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二年生
ノエリーアの葛藤です!
「ねぇ!どうやったらエンジェルフォームを覚えられるの!?」
「うーん……いつの間にか覚えてたから教えられないよ」
ノエリーアはカイとイザナの闘いの後、しつこくイザナに問いかけていた。
それはエンジェルフォームというノエリーアからしたらあまりにもカッコいいスキル。
同じ天使族ならば自身も習得できるはずだと思い、放課後のグラウンドでの自主トレーニング中もイザナにまとわりついていた。
「私も覚えたい!」
「でもあれは接近戦が得意な人のスキルだと思うよ?」
「ううん!使い方によっては遠距離からだってうまく扱えるはずよ!だから教えて!」
ノエリーアはイザナに飛び上がって抱きつくと、がっしりと腕と足を固定して離れない。
「わかったから!ボクがわかっていることは教えるから!離れて!」
「うんうん!教えて!」
イザナの了承を取り付けると、ノエリーアはポンと地面に降りた。
「ボクがわかっていることは、カクリヨに認められたってことだけ」
「認められるってなに?召喚に応じてもらったら認められるんじゃないの?」
「ううん、そこは初期段階じゃないかな?自分のことを見てもらって、相手のことも知る。それでボクたちは強い絆を結べたんだ」
「むぅ……難しいわね……」
「ノアも頑張っていればいずれは認めてくれる日が来るんじゃないかな?」
「いずれっていつよ!」
「そ、それはわからないけど……」
イザナの困った表情を見て、ノエリーアは言い過ぎたと思い落ち込んだ。
「ありがと!」
「あっ!ノア!」
そのことがいたたまれなくなったノエリーアは、グラウンドから走って立ち去ってしまった。
追いかけようとも思ったイザナであったが、何を言うべきかわからずに足が動かない。
もう少し、優しい言い方があったかなぁ……
イザナもまた、後悔の念を浮かべるのだった。
「もう!バカバカバカ!」
一方のノエリーアも、走り去った先の校舎裏にて先ほどの自分の言動を悔やんでいた。
はぁ……どうやったらスキルって覚えられるんだろ……
そう思いつつ、ため息を吐いていると、
「ん?ノアじゃないか」
カイが片手を上げてやってきた。
「先輩?なによ?なにか用?」
「えらい機嫌が悪いな?どうしたんだ?」
「別に。悪くないわよ」
「そうは見えないけどな」
「うるさいわね。こんな場所に何の用なのよ?」
「ああ、俺は召喚獣を洗ってやろうと思ってな」
「はぁ?」
「結構暖かくなってきたしな。水浴びだよ、水浴び。二人とも来なよ」
そう言うとカイは召喚獣を出現させた。
〔さてリュノン、綺麗にしますよ〕
〔きゅいきゅい!〕
〔ふふふ、嬉しそうですね!〕
カイは近くにある用具室から専用のブラシを持ってくると、水道の蛇口をひねった。
プシャァァァ……!
勢いよく水が飛び出してくると、カイはファーナへとホースを向ける。
〔ふぁぁぁ……気持ちいいですぅ……〕
「ははは、かゆいところがあったら言うんだぞ」
そしてゴシゴシと鎧を洗い始めた。
〔きゅいきゅい!〕
〔あっ!今は私の番ですよ!〕
ファーナとリュノン水浸しになりながらもじゃれつく。
そんな様子を笑いながら見ていたカイは、ノエリーアに問いかけた。
「それで?何を悩んでいたんだ?」
「……」
ノエリーアは答えない。
その間もカイは黙って鎧を磨いていく。
「どうやったら、ルシフォーリアに認められるのかな……」
小さな言葉。
それをカイは聞き逃さなかった。
「なんで認められていないと思うんだ?」
「イザナは使えるエンジェルフォームが使えないから」
「エンジェルフォームか。結構難しいらしいけど、毎日一生懸命やっていればいいんじゃないか?勉強もトレーニングも」
「そんなこと……毎日やってる」
「なら焦る必要はないさ。ノアが……えっと召喚獣の名前なんだっけ?」
「ルシフォーリア」
「ノアがルシフォーリアを選んだと同じように、ルシフォーリアもノアを選んだんだ。認められていないってことはない。だからエンジェルフォームを使えないのは、それはノアが使えないんじゃなくて、ルシフォーリアが習得していないだけかもしれないぞ」
「えっ?」
「召喚獣だって成長する。その過程でスキルを覚えていくもんだ。それは高ランクだって変わらないんじゃないかな?」
「……先輩の召喚獣もそうだったの?」
「ああ、このリビングメイルのファーナなんてスキルはなんにもなかった。だけど一緒に一年を歩いてきて、今では進化までしたんだぞ?」
「そうなの!?」
「ああ、それにリュノンはドラゴンの赤ちゃんだから今はモリモリ成長中だ。育ってくれている実感があって毎日が楽しくて仕方ないよ」
「そうなんだ……」
「ノアはルシフォーリアと会話しないのか?」
「あんまり……なんとなく伝わってくるものはあるけど……」
「そっか。慣れるとうるさいくらいに話しかけてくるぞ」
〔うるさいとはなんですか?〕
バシャバシャ。
ファーナは掛けられた水を手でカイへと跳ね返す。
「ほら、怒った」
「ふふっ……」
ノエリーアはそのやり取りに笑顔をこぼした。
「ノアが焦る気持ちもわかるけど、今はまだお互いに知っていくべき時間じゃないか?ノアもルシフォーリアも伸びしろはたっぷりあるんだから」
「そうね!私もルシフォーリアもまだまだこれからよね!」
「急に元気になったな」
「うるさいわね。私はもとから元気よ」
「ははは、ならよかったよ」
「……ありがと、先輩」
「うん?俺はなにもしてないぞ?話し相手になったくらいだ」
「それでもいいの!ありがたく受け取りなさいよね!」
「いてっ!足を蹴るな!足を!」
「ふふん!ばいばーい!」
「まったく……若いってのはいいねぇ……」
〔おじさん過ぎるでしょう。その言葉は〕
ノエリーアは再びグラウンドへと戻ってくると、刀を振るうイザナを見つけた。
「イザナ!さっきはごめんなさい!」
「ノア……ううん、ボクもごめんね?」
「イザナは謝らなくていいの!私が一方的に悪いんだから!」
「でも……」
「でもはなし!いいよって許してくれたらいいの!」
「ふふふ……いいよ、ノア」
「ありがと!」
ノアは吹っ切れたように笑顔を見せた。
「それにしてもなにかあったの?」
「べ、別になにもないわよ!」
「そんなこと言って、隠しごとはなしだよ?」
「……ちょっと先輩に会っただけだし」
「先輩って、カイ先輩?」
「そ、そうよ」
「ふぅん……ボクじゃダメだったけどカイ先輩ならいいんだ?」
「そんな意地悪な言い方しないでよ!」
「あはは!ごめんごめん!」
拗ねた様子を見せたイザナもすぐに笑って謝った。
「もう!イザナってば!」
〔うふふ……楽しそうでいいわね。あなたたち〕
ノエリーアは頭の中で、小さな声を感じ取る。
その声はきっと……
〔うん!とっても楽しいわよ!〕
ノエリーアにとって嬉しい人からのもので間違いないのであった。
〔私もリュノンもピカピカですね!〕
〔きゅい!〕
〔ふぃぃぃ……疲れたぁ……〕
〔さあマスター!次は剣を振るうのですよ!〕
〔今日はお休み!休養日!〕
〔何を甘えたことを!マスターも日々努力です!いいですか?私の頃の時代はですね!?〕
〔小言も進化してやがる!〕
「うーん……いつの間にか覚えてたから教えられないよ」
ノエリーアはカイとイザナの闘いの後、しつこくイザナに問いかけていた。
それはエンジェルフォームというノエリーアからしたらあまりにもカッコいいスキル。
同じ天使族ならば自身も習得できるはずだと思い、放課後のグラウンドでの自主トレーニング中もイザナにまとわりついていた。
「私も覚えたい!」
「でもあれは接近戦が得意な人のスキルだと思うよ?」
「ううん!使い方によっては遠距離からだってうまく扱えるはずよ!だから教えて!」
ノエリーアはイザナに飛び上がって抱きつくと、がっしりと腕と足を固定して離れない。
「わかったから!ボクがわかっていることは教えるから!離れて!」
「うんうん!教えて!」
イザナの了承を取り付けると、ノエリーアはポンと地面に降りた。
「ボクがわかっていることは、カクリヨに認められたってことだけ」
「認められるってなに?召喚に応じてもらったら認められるんじゃないの?」
「ううん、そこは初期段階じゃないかな?自分のことを見てもらって、相手のことも知る。それでボクたちは強い絆を結べたんだ」
「むぅ……難しいわね……」
「ノアも頑張っていればいずれは認めてくれる日が来るんじゃないかな?」
「いずれっていつよ!」
「そ、それはわからないけど……」
イザナの困った表情を見て、ノエリーアは言い過ぎたと思い落ち込んだ。
「ありがと!」
「あっ!ノア!」
そのことがいたたまれなくなったノエリーアは、グラウンドから走って立ち去ってしまった。
追いかけようとも思ったイザナであったが、何を言うべきかわからずに足が動かない。
もう少し、優しい言い方があったかなぁ……
イザナもまた、後悔の念を浮かべるのだった。
「もう!バカバカバカ!」
一方のノエリーアも、走り去った先の校舎裏にて先ほどの自分の言動を悔やんでいた。
はぁ……どうやったらスキルって覚えられるんだろ……
そう思いつつ、ため息を吐いていると、
「ん?ノアじゃないか」
カイが片手を上げてやってきた。
「先輩?なによ?なにか用?」
「えらい機嫌が悪いな?どうしたんだ?」
「別に。悪くないわよ」
「そうは見えないけどな」
「うるさいわね。こんな場所に何の用なのよ?」
「ああ、俺は召喚獣を洗ってやろうと思ってな」
「はぁ?」
「結構暖かくなってきたしな。水浴びだよ、水浴び。二人とも来なよ」
そう言うとカイは召喚獣を出現させた。
〔さてリュノン、綺麗にしますよ〕
〔きゅいきゅい!〕
〔ふふふ、嬉しそうですね!〕
カイは近くにある用具室から専用のブラシを持ってくると、水道の蛇口をひねった。
プシャァァァ……!
勢いよく水が飛び出してくると、カイはファーナへとホースを向ける。
〔ふぁぁぁ……気持ちいいですぅ……〕
「ははは、かゆいところがあったら言うんだぞ」
そしてゴシゴシと鎧を洗い始めた。
〔きゅいきゅい!〕
〔あっ!今は私の番ですよ!〕
ファーナとリュノン水浸しになりながらもじゃれつく。
そんな様子を笑いながら見ていたカイは、ノエリーアに問いかけた。
「それで?何を悩んでいたんだ?」
「……」
ノエリーアは答えない。
その間もカイは黙って鎧を磨いていく。
「どうやったら、ルシフォーリアに認められるのかな……」
小さな言葉。
それをカイは聞き逃さなかった。
「なんで認められていないと思うんだ?」
「イザナは使えるエンジェルフォームが使えないから」
「エンジェルフォームか。結構難しいらしいけど、毎日一生懸命やっていればいいんじゃないか?勉強もトレーニングも」
「そんなこと……毎日やってる」
「なら焦る必要はないさ。ノアが……えっと召喚獣の名前なんだっけ?」
「ルシフォーリア」
「ノアがルシフォーリアを選んだと同じように、ルシフォーリアもノアを選んだんだ。認められていないってことはない。だからエンジェルフォームを使えないのは、それはノアが使えないんじゃなくて、ルシフォーリアが習得していないだけかもしれないぞ」
「えっ?」
「召喚獣だって成長する。その過程でスキルを覚えていくもんだ。それは高ランクだって変わらないんじゃないかな?」
「……先輩の召喚獣もそうだったの?」
「ああ、このリビングメイルのファーナなんてスキルはなんにもなかった。だけど一緒に一年を歩いてきて、今では進化までしたんだぞ?」
「そうなの!?」
「ああ、それにリュノンはドラゴンの赤ちゃんだから今はモリモリ成長中だ。育ってくれている実感があって毎日が楽しくて仕方ないよ」
「そうなんだ……」
「ノアはルシフォーリアと会話しないのか?」
「あんまり……なんとなく伝わってくるものはあるけど……」
「そっか。慣れるとうるさいくらいに話しかけてくるぞ」
〔うるさいとはなんですか?〕
バシャバシャ。
ファーナは掛けられた水を手でカイへと跳ね返す。
「ほら、怒った」
「ふふっ……」
ノエリーアはそのやり取りに笑顔をこぼした。
「ノアが焦る気持ちもわかるけど、今はまだお互いに知っていくべき時間じゃないか?ノアもルシフォーリアも伸びしろはたっぷりあるんだから」
「そうね!私もルシフォーリアもまだまだこれからよね!」
「急に元気になったな」
「うるさいわね。私はもとから元気よ」
「ははは、ならよかったよ」
「……ありがと、先輩」
「うん?俺はなにもしてないぞ?話し相手になったくらいだ」
「それでもいいの!ありがたく受け取りなさいよね!」
「いてっ!足を蹴るな!足を!」
「ふふん!ばいばーい!」
「まったく……若いってのはいいねぇ……」
〔おじさん過ぎるでしょう。その言葉は〕
ノエリーアは再びグラウンドへと戻ってくると、刀を振るうイザナを見つけた。
「イザナ!さっきはごめんなさい!」
「ノア……ううん、ボクもごめんね?」
「イザナは謝らなくていいの!私が一方的に悪いんだから!」
「でも……」
「でもはなし!いいよって許してくれたらいいの!」
「ふふふ……いいよ、ノア」
「ありがと!」
ノアは吹っ切れたように笑顔を見せた。
「それにしてもなにかあったの?」
「べ、別になにもないわよ!」
「そんなこと言って、隠しごとはなしだよ?」
「……ちょっと先輩に会っただけだし」
「先輩って、カイ先輩?」
「そ、そうよ」
「ふぅん……ボクじゃダメだったけどカイ先輩ならいいんだ?」
「そんな意地悪な言い方しないでよ!」
「あはは!ごめんごめん!」
拗ねた様子を見せたイザナもすぐに笑って謝った。
「もう!イザナってば!」
〔うふふ……楽しそうでいいわね。あなたたち〕
ノエリーアは頭の中で、小さな声を感じ取る。
その声はきっと……
〔うん!とっても楽しいわよ!〕
ノエリーアにとって嬉しい人からのもので間違いないのであった。
〔私もリュノンもピカピカですね!〕
〔きゅい!〕
〔ふぃぃぃ……疲れたぁ……〕
〔さあマスター!次は剣を振るうのですよ!〕
〔今日はお休み!休養日!〕
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