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35話 朝からもふもふ
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チャットを終えて自宅に戻ると、なかなかに和む光景がそこにあった。
リビングの入り口の近くでは、風鈴に聞き耳を立てていたククテトが、ハーピーの卵が入った袋を抱え、トトテトに寄りかかられていた。
トトテトの背には丸まったルーナが乗っている。
もふりたい。
「おはようククテト」
「おはようございますご主人様」
「むー……」
「……」
ククテトに挨拶をすると、彼女は素直に挨拶を返してくれたが、隣で身を寄せて居るトトテトはまだ眠むたそうにして呻きをあげてまた眠る。
その背で眠っているルーナも、まだ寝ていたいとばかりに耳を畳んで無視を決め込んだ。
リシアとローザは土間で朝食の準備をしていた。
「ご主人様、アレは……」
大きな腕の体毛から覗く爪先で、風に揺らぐ風鈴を指している。
手の造りがどうなってるのかも触って確かめてみたい。
「昨日じっと見つめてたから、気に入ったのかなって」
そう言いながらククテトの脇に立つと、挨拶のついでとばかりに頭を二度だけ撫でさせてもらう。
そして何事もなかったかのように近くの座布団に座り、魔道書Ⅰを出して開く。
「――!?」
「どうかした?」
ククテトがなにやら声にならない声を上げたが、あえて何事もなかったかのように声をかける。
「――いえ、なんでもありません……」
なんでもないと言っていながらも、もじもじと身を悶えし、お尻の尻尾が高速で振られているのが可愛くておかしい。
「んー、ここどこー……?」
姉の動きで目が覚めたのか、トトテトが寝ぼけ眼を擦って上半身を起こした。
「おはようトトテト」
「トト、もう朝だから起きなさい」
「はーい……」
トトテトは姉に促され立ち上がると、ルーナを背に乗せたままリビングを出て行った。
出て行く後姿、と言うか主にその可愛く揺れるぷりっケツを見ていると、体毛と尻尾で隠れてはいるが実は結構きわどいのではないかと気がつく。
後で衣服を買ってあげないとだな。
それと名前の略称はトトなのか。
「俺もククテトのこと、ククって呼んでも良い?」
「……はい。皆さんにそう呼んで頂けるなら嬉しいです。あの子の事もトトと呼んであげてください」
「ん、分った」
ククの頭を撫でながら請け負う。
ククは思いのほか早く俺達に馴染んでくれそうで助かった。
すぐにトトがリビングに戻ってくると、そこで俺の姿を始めて認識したのか、露骨に顔をしかめられた。
「トト、流石にそれはダメだろ。今すぐここに着なさい。これは命令だ」
トトがしぶしぶ俺の前に来ると、頭頂部が俺の目の位置くらいしかない身長のトトを昨日の風呂場と同じように抱きしめ髪を撫で額や頬にキスしてやった。
ついでにピクピク動くウサ耳モドキも甘噛みしてやる。
「うー……」
反抗出来ずに身を固め、ひたすら身悶えて呻くトト。
嫌がる少女に無理矢理セクハラしてるようにも見えなくもないが、これはただのしつけ、いや、スキンシップである。
そう、誰がどう見たってスキンシップ以外の何ものでもないから健全なのだ!
ケンゼンダヨー、ケンゼンナンダヨー。
なんてやっていると、正面扉のドアノッカーから音が鳴る。
誰だろうと出てみると、リベクさんの執務室で見かけた若い女性、サラさんだった。
朝からきちんとしたパンツスーツ姿に帯剣状態である。
「早朝からすみません。旦那様よりこれを預かってきました」
出されたのは3つの……首輪?
「なんですこれ?」
「街中では人型の魔物には必ず首輪をつけなければならない決まりでして、それを憲兵に見つかると罰金が科せられます」
「あーそうなんですか。わざわざありがとうございます」
「いえいえ、それでは私はこれで」
用事は済んだとそのまま立ち去るサラさん。
そんなルールがあるのか……。
まぁ家の中に居る時はこんな窮屈な物つける必要はないだろう。
「家にいるときは外してていいけど、外に出るときはちゃんとつけておいてね」
首輪を渡しながら彼女達にそう言いつけ、トトにはもふもふの続きをして差し上げた。
リビングの入り口の近くでは、風鈴に聞き耳を立てていたククテトが、ハーピーの卵が入った袋を抱え、トトテトに寄りかかられていた。
トトテトの背には丸まったルーナが乗っている。
もふりたい。
「おはようククテト」
「おはようございますご主人様」
「むー……」
「……」
ククテトに挨拶をすると、彼女は素直に挨拶を返してくれたが、隣で身を寄せて居るトトテトはまだ眠むたそうにして呻きをあげてまた眠る。
その背で眠っているルーナも、まだ寝ていたいとばかりに耳を畳んで無視を決め込んだ。
リシアとローザは土間で朝食の準備をしていた。
「ご主人様、アレは……」
大きな腕の体毛から覗く爪先で、風に揺らぐ風鈴を指している。
手の造りがどうなってるのかも触って確かめてみたい。
「昨日じっと見つめてたから、気に入ったのかなって」
そう言いながらククテトの脇に立つと、挨拶のついでとばかりに頭を二度だけ撫でさせてもらう。
そして何事もなかったかのように近くの座布団に座り、魔道書Ⅰを出して開く。
「――!?」
「どうかした?」
ククテトがなにやら声にならない声を上げたが、あえて何事もなかったかのように声をかける。
「――いえ、なんでもありません……」
なんでもないと言っていながらも、もじもじと身を悶えし、お尻の尻尾が高速で振られているのが可愛くておかしい。
「んー、ここどこー……?」
姉の動きで目が覚めたのか、トトテトが寝ぼけ眼を擦って上半身を起こした。
「おはようトトテト」
「トト、もう朝だから起きなさい」
「はーい……」
トトテトは姉に促され立ち上がると、ルーナを背に乗せたままリビングを出て行った。
出て行く後姿、と言うか主にその可愛く揺れるぷりっケツを見ていると、体毛と尻尾で隠れてはいるが実は結構きわどいのではないかと気がつく。
後で衣服を買ってあげないとだな。
それと名前の略称はトトなのか。
「俺もククテトのこと、ククって呼んでも良い?」
「……はい。皆さんにそう呼んで頂けるなら嬉しいです。あの子の事もトトと呼んであげてください」
「ん、分った」
ククの頭を撫でながら請け負う。
ククは思いのほか早く俺達に馴染んでくれそうで助かった。
すぐにトトがリビングに戻ってくると、そこで俺の姿を始めて認識したのか、露骨に顔をしかめられた。
「トト、流石にそれはダメだろ。今すぐここに着なさい。これは命令だ」
トトがしぶしぶ俺の前に来ると、頭頂部が俺の目の位置くらいしかない身長のトトを昨日の風呂場と同じように抱きしめ髪を撫で額や頬にキスしてやった。
ついでにピクピク動くウサ耳モドキも甘噛みしてやる。
「うー……」
反抗出来ずに身を固め、ひたすら身悶えて呻くトト。
嫌がる少女に無理矢理セクハラしてるようにも見えなくもないが、これはただのしつけ、いや、スキンシップである。
そう、誰がどう見たってスキンシップ以外の何ものでもないから健全なのだ!
ケンゼンダヨー、ケンゼンナンダヨー。
なんてやっていると、正面扉のドアノッカーから音が鳴る。
誰だろうと出てみると、リベクさんの執務室で見かけた若い女性、サラさんだった。
朝からきちんとしたパンツスーツ姿に帯剣状態である。
「早朝からすみません。旦那様よりこれを預かってきました」
出されたのは3つの……首輪?
「なんですこれ?」
「街中では人型の魔物には必ず首輪をつけなければならない決まりでして、それを憲兵に見つかると罰金が科せられます」
「あーそうなんですか。わざわざありがとうございます」
「いえいえ、それでは私はこれで」
用事は済んだとそのまま立ち去るサラさん。
そんなルールがあるのか……。
まぁ家の中に居る時はこんな窮屈な物つける必要はないだろう。
「家にいるときは外してていいけど、外に出るときはちゃんとつけておいてね」
首輪を渡しながら彼女達にそう言いつけ、トトにはもふもふの続きをして差し上げた。
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