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〜ルシウス視点〜
18.
しおりを挟むブレスレットをレミリアにつけてもらい、2人で学園に向かう。
「あら、素敵な贈り物ね」
学園に登校してすぐ、ヴァークレイ嬢が出会いがしら、制服から少ししか見えないブレスレットに気づいてレミリアに話かけてきた。
「・・・ええ、ルシウスから」
「そうでしょうね」
ヴァークレイ嬢はルシウスの腕にも視線を向けて、含むような笑みを浮かべた。なんだか視線が生温く感じる。
だが、周りからは別の視線が向けられていた。
「ロゼ、早くいきましょ」
レミリアはヴァークレイ嬢を促して、ルシウスと距離があく。
「そうね、無粋な視線が鬱陶しいですからね」
ヴァークレイ嬢が不快を口にしたため、まとわりつく視線が蜘蛛の子を散らすように消えさった。
そしてレミリアの手を引いて、ルシウスから物理的に離されてしまう。
「私もレミリアに確認したい事があるから、少し別室で話をしましょう。なので、レミリアはお預かりしますね。殿方はここでお別れですわ」
ヴァークレイ嬢はルシウスに視線を向けつつ、一緒にいたワイアットにも別れをつげる。ルシウスはレミリアと離れるつもりはなかったためヴァークレイ嬢の言葉に眉を顰めた。
「ロゼはずっと心配してたんだ。君が安心させてあげてね」
ワイアットがルシウスとレミリアの間に入り、レミリアに声をかけ、引き留めようとしたルシウスを宥めるようにして引き離した。
「ワイアット・・・どういうつもりだ」
「悪いけど、ロゼリエもだいぶ心配して気に病んでたんだ。1人にしてしまったのは最終的に僕達だからね・・・。つい、僕が我儘を言ってしまったから・・・だから彼女に時間をあげてほしいんだ」
「1人にした?」
レミリアからは何も聞いてはいなかった。どういうことかとルシウスは尋ねる。
「・・・あの日、ルシウスの家の馬車がいなかったから、ロゼリエが送って行こうと言ったんだ。だけど、帰りは唯一ロゼリエと2人きりになれる時間だから・・・僕がロゼリエに駄々をこねちゃったんだよ」
ワイアットはあの放課後のレミリアが1人になった経緯を説明する。
「それにいつもの時間に彼女が現れなかったのは、ロドバス嬢と教授も関わっていてるから、今からロゼリエはロドバス嬢と合流して賑やかになる予定だから、ルシウスは行かない方がいいね」
「何故だ?」
「だってロドバス嬢が荒れたのは、君が常に近くに置いている女の子が原因だったしね」
ワイアットは悪びれもせずに苦言を呈す。
「意味がわからないんだが・・・」
「何シラを切ってるんだよ。ロドバス嬢の片われが最近、あの子の近くにいただろうに」
ワイアットは呆れたように言った。
「それが、どうしたらロドバス嬢が荒れる原因になるっていうんだ」
「まあ、それだけが本当の原因じゃないけど。ルシウスは鈍いよね」
「なんなんだ・・・」
ルシウスはワイアットの飯草に訳が分からず少しイラついた。
「だから、ロドバス嬢は自分の兄や婚約者が、あの子に優しく構うのが気に入らないんだよ。特に婚約者はね」
「だが、仮にも教授だから仕方ないだろう、文句を言われる筋合いは無い」
教授として学園にいるのだから、一生徒として関わっていて、何も問題ないはずだとルシウスは思う。
「まぁ、ロドバス嬢のように感情を出して嫉妬してもらえてるのがわかるのも羨ましいけどね。ルシウスにはわからないかもね」
ワイアットはどこか上目線でルシウスに流し目をして、ルシウスをおいて行ってしまうのだった。
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