恋のやり方

タイガー

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2話

2ー1 振り返り

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ヒロやんと行ったカラオケの帰り道、本を見つめながら今日のことを振り返ってた。
今日の朝、彼女に振られ、凹んでた俺の前に西野紗枝という嵐のような奴が現れ怪しげな本を渡された.........
「(ほんとに人生で一番濃い1日を過ごしたのかもしれない.........)」
ぶちぶちとそんなことを考えているとどうやら家に着いたらしい。
「ただいま~」
「おかえりなさい、晩御飯出来立てわよ~」
「ありがと、食べるよ」
母さんとそんな話して晩御飯を食べてから自分の部屋に入る。
「あぁ、今日はもう疲れたな~」
俺は振られた彼女のことよりも今は西野紗枝のことを考えてた。
あの明るい声、整った顔、透き通るような笑顔、きっと悪意はあるが性格は悪くは無いのだろう。
「でも、ヒロやんが言ってた胸もなかなかって言うのは誤情報だったな」
あってもAカップぐらいであろう。
そしてもう一つ気になること......それは西野にもらった本である。
まだ読めていない、その理由は特にない。学校ではずっと西野に話しかけられてたし、帰りはずっとカラオケである。
きちんとパフェも奢ってくれたヒロやんと一緒に。
「読んでみた方がいいのであろうか、明日西野に聞かれるかも知れないしな」
やや渋々ではあったがこの本を読んでみることにした。
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