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36.互いの兄姉
しおりを挟む2人は予定通り、一緒に公爵家へ向かった。先にシルフィが来る事を伝えていたため、庭にお茶の準備がしてあった。
「我が家なら、周りを気にせず話ができるから、やっぱりいいわ」
シェリー様は疲れた様子で、席に座られる。
「学園では、シェリー様の周りには人がいっぱいでしたからね。私はお招き頂けて嬉しいですが、かなりお疲れですね」
「探ってくるような人の会話は疲れるわ。煽ても、私は自慢なんてしないから教えるわけないのにね。シルフィには話しちゃうけどね。これからお兄様の婚約者になるんですもの、嬉しいわ!」
シェリー様は疲れた顔から一変、嬉しそうな笑顔に変えてきた。
「私も、シェリー様がキール様の妹様で良かったです・・・実はこの前、キール様とのきっかけをくれたのがシェリー様だと、聞きました。デビュタントの日にキール様が私を助けてくれたのはシェリー様が背中を押してくれたからだと、キール様がおっしゃっていました」
シルフィは先日キール様が、きっかけをくれたのは妹だと言っていた事を話した。
「・・・お兄様ったら、そんなことばらさなくてもいいのにッ。お兄様はもともと貴方が気になってたみたいだったから、背中を押してあげたのよ?私がシルフィに近づくためにけしかけたんじゃないからね。まあ、私も仲良くなりたかったのは本当だけど・・・・」
シェリー様が恥ずかしそうに話してくれる。
「そう思って貰えて嬉しいです。けど私は特に仲良くなりたいと思ってもらえる所はないように思うのですが・・・」
シルフィはもとより自分に自信がないため、自分の何がいいのかがわからなかった。
「あら、そんな事ないわ!学園の入学前の学力テストで一位だったでしょ?学がある令息達が上位を占めるのに、一番が女の子だったから、名前覚えてたの。デビュタントで貴方に気づいた時にギャップにやられたわ。こんな妖精美少女の癒し系が、頭がきれるだなんてって。お兄様に貴方と知り合いになりたいって理由話したら、お兄様も宰相の文官達が貴方に助言を求める姿を見た話をしてくれたの」
シェリー様は熱弁される。
「キールお兄様は女性の話なんて滅多にしないし、いろいろ聞いてたら、お兄様が気にしている事にピンときたのよね」
「それは・・・知りませんでした。見られていた事も気づいてなかったです」
シェリー様が告げたキール様の情報に驚いた。よく父に着いて行って古書を読んでいたのだが、そんな面白くない姿をみられていたので恥ずかしくなった。
「お兄様は貴方の容姿だけじゃなくちゃんと真面目で優しい内面を見て好きになったのだから、自信を持って!そんなお兄様を疑うのもなしだからね。今までそんな感じは一切なかったくらい、噂も聞かなかったでしょ?噂なら1番上のユーシスお兄様ばかりな気がするわね」
ユーシス様はキール様の兄で、現在魔導師団に所属している。
キール様の父、魔導師団団長のシリウス様と肩を並べるくらいの実力で、後継者だと噂されたのを聞いたことがある。見た目はシリウス様にそっくりな長髪でラベンダー色の髪、瞳はブルーだ。しかし、シリウス様と違い女性に優しいため、取り囲む女性があとをたたないと聞いた。
「ユーシスお兄様は父に似て見目麗しいから・・・もてもてで困るわ。デビュタントの日にユーシスお兄様を選ばなかったのはそういう理由。キールお兄様が1番守ってくれるし、興味のない女性にはそっけないからね」
シェリー様も苦労しているようだ。
お互いの兄達、姉達の話をしながら共通点が多い事でも盛り上がっていると、声がかかるのだった。
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