴方様が! ありがとうございます、《剣聖》エルザ様!』『い、いえ、私じゃないんだから⁉』と、少女とやり取りがあったのも、聞こえていなかった。
◇
そんな大騒ぎに関わらず、ミカエル軍の危険な武具を、ボクは一人で【収納】で全部回収。
倒れているミカエル兵たちの戦闘不能状態も、あと少しで解ける。
事後処理はハメルーン軍に任せることにした。
「よし、終わったぞ。あとは工房に帰って、道具の整理をして、少し高い定食でも食べて、ゆっくり温泉に入ろう!」
こうしてハメルーンの街を襲った事件は、全て解決。
ボクも日常の生活へと戻るのであった。
「えっ……終わり? ボク一人、倒しちゃったの?」
まさかのことに、自分の目を疑う。
でもバルドスが死んだのは、間違いない。粒子となり、完全に消滅したのだ。
跡に残ったのは巨大な魔石と、大量の竜の素材。
爪や牙、骨と竜の鱗など山盛りだ。
「ん? あれは何かな?」
素材の中に、金属製の物があった。
確認してみると無数の剣や槍、金属鎧や盾などの武具だった。
かなり昔のデザインの武具だ。
「こは……あっ、もしかして過去に、バルドスに敗れた人たちの装備品かな?」
邪悪な巨竜に挑んでいった冒険者は、過去に無数にいたのだろう
この武具の数々は、過去の名も無き冒険者の激闘の証なのであろう。
「冒険たちの遺品か……あっ、そうだ」
ボクは収納から“鎮魂の鈴”を取り出す。鉱山時代に地鎮式に使っていたものだ。
「成仏してください。冒険者の先輩の皆さん……」
鎮魂の鈴を鳴らしながら、祈りを捧げる。
偉大な先輩たちへの、敬意の祈りだ。
シャーーン
「ん?」
その時、遺品の武具から“白いモヤ”が出現。天に昇っていく。
「えっ……もしかして、成仏を?」
バルドスを討伐したことによって、英霊たちの魂も解放されたのだろうか?
神聖魔法に詳しくないけど、なんとなくそんな気がした。ボクも穏やかな気持ちになる。
「あっ、あっちにもあるぞ。よし、全部、鎮魂していこう」
素材の下に、他の遺留品もあった。
手作業で探して、一個ずつ鎮魂の祈りを捧げていく。
かなり大変な作業だが、苦にはならない。
何故なら彼らは邪悪な古代竜に挑んでいった、先達の冒険者たち。
ボクは心より敬意を払っていたのだ。
鎮魂しながら遺留品と、竜の素材を一つにまとめていく。
なんとか作業も、ひと段落する。
「ふう……終わった、さて、あとは、どうしよう?」
目の前の膨大な素材と、武具の山々。
どう対応すればいいのだろうか? 見当がつかない。
――――そんな困っていた時だった。
「ハルク君――――! ハル君――――!」
街の方から、誰からがやって来る。
虹色の荷馬車だ。
「あっ、サラ? ドルトンさん? ボクはここです!」
やって来たのは《ハルク式荷馬車《改》》。サラとドルトンさんだ。
荷馬車が到着して、二人は駆け下りてくる。サラはかなり心配している様子だ。
「ハルク君、大丈夫ですか⁉」
「うん、なんとか」
「無事で良かったです、ハルク君……」
サラは半分涙目になっていた。
よほどボクのことを心配してくれていたのだろう。ありがたい心遣いだ。
「そういえばサラたちも、こっちに来たの?」
「はい。バルドスが地面に落ちたのを見て、居ても立っても居られなくて」
「そうだったのか。でも助かったよ、来てくれて」
正直なところ一人で、事後処理に困っていたところ。二人に来てくれて、気が楽になった。
「おい、ハルク。これは、まさかバルドスの素材か?」
膨大な量の素材を前に、ドルトンさんは目を丸くしていた。
小さな丘ほどの素材があるから、その反応も仕方がない。
「はい、そうです。何かよく分からないですが、ボクが《ハンマー剣》で“力いっぱい”叩いたら、黄金色の光が発生して、その後に凄い衝撃波が発生して、気がついたらバルドスは消滅しちゃいました。不思議ですよね?」
「ふう……そういうことか。まぁ、オヌシが無事で良かったわい!」
何やらドルトンさんは、全てを理解していた感じだった。
でも深く答えずに、ボクの頭をグリグリ撫でてくる。
かなり痛いけど、なんか嬉しい感じだ。
「心配してくれて、ありがとうございます。ところでドルトンさん、この大量の品は、どうしましょう?」
挨拶が終わったところで、本題を入る。
バルドスの素材と武具の遺品を、どうすればいいのか相談する。
「状況的に間違いなく、バルドスはお前が倒したんじゃろう。だから全てお前が貰う権利があるぞ」
「えっ、ボクがですか? 嬉しいですが、こんなに沢山はいらないです」
「なんじゃと⁉ これだけ品があれば、国の一つも買える価値があるんだぞ⁉ 本気か、オヌシ⁉」
「あっ、はい、本気です。自分で倒した実感がないので、今回は遠慮しておきます。貰えるのなら鍛冶用の素材に、少しだけあれば嬉しいで。残りは全部、ハメルーンの街の復興に使ってもらえたら、ボクも嬉しいです」
これは正直な本心。
格上ランクDのバルドスを倒せたのは、運が良かっただけなのだろう。
だから戦利品を全て貰う気にはならないのだ。
それにハメルーンの街は今回の事件で、けっこうダメージを受けている。
復興のために有意義に使って欲しいのだ。
「ふう……全て寄付する、か。まったく謙虚で物欲が無さすぎて、呆れてしまうな、オヌシは」
「でも、ハルク君らしいですね、そういうの」
「あっはっはっは……なんか面目ないです」
褒められているのか、呆れられているのか分からないから、とりあえず笑っておく。
「だが、ハルク。その魔石だけは、オヌシが保管しておけ。邪竜の魔石だから、普通の者には渡すのはマズイ」
「バルドスの魔石を……了解です!」
ドルトンさんの指示に従って、巨大な魔石を【収納】しておく。
あと竜の爪と牙、背骨など、鍛冶の材料になる物も、使う分だけ頂戴しておく。
「あっ、そうだ」
名が彫られている遺品の武具も、収納しておくことにした。
もしかして遺族の人が、遺品を探しているかもしれない。
ハメルーンやミカエル王国で遺族を見つけたら、遺品として渡したいのだ。
「ん? ハメルーンから?」
街の方角から何かの集団が近づいてきた。遠目に見た感じだと、あれはハメルーン軍だ。
おそらくバルドスの落ちたのを見て、彼らも確認に来たのだろう。
「ふむ。それならワシも退散するぞ。見つかったら色々と面倒になるからな」
「そうですね。それならボクは一人で、ミスリル武具の回収をしてから、工房に戻ります」
「ハルク君、気をつけて」
「うん、また後でね。サラ」
ハメルーン軍が来る前に、三人で退散することにした。
ドルトンさんたちは《ハルク式荷馬車《改》》で、工房にコッソリと帰還。
“光学迷彩”があるから、街の人に見つかる心配もない。
あとボクは徒歩で、ミカエル軍の装備品の回収に向かう。それから工房に帰還することにした。
ドルトンさんたちを見送ってから、バルドスの素材の上の、ボクは置き手紙を書いておく。
内容は『この素材と武具の売上は、ハメルーンの街の復興のために使ってください。倒した者より』だ。
これで到着したハメルーン軍も、有意義に素材を使ってくれるだろう。
「さて、ボクも行くか。ん……この感じは? あっ、あの子は⁉」
そんな時だった。物凄く高速で、こちらに駆けてくる少女がいた。
赤髪の女剣士……“一角ウサギもどき”の死骸の側にいた、あの面倒くさそうな子だ。
「嫌な予感がするから……今回も見つからないようにしよう」
ボクの直感が告げていた。
……『あの女剣士と関わったら、ボクの平穏な人生が、大きく変わってしまう』と。
だから影を薄くして、ボクはこの場から立ち去ることにした。
◇
その後、赤髪の少女が、現場に到着。
バルドスの素材を見て、赤髪の少女が『暗黒古代竜バルドスはどこに消えたの⁉ えっ、この素材は、もしかして、バルドスの⁉ いったい誰が、あの危険な暗黒古代竜を倒したの⁉』と叫んでいるような気がした。
でも離れていったボクには、聞こえていない。
その直後にハメルーン軍が到着して『もしやバルドスを倒したのは貴方様が! ありがとうございます、《剣聖》エルザ様!』『い、いえ、私じゃないんだから⁉』と、少女とやり取りがあったのも、聞こえていなかった。
◇
そんな大騒ぎに関わらず、ミカエル軍の危険な武具を、ボクは一人で【収納】で全部回収。
倒れているミカエル兵たちの戦闘不能状態も、あと少しで解ける。
事後処理はハメルーン軍に任せることにした。
「よし、終わったぞ。あとは工房に帰って、道具の整理をして、少し高い定食でも食べて、ゆっくり温泉に入ろう!」
こうしてハメルーンの街を襲った事件は、全て解決。
ボクも日常の生活へと戻るのであった。
11
あなたにおすすめの小説
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
放逐された転生貴族は、自由にやらせてもらいます
長尾 隆生
ファンタジー
旧題:放逐された転生貴族は冒険者として生きることにしました
★第2回次世代ファンタジーカップ『痛快大逆転賞』受賞★
★現在4巻まで絶賛発売中!★
「穀潰しをこのまま養う気は無い。お前には家名も名乗らせるつもりはない。とっとと出て行け!」
苦労の末、突然死の果てに異世界の貴族家に転生した山崎翔亜は、そこでも危険な辺境へ幼くして送られてしまう。それから十年。久しぶりに会った兄に貴族家を放逐されたトーアだったが、十年間の命をかけた修行によって誰にも負けない最強の力を手に入れていた。
トーアは貴族家に自分から三行半を突きつけると憧れの冒険者になるためギルドへ向かう。しかしそこで待ち受けていたのはギルドに潜む暗殺者たちだった。かるく暗殺者を一蹴したトーアは、その裏事情を知り更に貴族社会への失望を覚えることになる。そんな彼の前に冒険者ギルド会員試験の前に出会った少女ニッカが現れ、成り行きで彼女の親友を助けに新しく発見されたというダンジョンに向かうことになったのだが――
俺に暗殺者なんて送っても意味ないよ?
※22/02/21 ファンタジーランキング1位 HOTランキング1位 ありがとうございます!
竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
料理の上手さを見込まれてモフモフ聖獣に育てられた俺は、剣も魔法も使えず、一人ではドラゴンくらいしか倒せないのに、聖女や剣聖たちから溺愛される
向原 行人
ファンタジー
母を早くに亡くし、男だらけの五人兄弟で家事の全てを任されていた長男の俺は、気付いたら異世界に転生していた。
アルフレッドという名の子供になっていたのだが、山奥に一人ぼっち。
普通に考えて、親に捨てられ死を待つだけという、とんでもないハードモード転生だったのだが、偶然通りかかった人の言葉を話す聖獣――白虎が現れ、俺を育ててくれた。
白虎は食べ物の獲り方を教えてくれたので、俺は前世で培った家事の腕を振るい、調理という形で恩を返す。
そんな毎日が十数年続き、俺がもうすぐ十六歳になるという所で、白虎からそろそろ人間の社会で生きる様にと言われてしまった。
剣も魔法も使えない俺は、少しだけ使える聖獣の力と家事能力しか取り柄が無いので、とりあえず異世界の定番である冒険者を目指す事に。
だが、この世界では職業学校を卒業しないと冒険者になれないのだとか。
おまけに聖獣の力を人前で使うと、恐れられて嫌われる……と。
俺は聖獣の力を使わずに、冒険者となる事が出来るのだろうか。
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。
ヒツキノドカ
ファンタジー
誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。
そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。
しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。
身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。
そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。
姿は美しい白髪の少女に。
伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。
最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。
ーーーーーー
ーーー
閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります!
※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる