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第54話:高級な魔道具店
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サラの買い物に付き合って、高級そうな魔道具店にやってきた。
「うっ……凄く豪華だな」
やってきたのはいいが商館の入り口の前で、思わず足が止まる。
入り口には守衛が立っており、来店者に威圧感を与えていた。防犯上の守衛なんだろうが、かなり入り辛い雰囲気だ。
「いきましょう、ハルク君」
「そ、そうだね」
サラはあまり気にしていない雰囲気。彼女に先導されるように、商館の中に入っていく。
「いらっしゃいませ、お客様」
中に入ると店の店員が、丁寧に挨拶してくる。店内と店員もかなり高級な雰囲気だ。
「……?」
挨拶をした直後、店員の表情が少しだけ曇る。
ボクたちの恰好を見て、微妙に態度を変えたのだ。
(ボクたちの格好? あっ、そういうことか……)
この店は王都の中でも、かなり高級な部類に入るのだろう。店内にいるお客さんは、貴族や裕福な商人などのお金持ちが多い。
そんな中でも、ボクたちは異質。店の雰囲気に合わない格好をしているのだ。
(ヤバイな……この普段着来たのは、失敗だったかな……)
いつもの《鎧服》をボクは着ている。
マリエルの優雅なドレスと同じミスリル製。だがこっちは目立たないように、最近は色を加工していた。
そのため怪しい服を着た客に、店員からは見えるのであろう。
あとサラも少しだけ、高級店の買い物にそぐわない格好だ。
見習い魔術師の彼女は、基本的にいつも魔道ローブを着ている。祖母から貰った大事なローブだが、少々年季が入っていた。
だからボクと同じように高級店には似合わない。店員が眉をひそめるのも無理はないのだ。
「あっ! あそこの売り場です、ハルク君! いきましょう」
「あっ、うん」
でも純粋なサラは、店員の負の視線に気が付いていない。ボクを引っ張って、店の奥へと進んでいく。
進んだ先にあったのは、店の中でもひと際高級な区画。魔道具に使う宝玉売り場だった。
「うわ……凄くきれい……」
売り場を見渡して、サラは目を輝かせている。
まるで高級な宝石店のように、ガラスケースの中に色とりどりの宝玉が並んでいる。
おそらく王都では宝玉を、宝石としても装飾しているのだろう。ペンダントや指輪、ネックレスがあった。
この店は魔道具店でありながら、高級宝飾店も兼ねているのだろう。それなら客層に金持ちが多いのもうなずける。
ひそ……ひそ……
そんな時だった。周りから誰かのヒソヒソ話が聞こえてきた。
小声で話をしているのは他の買い物客。貴族たち金持ちの客だ。
いったい何の話をしているのだろう? ボクは少しだけ耳をすます。
……「ねぇ、見てごらんなさい。あんな小汚い客が、来ましたわよ……」
……「きっと、この店の値段も分からずに、迷い込んだのよ……」
……「もしかしたらスリかもしれませんわ。お財布や指輪に気を付けないですわ……」
……「たしかにですわ。店員や守衛は、何をやっているのよ。早く追い出して欲しいわ……」
なんと貴族たちが負の視線を向けてきたのは、ボクたちに対してだった。
店の格式にそぐわない汚い格好のボクたちを、明らかに蔑んでいたのだ。
ひそ……ひそ……ざわ……ざわ……
陰口を叩く貴族は、段々と増えていく。宝玉売り場の雰囲気は、少し悪くなってきた
「うーん? お婆様に頼まれた宝玉はないな。ちょっと店員さんに聞いてきます!」
そんな悪い雰囲気に、サラはまだ気が付いていない。ガラスケースの向こう側にいる店員に声をかけにいく。
「あのー、すみません。ガラネット宝玉を探しているんですが、ありますか? 燃えるような赤い宝玉なんですが?」
「ガラネット宝玉ですか? はい、もちろんございます。ですが貴重な品なので、ガラスケースには並べておりません。希望があってから、金庫から出す規則になっております」
祖母のマーズナルさんから買い物を頼まれたのは、ガラネットという名の赤い宝玉らしい。
店員さんの説明だと、かなり高価で貴重な品だけど、今も店にあるという。在庫があると聞いて、サラの表情は明るくなる。
「よかった。それなら見せていただいてもいいですか? 品質を確認したいので」
「あの……お客様。恐れ入りますが、ガラネット宝玉は大変高価となっております。失礼がお客様のような方には……手が出る値段では……」
男性店員は言葉を急に濁してきた。
サラの薄汚れたローブをジロジロ見てきて、何かを言いたそうにしている。明らかに態度が最初とは違う。
(あっ……あの店員、まさか……⁉)
店員の態度は明らかに『お前のような薄汚い貧乏人のガキには、うちのガルネット宝玉は手が届かないんだよ! あと、うちのように格式の高い店には、お前みたいな貧乏が来来るんじゃねぇよ!』と言っていた。
「えっ……? わ、私は買い物を頼まれて、本当に買いにきたんです……」
露骨な店員の態度と、売り場の異常な雰囲気に、ようやくサラは事態に気がつく。顔を真っ赤にして、自分の身の潔白を説明していた。
「はぁ……そうですか。それなら保護者の方も、一緒に来ていたらければ幸いです。申し訳ございません。おい、キミ。このお客様を、他の店に案内してあげなさい。相応しい店にだぞ!」
男性店員はため息をつきながら、守衛を呼び出す。他の店に案内と言いながら、サラを店の外に追い払おうとしていた。
「そ、そんな……私は本当に、買い物にきただけなのに……」
まさかの事態にサラは顔を青くする。自分は正式な買い物客だと、必死で説明していた。
「くすくす……ざまぁ、ないわなね。あの薄汚い子は……」
「早く店から出ていけばいいのに……」
「ガルネット宝玉なんて、私たちでも憧れの存在なのに、本当に無知な貧乏人は怖いわよね……」
先ほどの貴族たちは、更にサラのことを嘲笑してきた。ちゃんと買い物にきたサラを、まるでコソ泥のように蔑んできたのだ。
「くっ……サラ!」
こうなったら、もう見ていられない。
ボクは彼女の元に駆け付けるのであった。
「うっ……凄く豪華だな」
やってきたのはいいが商館の入り口の前で、思わず足が止まる。
入り口には守衛が立っており、来店者に威圧感を与えていた。防犯上の守衛なんだろうが、かなり入り辛い雰囲気だ。
「いきましょう、ハルク君」
「そ、そうだね」
サラはあまり気にしていない雰囲気。彼女に先導されるように、商館の中に入っていく。
「いらっしゃいませ、お客様」
中に入ると店の店員が、丁寧に挨拶してくる。店内と店員もかなり高級な雰囲気だ。
「……?」
挨拶をした直後、店員の表情が少しだけ曇る。
ボクたちの恰好を見て、微妙に態度を変えたのだ。
(ボクたちの格好? あっ、そういうことか……)
この店は王都の中でも、かなり高級な部類に入るのだろう。店内にいるお客さんは、貴族や裕福な商人などのお金持ちが多い。
そんな中でも、ボクたちは異質。店の雰囲気に合わない格好をしているのだ。
(ヤバイな……この普段着来たのは、失敗だったかな……)
いつもの《鎧服》をボクは着ている。
マリエルの優雅なドレスと同じミスリル製。だがこっちは目立たないように、最近は色を加工していた。
そのため怪しい服を着た客に、店員からは見えるのであろう。
あとサラも少しだけ、高級店の買い物にそぐわない格好だ。
見習い魔術師の彼女は、基本的にいつも魔道ローブを着ている。祖母から貰った大事なローブだが、少々年季が入っていた。
だからボクと同じように高級店には似合わない。店員が眉をひそめるのも無理はないのだ。
「あっ! あそこの売り場です、ハルク君! いきましょう」
「あっ、うん」
でも純粋なサラは、店員の負の視線に気が付いていない。ボクを引っ張って、店の奥へと進んでいく。
進んだ先にあったのは、店の中でもひと際高級な区画。魔道具に使う宝玉売り場だった。
「うわ……凄くきれい……」
売り場を見渡して、サラは目を輝かせている。
まるで高級な宝石店のように、ガラスケースの中に色とりどりの宝玉が並んでいる。
おそらく王都では宝玉を、宝石としても装飾しているのだろう。ペンダントや指輪、ネックレスがあった。
この店は魔道具店でありながら、高級宝飾店も兼ねているのだろう。それなら客層に金持ちが多いのもうなずける。
ひそ……ひそ……
そんな時だった。周りから誰かのヒソヒソ話が聞こえてきた。
小声で話をしているのは他の買い物客。貴族たち金持ちの客だ。
いったい何の話をしているのだろう? ボクは少しだけ耳をすます。
……「ねぇ、見てごらんなさい。あんな小汚い客が、来ましたわよ……」
……「きっと、この店の値段も分からずに、迷い込んだのよ……」
……「もしかしたらスリかもしれませんわ。お財布や指輪に気を付けないですわ……」
……「たしかにですわ。店員や守衛は、何をやっているのよ。早く追い出して欲しいわ……」
なんと貴族たちが負の視線を向けてきたのは、ボクたちに対してだった。
店の格式にそぐわない汚い格好のボクたちを、明らかに蔑んでいたのだ。
ひそ……ひそ……ざわ……ざわ……
陰口を叩く貴族は、段々と増えていく。宝玉売り場の雰囲気は、少し悪くなってきた
「うーん? お婆様に頼まれた宝玉はないな。ちょっと店員さんに聞いてきます!」
そんな悪い雰囲気に、サラはまだ気が付いていない。ガラスケースの向こう側にいる店員に声をかけにいく。
「あのー、すみません。ガラネット宝玉を探しているんですが、ありますか? 燃えるような赤い宝玉なんですが?」
「ガラネット宝玉ですか? はい、もちろんございます。ですが貴重な品なので、ガラスケースには並べておりません。希望があってから、金庫から出す規則になっております」
祖母のマーズナルさんから買い物を頼まれたのは、ガラネットという名の赤い宝玉らしい。
店員さんの説明だと、かなり高価で貴重な品だけど、今も店にあるという。在庫があると聞いて、サラの表情は明るくなる。
「よかった。それなら見せていただいてもいいですか? 品質を確認したいので」
「あの……お客様。恐れ入りますが、ガラネット宝玉は大変高価となっております。失礼がお客様のような方には……手が出る値段では……」
男性店員は言葉を急に濁してきた。
サラの薄汚れたローブをジロジロ見てきて、何かを言いたそうにしている。明らかに態度が最初とは違う。
(あっ……あの店員、まさか……⁉)
店員の態度は明らかに『お前のような薄汚い貧乏人のガキには、うちのガルネット宝玉は手が届かないんだよ! あと、うちのように格式の高い店には、お前みたいな貧乏が来来るんじゃねぇよ!』と言っていた。
「えっ……? わ、私は買い物を頼まれて、本当に買いにきたんです……」
露骨な店員の態度と、売り場の異常な雰囲気に、ようやくサラは事態に気がつく。顔を真っ赤にして、自分の身の潔白を説明していた。
「はぁ……そうですか。それなら保護者の方も、一緒に来ていたらければ幸いです。申し訳ございません。おい、キミ。このお客様を、他の店に案内してあげなさい。相応しい店にだぞ!」
男性店員はため息をつきながら、守衛を呼び出す。他の店に案内と言いながら、サラを店の外に追い払おうとしていた。
「そ、そんな……私は本当に、買い物にきただけなのに……」
まさかの事態にサラは顔を青くする。自分は正式な買い物客だと、必死で説明していた。
「くすくす……ざまぁ、ないわなね。あの薄汚い子は……」
「早く店から出ていけばいいのに……」
「ガルネット宝玉なんて、私たちでも憧れの存在なのに、本当に無知な貧乏人は怖いわよね……」
先ほどの貴族たちは、更にサラのことを嘲笑してきた。ちゃんと買い物にきたサラを、まるでコソ泥のように蔑んできたのだ。
「くっ……サラ!」
こうなったら、もう見ていられない。
ボクは彼女の元に駆け付けるのであった。
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